サーバーエンジニアの職務経歴書サンプルと書き方のポイント
サーバーエンジニアの職務経歴書作成に重要なのは、担当業務、役割を明確にし、実績とリンクさせて職務能力が正確に伝わるようにすることです。職歴の詳細は「5W1H」(いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのようにして)と数字を盛り込むことを意識しましょう。また、エンジニア職の場合はテクニカルスキルの内容、使用期間やレベルについての情報をできるだけ詳細に記載することが必須です。
サーバーエンジニアの職務経歴書を書くポイント
担当業務や役割を具体的に記載する
サーバーエンジニアの職歴は、プロジェクトの規模や目的や成果、顧客の業種や規模等の情報を盛り込んだ上で、自身の担当業務、役割、(開発等)環境について記すことが必須です。ヘルプ程度の参加プロジェクトは備考で示すなど、技術知識や技能のレベルを明らかにすることが重要です。もちろんプロジェクトマネジャー(PM)経験があれば詳しく書いてアピールすべきです。ネットワークエンジニアやセキュリティエンジニア、プログラマーなど、サーバーと関連性の高い技術職に就いていた経験がある場合も記載しましょう。
保有資格・スキルについて記載する
サーバーエンジニアの技術知識・技能などについては、テクニカルスキルやスキルシートといった表現で表をレイアウトし、OS、言語、フレームワークなどの種類や使用期間、レベルについても明確にすることが求められます。また、顧客とどの程度の折衝があったかやプロジェクトメンバーへのマネジメント経験など、コミュニケーションレベルについても採用側が具体的にイメージできるように書くよう心掛けましょう。
保有資格、たとえばLinuxの技能に関わるLPICやLinuC、Ciscoに関わるCCNAなど業務と関連性の高い資格を取得しているなら忘れずに記しましょう。ベンダー資格などで更新手続きしていない場合も記載しておきましょう。
数字を明確にしてアピールする
プロジェクトの具体的な年数や人数規模や顧客規模、成果などを数字で見せることで、自身の技術・技能の高さを具体的に伝えることができます。また、リーダーやPMなどの役割があればマネジメント人数、成果は必ず盛り込みましょう。人材価値を正しく伝えるために、あらゆる項目で数字を明らかにしてアピールすることを意識しましょう。
サーバーエンジニアに求められる能力
サーバーエンジニアには適正な設計・構築のためのデータ収集スキルや分析力、論理的思考力が求められます。
サーバーエンジニアが使う技術知識は、比較的難しいものではありませんが、高シェアのOSや言語、データベースや環境などの知識は必須と言えるでしょう。また、企業によってはサーバーだけでなくネットワークやセキュリティなどの知識・知見が求められることもあります。近年ではクラウドサーバーが主流になってきており、クラウド技術に精通している人へのニーズが高まってきてもいます。資格の取得を目指すなど、幅広い知識を得るために主体的に学ぶ姿勢が必要でしょう。
サーバー構築では設計に沿って組みあげていく物理的な作業を行う必要があるため、パーツからPCを作ったことがあるなど、ラッキングや配線等の物理作業に意欲的な人に向いています。
そうした作業だけではなく、サーバーエンジニアには社内外のさまざまな関係者とコミュニケーションを取る機会があります。大きなプロジェクトになればメンバーも増え、コミュニケーションスキルは欠かせません。顧客折衝やマネジメントなどの経験があれば、アピールになります。
あなたの持っているスキルを人事に伝える方法
あなたの持っているスキルを職務経歴書に記載することは企業の採用担当者にアピールする上で大事なことですが、職歴の欄に書くのか、自己PR欄に書くのか、箇条書きがいいのか文章にした方がいいのか、書き方に悩まれることもあるでしょう。
実は、転職サイトからWebで応募する場合、職務経歴書とは別の項目でスキル・能力を人事に見てもらうことができます。
マイページで登録できる「経験業務」に関する項目
typeで登録できる経験業務の一例をご紹介します。
もしあなたに当てはまる項目があれば、ぜひスキル登録しておきましょう。
項目 | 登録できるスキル・経験 |
経験業務 | 要件定義/基本設計/詳細設計/プログラミング/テスティング |
プロマネ経験 | PM/PL/PMO |
業務形態 | 自社製品/自社サービス/受託開発(自社内開発)/受託開発(社外常駐) |
技術領域 | Webサイト開発/ソーシャルメディア/EC/IoT/AI/iOS開発/セキュリティ |
開発手法 | PMBOK/ADSG/スクラム/XP |
OS | Android/iOS/Windows OS/Debian/Raspbian/その他Linux系OS |
言語 | C/CSS/Java/Kotlin/Objective-C/Perl/PHP/Python/Ruby/VBA |
上記は一例であり、他にもフレームワーク・API、データベースなど、さまざまな入力項目をご用意しています。
選択してチェックを入れるだけなので、職務経歴書のために時間が割けない場合にこちらだけ登録しておくのもおすすめです。
マイページのスキルシート編集画面はこちら
typeにあなたのスキルを登録するサーバーエンジニアの職務経歴書サンプル
この職務経歴書はサーバーエンジニア経験者の書き方サンプルになります。
職務経歴 概略
20XX年X月 | ~ | 株式会社〇〇ネットワークシステム | |
現在に至る |
職務経歴 詳細
■20XX年X月~現在
株式会社〇〇ネットワークシステム
【事業内容:システムコンサルティング事業、受託開発事業/資本金:○億円/売上高:△億円/従業員:×名】
期間 | 担当業務 | 環境 | 役割 |
20XX年X月 ~ 20XX年X月 |
社内のグループウェア運用 (研修期間) 【概要】 新人研修と平行して社内イントラネットの開発、更新、メンテナンスなど 【担当業務・実績】 新人研修(講習、実習、ツール導入など) |
【OS】 Linux 【言語】 Java Ruby 【その他】 MySQL |
プログラマー |
20XX年X月 ~ 20XX年X月 |
食品メーカー(年商XX億円)の顧客管理システム構築 【概要】 営業活動を効果的に行うための、Web上で動作する顧客情報管理システムの開発。 【担当業務・実績】 ・要件定義、基本設計、詳細設計 ・OSおよびサーバーアプリケーションのインストール、設定 ・サーバーの動作管理テスト ・要件定義書、手順書、報告書などドキュメントの作成 Webサーバー(X台)、DBサーバー(X台)、FTPサーバー(X台)、アプリケーションサーバー(X台)の設計・構築 |
【OS】 Linux Windows 【言語】 Java Ruby 【DB】 Oracle9J 【その他】 MySQL AWS |
SE (常駐、5~7名) |
20XX年X月 ~ 20XX年X月 |
社内のグループウェア刷新 【概要】 社内イントラネットおよびネットワークの改善プロジェクトが発足し、グループウェアはXX社のXXXXを新規導入。(NWは別チームが担当) 【担当業務・実績】 ・要件定義、基本設計、詳細設計 ・サーバー、ツール等の機器選定 ・導入設計、運用設計 サーバーエンジニアとして各種サーバーのリプレース作業を担当 ・Webサーバー(3台)、DBサーバー(4台)、メールサーバー(2台)、FTPサーバー(3台)、アプリケーションサーバー(3台)の構築 ・OSおよびサーバーアプリケーションのインストール、設定 |
【OS】 Linux 【言語】 Java Ruby 【DB】 Oracle9J 【その他】 MySQL AWS |
サーバーエンジニア (プロジェクトチーム8名) |
得意分野
■Web・DB・メール・FTP・アプリケーションサーバーの構築
システム構築において要件定義から構築までを一貫して担当しました。あらゆる不測の事態に備えてトラブル対応、復旧手順を事前に準備したことで、大きなトラブルを回避し、かつスケジュール通りに実施することができました。
■サーバーの限界性能試験、選定工程スキル
サーバーの選定工程については管理を担当、性能試験を含む機器選定の評価・手順・レポートまで一連の作業を主体的に進めることが可能です。
■各種ドキュメント作成スキル
担当業務の各フェーズでのドキュメントアウトプットを担当し、特に運用での工数削減につながるように意識して作成しました。
テクニカルスキル
項目 | 種類 | 使用期間 | レベル |
OS | UNIX(AIX) |
X年Xヶ月 |
手順書をもとにインストール可能 |
UNIX(RedHat) |
X年Xヶ月 |
要件に応じた環境設計・構築が可能 | |
Windows2003 |
X年Xヶ月 |
要件に応じた環境設計・構築が可能 | |
言語 | Java |
X年Xヶ月 |
手順書作成からその通りにコード記載が可能 |
Javascript |
X年Xヶ月 |
手順書通りにコード記載が可能 | |
Ruby |
X年Xヶ月 |
手順書作成からその通りにコード記載が可能 | |
DB | MySQL |
X年Xヶ月 |
インストールからテーブル作成が可能 |
Oracle |
X年Xヶ月 |
構成の最適化が可能 | |
その他(フレームワークなど) | Apche |
X年Xヶ月 |
キャパシティ管理が可能 |
AWS |
X年Xヶ月 |
アカウント作成、導入 |
保有資格
■Linux技術者認定資格レベル1 (20XX年X月)
■Red Hat Certified Engineer(Red Hat Enterprise Linux4) (20XX年X月)
自己PR
私は、現職ではサーバーエンジニアとして〇年勤務し、社内インフラの構築から顧客先へのシステム開発に携わっております。Webサーバー、DBサーバー、メールサーバーなどの設計・環境構築など一通り経験しております。顧客管理システム構築案件では、要件定義を決めるにあたり営業担当者とともに顧客の関係部署の要望を丁寧にヒアリングし、結果的にXX%のデータ入力稼働を削減するとともに、XX%のリピート受注アップに貢献できました。また、サーバーの選定工程については主導的立場で性能試験を含む機器選定の評価・手順・レポートまで一連の作業を進めました。成果物であるドキュメント作成ではレビューを上司や同僚に繰り返し行い、品質を向上させ以後の案件でのフォーマットとなることを意識して作成してまいりました。今後は多くの業界に関するシステム構築案件を担当し、エンジニアとしてのスキルアップはもちろん、マネジメント経験も積んでいきたいと考えています。
以上
職務経歴書のセルフチェック方法
完成度を高めるために、内容を再確認することが重要です。
以下を参考にして、職務経歴書をブラッシュアップしましょう。
職務経歴書のチェック項目
職歴を「5W1H」、数字で明確に伝えられていますか?
- いつ(西暦表記、在籍期間)
- どこで(在籍企業・所属部署・常駐先)
- 誰に対して(顧客、社外担当者、社内関係者)
- 何を(業務内容)
- どのような目的で(業務のゴール・背景・意義)
- どんな立場で(役職・役割)
- どれくらい(プロジェクト規模、実績の数値)
自己PRになる情報を盛り込めていますか?
- 成果・実績(設計・構築台数や種類、運用実績、社内評価など)
- 得意分野(担当業務≪設計・構築等)、OSや製品、マネジメントなど)
- 資格(LPIC、LinuC、CCNAなど)
- テクニカルスキル(OSや言語等、PCスキル≪Word、Excel、PowerPoint≫など)
- 保有スキル(コミュニケーションスキル、業界・業務知識など)
情報が正確に伝わる内容に仕上がっていますか?
- ビジネス文書(名詞・体言止め)
- レイアウト(記号・改行・表で見やすく)
- 具体性(5W1H・数値・専門用語)
- PRポイント(得意分野・業務内容・スキル・資格)
- 適性(求める人物像に合致した内容・書き方)
- マネジメント(人数・成果)
IT・通信・Webエンジニアの職種で求人を探す
- システムエンジニア(SE)
- アプリケーション開発エンジニア
- プログラマー(PG)
- データベース・サーバ・ネットワークエンジニア
- テクニカルサポート・カスタマーサポート
- 社内SE、テスター、その他
- 通信インフラ系エンジニア
この記事に興味がある人へのおすすめ
サーバーエンジニアの志望動機例文
サーバーエンジニアを志望する方向けの志望動機例文をご用意しました。仕事内容や適性についても解説しているので参考にしてくださいね
サーバーエンジニア経験者の自己PR例文とアレンジのコツ
サーバーエンジニアの仕事内容に即したさまざまなパターンの例文を紹介しています。自己PRの書き方を詳しく解説するとともに、自分らしくアレンジするコツをお教えします。
サーバーエンジニアの仕事内容や、やりがい、向いている人を徹底解説
サーバーエンジニアの仕事内容とはどのようなものでしょうか?仕事内容や、やりがい、厳しさ、向いている人などについて詳しく説明します