ソニー・ミクシィ…エンタメ一筋だったQAエンジニアが「不動産Tech」を“キャリアの集大成の場”に選んだワケ
【PR】 働き方
「業務のデジタル化が進んでいない」
「テクノロジーを活用するより、人力重視で体育会系な雰囲気」
不動産業界はいまだ“アナログ”中心で、エンジニアが活躍できる余地がないのでは……とネガティブなイメージを持っているエンジニアは少なくないはず。
しかし彼の話を聞けば、その印象は180度覆るだろう。
「エンジニア人生における集大成の場」として、不動産テックカンパニー・GA technologiesを選んだというQAエンジニアの柿崎憲さんだ。
柿崎さんは、ソニー・コンピュータエンタテインメント(現ソニー・インタラクティブエンタテインメント)やミクシィなどのエンタメ領域でキャリアを歩んだ後、もともと全く縁がなかったという不動産業界への転職を選んだ。
現在は、GA technologiesが運営する日本最大級の不動産サイト『RENOSY』の品質管理に携わり、QA部門のシニアマネジャーとして活躍している。
なぜ柿崎さんは、アナログなイメージが付きまとう不動産業界を、“キャリアの集大成の場”として選んだのか。実は今、大きな変革の時を迎えている「不動産×Tech」業界で働く醍醐味と合わせて聞いた。
2人の“キャリアのキーマン”に、導かれるように転職を決意
柿崎さんがQAエンジニアとしてのキャリアをスタートしたのは、ソニー・コンピュータエンタテインメント。『PlayStation®2』や『PlayStation®Portable』の品質保証に携わり、その後はミクシィやサイバードで活躍。エンタメ畑の第一線でキャリアを歩んできた。
「僕がミクシィに在籍していた頃にSNSの『mixi』が大ヒットしていました。その中で、開発系エンジニアのスタープレーヤーがどんどん誕生していくのを目の当たりにしていたのです。一方でQAエンジニアという職種はまだ注目されていない時代でしたから、それなら自分がQAのスタープレーヤーになろう! と。
そこで選んだ場所が前職のサイバードで、スマホゲームのビッグタイトルに携わっていました。当時は仕事の面白さにも満足していましたから、転職する気は全くなかったんです」
そんな柿崎さんがGA technologiesと出会ったのは、自身のライフステージが大きく変化する時期だった。
「当時、妻が妊娠し、子どものためにマイホームを購入しようと考えていたんですが、いろいろな不動産会社を訪ねるたびに、住所や氏名など、毎回同じ内容をいろいろな用紙に書かされて、すごく手間が掛かったんです。
家を探す方法も住宅ローンの仕組みもよく分からないし、物件探しは不動産会社、住宅ローンは銀行、そして売買契約には、司法書士や宅建士なども絡んでくる。それぞれの窓口はバラバラだし、とにかく面倒なことばかりだと感じました」
ちょうどその時、GA technologies代表の樋口龍氏から転職のオファーを受けた。
不動産購入に伴う困難さを当事者として実感していた柿崎さんは、樋口氏の「不動産業界が抱えている痛みをテクノロジーの力で解消したい」という言葉に深く共感したという。
「『問題が山積みの業界を変えていくために力を貸してほしい』と言われて、業界全体の課題解決に向かう情熱をビシビシ感じました。何より『今まさに僕が感じている課題意識とリンクしている』と思いました」
さらに、“PlayStationの生みの親”と称される久夛良木健氏がGA technologiesの社外取締役に就任していることを知り、運命的なものを感じたという。
「僕のQAエンジニアとしてのキャリアは、ソニー・コンピュータエンタテインメントから始まりました。そこのトップ・オブ・トップだった久夛良木さんがジョインしていると知り、運命的なものを感じたんです。
ゲーム業界でやらなきゃいけないと思うこともまだあったけれど、『QAとしての集大成を迎えるには、最高のステージだ!』と思いました」
樋口氏の情熱と、不動産業界に対して当事者として抱いた課題意識、そして“キャリアのキーマン”の存在。すべてが重なり、「まさに、運命に導かれるようにして転職を決意した」と柿崎さんは言った。
エンジニアリングで「情報の非対称性」の課題に切り込む
現在、柿崎さんはQA部門のシニアマネジャーとしてGA technologiesにおけるプロダクトの品質保証を幅広く担っている。さまざまなプロジェクトを経験しながら感じるのは、不動産業界が抱える「情報の非対称性」の課題に切り込んでいく面白さだ。
「不動産情報ってブラックボックスの世界なんですよ。かつての僕もそうでしたが、一般のカスタマーにとっては、不動産に関わる機会って人生にそう何度もありませんから、学習機会も少ないし、それを次に生かせる機会もほとんどないわけです。そこをデジタル化し、カスタマーに有益な情報をどのように見える化していくかが、われわれの使命です」
いざ不動産を購入しようと思っても、「戸建てかマンションか」「中古か新築か」「賃貸か購入か」など、どう比較すればいいのか、購入者側は分からないことが山積みだ。同社のサービス『RENOSY』では、それらの情報提供も含め、リアルとテックを融合させたプロダクト開発を行っている。
また、「情報の非対称性」は対カスタマーだけではなく、不動産業者間でも大きな課題だという。
「例えば、住まいの相場、周辺エリアの相場、過去の取引事例の情報など、同じ不動産業界内でもフォーマットがバラバラで、データが整理しきれていないんです。だからこそシステム化が難しいとされていて、ユーザー間のみならず、業者間にも情報格差が生まれている。そこで当社では、研究開発部門で機械学習やAIを活用してデータを整理し、プロダクト部門のわれわれがカスタマーや業者に見えるかたちで提供しています」
こうしたシステム化のノウハウについても、社内のみに閉じてしまうのではなく、SaaSとして他社にも提供している。
「多くの不動産会社が、情報の整理や管理に時間が取られてしまっており、サービスを向上させることやお客さまと向き合うことに時間が割けておりません。つまり、同じ痛みや苦しみを味わっています。
GA technologiesでは、それらの課題を自ら解決し、業界全体に広げていくことを目指しています。弊社だけでなく多くの不動産会社が、サービス向上に力を注げるようになれば、不動産業界全体のネガティブなイメージの払拭につながると考えています」
40歳を過ぎた今、初心に立ち返る「基本に忠実に、よりピュアに」
システムやプロダクトを通じて、アナログな業界の課題を解決する。そんな大きな目標を掲げるGA technologiesでは、「やみくもに派手な開発手法を採用するのではなく、課題解決という目的をブラさずに、ピュアで基礎的な技術を使う」ことを重要視している。
「僕らが担うのは、あくまで課題解決のためのエンジニアリング。その目的に立ち返れば、『派手なことをせずとも、ピュアに基礎を守っていくこと』が大事です。
当社のエンジニアは、若手からベテランまで、その視点を持っているんです。私自身も、40歳を過ぎた今こそ、手元に技術書を置いて『基本に忠実に、よりピュアになろう』と常に初心に立ち返るようにしています。
もともと僕自身のQAエンジニアとしてのモットーは、『誠実に取り組むこと』。QAの仕事は、開発チーム全体を俯瞰で見渡し、全体の整合性を取るために、部署横断で各所に適切なフィードバックをしていくことが大事です。そこに耳を傾けてもらうためには、何事にも誠実であり続け、信頼を築くことが重要ですから。GA technologiesに入社して、その思いはさらに強くなりました」
また、入社前には「不動産業界は現場主義で、体育会系の雰囲気なのでは……」と不安を感じていたが、実際には全く違うことにも驚いたと話す。
「当社では、人事や経営企画などの管理部門や不動産を扱う営業部門など、ビジネスサイドのメンバーとも、お互いにリスペクトを持ちながら、コミュニケーションを取っています。また職種に関わらず誰もが誠実に課題に向き合っているからこそ、システムもワークフローも、スムーズにどんどん美しく研ぎ澄まされていきます。皆でビジョンを共有しながら足元を固めて、課題を解決している実感があるので、そこにも大きなやりがいを感じます」
目指すは「不動産業界のAmazon」
同社が目指しているのは、自社の利益だけではなく業界の活性化、ひいては業界課題の解決だ。柿崎さんは、「そこにエンジニアとしての面白さを感じる」と話す。
「われわれが究極的に目指しているのは、『ワンクリックで家が買えるような世界』の実現です。代表の樋口も『GA technologiesは、不動産業界のAmazonを目指す』と公言しています。僕は今、この大きな目標に向かって自分の仕事で業界課題を解決していく実感を味わいながら、『これこそがエンジニア人生の集大成となるのだ』という手応えを感じています」
「課題を解決することで、もっとカジュアルに不動産取引ができる世界をつくりたい」と柿崎さんは目を輝かせる。
「情報格差がなくなれば、気軽に売買契約を結べて、賃貸にも出しやすくなる仕組みを実現できる。不動産の流動性も高くなる。そうなれば、マイホームを買おうという人たちから『人生に一度の大きな買い物に失敗したくない』という足かせを外すことができると思いますし、若い人も不動産投資を気軽にできるようになるはずです」
「実は僕、若い頃にも賃貸物件探しに苦労した時期があったんですよ。これまでの人生で11回くらい引越しを経験していますが、当時はいかにもお金がない若者という格好をしていたので、不動産会社で門前払いされることもありました(笑)。だから、個人的にはそういう若い人たちの痛みも解消できればと思っています」
業界全体の課題をエンジニアリングで解決し、生活者の負も、業界内で働く人の負も解消していく。大きな可能性を秘めた不動産techはエンジニアにとって、最もエキサイティングな領域の一つだ。
GA technologiesは、「不動産業界のAmazon」へ。目標に手が届く日も、そう遠くはないかもしれない――。柿崎さんのまっすぐな瞳を見ていたら、そう感じずにはいられなかった。
取材・文/上野真理子 編集/大室倫子
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