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「難題解決はゲーム感覚」中学生・最年少データベーススペシャリストの素顔

ITニュース

2022年12月、国家試験「データベーススペシャリスト試験」に14歳(受験当時)が合格し、最年少記録を更新したことをIPAが発表

データベーススペシャリスト試験は、IPAが実施する情報処理技術者試験の一つで、高品質なデータベースを企画・開発・運用・保守するために必要な知識や実践力を問うもの。

IPAはデータベーススペシャリストを「プロフェッショナルとして求められる経験を形式知化し、後進育成に応用できる」レベルの資格としており、SNSでは「実務経験がある人でも難しいのに、すごすぎる」という驚きと称賛のコメントがあふれた。

この“すごすぎる”張本人が、もの(@mono_0812)さんだ。ものさんは現在、中学3年生。学校では物理研究会に所属し、国際ロボット競技会『ロボカップジュニア』にも出場。物心ついたころから、趣味としてプログラミングを楽しんでいるという。

現役エンジニアもびっくりのデータベーススペシャリスト試験の合格を、本人はどのように受け止めているのだろうか?

プロフィール画像

ものさん(@mono_0812
15歳、中学3年生。プログラミングが趣味。物理研究会ロボット班に所属し、ロボット開発に取り組む。国家試験「データベーススペシャリスト試験」に最年少(当時14歳)で合格

「何となく分かる」だけじゃ嫌だった

ーーデータベーススペシャリスト試験の合格おめでとうございます。合格発表があったときの気持ちは?

実は、あまりうれしいとは思っていなくて、「あ、自分でも受かっちゃったのか」という感じ。目標をクリアすると、その瞬間にちょっと冷めちゃうところがあるんですよね。

あとは、ネットでニュースになったり、Twitterでもたくさんの人にいいねしてもらったりして、うれしいというよりむしろこわくなっちゃいました。

だって、いつもはよくて10~15くらいしかいいねがつかないのに、この投稿には6600以上のいいねをいただけたので(笑)

ーーご家族の反応は?

父からは、これくらいでうぬぼれるなよって言われました(笑)

でも、僕もその意見には同感なので、うぬぼれずにもっと頑張るぞっていう気持ちですね。

ーーお父さん、なかなか厳しいですね(笑)。普段からお父さんとプログラミングをやっているんですか?

いえ。父はSIerで働いているので、ITストラテジストとか資格はいろいろ持っているようですが、技術的なことを教わることはありません。

うちの父、エンジニアなのかな……? 仕事も何をしているのかよく知りません(笑)

ーーそもそも、今回データベーススペシャリスト試験をなぜ受けようと思ったんですか?

今回の試験を受ける前に「応用情報技術者試験」に合格していたので、午前Ⅰ試験が免除されていたのでやってみようと思いました。

資格試験を受け始めたのは、プログラミングをもっと体系的に学びたいと思ったから。

例えば、趣味でゲームを作ったり、Webアプリ開発をやってみたり、そういうときにチュートリアルに書かれていることをやればその通りに動くんですけど、なぜそうなっているのかということをちゃんとは説明できない。

「何となく分かる」けど本当はよく分かってないことを、なくしたいなって思ったんです。

ーー資格試験の勉強はどうやってしたんですか? データベーススペシャリストは、実務経験なしに合格するのは難しいように思うのですが。

試験対策は、普通に参考書を読んで過去問を解いただけですね。

実務経験はないけれど、趣味でWebアプリをつくったことがあったので、それでデータベースを触っていたからよかったのかなと思います。

ーーどんなWebアプリを作っているんですか?

最近作ったのは、学校のテストで順位・偏差値が分かるWebアプリ。うちの学校、テストの順位を教えてくれないんですよ。

順位付けすると「下位の子がかわいそうだから」って方針らしいんですけど。でも、知りたい人は自主的に知ればいいじゃんと思って、このアプリを作りました。

僕の学年は全部で160人くらいいて、そのうちの40~50人がこのWebアプリを使ってくれています。

テストがあるごとに各科目の点数をアプリに入力してもらうとデータがたまっていき、自分の順位や偏差値が分かるようになるんです。

ーーこのアプリを作った効果は?

個人的にはめちゃくちゃ感じていますね。みんなも「すごい便利だ」って言ってくれるし、僕自身もこのアプリを作ってから成績がぐっと上がったんですよ。

順位が分かる方が自分としてはモチベーションが上がる。ゲーム感覚でテストに挑めるところがいいんですよね。

ただ、このアプリを使っている人はまだそんなに多くないけれど、テストの度に各科目のデータがどんどんたまっていくから、意外と運用が大変になってきています……!

いくらでも凝れるからプログラミングは楽しい

ーーものさんがプログラミングに目覚めたきっかけは?

『Scratch』を始めたのが、小学校2~3年生の頃。ネットで「ゲームの作り方」を検索したのがきっかけですね。

プログラミングは、凝ろうと思えばいくらでも凝れちゃうところが面白い。デザインをどれだけきれいに仕上げるか、動作をどれだけ速くするか、いくらでも凝れるから熱中してしまいます。

ーー競技プログラミングもやっているんですよね。

はい。学校の先輩がDiscordで競技プログラミングをおすすめしていたので、僕も中学1年生の冬から始めました。

『AtCoder』に参加しているんですけど、自分よりも強い人が星の数ほどいて、わくわくしますね。

ーーものさんは、いつも「倒すべき敵」を探している感じがしますね。

そうかもしれません。難しい課題に挑戦していくのは好きですね。目標を一個一個クリアしていくのが、ゲーム感覚で楽しいんだと思います。

ーーいま、一番熱中しているのは?

部活動のロボット開発ですね。昨年初めて『ロボカップジュニア』に出場したんですが、今はラインを追従して走るようなロボットを作っています。

自分が書いたプログラムが目の前で実際に動くっていうのが、ロボット作りで面白いと感じるところです。

ーー将来はエンジニアになりたい?

そうですね。ロボット開発の仕事などは憧れますね。高校生になったらバイトやインターンもできるようになるから、良い会社ないかな? って探しています。

ーーどういう企業にひかれます?

うーん、会社のことはよく分からないけど、今はロボット開発をしている会社とか、Webサービスをやっている会社とかをネットで検索して見ています。

自分が知らない技術を扱っている会社だと、面白そうだなって思いますね。

ーーものさんの作ったものが世に出てくる日が楽しみです。

はい。これまでいろいろ作ってみては挫折したものも多かったので、「これは自分が作ったものだぞ」というものをはやく世の中に出してみたいです。

今後も頑張ります。

ーー今日はお話ありがとうございました!

文/栗原千明(編集部)

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