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ビッグデータ・AI・IoTなどが話題になっているIT業界に興味はあるけれど、どのような業界なのかよくわからないと思っていませんか?
IT業界への就職・転職を目指すのであれば、IT業界がどのように構成されているかを理解することはとても重要です。
そこでこの記事では、IT業界の構造がよくわかるIT業界地図について紹介します。就活生 や未経験からIT業界を目指す方は、最低限知っておきたい情報と言えるでしょう。
IT業界地図を理解するための基礎知識について以下で紹介します。展開する事業の違いや、IT業界がどのように分類できるのか理解しましょう。
企業が展開する事業はおもにBtoB・BtoCに分類されます。BtoBは「Business to Business」の略です。企業が企業を向けにサービスを提供することを指します。
BtoCは「Business to Consumer」の略です。企業が消費者向けのサービスを提供することを意味します。
どのようなターゲットに対してビジネスを展開しているか把握すると、業界についての理解が深まるでしょう。
IT業界は大きく分けると、下記の5つに分類されます。
・インターネット・Web業界
・通信業界
・ソフトウェア業界
・ハードウェア業界
・情報処理サービス業界
分類される業界の事業だけを手がける企業だけでなく、複数の分野にまたがって事業を展開する企業もあります。
Google・Amazonなどの世界的な大企業は、ソフトウェア・ハードウェア・インターネット・Webと複数の分野で事業を展開。AppleもMac・iPnoneといったハードウェアだけでなく、それに搭載するmacOS・iOSの開発を行っています。
IT業界は明確に上記の5つに分かれているというわけではなく、通信業界をベースにインターネット・Web・ソフトウェア・ハードウェアがつながっている状態をイメージするとわかりやすいでしょう。
それぞれの業界の特徴など、詳細については以下で解説していきます。
まず、普段から利用している方も多いインターネット・Web業界について解説します。
インターネット・Web業界に分類されるのは、インターネットを利用したサービスやインターネット上でサービスを提供する企業です。
PCだけでなく、スマホの普及により市場は拡大を続けていくでしょう。SNSやソーシャルゲームといった分野のさらなる発展が期待されています。
インターネット・Web業界は多岐に渡ります。以下でより細かい分類について紹介しますので、参考にしてみてください。
・Webサイト制作
Webサイト制作は、BtoBのビジネスにあたります。企業やお店などのHPの構築・運営を行います。WebデザイナーやWebディレクターといった職種を目指す場合には、Webサイト製作を行っている会社をリサーチすると良いでしょう。
・インターネット広告
インターネット広告には、リスティング広告・ディスプレイ広告・アドネットワーク・DSP・アフィリエイト広告など、幅広い種類があります。そのようなインターネット広告に特化した企業がインターネット広告代理店です。
また、メディアと広告代理店・広告主の仲介役を担うメディアレップという業種もあります。インターネット広告に関するマーケティングやコンサルも手がけることがメディアレップの特徴です。インターネット広告関連もBtoBのビジネスです。
・SNS
LINE・Facebook・Twitterなどで知られるSNS。広告だけでなく、アプリや検索エンジンとの提携から収入を得るなどSNSのビジネスモデルは変化をはじめてい注目の分野と言えるでしょう。
企業が消費者向けにサービスを提供するBtocのビジネスモデルです。
・ポータルサイト、検索エンジン
ポータルサイト・検索エンジンの代表と言えば、GoogleとYahoo!です。ポータルサイトはインターネット上のさまざまなWebサイトの入口となるサービスを提供しています。
・EC(電子商取引)
ECにおいては、Amazon・楽天・ヤフーショッピングが大手と言えるでしょう。単純なモノの取り引きだけでなく、サービス・旅行などの売買もECに含まれます。
・フィンテック
フィンテックは、Finance(金融)とTechnology(技術)を組み合わせた造語です。今まで金融業が担ってきた役割を、ITを利用してより低いコストや高い利便性を実現可能なことから注目を集めています。
世界的に関心の高い分野ですが、日本ではまだまだ金融のIT化が進んでいません。日本での今後の発展が期待される分野です。
・Google
・Amazon
・Facebook
・LINE
・DeNA
・楽天
・Yahoo!
・GMOインターネット
インターネット・Web業界を代表する企業の特徴として、複数の分野で事業を展開していることがあげられます。単一の事業を展開するのではなく複数の事業を連携させることで、シナジー効果を生み出しているのです。
ITの基礎となる通信業界の特徴と、代表的な企業について解説します。
電話・インターネット・光ファイバー・無線などの通信インフラを扱う業界です。固定通信・移動体通信・ISP(インターネットサービスプロバイダー)などが通信業界に含まれます。ネットワークエンジニアやサーバーエンジニアは、おもに通信業界のITエンジニアに該当。
次世代の通信システムである5Gが通信業界の大きなトピックスです。5GはIoTの普及や、VR・ARといった先端技術の実用化において欠かせない技術。今後のITの成長を支える重要な業界です。
電気通信事業者
電気通信事業者とは、固定電話・携帯電話などに対して通信サービスを提供する事業者です。
わかりやすいところでは、スマホのキャリアがこの電気通信事業者にあたります。以前は、第一種電気通信事業・第二種電気通信事業といった区分がありましたが、2004年に廃止。MVNO事業を展開する企業もこの電気通信事業者に含まれます。
電気通信事業者には、固定電話向けの回線やケーブルテレビを提供する企業も該当。BtoB・BtoCのどちらのサービスも提供しています。
・NTTドコモ
・ソフトバンクモバイル
・KDDI
・IIJ
ソフトウェア業界の特徴や代表的な企業について紹介します。
ソフトウェア業界は、おもにオペレーティングシステム(OS)・アプリケーションを扱います。代表的なOSとして、Windows・macOS・Linux・iOS・Androidがあげられます。
アプリケーションは、PC・スマホで動作するアプリや、ハードウェアを守るセキュリティソフトなどです。ソフトウェア業界のおもなITエンジニアとして、プログラマー・システムエンジニア(SE)があげられます。
・受託ソフトウェア開発
受託ソフトウェア開発は、クライアントの要望をヒアリングを行い、課題を解決するシステムの開発を行います。販売先が決まっているので、開発にかかるコストや利益に対するリスクが低いことが特徴です。BtoBのビジネスモデルと言えるでしょう。
・パッケージソフトウェア
いわゆる、市販ソフトウェアがパッケージソフトウェア。汎用的な利用を考えて設計された既成のソフトウェアです。それぞれの環境に合わせて、必要な機能をカスタマイズ可能なソフトウェアも多く見られます。
受託ソフトウェア開発がクライアントの要望から開発を行うのに対し、パッケージソフトウェアは開発を先に行って企業や市場などに販売することが特徴。
開発にコストがかかり、売れなければ利益が出ません。ただし、人気が高いソフトウェアが開発できれば、多くの利益が見込めます。
個人と企業のどちらもターゲットとなりますので、BtoB・BtoCのどちらにも該当するビジネスモデルです。
・Microsoft
・トレンドマイクロ
・日本オラクル
・オービック
ハードウェア業界の特徴と、代表的な企業について解説していきます。
PC・スマホ・周辺機器といったハードウェアの企画・設計・開発・販売を行う業界です。組み込みシステムエンジニアはハードウェア業界のITエンジニアの職種としてあげられます。
・Apple
・DELL
・Samsung
・日立
・ソニー
・パナソニック
・東芝
・富士通
情報処理サービス業界の特徴やおもな企業について紹介します。
情報システムの構築・運用に関係する企業が情報処理サービス業界に含まれます。暮らしや仕事において活用されているITサービスを支えているのが情報システム。
システムの構築・運用だけでなく、顧客企業に対してITを活用した業務効率化を提案するなど、コンサルティング業務も担うケースもあります。システムの構築だけでなく、安定した利用を行うために保守・運用までカバーする点もポイントです。
情報処理サービス業界の職種には、ITコンサルティングも含まれます。情報処理サービス業界はBtoBのビジネスモデルと言えるでしょう。
情報処理サービス業界は、大きくSIとSESに分類が可能。以下で、SIとSESの違いについて解説します。
SIとは
SI(System Integration)は、企業としてクライアントからプロジェクトを受注します。クライアントの要望に応じて、システム・アプリ・ネットワークの開発から運用まで一貫して担当。SIerは、システムインテグレーションを行う業者を指します。
SESとは
SES(System Engineering Service)は、技術者派遣サービスとも呼ばれます。システムやソフトウェアの開発や保守・運用などを行う場合に、プロジェクトのチームのいち員として技術者を派遣。客先に常駐して、技術的なサービスを請け負うケースもあります。
情報処理サービス業界は、その企業がどのように成り立ったかによって以下の3系統に分けられます。
・メーカー系
IT業界のソフトウェア・ハードウェアの分野で活躍する企業系列の子会社やグループ会社の情報処理サービス企業です。
・ユーザー系
金融や商社など、IT業界以外の情報部門が独立して生まれた子会社やグループ会社の情報処理サービス企業です。
・独立系
メーカー系・ユーザー系とは異なり、資本面で独立している情報処理サービス企業です。
・NTTデータ
・NRI 野村総合研究所
・アクセンチュア
・IBM
・日立製作所
・富士通
・NEC
IT業界への就職を考えている場合には、どのような構造になっているか全体像を把握することが大切。
もちろん、プログラミングなどのスキルを学ぶことはもちろん重要です。ただ、将来のキャリアを考えて仕事を選ぶためには、スキルだけでなくIT業界を理解して方向性を定めた方が良いでしょう。
就職における活動方針の定め方としては、以下の4つのステップで考えるとスムーズ。
・方向性を定める
・業界を決める
・企業を決める
・職種を決める
どのようなキャリアを積みたいかという方向性を定め、それに合った業界を選びます。その業界をさらに掘り下げて、どのような企業があるのか徹底的にリサーチを行いましょう。
その企業が求めている自分の方向性がマッチした職種を選べば、納得のいく就職活動が実現する可能性が高まります。
もしも、基本となる方向性が定まらない場合には、各業界に対する適性から考える方法もあります。あなたが合うと感じる業界を把握して、そこから方向性を検討しても良いでしょう。
以下で、その参考となる5つの業界で求められるスキルについて解説します。
IT業界全体を見て、あると有利なスキルはプログラミングのスキルです。ITエンジニアを目指す方だけでなく、幅広い職種においてプログラミングのスキルは評価される傾向にあります。
インターネット・Web業界は、Webマーケターでなくても基本的なマーケティングの知識が求められます。また、IT業界の中でも特に変化が早いインターネット・Web業界では、トレンドを読み取るセンスや情報収集能力も重要。
ユーザーのニーズや動きをデータとして分析するために、アクセス解析ツールの使い方を知っているとさらに有利に就職活動が進められます。
Web製作の職種を目指すのであれば、HTML・CSS・JavaScriptについて学びましょう。実際にWebサイトの構築を行えば、理解が深まるだけでなく、実績としても提示できます。
通信業界は新しい技術やサービスが生み出さている変化が激しい業界です。そのような変化に対応する柔軟性や、世の中の流れを読み取って消費者のニーズを捉えて仕事に生かせる感受性や積極性も重要。
また、通信業界はITを支えるインフラの役割を果たします。そのため、けして華やかな仕事ではありません。裏方として、コツコツと努力できる根気強さも求められます。
ソフトウェア業界において、開発を行うためのプログラミングのスキルは欠かせません。開発するソフトウェアに合ったプログラミング言語の知識はある程度身に付けておきましょう。
もしも、SEとしてキャリアパスを考えるのであれば、コミュニケーション能力やマネジメントスキルも重要。SEはシステム開発の開発を除くすべての工程に関わります。チーム全体を管理しますので、チームメンバーとの円滑なコミュニケーションが大切です。
また、プロジェクトマネージャーを目指すのであれば、マネジメントスキルについても学ぶと良いでしょう。将来的なキャリアプランを意識して、マネジメントのスキルが身につく企業を選ぶという考え方もあります。
組み込みエンジニアにはさまざまなスキルが求められます。その中でもC言語やアセンブリ言語は特に重要。C言語は初心者にとって学習が難しい言語です。ハードウェア業界で組み込みエンジニアを目指すのは、ややハードルが高いと言えるでしょう。
また、ハードウェア設計技術者目指すのであれば、安全に関する知識や設計技術が求められます。また、今後はIoTがさらに普及していくことを考慮するとソフトウェアに関する知識を持っていることが好ましいでしょう。
情報システムや業務系ツールの開発を行う上で、お客様のニーズを理解して課題を深掘りするヒアリング能力はとても重要。また、課題を理解してITを利用した解決策を示す提案力も求められます。
お客様はITに詳しい方ばかりではありません。そういった方に対してヒアリングやシステムの説明を行う際には、わかりやすく伝えるコミュニケーション能力が必要になるでしょう。
IT業界の現状はどのような状態なのでしょうか。以下で、資料やデータをもとに分析して解説していきます。
IT業界の業界規模は平成20年のリーマンショックの影響で、それまで増加傾向でしたが平成21年に減少に転じました。
しかし、平成22年からは徐々に回復しています。業界動向サーチによると、IT業界の業界規模は約6.4兆円とあります。
好調なIT業界ですが、従来のITに対するニーズの伸びは今後はあまり期待できないでしょう。しかし、新たな技術や仕組みにより、それを上回る成長が期待できる可能性があります。
クラウド・ビッグデータ・AIなど、今後のITの発展に関わる多くの技術が注目を集めています。
また、インターネット・Web業界の市場規模は拡大を続けています。その中でも、Amazon・楽天ショッピング・ヤフーショッピングなど、ネットショッピング市場が好調。
現状の日本のIT業界は、好調ですが横ばいの状態。しかし、新たな技術や今までとは異なる市場の拡大により、IT業界は今後さらに成長していくでしょう。
IT業界の今後の動向についての予測を以下で紹介していきます。
IT人材に対する需要は引き続き高い状態が予想されています。既存事業の効率化・コスト削減など、今までと同様に事業の基盤として求められるでしょう。
そして、さらに価値の高い人材を目指すのであれば、ビジネスを創出できる価値創造型の業務に関わるIT人材を目指すことをおすすめします。IT人材白書2018によると、価値創造型の業務に関わるIT人材が増加したと答えたIT企業は41.1%とあります。
しかし、その人材の質が不足していると感じている企業は31.5%にのぼります。このデータをもとに考えると、今後はビジネスを創出する業務に携われるスキルを持つ人材の需要が高くなると予想されます。
IT業界の人材の需要は高いですが、就職活動の難易度が低いとは言えません。人気のIT企業はもちろん倍率が高いです。
また、IT業界ではグローバル化が進んでいます。インドなどの海外の優秀なIT人材が活躍している企業も少なくありません。世界的に人気の高い日本企業の競争率はさらに高くなるでしょう。
ビッグデータ・AIといったIT先端技術の登場により、IT業界は今後も規模の拡大が予想されます。政府が推進する社会をネクストレベルへと押し上げるSociety 5.0によって、その流れはさらに加速していくでしょう。
IT業界への就職・転職を目指すのであれば、「将来どのようになりたいか」「自分は何にワクワクするのか」といった主体的なビジョンを持って活動を進めることをおすすめします。
ぜひ、今回紹介したIT業界地図をあなたの就職・転職活動に役立ててみてください。
※こちらの記事は、『TECH::NOTE』コンテンツから転載をしております。
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