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バックオフィスから“改革の推進者”に。未経験でも活躍できる「業務改善コンサルタント」の仕事とは

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    少子高齢化による労働人口の減少を克服し、個人のワークライフバランスの適正化を図るには、業務の効率化は欠かせない。しかし、2018年度版の中小企業白書によると、50.6%もの企業が「業務に追われ、業務見直しの時間が取れない」と回答し、「取組を主導できる人材が社内にいない」(24.1%)、「取組の目的や目標が上手く設定できない」(17.5%)といった悩みがあると答えている。現実には効率化の必要性を認識していても、業務の可視化、課題の抽出など、具体的な施策を実行する前に行き詰まってしまう企業が少なくないのだ。

    こうした企業が抱える課題を解決する存在として、近年、にわかに脚光を浴びている職種がある。あらゆる業務の無駄を省き、効率的な運用を実現する「業務改善コンサルタント」だ。

    現在、業務改善を含むBPOコンサルティングサービスを提供するキヤノンビズアテンダにおいても、業務改善コンサルティングの需要は年々増しているという。今この世界ではどのような人材が必要とされているのか。それぞれの立場で顧客の業務改善に携わるコンサルタントたちに話を聞いた。

    ※「BPO」とは、Business Process Outsourcing(ビジネスプロセスアウトソーシング)の頭文字からなる略語で「業務処理の外部委託」を意味する。業務のスリム化やコスト削減に対する感度が高い企業が採用する経営手法のひとつ。

    キヤノンビズアテンダ株式会社 BPOコンサルティング部 部長 田中貴康さん

    キヤノンビズアテンダ株式会社
    BPOコンサルティング部 部長
    田中貴康さん

    簿記講師を経て2007年入社。内部統制コンサルティングを経験後、業務改善コンサルティングや、BPO運用コンサルティングに携わる。現在は、BPOコンサルティング部の部長として、業務改善コンサルティング、RPAコンサルティング、文書管理コンサルティングチームのマネジメントを担当

    売上規模は約4倍に。急伸する業務改善ニーズ

    「当社のBPOコンサルティング部が立ち上がって3年。働き方改革に対する関心の高まりとともに、売上規模は初年度に比べて約4倍に伸びています」

    BPOコンサルティング部で部長を務める田中貴康さんは、足もとの業務改善ニーズについてそう話す。売上規模が堅調に伸びている要因の一つに、ワンストップで業務改善ニーズに応えてくれる存在が少ないことが挙げられるという。

    「多くのお客さまがさまざまな取り組みを検討したいという希望をお持ちでも、これまでは、システムやツールに関してはベンダーに問い合わせ、業務プロセスに関する悩みは業務系コンサルティング会社に頼るほかありませんでした。こうした業務効率化にまつわる異なる窓口を一本化し、業種や業務を問わず対応できるのが私たちBPOベンダーの存在意義といえます」

    田中さんによると、需要が特に高いのは給与計算やデータ入力といった定型業務の効率化だそうだ。

    キヤノンビズアテンダ株式会社 BPOコンサルティング部 部長 田中貴康さん

    「まずは定型的な事務作業の見直しから始めて、徐々に適用範囲を広げていくのがセオリーになっています。最近では『業務の改善や廃止によってミスをなくし、コストを下げ、業務効率を上げたい』というご要望に加えて、『希少な社員の労働力を定型業務から開放することで付加価値の高い、収益に貢献するコア業務に専念させるにはどうしたらいいか』というご相談も増えています。今後この傾向はますます強まっていくことでしょう」

    第三者ならではの立場と専門性を生かし業務改善を主導

    田中さんが所属するキヤノンビズアテンダでは、業務改善コンサルタントの仕事内容を次のように定義している。

    「企業の競争優位や事業成長に直接寄与しない、間接業務や事務処理はどの会社にも存在しています。こうした業務と社内で処理すべき業務を選り分け、効率的な処理方法を提案するのが、私たち業務改善コンサルタントの役割です」

    具体的には、顧客の経営層や現場担当者へのヒアリングを通じて、円滑な業務進行を妨げる課題を可視化し、改善に必要な人的・物的リソースを集め、全体最適につながるような運用体制を構築するのが業務改善コンサルタントの仕事だ。

    「私たちのチームには、主に業務プロセス全般の可視化や効率化に携わる業務改善コンサルタント以外にも、AIや機械学習などのテクノロジーを活用した業務の自動化に強いRPA(Robotic Process Automation)コンサルタント、ドキュメント管理の専門家である文書管理コンサルタントが在籍しています。私たちは、彼らの専門性や社内外のリソース、ツール類など駆使して多様な改善ソリューションを提供しているのです」

    業務改善コンサルタントが向き合う課題は千差万別だ。事象と原因が複雑に絡み合い、当事者には解決策が見い出せないような難しいケースがある一方、顧客自身が問題の原因を正確に把握し、改善するためのリソースを持っているにもかかわらず、コンサルティングを依頼されるケースもあるという。一体なぜなのだろうか。

    キヤノンビズアテンダ株式会社 BPOコンサルティング部 部長 田中貴康さん

    「社内事情や部署間の関係性が障害となって、社内での改善活動が円滑に進まないことがあるからです。こうした状況を打開するため、第三者である業務改善コンサルタントを活用したいというご要望をお受けすることは少なくありません。こうしたニーズにお応えすることも、私たちの大事な務めとなっています」

    コンサルティング経験より「顧客サイドの実務経験」を重視する理由

    では実際に、現場で顧客の抱える課題と対峙する業務改善コンサルタントになるには、どのような経験、スキルが求められるのだろうか。田中さんは次のように解説する。

    「BPOコンサルティング部に所属するメンバーの多くは、20代から30代前半にかけて経理、人事、総務、営業支援、ITデスク、ITエンジニア、コールセンターなど、お客さま側と同じ業務経験を持っており、コンサルティング未経験で入社しています。まずはこれまで身に付けた業務知識をベースに、別の業界の業務プロセスに触れながら、コンサルティング経験を積んでいくというのが標準的なキャリアステップです」

    顧客サイドと同様の実務の経験者を多く採用するのは、コンサルティングスキルよりも顧客の抱える悩みに耳を傾けることが大事だと考えているからだ。

    「同じ業務でも業種や企業によって内容が大きく異なることも少なくないのですが、類似する業務に触れた経験があればお客さまの言葉を理解しやすいですし、共感もしやすくなるのは確かです。私たちの仕事はお客さまとのコミュニケーションが全ての起点になるので、実務経験者が中心の組織体制になっています」

    その分、入社後の専門教育には力を入れている。たとえば「OMG認定BPMエキスパート資格試験プログラム(OCEB)」や主要RPAベンダーの認定資格、「公文書管理検定」に基づく研修のほか、IT、ビジネス、ヒューマンスキルなどが学べる外部研修サービスやeラーニング環境を用意しているという。

    「基本的に『業務に関連するセミナーや研修は全て受けてください』というのがわれわれのスタンス。もちろんそれぞれの分野に経験豊富なコンサルタントがいますので、気軽に指導や助言も受けられる環境です。また、キヤノングループの案件も豊富ですから、早いうちからさまざまな現場に携わることができ、コンサルタントとしてスキルを高めやすい環境があるといえるでしょう」

    キヤノンビズアテンダ株式会社 BPOコンサルティング部 部長 田中貴康さん

    最後に、BPOコンサルティング部を取り仕切る田中さんに業務改善コンサルタントとしてどのような人材が求められているのか改めて聞いた。

    「先ほども少し触れたとおり、バックオフィスなどでの業務経験をお持ちであれば、コンサルタント経験は問いません。また、お客さまの対象業種は、金融、製造、サービス、公共など幅広く、企業規模は従業員数300名以上、1000名未満の企業が中心です。さまざまな業種、業態のお客さまに対して、ご自身が培ったスキルを展開、応用してみたいと考える方、好奇心旺盛な方にピッタリの仕事だと思います。

    また、弊社の業務改善コンサルタントは上流の企画や設計だけを行うのではなく、ときには一社に深く入り込み、その会社の社員をも巻き込みながら業務の効率化を推進していきます。お客さまと併走しながら、自分の力によって会社が変わっていく様を見ることができるのが大きな醍醐味。そこに興味のある方には、ぜひ当社に来ていただきたいですね」

    現場で働く社員が語る、業務改善コンサルタントの魅力

    ここからは、現在業務改善コンサルタントとして活躍する社員3名に、業務改善コンサルタントのやりがいや面白さなどについて話を聞く。彼らはどのような思いで、日々顧客と向き合っているのだろうか。

    キヤノンビズアテンダ株式会社 BPOコンサルティング部メンバー

    <左>山田 憲苗さん
    事業会社の人事や人事系アウトソーシング会社などを経て、2015年に入社。人事関連の改善プロジェクトを経て、現在はインフラ企業の業務管理の改善プロジェクトに携わっている
    <中央>星野健太さん
    2016年、新卒採用の1期生として入社。クラウド製品のコールセンターで、効率化などに従事した後、19年7月にBPOコンサルティング部に異動となる。現在は先輩コンサルタントのアシスタントを務めている
    <右>内山 光さん
    SIerの総務、事業会社の営業事務、営業などを経て、2018年に入社。RPAコンサルタントを経験した後、19年3月から業務系コンサルタントとなる。現在はリース業や製造業の業務改善プロジェクトに従事する

    ——業務改善コンサルタントの面白さはどこにあると感じますか?

    山田:業務効率化の手段は日々進歩しているので、新しいテクノロジーやソリューションに触れるチャンスが多いのがこの仕事の特徴です。そういったものに興味がある人にとっては非常に面白い仕事なのではないでしょうか。また、一般的にグループ会社や自社製品を利用してソリューションを組み立てることが多い中、当社では系列などにとらわれず、お客さまにとって最善の選択をすることが奨励されています。情報感度が高い人はもちろん、お客さまのために最善を尽くしたい人にとっても仕事がしやすい環境だと思います。

    星野:私は最近異動してきたばかりなのですが、前の仕事との違いを日々感じています。異動前の職場であるコールセンターでは主に事務処理を担当しており、淡々とこなしていく業務が多かったのですが、コンサルタントは自ら仕事を生み出していく業務。自分の考えや振る舞い一つでお客さまの対応や状況が変わってくるのは、責任を感じる反面、面白さを感じます。まだまだ経験が浅いのでできないことだらけですが、身近な先輩からのサポートも受けられるので安心感がありますね。

    キヤノンビズアテンダ株式会社 BPOコンサルティング部メンバー

    内山:私はまだ入社間もないので、先輩コンサルタントと一緒に動くことが多いのですが、基本的にスケジュール管理は個人の裁量に委ねられています。前職はスタッフ職だったため社内にいることがほとんどでしたが、今は外に出る機会も多く、さまざまなお客さまに出会えるのが楽しいですね。業務時間中でも空いた時間があればセミナーに参加することもできますから、スキルアップの面でも恵まれた環境だと思います。あとは、「コンサルタント=ハードワーク」というイメージもありますが、業務改善コンサルタントの仕事は女性でもワークライフバランスを大切にしながら活躍できるのがうれしい点です。

    ——どのようなときに仕事のモチベーションを感じますか?

    内山:当事者でなければなかなか知り得ない、業界やお客さま固有の業務プロセスを知ることができるのは、この仕事の面白さの一つだと思います。例えば一口に営業事務と言っても、業種や業態、企業によって業務内容は大きく異なります。そうした状況を踏まえた上で、自分の知識や経験を別のお客さまへのソリューションに展開できるのは、業務改善コンサルタントの醍醐味だと言えるのではないでしょうか。

    キヤノンビズアテンダ株式会社 BPOコンサルティング部メンバー

    星野:有名企業や世の中に大きな影響を与えている企業にサービスを提供することが多いため、仕事を通じてこうしたお客さまに貢献していること自体が自分にとって大きなモチベーションになっています。経験豊富な担当者の方から、業務やビジネスに関するご見識を伺うたびに、自分の成長につながっているという実感があります。

    山田:私は、お客さまご自身がより良い方向に変わっていくのを感じたときに、仕事へのモチベーションの高まりを感じますね。お客さま側の担当者の方の中には、業務改善に向けたプランに対して消極的な方もいらっしゃいます。でも、丁寧に説明してご納得いただいた結果、新しい業務プロセスを貪欲に吸収され、目に見えて変わられる方も少なくありません。「新しい視点で業務をとらえることができた」、「難しいと思っていたけれどできるようになってうれしい」といった声を聞くとき、この仕事に携わってよかったと感じます。

    キヤノンビズアテンダ株式会社 BPOコンサルティング部メンバー

    日本の時間あたりの労働生産性は先進国の中でも下位に甘んじている。特に保守的な企業においては、情報管理やコミュニケーションの手段がアップデートされず、いまだに紙やFAXに依存した業務プロセスが温存されていることも少なくない。労働人口の減少が確実視される中、もし生産性の低い業務プロセスが改善されぬまま放置されれば、従業員の負担が増すばかりか企業の競争力低下にもつながるだろう。

    業務改善コンサルタントは、こうした状況を打開し、業務プロセスの見直しを通じて企業の潜在的な能力を引き出す改革の推進者といえる存在。バックオフィス系の経験を生かし社会的意義のある仕事に就きたい人にとって、業務改善コンサルタントは有効な選択肢となるはずだ。

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    取材・文/武田敏則 撮影/吉永和久

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