会社で発生する問題といえば、セクハラが挙げられます。セクハラと聞くと、男性から女性への性的嫌がらせを思い浮かべますが、最近ではセクハラも多様化してきました。
そして多様化するセクハラに対して、厚生労働省ではひとつの指針を提示しました。今後は同性に対する発言や行為も、セクハラに含まれることを明記することになりました。
昨今では女性の社会進出も進んできましたが、その中で明るみになったのがセクハラです。男性上司から女性部下へのセクハラが社会問題となりましたが、少しずつ対策も進んでいます。
しかし、今度は女性から男性へのセクハラも注意すべき点とされています。そして新たに提言されたのは、同性同士でのセクハラ。第131回労働政策審議会雇用均等分科会資料は『今後の男女雇用機会均等対策について』の中で『セクシュアルハラスメントには同性に対するものも含まれることを明記すること』を指針として提示しました(4(4))。
では同性に対するセクハラとは、どんなことを想定すればいいのでしょうか?
今まで意外と発言している? 注意すべきNGワードは?
専門家による時事ネタコラム『ジジコ』の社会保険労務士 庄司英尚氏のコラムでは、同性に対して注意する一言が掲載されました(ジジコ『同性へのセクハラ、意外なNGワードは?』)。
コラムでは男性が男性に対して「男のくせに……」や「男らしくない」といった発言に注意が必要だといいます。また女性から女性に対して「女性なんだから……」という発言も、同性間のセクハラにつながります。また「自分の性の話を聞かせること」や「性経験を尋ねること」も同性セクハラになります。
男性の場合、飲み会などで性経験の話をする・させるという話を耳にしますが、今後はセクハラになってしまいます。これまでは同性間のセクハラはないものとしていましたが、今後は提言によって表面化し、大きな問題となる可能性も秘めているわけです。
一番大事なことは『受け手の気持ち』を考えること!
では、同性間でのセクハラを防止するためには、どうしたらいいでしょうか?
一番大事なことは『受け手の気持ち』。受け手が嫌な気持ちを抱いてしまえば、それは立派なセクハラになります。今後は何かを発言する前に、その発言をどのように相手が受け取るのか、よく考えましょう。
また、会社内でも同性間でのセクハラが起きないように周知の徹底を行い、誰もが気持ちよく仕事ができる環境を整えていく必要がありそうです。