アイキャッチ

デジタル庁新設に期待する「完璧を求めすぎない」マインドセット【連載:澤円】

働き方

プロフィール画像
   

株式会社圓窓 代表取締役
澤 円(@madoka510)

立教大学経済学部卒。生命保険のIT子会社勤務を経て、1997年、日本マイクロソフトに転職、2020年8月に退職し、現在に至る。プレゼンテーションに関する講演多数。琉球大学客員教授。数多くのベンチャー企業の顧問を務める。
著書:『外資系エリートのシンプルな伝え方』(中経出版)/『伝説マネジャーの 世界№1プレゼン術』(ダイヤモンド社)/『あたりまえを疑え。―自己実現できる働き方のヒントー』(セブン&アイ出版)/『未来を創るプレゼン 最高の「表現力」と「伝え方」 』(プレジデント社) Voicyアカウント:澤円の深夜の福音ラジオ オンラインサロン:自分コンテンツ化 プロジェクトルーム

皆さんこんにちは、澤です。

エンジニアの皆さんなら、オードリー・タンさんのことをご存じない人はいないと思います。

台湾の天才エンジニアでありデジタル担当の政務委員。

オープンソースのコミュニティーにも大きく貢献するなど、テクノロジー関連での活躍も素晴らしいですが、インタビューでの知性に満ちた対応などを見ると、人気が出るのはごく自然なことですね。

台湾という国は日本人にとって元々親しみのある国ですが、オードリー・タンさんの登場でさらに注目度がアップしているように思います。

どうしても、外国の政治家の話題になると「それに比べて日本は」というトーンになりやすいのですが、ここで非常に期待されているのが「デジタル庁」の構想です。

知見が集中する場所が政府中枢にできる意義は、極めて大きい

ボクは、「デジタル庁」の構想に、かなり期待しまくっています。

というのも、政府レベルで本当にデジタルに注力することを象徴するプランですし、何よりも知見が集中する場所が政府中枢にできる意義は極めて大きいと思っています。

実は、ボク自身も何度か自民党本部にお邪魔して、さまざまなお手伝いをさせてもらったことがありました。

数年前には「ネット選挙」に伴う記者会見の環境構築をさせてもらったこともありますし、クローズドの勉強会で講師をさせてもらったこともあります。

ずっと前から政府関係者の方々は、テクノロジーの重要性に気付いていましたし、「どうにかしなくちゃいけない」と思ってもがいていたのを間近で見ることができました。

ただ、歴史的な背景から省庁間が縦割りになっていたり、仕組みや法制度が横連携を阻んでいたりして、当事者の方々が苦労されているのを感じていました。

これが、デジタル庁で各省庁のIT環境が一気通貫で整備されるのだとしたら、これは大変な進歩です。

あらゆる手続きがデジタル化され、行政サービスが一気に便利になる可能性も十分にあると思って期待しています。

「政治家は自分のことばかり」簡単に判断するのは、ちょっと違う

どうしても、政府が何かをしようとすると時間が掛かってしまいがちですし、そのことについて非常に辛辣な意見をぶつける人たちもいます。

政治に対して意見を持つことや、自分の考えを表明することは決して悪いことではないと思いますし、無関心であることが一番の問題だとも思っています。

ただ、「政府の動きが悪いのは、官僚が無能だからだ」とか「政治家は自分のことばかり考えて国民のために働いてない」と簡単に判断してしまうのはちょっと違うかな、と思っています。

ボクはほんの少し内側を覗き見した程度ですが、それでも多くの人たちは国を本気で良くしようと奔走していますし、そもそも最高レベルの頭脳を持っている人たちが集まっている場所が中央政府であることも事実だと思います。

デジタル庁は、外部人材の登用も積極的に行っていて、非常に優秀なエンジニアの人たちが集まれるように門戸を開いています。

政府にいる優秀な頭脳と、外部で活躍するデジタル人材がコラボをして、日本のデジタル環境を前進させてくれるのだとしたら、これほどうれしいことはありません。

そして、ぜひここで期待したいことが「完璧を求めすぎず、失敗から学びながら前進し続ける」というマインドセットが醸成されることです。

日本は長い間製造業で成長してきた影響もあってか、ソフトウエアにも最初から完璧に近いものを求める傾向があります。

とはいえ、ソフトウエアは「不完全であり続け、変化と成長を続けていくもの」という側面があります。

10年前には素晴らしかったソフトウエアも、デバイスやネットワークの進化と照らし合わせると、今の時代には全く合わないのは言うまでもありません。

「完成したら10年使い続ける」という考え方は、デジタルの世界には必ずしもマッチしないと思います。

行政サービスも、常にアップデートされていくこと前提でデザインされていないとならないでしょう。

最近では、さまざまな行政サービスがコンビニで受けられるようになったり、マイナンバーカードで簡単に書類を手に入れたりすることができるようになりつつあります。

一方で、リテラシーの高くない人や高齢者には、決して使いやすいとは言えないシステムがたくさんあるのも事実です。

デジタル化を進めつつ、取り残される人が出ないようにするのは至難の業だとは思いますが、デジタル庁の発足に合わせて、大きくドライブが掛かるといいな、と心から思っています。


▼澤円氏 最新書籍『未来を創るプレゼン 最高の「表現力」と「伝え方」 』(プレジデント社)
未来を創るプレゼン 最高の「表現力」と「伝え方」

シリーズ累計40万部超『1分で話せ』『0秒で動け』ベストセラー著者×音声メディア「Voicy」総再生回数450万回超カリスマプレゼンター。プレゼンの神が本気で対話!

「人を動かす」新時代のバイブル。あなたの言葉が相手に響く!

>>詳細はこちら

Twitterをフォローしよう

この記事をシェア

RELATED関連記事

RECOMMENDEDあなたにオススメ

RANKING人気記事ランキング

JOB BOARD編集部オススメ求人特集





サイトマップ