キャリアVol.138

サーバの正しい使い方~時代はクラウドで誰でも安くサービス作れるんですよHAHAHAとかいう奴は、しまじろうと算数の勉強してくれ【連載:村上福之】

株式会社クレイジーワークス 代表取締役 総裁 村上福之(@fukuyukiケータイを中心としたソリューションとシステム開発会社を運営。歯に衣着せぬ物言いで、インターネットというバーチャル空間で注目を集める。時々、マジなのかネタなのかが紙一重な発言でネットの住民たちを驚かせてくれるプログラマーだ

「時代はクラウドで誰でも安くサービス作れるんですよ」とかいう奴は、しまじろうと算数の勉強してくれ。

ぶっちゃけ、クラウドってウィークリーマンションなんですよ。

最近、「クラウド=安い!」と勘違いしている人、多いです。そして、多くの身銭切ってる人からすると説明するのが面倒くさいので「あーそうですねー」って流したりします。ケースバイケースで何とも言えない世界なので、説明が面倒くさいんです。

もう一回言うと、クラウドってウィークリーマンションなんですよ。

ワンルームのウィークリーマンションって、東京でも家具付きで週2~3万円くらいで借りられるじゃないですか。月10万前後。短期的に見れば、敷金礼金も審査も賃貸契約書もないから楽で速くて安いです。でも、1年住むという話になれば、普通に賃貸契約して、面倒くさい賃貸契約を結んで、家具も買って、7~8万のワンルームマンション借りた方がずっとずっと安いです。

クラウドもそうなんですよ。

Amazonも値段が時間単位で米ドルいくらとか、ストレージ(HDD)何GBあたり0.1ドルとかナントカ言ってるじゃないですか。さくらも日割りでいくらとかナントカ言ってるじゃないですか。クリック一発でインスタンス(仮想サーバ)が増えるのはいいんですけど、長期間借りると、クソ高いんですよ。うっかり変な使い方をすると、倍以上コストが掛かります。

クラウドvs物理的サーバの良いとこ、悪いとこ

From VIA Gallery 「サーバルームに何台も置いて…なんて前時代的」という声もあったりするが、その判断の成否は状況によって変わる
From VIA Gallery 「サーバルームに何台も置いて…なんて前時代的」という声もあったりするが、その判断の成否は状況によって変わる

確かに、何台サーバがいるのかサッパリ分からない時は、クラウドがラブリーです。

ガーっていっぱいインスタンス(仮想サーバ)を作って、状況見て、増やしたり、減らしたりすればいいや、という運用ができます。高くても落ちるよりマシです。

あと、AWSはいろんなサービスがあって、異常に高機能ですし、楽ちんです。Amazon RDSというデータベースがあるんですけど、高いんですけど、スケールが容易なうえに、バックアップが自動だったりするので、楽ちん過ぎて、脳みそが退化しそうです。

一方、クラウドでない物理的な専用サーバは、用意するまでに数日掛かる上、初期費用が数万円掛かりますし、契約は月単位なんですよ。手間ひま掛かりますが、使い方によっては長期的に見てクラウドより安いです。

あと、物理的なサーバだと分散処理のインフラエンジニアのコストが掛かるんです。その辺りが面倒なのですが、アクセス量が安定しているなら、一度作ってしまうと、物理的なサーバの方がどう考えても安いです。構成を複雑化してコストダウンすることもできる。

まぁ、何かあった時にAWSほど助けてくれませんが。

何がしたいかはっきりしないのに「クラウドですわー」とか言うな

経験的に、中規模以下の案件でアクセスがあまり多くなさそうな場合は、クラウドのサーバを使わない方が安いケースが多いです。

こんだけWebがある時代なので、過疎状態のサービスの方が多いんです。クラウドの力を発揮するのはスケールするサービスだけです。

でも、開発会社はヒマじゃないので、面倒くさい時は、小さい案件でも「手っ取り早いから」という理由だけで、クラウドを使ったりします。

面倒くさいもん。カネで楽ちんを買うんです。世の中カネです。

アクセスの規模がまったく読めない、ソーシャルゲームやナショクラのキャンペーンなどは、クラウドでガーッと作ってもらってウェルカムなんですよ。しかし、どう考えてもヒットしなさそうなサイトや、ある程度実績があって、アクセスの量が読めてしまうケースは、地道にVPSの方が安いんですよ。

「ココとココはデータセンターで、ココとココはクラウドで、ココは専用サーバで」と、いろいろ混ぜ混ぜして、振り分けることもあります。面倒くさいですけど、コストダウンを求めるなら、そういう構成もありなんです。

Dropboxなどはそうですね。ストレージはAWSのAmazon S3を使っているんですけど、フロント部分はほかの安いサーバを使っています。

昔、僕が電子書籍サービスを作った時も、フロントを国内製のVPSにして、ストレージだけAmazonにしました。理由は、VPSはコストが予測できるから。

そんなわけで、何でもかんでも「時代はAWSなんですわー」という人や、「クラウドですわー」という人は、予算がない時は、好きじゃないです。

>> 村上福之氏の連載一覧はコチラ

この記事が気に入ったらいいね!しよう

エンジニアtypeの最新情報をお届けします

RELATED POSTS関連記事

JOB BOARD編集部おすすめ求人

この記事に関連する求人・キャリア特集


記事検索

サイトマップ



株式会社富士通エフサス【ポジションマッチ登録】 オープンポジション

キャル株式会社 開発エンジニア/未OK/全員面接/残業月10h以内/採用者例…

キャル株式会社 インフラエンジニア/未OK/全員面接/残業月10h以内/採用…

住友林業情報システム株式会社 インフラエンジニア【住友林業グループのイ…

キヤノンビズアテンダ株式会社 RPA作成職(最先端Roboticsツール)/月給4…

キャル株式会社 機械・電気設計/未経験OK/残業月10h以内/年間休日125…

株式会社東亜産業 【商品企画・生産管理】理系・電子工学系出身大歓迎!入…

株式会社ウイルテック エンジニアリング事業本部 【総合職】機械系総合…

サーモス株式会社 筐体設計(水筒)/世界120カ国以上に展開/新しい市場…

ソニーエンジニアリング株式会社 [機械設計] ~ソニー製品の機械設計/機構…

「タダでやってよ問題」にエンジニアはどう対応すべきか?澤円か...

「幾多の修羅場を乗り越えた」ユーザー数4900万人突破の『モ...

SIerって本当にヤバいの? ひろゆきが語る、業界ごと沈まな...

「インフラエンジニアは今こそ作り手に回れ」国産クラウド『ニフ...

英文メールでよく見る「略語」の意味は? 海外エンジニアに聞い...

エンジニア転職フェア開催 IT&モノづくりエンジニアを求める優良企業が大集結! 「type転職エージェント」無料転職サポートのご案内