本連載では、圓窓代表・澤円氏が、エンジニアとして“楽しい未来”を築いていくための秘訣をTech分野のニュースとともにお届けしていきます
日立製作所にジョインした澤円の「個人・組織の相乗効果を最大化」するキャリアづくり【連載:澤円】
株式会社圓窓 代表取締役
澤 円(@madoka510)
立教大学経済学部卒。生命保険のIT子会社勤務を経て、1997年、日本マイクロソフトに転職、2020年8月に退職し、現在に至る。プレゼンテーションに関する講演多数。琉球大学客員教授。数多くのベンチャー企業の顧問を務める。
著書:『外資系エリートのシンプルな伝え方』(中経出版)/『伝説マネジャーの 世界№1プレゼン術』(ダイヤモンド社)/『あたりまえを疑え。―自己実現できる働き方のヒントー』(セブン&アイ出版)/『未来を創るプレゼン 最高の「表現力」と「伝え方」 』(プレジデント社) Voicyアカウント:澤円の深夜の福音ラジオ オンラインサロン:自分コンテンツ化 プロジェクトルーム
皆さんこんにちは、澤です。
3月22日に、ボクが日立製作所の「Lumada Innovation Evangelist」に就任することが発表されました!
おかげさまで、TwitterやFacebook、LinkedInなどでもたくさんの反応をいただきました。
非常に好意的なコメントばかりで、とてもうれしく思いましたし、日立製作所という会社のイメージがとてもいいことを知ることができました。
日立製作所は、言わずと知れた日本の製造業の雄。
家庭用の各種電化製品から建機や電車の車両、エレベータや発電所までカバーする、日本最大の総合電機メーカーです。
そんな日立で最近力を入れているのが『Lumada』です。
Lumadaは、単体の製品やソリューションの名称ではなく、データを中心に据えて顧客やパートナーと一緒に新しい価値創造を実現し、より良い社会を実現するための事業コンセプトであり、その事業全体を指します。
日立の持つさまざまなアセットと、顧客の持つデータ、パートナーのソリューションなどを自由に組み合わせて、多くのビジネスに貢献することができます。
……というようなことを、どんどん世の中に啓蒙していくのがボクの仕事になります。
いやほんと、めちゃくちゃワクワクしているんですよね。
「日立の色が付くのはどうですか?」
もともと日立に入ることのなったきっかけは、ある人からの紹介でした。
いわゆるヘッドハンターなのですが、共通の知り合いがいることもあり、お会いする前からすでにかなりボクのことを深く理解してくださっていて。
実際にオンラインで会話をさせていただいた時には、「そもそもボクが仕事に興味を持つか否か」を最重要ポイントにしてくださっていたんです。
条件面などはとりあえず置いておいて、「日立が求めているタレント像」と「澤の興味分野とキャリアの方向性」をすり合わせてもらったおかげで、自分の役割をすんなりと理解することができました。
ボクが日本マイクロソフトをやめたのは去年の8月末。
それ以来、組織に属する働き方は求めておらず、「個人で企業や社会に貢献する」というスタイルで仕事をしてきました。
今回、日立にジョインするときに紹介者の方からも「日立の色が付くのはどうですか?」と問われました。
ボクとしては「なるほど、色が付くという見方もあるんだな」と思いつつ「日立と一緒に何かをやるのは光栄でしかないな」という結論に至りました。
「組織=主/個人=従」ではない
ボクはすでにマインドが「独立したビジネスパーソン」であり、「協力したいと思ったら、どの組織でもパートナーとしてがんばれる」と思っています。
契約としては「業務委託」になっていて、ボクは自分の業務にコミットしているので、いわゆる「会社に入った」というわけではありません。
それでもなお、ボクは「日立の一員として活躍する」ということに、完全にコミットしています。
契約形態は何であれ、仲間の一人として受け入れていただいたと思っていて、だからこそ「日立の名前に傷をつけないようにしなくては」と思います。
これ、別に制約を受けているとは思っていません。
というのも、自分の名前だけで働いていても同じ感覚だからです。
どこかの組織に所属すると、「組織=主/個人=従」みたいな感覚になる人もいるようです。
もちろん、組織にコミットするのは大事ですけれど、別に自分自身の人としての価値が上がるわけでも下がるわけでもないというのが、ボクの考え。
なので、マインドセットは特に変わらず、「自分の人生に恥じない生き方をする」のが最重要だと思っています。
ちなみに、日立以外にもたくさんの法人と顧問契約をさせてもらっていますが、マインドはすべて同じです。
「個人として自立」しつつ「組織の一員として社会に貢献する」。
ボクにとっての仕事はこれにつきます。
所属することが目的でもないし、自我を押し付けることも仕事にはなり得ません。
常に個人と組織の相乗効果を最大化することを目指すのが、キャリアづくりでは最も大切なことだと思っています。
「日立ほどのビッグネームに入るからには、マインドを変えなくちゃいけないのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、ボクは全くそう思っていませんし、それを面談で受け入れていただいたと思ったからこそ、日立という会社にコミットする決断ができたのです。
契約から記者発表までの間に、たくさんの日立の社員の方とお話しさせていただきましたが、とにかく日本企業ならではの結束の固さ、自社への愛情の強さを強く感じています。
「メンバーシップ型雇用」の問題点を、ボク自身もよく指摘していますが、「メンバーとしてコミットして」かつ「個々人が自分の能力を十分に発揮できる」という組織は最強だと思っています。
ボクのような異分子を入れる決断をした日立には心から感謝していますし、Lumada Innovation Evangelist としてどう動いていこうかと、いろいろと企み中です。
楽しみです。
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