法人営業の職務経歴書サンプルと書き方のポイント

法人営業の職務経歴書を作成する際には、担当業務、役割、成果を明確にすることが重要です。商材は企業によって異なり、営業スキルだけでなく商品知識や業界知識などの保有している知識を伝える必要があります。職歴の詳細について「5W1H」（いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのようにして）を明確にして記載し、アピールポイントがきちんと整理された職務経歴書を作成しましょう。

法人営業の職務経歴書を書くポイント

具体的な担当業務と役割を記載する

法人営業は、取り扱う商品・サービスや営業スタイルなどによって業務の内容が異なる職種です。そのため、企業側があなたの経験・知識・スキルを正しくイメージできるように、たとえば顧客の課題を解決するソリューション営業なのかどうかや、提案書や契約書の作成といったことまで、担当した仕事を整理してアピールしましょう。

数値を明確にして実績をアピールする

「5W1H」に加え、具体的な数値を盛り込むことで、実績の具体性が増します。売上、顧客訪問数、売上金額（達成率）など、個人の実績に関わる数値を必ず記載しましょう。また顧客企業（クライアント）についても業種や規模を記し、顧客企業へもたらした成果も詳細に数字で伝えることにより、人材価値をより正確に伝えられます。営業チームのマネジメント経験があるならば、チームの人数や成果を記載することも大切です。

資格・保有スキルをまとめる

法人営業に必須の資格はありませんが、営業活動で社用車の運転をする可能性もあるので、普通自動車運転免許があれば記載しましょう。また、業界の専門的な知識やヒアリング力、プレゼンテーションスキルなどの営業力に関わるスキルも得意な分野や意識していた点を書くなどして伝えます。採用担当者にとっては資料の作成レベルも大事なポイントの一つなので、PCスキルも必ず明確にします。「経験・知識・スキル」を簡潔に記載し、下記のサンプル（フォーマット）のように見やすくまとまったレイアウトにすることも重要です。

法人営業に求められる能力

法人営業は企業を相手に営業活動を行うため、時には役職クラス・経営層を相手に営業することがあります。そうした場合には問題解決までの道筋をより具体的に示せる論理的思考力やプレゼンテーションスキル、さらに顧客との信頼関係を築ける誠実さや人間的な魅力などを含むコミュニケーション力が求められます。それらは経験により身に付くものなので、営業実績や業務を経験した期間の長さで採用担当者にアピールすることが有効です。

法人営業には、企業の課題解決といった面だけではなく、自社や顧客企業の市場（マーケット）についてもさまざまな情報を取集し分析できることも求められます。また企業によっては営業事務などのアシスタントがいない（少ない）場合もあるので、提案書や契約書などの文書を問題なく作成するスキルが求められることも少なくありません。そのため、PCのスキルレベルやどんな資料を作成してきたかをきちんと書くことが大切なのです。

法人営業に求められる業界知識や商品知識は企業によって異なります。そのため、転職先企業と同じ業界にいた、顧客企業としてその業界を担当していた、関連する商材を取り扱ったという経験があれば採用に影響してきます。顧客企業の業種や規模、扱った商材なども評価の大事なポイントと捉えましょう。

法人営業の職務経歴書サンプル

この職務経歴書は法人営業を経験している30歳 男性の書き方サンプル例になります。

職務経歴 概略

職務経歴

■20××年×月～現在　　
株式会社 ○○ツアーズ
【事業内容：旅行代理業、出版業、海外旅行保険代理業／資本金：○億円／売上高：△億円／従業員：×名】

得意分野

■企業の問題解決、福利厚生の充実を図る旅行企画の立案
顧客の担当者に加え、アンケートやイベントを実施するなど多くの社員へのコンタクトの機会を設けて広くニーズを拾い、担当者が気付かなかったような視点を多く盛り込んだ企画を立案することができました。
■旅行現地調査・分析スキル
顧客満足度の高い企画のために、必ず自身で体験する、徹底した現地調査を実施しました。時には社内のツアープランナーに同行してもらうことで的確な指摘をうけ、そのノウハウを吸収しました。
■提案書、ツアー説明会資料、報告書などの文書作成スキル
顧客の担当者だけではなく、経営層向け、社員向けといった複数の提案書やパンフレットなど一つの企画でも相手によって、伝え方・伝えるべきポイントが異なることを意識して資料を作り分けていました。地道なアプローチですが、顧客担当者の手間を省いて信頼を得られるうえにプレゼンスキルのアップにつながったと自負しております。

自己PR

私の強みは、課題抽出やニーズの掘り下げを目的とした顧客への丁寧なヒアリング力と、数名から数百人規模に渡る旅行企画に関するノウハウの豊富さです。現職では、社員旅行の導入による福利厚生の充実化を挙げた営業を行ってきましたが、特に大手企業の多くが既存所有あるいは契約中の保養施設の活用を課題に抱えていることに気づき、保養施設やその周辺への現地調査を含むマーケット調査を実施したうえでの企画を徹底しました。そのことで顧客満足度が高まり、年間売上目標を毎年達成するだけではなく、**％前後の成約率を維持しております。貴社へ入社後、まずはこれまでに培った営業スキルと旅行企画のノウハウを活かし、法人営業部門の即戦力として売上向上に貢献いたします。さらには、若手への営業指導や営業戦略の立案などリーダー、マネージャーとしてのステップアップし、マネジメントにも注力していきたいと考えています。

職務経歴書のセルフチェック方法

完成度を高めるために、内容を再確認することが重要です。
以下を参考にして、職務経歴書をブラッシュアップしましょう。

職務経歴書のチェック項目

職歴を「5W1H」、数字で明確に伝えられていますか？

• いつ（西暦表記・在籍期間）
• どこで（在籍企業・所属部署・常駐先）
• 誰に対して（顧客企業（業界・業種）、顧客層、社内関係者）
• 何を（業務内容）
• どのような目的で（業務のゴール・背景・意義）
• どれくらい（取引先≪企業規模≫、実績≪売上≫など））

自己PRになる情報を盛り込めていますか？

• 成果・実績（顧客数、売上、契約数、社内評価など）
• 得意分野（業界≪旅行、IT、不動産など≫、業務内容≪商材、営業スタイル、など≫）
• 資格（普通自動車第一種運転免許、TOEICなど）
• PCスキル（Word、Excel、PowerPointなど）
• 保有スキル（コミュニケーション力、プレゼンテーションスキル、文書作成スキルなど）

情報が正確に伝わる内容に仕上がっていますか？

• ビジネス文書（名詞・体言止め）
• レイアウト（記号・改行・表で見やすく）
• 具体性（5W1H・数値・専門用語）
• PRポイント（得意分野・業務内容・スキル・資格）
• 適性（求める人物像に合致した内容・書き方）
• マネジメント（人数・成果）

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