日々プロダクトに向き合うエンジニアのみなさんにヒントをお届けすべく、日本最大の電子掲示板『2ちゃんねる(現5ちゃんねる)』を立ち上げた、ひろゆきさんを迎えた本連載。国内外のプロダクトを、ひろゆきさんはどうみるのか? ひろゆきさんが開発者ならどこをブラッシュアップするのか?そんなことを、毎回話題のプロダクトを取り上げながらお届けすることでプロダクト開発で大切なことを探っていきます。
ひろゆき×ドワンゴ川上量生が「エンジニアは頭が悪くないと大成しない」と語るワケ
ひろゆきさん連載4回目の対談相手は、ドワンゴ創業者の川上量生さんです!
川上さんといえば、日本最大級の動画配信サービス「ニコニコ動画」をスタート立ち上げた人物でもありますが・・・
ドワンゴがゲーム会社だった頃の話が聞きたいですー
それ、二人では結構話してない? ニコニコ動画時代なんて、僕よりひろゆきの方がうちのエンジニアたちと頻繁に飲み会してたもんね。
だいたいおごってもらえますからね。
気心知れた仲のお二人らしいやり取りからスタートしながら、学生プログラマー時代や会社員時代から振り返ってくれた川上さん。
お話は「優秀なエンジニアとは?」や「エンジニアもプロデューサー的要素を育むべし」・・・といった内容にまで及びました。
川上量生さん(@gweoipfsd)
株式会社ドワンゴ顧問、学校法人角川ドワンゴ学園理事、株式会社KADOKAWA取締役。1968年生まれ。京都大学工学部を卒業後、コンピューターの知識を生かしてソフトウエアの専門商社に入社。97年に株式会社ドワンゴ設立。通信ゲーム、着メロ、動画サービス、教育などの各種事業を立ち上げる
ひろゆきさん(@hirox246)
本名・西村博之。1976年生まれ。99年にインターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。東京プラス株式会社代表取締役、有限会社未来検索ブラジル取締役など、多くの企業に携わり、企画立案やサービス運営、プログラマーとしても活躍する。2005年に株式会社ニワンゴ取締役管理人に就任。06年、「ニコニコ動画」を開始し、大反響を呼ぶ。09年「2ちゃんねる」の譲渡を発表。15年に英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。フランス・パリ在住。著書に『働き方 完全無双』(大和書房)『論破力』(朝日新書)『プログラマーは世界をどう見ているのか』(SBクリエイティブ)『自分は自分、バカはバカ。 他人に振り回されない一人勝ちメンタル術』(SBクリエイティブ)『1%の努力』(ダイヤモンド社)など多数
学生時代は開発で月100万以上稼いだことも?
まずは、川上さんのサラリーマン時代の話から聞いてみたいなと。学生時代からバイトで開発して稼いでたんですよね?
そんな時代から話すの? まぁはい、分かりました(笑)
僕がプログラマーとしてお金を稼いでいたのは、実は大学時代だけです。京都や大阪のソフトウェア開発会社でバイトしてましたね。
どちらもCADとかCAD/CAMを作っていた会社で、最初は時給だったと思いますが、割とプログラミングは得意だったので、途中から移植案件を受託で受けたり、ステップ単価といって、1行あたり約80円の出来高でプログラムを書いていました。
いくらくらい稼いでいたんですか?
月100万以上稼いだこともあって、会社員時代よりもお金は持ってましたね。大学生でしたが親に仕送りもしてましたし。
大学卒業後に就職したのはソフトウェアジャパンというパッケージソフトの流通商社、まあ、平たくいうと問屋でした。
そこでもエンジニアを?
いえ、事業開発が僕の仕事でした。ただ、趣味でプログラミングは続けていましたね。
雑誌『SoftwareDesign』で、C言語のコンパイラでバグが発生した時にエラーメッセージと症状から、具体的には何が起こっているのかを、コンパイラが吐き出す機械語コードとメモリ管理のやり方の観点から、どうやって推測するかという連載記事を書いたりしていました。
あと、TsuNaGuモデムという製品を企画して、当時のモデムのシェア1位を取ったのですが、その時のモデムのおまけに無料プロバイダをつけていました。
僕が会社にほぼ僕の個人使用で引いてもらった1.5Mbpsの専用線を23台のアナログモデムで共有するという、ほぼ僕の手製のプロバイダでした。
INS1500の機械は高かったですが、システム全体で100万円くらいでできた気がします。ラックマウントのモデムも海外から3000ドルぐらいのを輸入して、今でいう“技適マーク”もそのためだけに申請して取りました。
モデムのおまけにつけるので100万個ぐらいのユニークなID/PASSWORDを発行して、それ用の認証サーバーシステムが必要だったのですが、開発見積もりを取ったら800万円と言われて。
高いので、休日出勤して自分で開発しました。週末だけ使って1ケ月もかからずに完成したので、ぼったくられなくてよかったと思いました。ただ、今振り返れば妥当な額だったとも思います。
というと?
そのあとドワンゴを創業して、自分が受託開発会社の立場になってみると800万円はそこそこ良心的な見積もりだったんじゃないかと思いますね。
ソフトウエア開発の仕事って、値段の決め方が難しいところはありますね。
プログラミング速度はプログラマーの能力次第で100倍ぐらい違ったりしますからね。100倍どころか、あるレベル以上のプログラマーじゃないと、そもそも完成させられないという仕事も多い。
コーディングは簡単でも、経験や知識がないと書けないことも多い、、、とか
というかほぼ全ての仕事がそうだと思います。たまたま以前に作ったことのあるシステムだったら簡単に作れるけど、そうでないと、まず勉強からしなければならなかったりして。
経験・実績がある前提で、しかも優秀なプログラマが稼働した場合の人件費だけで受託開発をしてたら、あっという間に開発会社なんて倒産してしまいます。
経験者のいない新しいジャンルで受託開発をするというのは、とてもリスクがあるのです。
“文系のずるさ”があればもっと稼げていた?
ドワンゴも創業時は受託開発してましたよね。
はい。ドワンゴの創業事業であるネットワークゲームのシステムの受託開発というのは、まさにそういう分野でした。
ゲーマーが集まってできたみたいな会社でしたもんね、、、
元々は「Bio_100%」というPC9801の世界では有名なフリーゲームの開発集団でした。そのリーダーが森栄樹という当時日本マイクロソフトの社員で、森さんが優秀なエンジニアは全て森さんが集めてくれました。
ドワンゴの創業者といえる人間は3人いて、ぼくと太田豊紀と森栄樹だ。このうち本当の実質的な創業者はbio100%のリーダーをやってた森さんで、初期のドワンゴの開発の主力はbio100%のメンバーだった。とにかく目立たないように生きようという方針は森さんの提案で、ぼくも同意した。
— かわんご (@gweoipfsd) February 14, 2023
一方、僕が集めてきたプログラマーはプログラミング未経験の頭の良さそうなネットゲーマーだけです。
なので初期のドワンゴは、森さん率いる天才ハッカー集団からなる超強力な開発チームと、僕の率いる廃人ゲーマーによる即席プログラマーメインの弱小開発チームの二つからできてました。
僕と森さんで最初に考えたドワンゴのビジネスモデルは単純で、優秀な僕ら(といっても森さんチームだけですが)は控えめにいっても普通の開発会社の半分以下の工数でソフトウェアを開発できる。
なので、実際にかかる工数の2倍で見積もりを出せば、半分は利益で丸儲けのはずだ、というものでした。
とても簡単な算数ですが、後から振り返るとそこが「理系のずるさの限界」でした。
理系のずるさ?
理系って、ずるいことやろうとしても大してできないんですよ。
あぁ
僕らはドキドキしながら2倍の見積もりを出したんですけど、本当は10倍ぐらい出すべきでした。じゃないと儲からない。実際は想定よりも工数がかかることがあり、2倍じゃ利益出なくてめちゃくちゃ大変です。
ドワンゴが大きくなってから当初のドワンゴぐらい実力があって良心的な下請けが欲しいと、心から思いました。当時のドワンゴが出してた見積もりのさらに2倍の金額払っても、同等の仕事をしてくれる下請けなんて、なかなか見つかりません。
でも、文系経営者の中には平気な顔して100倍の見積もりとか出せる人もいたんですよね。僕らの感覚ではもはやそれは詐欺で、とてもできない。
10倍ぐらいなら、経営は見えないオーバーヘッドがめちゃくちゃあるので、妥当な範囲内だと思いますが。
「理系は嘘が苦手」ゆえに損することとは?
エンジニアほどぼったくるのが苦手ってのは分かるんですけど、どうして理系の人って嘘つくのが出来ないんですかね?
文系でも嘘つけない人はいますけど、理系で平気で嘘をつける人って稀有ですよね。。
理系は根拠の上に理屈をつけると言うのが染み付いていますからね。根拠のない理屈が本能的に言えないんですよね。
同じことを説明する理屈がAとBの二つあって、自分にとって都合のいいBを主張すると言うのはできますけど、それが限界。“謎の理屈C”をでっち上げるということまではできない。
「でっち上げ」ならできなくてもいい気がするのですが・・・
経営者になって思ったことですが、これは理系の美徳でもなんでもなくてビジネスマンとしては欠点じゃないかなと。給与だってそうですよね。
経営者とか俳優とかアーティストとか、トップ層の報酬が理不尽なほど高くなることがあるのは基本的に文系っぽい職業です。ノーベル賞受賞者とか技術者や職人で年俸100億円とか聞いたことないじゃないですか。10億円だっていないと思います。
とはいえ、IT業界のエンジニアの年俸が上がったのはネットバブルで文系の経営者が大量に参入してきたからだと思います。
エンジニアがトップだと会社の序列の中で能力に応じた妥当な年俸をつけますから、そんなに高くなりにくいですよね。
最近はエンジニアの給与水準をあげる国内企業も少しずつ増えていたりしますね。
それはやはりネットバブル後に大量のWeb企業が生まれ、文系経営者たちが、バンバン高い給料でプログラマーを雇い始めたおかげだと思います。
ベンチャーってたくさんのお金を投資してもらう代わりに短期間で結果を出すことが求められるので、勝負のネタを提供してくれるプログラマーにはたくさんお金を払わざるを得ない。しかも能力も見極められないまま払う。
やっぱり能力関係なしに「プログラマーにはバンバン高い給料払う」みたいな会社があると、相場は上がりますよね。
廃人ゲーマーばかり採用して、苦労しなかった?
「廃人ゲーマーばかりのチームを率いた」話ですが、ゲーマーエンジニアを集めると大変ですよね、、、
プログラミング経験のないゲーマーを集めた結果、苦労したことはなかったですか?
廃人ゲーマーは地頭がいい連中だったので、プログラミングはすぐに覚えられると思ってました。僕は社長もやらなければならなかったので、当時最初に決めたのは、僕自身が絶対にコードを書かないと言うことでした。
森さんチームの「Bio_100%」の連中は、それこそトップレベルのエンジニアが集まっていたので、僕がプログラマーに専念しても、コードの生産量では絶対に勝てないなと思ったというのもあります。英語ネイティブじゃなくて、プログラミング言語ネイティブみたいな連中が集まっていましたから。
なので、社内的にも僕はプログラマーみたいな顔は一切しないと言うことを決めて、技術のことが結構わかっている営業担当の社長という役回りに徹することにしました。
窓口となる社長が技術的なことを話せれば、相手は背後にいるエンジニアにはもっとレベルが高い人がいるだろうと想像するでしょうから。
チームのメンバーには、とにかくどういう実装をしようとしているかだけ、定期的にヒアリングして、壁打ちの相手を努めながら、行き詰まっている時は実装のアイデアを出したり、間違っている実装をしようとしている時には、問題点を指摘して方向修正をしました。
へえ
初期はデバッグだけ手伝っていましたけど、具体的なコードには口出しはしませんでした。ただ、やっぱり現場で実戦経験している方が強いので、ある程度、彼らのプログラミングスキルが向上したら、コードに関するアドバイスはしないというより、できなくなりましたけどね。
僕の廃人ゲーマーからなる弱小開発チームが最初にやった大きな仕事はドリームキャストのラウンチタイトルの『セガラリー2』の通信部分のサーバーとクライアントライブラリの開発です。
当時のドワンゴが受託した最も技術的難易度の高いプロジェクトでした。それを主力のBio_100%チームじゃなく、2軍以下の廃人ゲーマーチームが開発することになりました。
『セガラリー2』のプロジェクトが失敗していたら、設立直後の当時のドワンゴは倒産していた可能性は高かったと思います。このプロジェクトを曲がりなりにも完遂させて納品まで漕ぎ着けたことが、僕の30年以上の仕事人生で最も難易度が高かったし、一番の誇りです。
森さんは、後から聞きましたが、絶対に失敗すると思っていたそうです。心配して何度かプロジェクトを引き取ろうとオファーしたけど、僕が「大丈夫」と断ったそう。
僕は『セガラリー2』をやっていた時の1~2年ほどはつらすぎて、記憶が飛んでてほとんど覚えてないんですけどね(笑)
PCに開発環境を入れない=エンジニアじゃない?
コードに口出ししないとはいえ、川上さんってPCには開発環境を必ず入れてましたよね。
そうそう。プログラマーに戻りたい欲求をせめて開発環境まではインストールすることで折り合いをつけていたんだよね。コードはほぼ書かなかったけど。
プログラマって実戦を離れると、まず、ビルドが出来なくなるんですよ。そのハードルを超えるために勉強する時間がなかなか取る気になれなくなって......ビルドできたって、そこはただのスタートだから(笑)
「開発環境を入れない」行為って、「自分はもうエンジニアじゃありません」みたいな自覚とセットで受け入れる感じがしますよね。なので、なかなか踏み切れない気持ちは分かります。おいらも何となく入れてはいます。
でも、そういう意味では開発環境はかなり早い段階で僕は諦めてましたよ。僕はMicrosoft Visual Studioをインストールしてただけです。ビルドはできない。ひろゆきと会った頃は、着メロの頃だけど、もう、そんな感じでしたね。
うひょひょ。
出世しやすいのは、面白がる能力が高い人より、会社員っぽい人?
まあ、でも廃人ゲーマーからのプログラマ育成については、短期的にはうまくいったけど、結局、みんなエンジニア辞めちゃったよね。ほぼ残っていません。
何度もドワンゴに戻ってくる人とかはいましたけどね。
でも“エンジニアとして”出戻った人はほとんどいないよね。みんなゲームが好きすぎるから。なんか革新的なゲームが登場して流行ると、会社来なくなるし(笑)
多分、最新ゲームとかはキャッチアップしてたと思うけど、開発周りの最新技術とかにもついていけなくて、エンジニアとしては結局ドワンゴに残れなかった。
エンジニアもできるというだけで、コード書くのが好きなわけじゃないので、他の仕事に行っちゃいますよね。
そうね。あと、僕が開発現場から離れてしまったから、普通のエンジニアに彼らのマネジメントはできなかったんじゃないかなというのは、少し責任を感じています。
ゲーマーに限らず、僕と一緒に何か開発したエンジニアって、その後、ドワンゴ辞めたり、エンジニアそのものをやめる確率が高い気がしているんだよね。
ただ、僕と仕事するとエンジニアとして社会に影響を与えられる大きな仕事、技術的にもその時に可能なギリギリを狙った野心的なプロジェクトに関われて、一瞬の人生の輝かしい時期を味わえるのでおすすめです。
面白がる能力が高い人は、興味と仕事が繋がるとパフォーマンスが良いけど、興味がないといきなりやる気が無くなる。。。会社としては、安定して成果を出すサラリーマンっぽい人のほうが出世しやすいですよね。
ときどきしか働かない人がいてもいい会社をつくりたかったし、実際にそうしたんだけど、やっぱり長期的に継続するのは難しいよね。
「優秀なエンジニア」の定義は?
ちなみに川上さんは面接で「優秀なエンジニア」を見抜けるんですか?
優秀なエンジニアって、だいたい、無口なんで面接じゃ分からないですよね。
お二人はどんなエンジニアを優秀だと感じるのでしょうか?
優秀なエンジニアは、プライドが高い人が多い気がしています。新しい技術なりを「知らない」というぐらいだったら、徹夜してある程度まで把握するみたいな好奇心とかブライトとか向上心みたいなのが強い人。
なので、偏屈な人が優秀な人である事多いんですよね、、、
周りに合わせられる要領のいい人って、エンジニアだと逆に辛くなったりするんじゃないかな。現実は変えられない部分があるから。偏屈さというか、間違っていると思うことは間違っていると譲らない部分も必要だと思います。
「優秀なエンジニア」と聞いて誰もが共通して思い浮かべるのは、ビル・ゲイツやマーク・ザッカーバーグ、イーロン・マスクなど米国の起業家たちですよね。日本だとどなたがそこに名を連ねると思いますか?
確かに米国における初期のIT業界は技術者がベンチャー企業のトップを務めているケースは多かったですね。
それと比較すると日本は少ない印象もありますが、ゲーム業界では日本でもエンジニアのトップはいます。ソニーの久夛良木さんや、亡くなられた任天堂の岩田社長は世界的にも有名です。
もし「日本でエンジニアの社会的地位があがらない」とするならば、これは僕の持論ですが、アスキーの西和彦さんがソフトバンクの孫正義さんに負けたことが原因だと思っています。その後の起業家が孫さんをロールモデルにする人たちが中心になってしまった。
ただ、日本だけでなく、今の米国のIT業界もトップはほとんどがビジネスマンですね。そういう意味ではそこに差があるとは思いません。
エンジニアもクリエイターの一種だと思うので、業界が成熟するとクリエイターよりプロデューサーが優位になるのは資本主義社会ではしょうがないと思います。
なのでエンジニアの社会的地位の向上のためには、エンジニアがプロデューサー的要素を兼ねられるようになることが大事でしょうね。
今の日本のCTOって、技術部隊の取りまとめをしている親方みたいな人たちが多いと思いますが、将来的な技術動向に基づいたサービス開発や、どういう技術分野に投資をするかといった経営判断までも担えるようになることが大事だと思います。
それができる人、やるようにしようとする人はエンジニアに少ない印象です。むしろ昔よりも減ってる印象があります。
「管理職の道」を敬遠するエンジニアを減らすには?
管理職にはなりたくないとか、社内政治に関わりたくないとか、職人的エンジニアは出世を嫌がる傾向があるのも、プロデューサーとしての経験が増えない理由の一つだと思いますけど、忌避傾向をなくすにはどうしたら良いですかね?
逆説的な話になりますが、エンジニアとかを含んだクリエイターという職種は頭の良さが必要だと思いますが、同時に頭の悪さもないと大成できないという側面があると思っています。
ものを生み出すって大変なんですよ。そういう大変な仕事をわざわざ選択して努力を続けるというのは、何か根本的に頭が悪いことだと思います。
スティーブ・ジョブズの「Stay foolish」という言葉は有名ですが、何事も極めようとするには馬鹿なぐらいの努力が必要です。
じゃあ、「無理に忌避傾向をなくそう」と思うよりはそのままでもいいんですね。ものを生み出す大変な作業をやれちゃう人間は貴重ですもんね。
そうだと思います。むしろ、エンジニアに比べればプロデューサーとかって怠け者がなる仕事だと思うんですよね。本当に大変な部分は誰かにやってもらうわけですから。
エンジニアが世の中的にも、もっと美味しい仕事と思われて、そういうプロデューサーの素質のある怠け者のエンジニアがどんどん増えてくれば、その辺りも変わってくるんじゃないかと思います。
川上量生さん写真/角川ドワンゴ学園提供、ひろゆきさん写真/赤松洋太 編集/玉城智子(編集部)
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