多くのスタートアップは今、資金調達よりもエンジニア調達に頭を抱えています。そんな状況で、もし社長がエンジニアならば、極端な話一人でも事業をできる。それは大きなメリットです。私も創業期は一人で開発して、一人で運用していましたから。
https://type.jp/et/feature/15325/【LayerX福島、さくら田中】エンジニア起業家7人に聞いて分かった「会社を興すことで得られるもの」――エンジニア起業研究特集まとめ
転職、副業、フリーで独立……キャリアの選択肢は広がっているけれど、起業という選択肢にハードルの高さはまだ残る。足を踏み入れるには、相応の覚悟と情報が必要だ。
そこで今回エンジニアtypeでは、特集「エンジニア起業研究」を実施。
「起業」のハードルとは何なのか? 「起業」がエンジニアのキャリアにもたらすものとは?
7人のエンジニア起業家の取材を通して、探ってみた。
起業で得るもの・失うものは何? さくらインターネット田中邦裕が語る、「エンジニア社長」の“明らかな強み”
「エンジニアは起業に有利だ」と話すのが、さくらインターネットを起業した田中邦裕さん。起業に伴うリスクとリターンについて教えてもらった。
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早熟の天才プログラマー・山内奏人が“生涯経営者”でいることを選ぶワケ「僕はきっと、来世でも起業する」
15歳の時に起業し、「高校生起業家」として注目を集めた山内奏人さん。レシート買取アプリ『ONE』をリリースするまで、創業から2年ほどは核となる事業を生み出せなかったというが、なぜ心折れずに続けてこられたのだろう?
単純に、僕にとって経営は「楽しいこと」だからですね。 事業が成長するにつれ、クライアントやユーザー、そして社員と、関わる人が増えていきます。人が増えれば、できることがどんどん増えていく。世の中に大きなインパクトを与える挑戦もできるようになります。そうやって山を登っていくように、少しずつできることが増えていく過程がすごく楽しいんですよ。
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元SIer勤務のSEから最高日商1千万の“ブラジャー社長”へ。大ヒット商品『24hブラ』開発に生きたエンジニア視点
エンジニアだったとしても、テクノロジー以外の分野で起業したっていい。そう気付かせてくれたのは、ランジェリーブランドを立ち上げた小島未紅さんだ。全く異分野に見える事業にもエンジニアの頃に培ったノウハウが役立っているという。
今ではエンジニアのキャリアがない自分は想像できないぐらいです。「エンジニアの経験は他の業界では役に立たない」と思っている方もいるかもしれませんが、私の場合、決してそんなことはありませんでした。
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ベトナムで勝負を仕掛けたIT起業家が、技術者にビジネス感覚を求める理由「エンジニアが“職人”の時代は終わった」
ベトナムで起業したエンジニア、Sun Asteriskの小林泰平さん。経営者として現地のエンジニアと働いてきたからこそ気付いた「多重下請け構造のIT業界」で働く日本エンジニアへの危機感と、エンジニアがビジネス視点を持たないことによるデメリットとは?
少なくとも、「エンジニアは職人である」という時代は終わりを迎えて、エンジニア一人一人がビジネスのことを学んでいかないといけないと世の中になっていると思います。
もちろん卓越した技術を持つ、職人タイプのエンジニアのこともリスペクトしています。僕自身の技術を追及するのは今でも大好きですしね。でもやっぱりこの先、技術だけで食っていくのは難しいんじゃないか、というのが僕の考え。
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【LayerX CEO福島良典】2度の起業から見えた「スタートアップが勝つための鉄則」
いざ「起業」を考えたとき、どうしたらビジネスをスケールさせることができるのか。福島良典さんがGunosy、LayerXの「2度の起業」から導き出した、勝てるスタートアップに欠かせないことを聞いた。
よく、ベンチャーを語る際「KPIがどうだ」「LTV/CPAが何倍だと良い」なんて発信がなされてるじゃないですか。でも、シード・立ち上げのフェーズではああいうのは全部意味がない。あれって要は投資家を説得するためのツールなんですよね。
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「仕事の不安と不満はトレードオフ」たった一人でメーカーを起業した、元音響エンジニアの覚悟
元音響エンジニアの福島英彦さんは、会社員としてはたらきながら副業として“持ち運べるバタフライボード”の開発・販売を行っていた。その後4年の時を経て2017月に独立し、たった一人でメーカーを起業。彼が考える「会社員でいること」と「起業をすること」の違いとは?
会社員時代を振り返ってみると、「不安」はそんなになかったんです。ただ、「不満」はいっぱいありました。賞をいただいたり給料が上がったりしても、会社で働いている以上、100%自分のやりたいようにはできませんからね。
ところが起業すると、それが逆転します。今は全てを自分で決定できるので、「不満」はなくても、大きな「不安」がある。でも、この「不安」は、事業をうまく運営することによってどんどん小さくなっていくと思うんです。
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女子高生とのタッグ起業でアプリ誕生! エンジニアに推す「経営しない経営者」という生き方
女子高生経営者の内山恵梨香さんとタッグを組み、メイク動画アプリを提供するFirstMakeを2016年に共同創業した横山堅吾さん。現在はLITALICOでいちエンジニアとして働いている彼だが、起業をしたことで得た大きなものがあるという。会社員のキャリアにも活かせる起業経験とは?
FirstMakeを開発するにあたって、デザイン、開発、サーバー周りなどをすべて1人で担当していたということもあり、エンジニアとしての守備範囲が広くなったと思います。
今、働いているLITALICOでもいろいろなプロダクトに携わっているのですが、社内でも「ここまで守備範囲の広いエンジニアは珍しい」とよく言われます。
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起業の経験はかけがえのない価値になる
今回取材した7人に共通していたのは、「起業の経験は、間違いなく大きな価値になる」という主張だ。
自分の手で、事業をスケールさせるプロダクトを育て、手触り感を持って仕事をする。そんな経験ができる「起業」という選択肢は、その後事業を継続しようと、会社員に戻ろうと、フリーランスになろうと、どんなキャリアを選択するにしろ役立つ財産になる。
「失うのは、かけた時間とサーバー代くらいのもの」(さくらインターネット田中さん)
「仮に失敗しても命を取られるようなことはないですからね」(LayerX福島さん)
彼らもこう語る通り、他職種よりもリスク少なく起業に挑戦できるのも、エンジニアの特権だ。今後のキャリアの選択肢の一つに、「起業」の道も加えてみてはいかがだろうか。
文/エンジニアtype編集部
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