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「エンジニアの心身疲労」徹底解剖! ヘルステックNo.1アプリ『FiNC』CTOに聞く、コンディション管理術【専門家監修】

働き方

いい仕事は、疲れの“保守”から。

自分メンテ研究室

次々に生み出される新しい技術、コロナ禍で加速した働き方の多様化……否応なしに訪れる環境変化は、時にエンジニアをひどく疲れさせる。そこで本特集では、エンジニアが「いい仕事人生」を歩むための「心と体のメンテナンス法」を徹底研究。疲労から自分を保守する習慣をつけて、仕事のパフォーマンスを上げていこう

仕事のパフォーマンスを低下させる心身の疲れ。エンジニアの中には、肩こりや眼精疲労、寝不足などで集中力が途切れてしまいがちな人は少なくないのでは?

そんな「エンジニアの健康事情」や、心身疲労を保つための基礎知識を学ぶべく訪れたのは、ダウンロード数国内No.1※のヘルスケア/フィットネスアプリ『FiNC』の運営を行うFiNC Technologies。

同社ではtoC向けアプリの他に、従業員の健康行動を支援するtoB向けクラウド型ソフト『FiNC for BUSINESS』を提供しており、ビジネスパーソンの健康事情にも精通している。

今回はCTOの篠塚史也さんに、ヘルスケアの専門家、そしてエンジニアの両視点から話を伺った。

※ 「ダイエットアプリを扱う10社を対象としたブランド名イメージ調査」
対象:ダイエッター554名
期間 :2021年9月24日~9月26日 / 出典:日本コンシューマーリサーチ

株式会社 FiNC Technologies CTO 篠塚 史弥さん

株式会社 FiNC Technologies CTO 篠塚 史弥さん

2012年東京大学工学部システム創成学科卒業、14年東京大学大学院学際情報学府総合分析情報学コース修了。大学院修了時、FiNCにジョイン。第一号エンジニアとしてファーストサービスの立ち上げから現在に至るまでのサービス全般の設計、開発、保守、運用に携わりFiNCの成長を支える他、エンジニアチームの採用、教育、マネジメントを行う。20年4月、CTOに就任。アプリ・サービスなどの事業で取得したライフログ(個人の健康データ)に対し、デジタルテクノロジーを駆使したソリューションの提供を担う

「PCに向かいっぱなし」が引き起こす
心身の不調とパフォーマンス低下

――ご自身の経験や周囲のエンジニアの傾向を踏まえて、ITエンジニアの「健康」や「疲労」事情に関してどのような印象を持たれていますか?

やはり仕事柄、1日中座りっぱなしでPCに向かうことも多いので、身体の疲れは感じやすいですよね。何時間も同じ姿勢を続けていると筋肉が緊張した状態が続いて、どうしても姿勢や血流が悪くなってしまいがち。それによって今度は腰痛や肩こり、頭痛などの症状が引き起こされやすくなってしまいます。

また、常に納期に追われていたり、障害があれば土日や深夜でもアラートが上がってきたりと、なかなか気が休まらずに精神的な疲労が溜まりがちな人も多いかもしれません。

さらにこの1~2年で在宅勤務を推奨する会社が増えてきたことから、外を出歩いたり、運動をしたりする機会が減ったエンジニアは多いのではないでしょうか。

当社が法人向けに提供している、社員の健康状態を調査するサービス『FiNCウェルネスサーベイ』を自社でも使っているのですが、それによるとやはり全体的に「歩行習慣の著しい低下」が見て取れます。

デスクワークだと自ら意識しなければ運動習慣は低下してしまいますし、他にも、「一日中家にいてカーテンも閉め切っているので、朝日を浴びる機会がほとんどなくなってしまった」といった声も聞こえてきますね。

株式会社 FiNC Technologies CTO 篠塚 史弥さん

――エンジニアはもともと比較的心身の疲れが溜まりやすい職業で、さらに最近は運動習慣や生活習慣にネガティブな変化が出てきていると。

ええ。興味深いことに、『FiNCウェルネスサーベイ』のデータからは、「仕事のパフォーマンスが低下している」人の割合がコロナ前よりも増えていることが分かっているんですよ。

運動をしたり、朝日を浴びたりすることは心身の疲労を溜めないための大事な要素。それらが減ってしまったことで疲れが溜まりっぱなしになってしまい、「集中力の低下」につながってしまっているのでは、というのが私の仮説です。

私自身、睡眠時間を削って仕事に打ち込んでいた時期があるのですが、その瞬間はやり切った達成感があったものの、蓋を開けてみたら何度も同じような作業の繰り返しをしてしまっていて、思ったよりも進んでいなかった……といった経験があります。

特にエンジニアは納期が近くなると、睡眠時間を削ったり休憩の時間を取らなかったりと、つい仕事をし過ぎてしまうこともありますよね。そうして心身の疲れを溜めこんでしまうと、自分でも気付かないうちに生産性が落ちていることはよくある話です。

データからも実体験からも、エンジニアとしてパフォーマンスを発揮し続ける上では、やはり心身のコンディション管理に意識を向けることは必要だと感じますね。

日々の疲れを予防する「運動」「食事」「休養」

――心身のコンディションを保つためには、具体的にはどうしたらいいのでしょうか?

「運動」「食事」「休養」の三つを意識することが大切です。

運動

・効果

運動は、メンタルヘルスや生活の質の改善に効果をもたらすことが認められています。

・目標

男性の歩数目標は1日9200歩、女性の歩数目標は1日8300歩。その他、30分程度の有酸素運動を週2日取り入れることが推奨されています。

・篠塚さんからのアドバイス

エンジニアは座り仕事が多いので、少なくとも1時間に1回は立ち上がるように心掛けましょう。立つことで血流を促し、筋肉の緊張を緩和する効果があります。

また、パソコン作業をしているとどうしても胸側が狭くなり内向きの肩になりがちなので、胸を開くようなストレッチやトレーニングも意識して取り入れてみてほしいです。

※参考:厚生労働省 健康日本21(身体活動・運動 )身体活動・運動

食事

・効果

各栄養素には心身疲労に関するさまざまな効果があります。
(例:ビタミンB1)欠乏すると糖質の代謝が悪くなるため、疲労感などの症状が起こりやすくなります
(例:鉄)不足すると酸素が運ばれにくくなるので全身が酸欠になり、疲労感、頭痛、めまいなどの症状が起こります

・目標

たんぱく質・ビタミン・炭水化物など1日に必要な栄養素をバランスよく摂取することが重要です。
※各栄養素の基準値はこちら

・篠塚さんからのアドバイス

外食やコンビニ弁当、テイクアウト中心の食生活をしていると摂りづらい栄養素もあるため、足りない栄養素はサプリメントで補うのもおすすめです。

最近では「完全栄養食」など多くの栄養素を摂取できる食品も出てきていますが、全ての栄養がカバーできるわけではありません。海藻類に含まれるミネラルなど、不足しがちな栄養素は意識して摂取しましょう。

※参考:FiNC「【栄養のきほん】ビタミンB1」「【栄養のきほん】鉄

休養

・効果

睡眠には、仕事や活動によって生じた心身の疲労を回復し、元の活力ある状態に戻す効果があります。

・目標

適切な睡眠時間は7〜8時間と言われていますが、「快適な睡眠」をかなえる睡眠時間には個人差があるため、時間の長さにこだわり過ぎず、「日中にしっかりと目を覚まして過ごせているか」を基準に考えてみましょう。

・篠塚さんからのアドバイス

睡眠は、時間よりも「質」が大切です。入眠前にストレッチをしたり、お風呂で体を温めたりして自律神経を整えるのがおすすめです。また、スマホやパソコンのライトや就寝前の食事は睡眠の質を低下させてしまうので、気を付けましょう。

※参考:厚生労働省 健康日本21(1)こころの健康を保つ生活


心身疲労によるパフォーマンス低下を引き起こさないためには、「運動」「食事」で疲れを予防し、「休養」で溜まった疲れを回復する。このサイクルをしっかりと回すことが大切です。

だからこそ『FiNC』アプリでも、「歩数記録」で1日の歩数を、「食事記録」ではカロリーや栄養バランスを、「睡眠記録」では入眠時間と起床時間を自動記録できるように機能を備えているんですよ。

特に、「睡眠の深さ」を向上させることができると、目覚めもスッキリして日中の集中力を高めることにもつながります。最近は睡眠前のリラックスを促進するアプリやサービスも多く出ているので、こうしたツールを活用してみるのも有効だと思いますよ。

篠塚さんが紹介してくれた睡眠テックサービスの例

ヘルス・ウェルネス領域アプリ『Calm』
睡眠・瞑想・リラクゼーションを手伝うアプリ。良質な睡眠を手に入れるための大人向けの読み聞かせ「スリープストーリー」やリラクゼーション・睡眠を促進する「Calm Music」が視聴できる。自律神経を整え、睡眠を深くさせてくれるサービスとして注目されている

睡眠サービス『Sleep Concierge』
FiNCとTEIJIN(帝人フロンティア)が共同開発した、睡眠の時の体動状態を記録・解析し睡眠の質について評価・アドバイスしてくれるサービス。香りと光の効果で就寝時のリラックスを促進するアロマポッド『With Sleep』を『Sleep Concierge』と連動可能。香りは感情やストレス、自律神経を整える効果があると言われており、スマホで操作できるので、気軽に香りを楽しみ、良質な睡眠を取ることができる

――特に疲れを感じるときは、睡眠時間を多めに取ればいいのでしょうか?

一時しのぎにはなるかもしれませんが、それでは余計に心身を疲れさせてしまうリスクがあります。

「日の光を浴びることで体内時計がリセットされる」という話の通り、起床時間が遅くなると体内時計が狂ってしまい、その結果寝付きが悪くなってしまうなど、睡眠の質の低下を引き起こします。

大切なのは「生活リズム」を意識すること。もし寝る時間が遅くなってしまったとしても起床時間を一定に。起きたら朝食を食べ、日光を浴びて、日が出ている時間帯に仕事をする。夜はお風呂に入るなどリラックスできることをして、副交感神経優位な状態へ。

厚生労働省の提供する「生活習慣病予防のための健康情報サイト」でも生活リズムを整えることの重要性は指摘されており、『FiNC』でもこれを推奨するための支援をしています。

株式会社 FiNC Technologies CTO 篠塚 史弥さん

引用:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト「e-ヘルスネット」快眠と生活習慣

――とはいえ、自宅でデスクに向かいっぱなしの生活をしていると、意識することが難しそうな気もします。

行動を変えるのはとても大変なことで、個人の努力のみで達成するのは難しいと思います。

だからこそ、ぜひテクノロジーを活用してほしいですね。カレンダーに「この時間に食事を摂る」「この時間からはスマホに触らない」などのスケジュールを設定したり、スマートウォッチで一定時間ごとに立ち上がるためのアラートを鳴らしたり。通知通りにアクションをするだけの状態にしておくと習慣化しやすいですよ。

また、『FiNC』などのヘルスケアアプリや体組成計を用いて、日々の生活や身体のデータを溜めておくこともおすすめです。体調が良いときの行動が可視化されたり、異変があればすぐに気付けたりします。記録は健康を持続・促進するのに重要な一つの手段だと思います。

一般的に30代後半からは、健康診断などを通じて目に見えて不調が現れやすくなる傾向があります。日頃から生活習慣を整えておくことは、仕事のパフォーマンスを高めるだけでなく、将来の大きな病気を予防したり、健康な身体を維持したりすることにもつながります。

今は目立った影響がないからと軽んじずに、日々のメンテナンスにはぜひ気を配ってほしいですね。

取材・文/阿部裕華 撮影/赤松洋太 編集/河西ことみ(編集部)
【監修】株式会社FiNC Technologies ライフサイエンス室 管理栄養士、ライフサイエンティスト

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