冬のボーナスが気になる季節がやってきました。 夏のボーナスの一人当たりの平均支給額が3年ぶりに増加したという調査結果もあり、冬のボーナスへの期待も膨らみます。 今年の冬のボーナス、寒い時期にふところが暖まるような金額になるのでしょうか? 研究機関の予測を見ると、今年の冬はいい冬になるかもしれません。
各金融機関の冬のボーナス予測は増加傾向!
三菱UFJリサーチ&コンサルティングは『2013年冬のボーナス見通し』を発表しました。予測によると2013年冬のボーナス、民間企業(パートタイム労働者を含む)の一人当たりの予想平均支給額は36万7500円。前年比+0.5%と微増ながら、5年ぶりの増加に転じると予測されています(P.1 2013年冬のボーナス見通し)。 夏のボーナスの一人当たりの平均支給額は35万9317円、前年比+0.3%だったことを踏まえると、夏よりも増加幅は大きくなると予測されているのです。 なかでも、冬のボーナス大幅アップに期待が持てるのは製造業。2012年末から円安が進み、自動車などの輸出型企業は経常利益が大幅にアップしました。そのため製造業は46万8000円、前年比+0.6%と平均以上の伸びが期待されています(P.5 3.(1))。 逆に非製造業を中心とする企業ではコスト上昇により利益が圧迫され、ボーナスの支給額自体も伸び悩む可能性もあるということです。 そして冬のボーナスの支給は中小企業にも広がると予測され、冬のボーナスが支給される労働者の割合は84.3%で、前年比+0.3%と予測。これまで冬のボーナスとは縁遠かった中小企業に勤めている人も、恩恵に預かることができるかもしれません。 冬のボーナスの予測は野村証券が前年比1.4%増、みずほ証券が前年比0.4%増と、各金融機関で増加すると予測されています(朝日新聞デジタル)。 どの調査でも冬のボーナスは上昇するという予測ですが、先のことを考えると、楽観的ではいられないようです。
冬のボーナスが増えてもすぐに使わない方が吉?
2008年冬のボーナスの支給額は42万円台でした(朝日新聞デジタル)。2008年といえばリーマン・ショックのあった年。2008年冬以降はリーマン・ショックの影響によりボーナスの額は減り続けました。今年の冬のボーナスは5年ぶりに増加するとはいえ、リーマン・ショック前の水準には程遠い金額です。 そこで注目したいのが、来年の春闘。冬のボーナス同様、来年の春闘でベースアップが実現できれば、来春の消費税増税後の景気もよくなるのではないか? と言われています。 冬のボーナスが予測どおりに増えてもすぐに使わず、春闘を見極めてから使う。今年の冬のボーナスはそんな使い方がいいかもしれません。