エンジニア新刊Watch
技術者が自身の力でキャリアメイクしていく上で欠かせない情報を、いち早くキャッチアップ!エンジニアに役立つ最新書籍の「読みどころ」を担当編集者に解説してもらおう。気になった本は購入して、がっちりスキルアップだ!
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技術者が自身の力でキャリアメイクしていく上で欠かせない情報を、いち早くキャッチアップ!エンジニアに役立つ最新書籍の「読みどころ」を担当編集者に解説してもらおう。気になった本は購入して、がっちりスキルアップだ!
今回紹介するのは、2017年4月20日に発売された『エンジニアの成長戦略』。本書の「読みどころ」を担当編集者・中尾淳さん(日本実業出版社)に解説していただきます。
本書は、理系、機械系、バイオ系、IT系など全てのエンジニア(技術者)が、キャリアを積むためのノウハウ(仕事術含む)を教えます。
文系とのコミュニケーション、知識と経験のバランス、知財や転職の対策、MOT(技術経営)の視点など、技術力だけではなく、自らを「成長」させ、エンジニアとして生き残る方法を詳しく解説する一冊です。
東芝など有力メーカーの業績不振が叫ばれる昨今、大手に入社すれば安泰とされてきたエンジニアも、研究室ごとのリストラなど、いまやキャリアの展望が描きにくくなっています。
将来設計に不安がある若手・中堅エンジニアのみなさん!
エンジニアのキャリアプランや独立の助言を行なっている現役技術士の匠習作氏から、「生き残る術」を教えてもらってはいかがでしょうか?
人は大きく「自燃型」「可燃型」「不燃型」の3つに分けられます。「自燃型」は自らの動機で仕事に燃えるタイプ。「可燃型」は何かのきっかけでモチベーションがアップして仕事に燃えるタイプ。「不燃型」は基本的に言われたことだけをこなすタイプ。
エンジニアであろうが営業マンであろうが、やはり「自燃型」でありたいもの。抜粋した箇所は、「自燃型」として自分のキャリアを設計していくヒントになる内容になっています。
自燃型は、せっかく育っても辞めて行く可能性もある。そのため、会社・組織は可燃型に加えて点火型や助燃型の要素を持つ人を求める。これは自然なことだ。もちろん、小さなベンチャー企業なら、自燃型が求められるだろう。だがこれは特殊な場合だ。
ここで、今度はエンジニアに限った話を進めたい。
結論からいうと、エンジニアは自燃型でなければならない、加えて、点火型の要素も持つこと。助燃型になるのは、 歳を過ぎてからでいい。あるいは定年間近になった頃だ。
自燃型として業務に当たらないと、業務内容によっては、思わぬ事故や災害を起こすことになる。世のなかにないものを作る。誰もやったことがない方法・工法で何かを作る。こんな時は、予想外のアクシデントがつきものだ。それを防ぐには、常に先回りして問題点を探し回り、その問題点から何が起きるのかを考えなければならない。また、誰も助けてくれないことも多い。助けようにも助けられないというべきか。そのために自燃型でありたい。
あるいは、逆に消火型が近づいてくる場合もある。可燃型のタイプでは、消火型に消されてしまう可能性がある。それをはねのけるには自燃型の強い燃焼力が必要だ。
一般的にいわれる、危険物の法的分類と同じだ。危険物には1類から6類まである。
危険物の資格でよく知られている「乙4類」とは第4類に分類されているガソリンや灯油などの引火性液体だ。逆に、あまり知られていない、第5類に分類されているのが、「自己反応性物質」で、加熱や衝撃で、激しく燃えたり爆発したりする物質である、ニトロ化合物 などもこのなかに入る。これは酸素を含んでいるから、燃え出すとほとんど消火は不可能。 燃え尽きるまで周辺を管理するしかない。
あなたに危険物になれということではないが、エンジニアは第5類に分けられる自燃型(自己反応性物質)になるべきだ。もちろん、爆発して燃え尽きてしまうことがないように 管理すること。
自分がどのタイプであるのか、これは自分で考えるしかない。あなたを冷静に見てくれる 人なら、ある程度判断してくれるかもしれない。奥さんや旦那さんの分析はあまり当てにならないと知っておこう。
(『エンジニアの成長戦略』P43~P44より抜粋)
この本を購入する⇒『エンジニアの成長戦略』(日本実業出版社)
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