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「まずは運用保守から経験積もう」は大間違い? インフラ専業のプロ集団だからできるエンジニア育成の実態

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インフラエンジニアのキャリアステップを思い浮かべてみてほしい。若手のインフラエンジニアが成長を目指す場合、監視・運用・保守などのいわゆる下流工程から経験を積む……という流れを想像する人が多いのではないだろうか。

だが、インフラ領域に特化したICT構築サービスを手掛けるシティアスコムアイテックの代表・浦川隆樹さんは「『まずは運用保守から』というのは単なる思い込みに過ぎない」と従来の慣習を否定する。実際に同社では、入社して間もない若手が上流工程の現場に入ることも珍しくないという。

インフラエンジニアを育成する上で、最も良い方法とは何なのだろうか。浦川さんと大阪・東京でそれぞれ支社長を務める津村 武さん、小山 敬二郎さんへのインタビューから、インフラ特化型ならではの育成方針やスピード成長を叶える環境、そしてインフラエンジニアという職種に対するこだわりと誇りが見えてきた。

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シティアスコムアイテック
代表取締役社長
浦川隆樹さん

大手電機メーカー系列の会社でコンピュータ事業に携わったのち、福岡の独立系SIerに 転職。2000年にインフラ部隊を立ち上げ以来、一貫してインフラエンジニアとしてキャリアを積む。08年、東京のインフラ専門の開発会社に入社。16年、シティアスコムアイテックを設立し、代表に就任

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大阪支社長
津村 武さん

1998年、ソフトウエア開発会社に入社。インフラエンジニアとして勤務したのち、2005年に浦川氏と同じ東京のインフラ開発会社に入社。16年、創業と同時にシティアスコムアイテックに参画。21年より現職

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東京支社長
小山 敬二郎さん

長野県のIT起業でプログラム開発に従事したのち、転職したサポートセンターでメールサーバーを構築する機会があり、インフラエンジニアの道へ。浦川氏、津村氏と同じインフラ開発会社を経て、シティアスコムアイテックに参画。2021年より現職

起業の理由は「インフラエンジニアが正当に評価される会社を作りたかった」

ーーシティアスコムアイテックはインフラ構築サービス専門の企業として8年前に設立されました。なぜインフラに特化しようと考えたのですか。

浦川:最大の理由は、インフラエンジニアが正当に評価される会社を作りたかったからです。

私は20年以上前にソフトウエア開発をメインに手がけるSIerでインフラ部隊を立ち上げた経験がありますが、自チームのメンバーに対する社内評価が低いことに納得がいきませんでした。経営者はどうしても主力業務であるソフトウエアのものづくりを高く評価しがちなので、給与や賞与もソフトウエアエンジニアの方が水準が高くなる。そもそも社内にインフラの重要性を理解している人が少なく、「パソコンをセットアップする仕事でしょ」といった程度の認識しかされていない時期もありました。

現在はインフラに対する理解が多少は進みましたが、IT業界はソフトウエア開発を主軸とする企業が多数派で、インフラはその一部門に過ぎないという認識はいまだに変わっていません。ならばインフラ領域に特化し、インフラを熟知した経営者やマネジャーのもとで、エンジニアが真っ当に評価される会社を作ろう。そんな思いでこの会社を起業しました。

ーーシティアスコムアイテックでは、監視や運用保守など下流工程のみの案件は受けないと聞いています。このような方針に至った理由を教えてください。

浦川:答えは簡単で、上流を目指す技術者ほど成長するものだからです。当社にも「前職では運用保守しかやらせてもらえなかったので、設計や構築を経験してスキルアップしたい」という理由で転職してきたエンジニアが何人もいます。

運用保守やテストなどの下流には、自分で何かを生み出す工程がありません。仕様書に則って決められた通りに作業するだけなので、やらされ感が満載でフラストレーションが溜まり、志が高い人ほど続かない。意欲あるインフラエンジニアなら上流をやりたいと思うのは当然なので、私たちも要件定義や設計などの上流工程を中心とした案件のみをお受けしています。

当社が構築したシステムの稼働後にアフターサービスとして保守対応をすることはありますが、それも非常に少なくて現時点で保守までお受けしているのは1件だけ。もともと経験豊富で高い技術力を持つインフラエンジニアが集まって起業した会社なので、わざわざ下流工程のみの案件を受ける理由がないというのが正直なところです。

技術者の心構えを説く浦川さん

ーー具体的にはどのような案件が多いのですか。

津村:現在はクラウドを前提とした設計・構築が多いですね。もちろんオンプレミスを扱うこともありますが、クラウド案件が増えたことでリモートワークがしやすくなり、福岡・東京・大阪の3拠点のメンバーでチームを組んで仕事をする機会も多くなっています。

クライアントは大手ベンダーとの直接契約が多く、製造業や金融業を始めとする大手企業向けの構築に加え、最近は自治体向けのクラウド構築を依頼される機会も増えています。 

ーー大手ベンダーとの直接契約や最新のクラウド技術を扱うプロジェクトなど、優良案件を数多く獲得できるのはなぜですか。

浦川:私たちが徹底して「品質」にこだわっているからです。インフラは全てを支える基盤であり、万が一トラブルや障害が発生すれば、影響はミドルウエアやアプリケーションを含むシステム全体に及びます。よってインフラエンジニアはクオリティーの高さをいかに担保できるかが問われる。いくら仕事が早くても、品質が伴わなければ意味がありませんからね。

津村:大手ベンダーと直接契約できるのも、品質に対する高い意識を共有できる会社として評価していただいたからだと自負しています。

品質へのこだわりとそれを支える技術力は、インフラエンジニアとして長いキャリアを持つベテランたちが経験の中で培ってきたものであり、他社には簡単に真似できない。そこが私たちの強みです。

「まず監視・運用・保守から」は勘違い

ーー現在は若手エンジニアも増えているとお聞きしていますが、経験の浅いメンバーはどのように育成しているのでしょうか。

津村:エンジニアとしてスキルアップするなら、現場で実践経験を積むのが一番早いし確実です。当社は原則として全ての案件にチームで入るので、新人や若手も先輩と共に現場に入り、熟練技術者の仕事ぶりを間近で見ながらOJTでスキルやノウハウを学んでいきます。

ですから若手が早い段階で要件定義や設計といった上流工程の現場を経験するチャンスもたくさんあります。他社では「構築の現場に入るのは、運用保守を何年か経験してから」といったステップが暗黙の了解となっているところも多いようですが、すでに説明したように当社は下流だけを受けることはありません。上流工程を中心に設計から構築、テスト、実装までをワンストップで手掛ける案件が大半なので、そのサイクルの中で経験を積んでいくことになります。少なくとも若手だから上流の現場に入れないなんてことはありません。

若手エンジニアの育成方法を説く津村さん

浦川:世間ではなぜか「インフラエンジニアのキャリアはまず監視・運用・保守から」が常識とされがちですが、私たちは違います。そもそも当社では現場に人をずっと張り付けておくような運用監視業務は一切受けていませんし、意欲ある若手にさせたいとも思わない。いきなり基礎設計からスタートするのは難しくても、詳細設計であれば先輩の指導やサポートを受けながら実務をこなすことは可能だと考えています。

小山:上流工程では技術力以外にコミュニケーション力が必要とされる場面も多いので、若手もベテランと一緒に顧客との打ち合わせの場に積極的に出てもらうようにしています。実際の会話を聞くことでお客さまとの折衝や調整のコツを学べますし、打ち合わせ後は先輩社員から「分からない表現や用語はなかったか」といった声掛けをして、疑問点があれば丁寧なアドバイスを心掛けています。

ーーとはいえ転職者の場合、入社時点での知識やスキルにばらつきがあるはずです。実務経験が少ない若手が設計や構築の現場に入った場合も、本当に仕事についていけるものでしょうか?

津村:もちろん人によって経験値は異なりますし、個性や強みもそれぞれ違います。OJTが必要な若手には専属トレーナーとなる社員をつけて、本人の希望を聞きながら個人のレベルに合わせたスキルアップ計画を作成します。

インフラ領域の実務経験が少ない人なら、基礎的な知識をレクチャーするところから始めることもありますし、実践的な業務から始めて大丈夫と判断した人については「どんなスキルを伸ばしたいか」「どのような案件やプロダクトを経験したいか」などを確認し、それぞれが目標を持ってOJTに取り組みます。

私たちが常に意識しているのは、本人の志向や意欲にマッチする経験を積んでもらうこと。「構築をやりたい」「クラウドを扱いたい」といった意向をできる限り実現できる案件にアサインしています。また支社長である私や小山も定期的にメンバーと対話する場を設けて、キャリアや仕事について不安な点があれば随時把握し、全員が満足できる環境を提供できるように努めています。

ーー一人一人に寄り添った形で成長を後押ししているのですね。

浦川:当社には全員が決まったプログラムを受講するような一律の研修はありません。それぞれの状況に合わせてオーダーメイドの教育を提供するのが大原則です。

本人が学びたいことがあれば、会社も全力でサポートします。特に力を入れているのが資格取得の支援です。必ずしも資格を必要としないソフトウエア領域とは違い、インフラ領域では技術力の証として資格が求められます。近年はその傾向が強まり、お客さまから「この案件は◯◯の資格を持つエンジニアに入って欲しい」といった条件を提示されることが多くなりました。OSならLinux、クラウドならAWSやAzureの認定資格が必須となりつつあります。

当社では資格の受験費用や教材費、学習時間に対する報酬の支払いなどのサポート体制を整えているほか、社員からの要望に応じて学習の場を用意します。3年前には「クラウドを学びたい」という声に応え、社内にAWS認定資格のワーキングループを立ち上げました。基本は自己学習ですが、同じ目標を持つ仲間と定期的に勉強会を行なって力をつけています。もし別の資格でも同様のサポートが欲しいという声があれば検討しますので、自分がやりたいことがあればどんどん会社に伝えて欲しいと思っています。

成長のあり方を語る三人

技術力を誇りに、バイネームで仕事ができるインフラエンジニアを育てたい

ーー若手が早く成長できる環境を用意することで、シティアスコムアイテックの事業や組織をどのように発展させていきたいとお考えですか。

浦川:私たちは急激な規模拡大は目指していません。現在の社員は30名ほどですが、どんなに増やしても100名程度が最大だと考えています。

なぜなら無理に会社を大きくすると、私たちの最大の誇りである技術力が低下してしまうリスクがあるからです。繰り返しになりますが、当社のような少人数の会社が大手ベンダーと直接契約できるのは、高い品質があってこそ。とにかく人を増やせばいいと考えて規模拡大を優先すれば、若手の育成にまで手が回らず、技術力が低下するのは目に見えています。

インフラエンジニアにとっては品質を担保することが最優先であり、組織全体の技術力を維持向上できる範囲で会社を成長させていく。これが10年先を見据えた展望です。

ーーこれから入社する若手には、どのような成長を遂げて欲しいと期待していますか。

浦川:将来的にはお客さまから「ぜひ◯◯さんにお願いしたい」とバイネームで仕事を依頼されるインフラエンジニアになって欲しいですね。それだけの信頼を勝ち取るには、やはり品質へのこだわりと高い技術力が不可欠です。

津村:現在活躍している若手メンバーたちも技術へのこだわりが強く、通勤時間や移動中もずっと資格のテキストを読んでいたりと、私たちがびっくりするくらい熱心に勉強しています。現場でさまざまな実践経験を積むことにも意欲的で「仕事をするのが楽しくて仕方ない」と話すメンバーもいるほどです。

「これがやりたい」という明確な目的と強いモチベーションがあれば、スキルや経験値が多少不足していてもチャンスをもらえる環境が当社にはあるので、早く力をつけたい若手がやりがいを感じる機会も多いのではないでしょうか。

メンバーとの距離感を語る小山さん

小山:メンバー同士の距離感が近いのも当社の魅力です。定期的に各拠点の社員が一同に会するほか、社長の浦川と言葉を交わす機会も豊富です。普段から活発なコミュニケーションを通じて良い関係を築いているので、チームで現場に入った時も若手が遠慮なく先輩に相談や質問をしながら知識やノウハウを吸収できます。

浦川:何よりインフラエンジニアとして正当に評価されることが、シティアスコムアイテックでキャリアを積む最大のメリットです。ソフトウエアエンジニアとの比較ではなく、インフラ領域を究めたプロフェッショナルとして正しく評価されたい。ぜひそんな思いをこの会社でかなえて欲しいと思っています。

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取材・文/塚田有香 編集/秋元 祐香里(編集部)

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