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「研修で教えたことが、開発時の糧になる」半年エンジニア×半年IT講師の相乗効果

【PR】 働き方

エンジニアのキャリア形成において、「プレーヤーを続けるか、マネジャーになるべきか」という問題は、常に議論の的となっている。年齢を重ねても、現場を離れたくないと考えているエンジニアは少なくない。

しかし、エンジニアのキャリアは必ずしも「プレーヤーかマネジャーか」といった二者択一ではないのではないだろうか?

そこで今回紹介するのが寶木原健一さんだ。寶木原さんはフリーランスで1年の半分を受託開発のエンジニア、もう半分をIT講師として働いている。

IT講師の仕事はエンジニアのキャリアプランの中でもメジャーな選択肢ではなさそうだが、寶木原さんはこの独特な働き方を始めて10年、「仕事の欲求をバランスよく満たすことができている」と話す。

そこで寶木原さんが感じるエンジニア×IT講師の仕事の魅力について伺った。

IT講師 寶木原健一さん

寶木原健一さん

大手ゲーム会社でソフト開発に携わった後、フリーランスのエンジニアとして独立。フロントエンドからバックエンド、インフラ構築までオールラウンドにこなす。現在は、Webアプリを中心とする開発案件を受託するかたわら、株式会社DANで研修講師の仕事を引き受けている

半年エンジニア、半年IT講師。「二足の草鞋」のメリットとは?

――寶木原さんは、1年の半分をエンジニア、もう半分をIT講師として働いているのですよね。どういった経緯で、そのような働き方にたどり着いたのでしょうか?

振り返ると、フリーランスエンジニアになったのが始まりでした。

そもそもエンジニアの道を志したのは、子どもの頃にプレイした『ドラゴンクエスト』がきっかけです。「こんなゲームを自分で作ってみたい」と思い、中学校ではパソコン部に入部。大学でもコンピューターについて学び、ゲーム会社にエンジニアとして就職しました。

そして数年にわたり家庭用ゲームやアーケードゲームの開発に携わり、スタッフロールに名前が載ったんです。そこで、ある意味で子どもの頃の夢が叶って満足したのもあって、一度、フリーランスとして働いてみようと思ったわけです。

――夢が達成できて一区切り付いたのですね。

はい。それでしばらくは、主にWebアプリ系の開発案件を請け負うフリーランスエンジニアとして働いていました。そんな中、ある時学生時代の先輩から「IT講師の仕事をやってみないか」と誘われ、IT講師を始めることになりました。

IT講師の繁忙期は4月~8月、主に新人研修の時期なんです。なのでその時期はIT講師の仕事に専念し、開発案件は他の時期に調整、としているうちに、結果的に半年はエンジニア、半年は新人研修の講師というペースで安定してきました。

――開発業務とIT講師とではかなり仕事内容が違うように思いますが、違和感はなかったのでしょうか?

あまりなかったですね。もともと後輩や下の子の面倒を見るのが好きだったこともあり、IT講師の仕事は性に合っているのだと思います。フリーで仕事をしていると、なかなか縦の関係が生まれません。でも、心のどこかで「後輩を育てたい、この業界を良くするために何かをしたい」という思いがあったんです。

IT講師 寶木原健一さん

それともう一つ、極端な働き方をしているのには現実的な理由もあって。やはりフリーランスにとって「2足の草鞋」というのは大きなリスクヘッジになるんです。

私の場合、開発案件は主に長年付き合いのある1社から請け負っているんですが、今後急にそこの仕事がなくなった時、路頭に迷ってしまうじゃないですか。あるいは講師の仕事だけだったら、今回の新型コロナみたいなことで研修の回数や期間が減ってしまった時に困るかもしれません。

開発と研修の二本柱にすることによって収入が安定しますし、仮に片方の収入が減ってももう片方でバランスを取ることができる。これはフリーランスにとって、大きなメリットです。

研修で教える「基礎」が、エンジニアの自分を振り返るきっかけに

――IT講師の仕事について教えてください。

私は主に、各企業にエンジニアとして入社した新人社員の研修を担当しています。研修では、エンジニアを仕事とするために必要なことを、技術とビジネススキルの側面から教えています。

中にはプログラミングどころか「PCに触るのがほぼ初めて」という方もいらっしゃるので、「コンピューターとは何か」といった話から始めることがほとんどです。

――かなり基礎的なところから教えられているんですね。

ええ。でも、これが意外とエンジニアの仕事にも役に立っているんですよ。

例えば以前、受講生にプログラミングを一から教えていたら「このコードはどうしてこんなふうに書くんですか?」と聞かれたんです。それで改めて調べてみると、自分がいつも無意識に書いていたコードに歴史的な背景があったりして。これまで何となくやってきたことの基礎を理解し直すことができ、勉強になることも多いんです。

IT講師 寶木原健一さん

逆に、エンジニアとして開発に携わっているときに、「新人研修で教えたことなのに、自分はちゃんとできていないな……」と身が引き締まることもありますね。

それに、新人研修の移り変わりを見ていると、技術的なトレンドなども見えてくるんですよ。私たち外部の講師に頼むような研修内容というのは、今後10年間使えるような技術を前提にしています。そういう技術の移り変わりは、自分のキャリアパスを考える上でも参考になります。

――エンジニアとIT講師、それぞれの仕事でもう一方の仕事に活かせる学びがあるんですね。

そうですね。私にとっては、インプット期間とアウトプット期間のバランスがうまく取れているのもプラスに働いているのだと思います。

フリーランスの開発というのは、現場にもよりますが、基本的には自分で必要な技術を身に付けて、黙々と案件に取り組むことが多くなります。それが続くと、やっぱり「自分が学んだことを誰かに教えたい、仲間が欲しい」という欲求が生まれてくるんです。

そんなとき、多くのエンジニアはブログや勉強会の場で発表するのだと思いますが、私の場合は新人研修がアウトプットの場になっているわけです。そしてしばらくすると、「そろそろまた自分で手を動かしたいな」と思うんですよね。

仕事の仕方は人それぞれだと思いますが、私の中ではこの半年サイクルのインプットとアウトプットというのが、仕事のパフォーマンスやモチベーションを高めるための良い循環になっているんですよ。

IT講師 寶木原健一さん

学びの共有を、「IT講師」という方法で

――受託開発でインプット、IT講師でアウトプット。確かに1年間で良いサイクルができているように思います。

そうですよね。ただ、IT講師の立場でもエンジニアとしてインプットできることは沢山あります。

例えば、一般的にIT講師というと研修先の企業に直行直帰で、他のIT講師と深く関わりを持たないケースも多いのですが、DANでは講師の人たちが集まれる共有スペースを設けているんです。

共有スペースは主に講義のリハーサルなどに活用されますが、DANの講師はみんな技術が好きなので、繁忙期以外の時期には研修とは関係なく、純粋にエンジニアとして技術の勉強会を開くこともあるんですよね。

また、そこには「講師も実物を見ておいた方がいい」ということで、サーバーラックやブレードサーバーの実物が置いてあるんです。フリーランスのエンジニアだと、なかなか大規模なサーバーに触れる機会はありませんから、個人的にサーバー知識を育む上でも役立ちます。

――基礎的なアウトプットの他に、技術的なインプットもできるわけですね。

ただ、以前の契約先ではこうした文化はなかったので、もしかするとDAN特有の風土なのかもしれませんね。

他の講師と情報交換ができたり、勉強のための手厚いサポートを受けることができるのは、とてもありがたいと感じています。

――寶木原さんは、どんなエンジニアがIT講師の仕事に向いていると思いますか?

一言で表せば、「人とのつながりを大切にする人」でしょうか。現場の先輩みたいなスタンスで、後輩や新人と一緒に歩んでいくことに楽しみを見出せる人はIT講師に向いていると思います。

あるいは、自分が学んだことを他の人と共有すること、例えば勉強会で発表するのが好きだという人も合うでしょうね。

逆に、エンジニアとして最先端の技術を追い求めていたい、開発している時が一番楽しいという人ならば、そちらに専念していた方が良いかもしれません。

ただ、エンジニアとしてある程度経験を積んでくると、「一度このあたりで自らのキャリアを振り返ってみたい」と考えることもあると思います。私は講師の仕事をすることで、自分が学んできたことを整理する良いきっかけとなりました。

IT講師 寶木原健一さん
――IT講師の仕事は、案外幅広いエンジニアに向いている仕事なんですね。現場で活かせるマネジメントスキルなども身に付きそうです。

以前、開発案件をいただいている会社の社長に「エンジニアとして技術面の期待はしていたけど、想像以上にヒューマンスキルがあって助かっている」と言っていただけたことがあります。

そこはベンチャー企業なので比較的若いエンジニアが多いのですが、その中で私はフリーランスにも関わらず、ある意味「先輩」のような関わり方をさせてもらっているんですよ。

例えば、他のエンジニアが書いたコードのレビューをしたり、営業の方たちとIT知識の勉強会をしたり。IT講師という仕事をしているうちに、マネジメント力や人間力を培うことができたのではと感じています。

半年エンジニア、半年IT講師。この良いサイクルを、できるだけ長く続けていきたいですね。

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取材・文/高田秀樹 撮影/竹井俊晴 編集/河西ことみ(編集部)

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