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6期連続退職者ゼロ→コロナ禍で一変したシステム・リノベイトの「それでもエンジニアが辞めない会社」をつくる改革の一手

【PR】 働き方

新型コロナウイルスの感染拡大によって、IT業界を中心にリモートワークが定着。この1年ほどでエンジニアの働き方は大きく変化した。

リモートワークは通勤もなく効率的である反面、コミュニケーションが減ることによって、組織へのエンゲージメントが下がるという経営的なデメリットも聞く。中にはそれをきっかけに退職者が出てしまう会社もあるそうだ。

実際、その課題に直面したのが、受託開発も担うSES企業のシステム・リノベイト。同社は“独り常駐”を避け、エンジニアをチームで客先に派遣するなど社員を大切にする姿勢を貫き、創業から6年間退職者ゼロを誇っていたが、このコロナ禍で退職者が徐々に増え始めた。

こうした事態に直面し、企業にはどのようなことができるのか。問題解決のための試行錯誤の中で気付いた「社員が辞めない会社」の条件とは? システム・リノベイトの代表・佐田浩志さんに聞いた答えは、エンジニアにとって「働き続けたくなる会社」を見極める大きなヒントとなるだろう。

株式会社システム・リノベイト<br />
代表取締役社長 佐田浩志さん

株式会社システム・リノベイト 代表取締役社長 佐田浩志さん

1975年、千葉県生まれ。98年に岡山理科大学・理学部を卒業後、大阪のSI企業に就職。グループウェア事業のプログラマ業務を皮切りにオープン系システムのコンサル業務、プロジェクトマネジャー業務などに従事する。その後、大手一部上場のSIに転籍となり、大阪での開発責任者を経て退社。13年5月、システム・リノベイトを創業

コロナ禍で課題になった「一人一人と歩み寄る」コミュニケーション

――コロナ禍をきっかけに、これまでほぼいなかった退職者が出始めたのことですが、具体的にはどんな原因が考えられますか?

率直に申し上げると、「コミュニケーションの希薄化」が一つの要因だと考えています。

もともと当社では「会社と社員の双方向のコミュニケーション」を非常に大切にしていました。具体的には定期的に行っている全社会で会社のビジョンや方針を私から伝え、その後の懇親会で社員側の意見も聞きながら、一人一人に会社の思いをしっかりと伝えていくというスタイルを取っていました。

しかし、コロナ禍で一斉にリモートワークに切り替えた結果、こうしたコミュニケーションスタイルが難しくなってしまった。オンライン会議では一方通行の会話になりがちです。「伝える」ことはできても、「伝わる」「聴く」ところまでのケアはどうしても薄れます。

株式会社システム・リノベイト 代表取締役社長 佐田浩志さん

また、当社ではこの数年で積極的に採用を行い、社員数が50人を超えました。社員が増えると会社は「組織」になり、コミュニケーションの取り方や仕組みの部分で変えなければならないことが出てきます。

例えば従来は、私自身が社員の「目」を見て、何か思いを抱えてそうな社員がいればこちらから話す機会を設けるといった方法で社員の不満や不安を先回りしてケアしていました。また、「キャリアプランや業務内容などで会社の方針と自分の気持ちとの間にズレが生まれた」という声があれば、会話によってそのズレを解消するための推進もしてきました。

しかし組織になれば私だけで全社員のケアをすることは難しいため、社員とこれまで以上にしっかりと歩み寄るためにも、徐々に新任マネジャーに任せ始めていたタイミングでした。そのタイミングでコロナ禍が重なってしまい、フォローが薄れた結果、こうした事態につながってしまったのだと考えています。

組織拡大にあたり採用手法・育成の見直しも必要だった

――会社の成長とコロナ禍が重なってしまったことで、コミュニケーションの希薄化が加速してしまったということですね。

私は、この会社で「エンジニアを仲間として大切にすること」「3年かけて育てる。ステップアップする環境を提供する」ということを大事にしてきました。採用にあたっても、当社の社風に合うか、長く働いていただけるかということを重視しています。

しかし退職者の一例を挙げると、積極的に採用していた26、7歳くらいまでの第二新卒層も、入社して3年経てば、だいたい30歳。そこでようやく一人前ということになると、もっと早く経験を積まなければいけないのではないかと彼らも焦ってしまうんですよね。成長のスピード感に対する欲求や将来への不安が、会社の方針とズレてしまった部分もあるのかもしれません。

株式会社システム・リノベイト 代表取締役社長 佐田浩志さん

また、2年前から新卒採用を始めたことで、社員のバックグラウンドも多様になってきました。そういう意味では会社の規模や価値感の多様化によって、育成のバリエーションも増やしていく必要があるのだろうと感じています。ある人は3年ではなくもっと早く育てなければいけないかもしれないし、即戦力になる人材を採用していくことや組織体制のバランスも考えなければいけない。

人物重視で育成と社員との歩み寄りを大切にするという会社の方針に変わりはないのですが、次のステージへとステップアップした今の当社には、採用・育成の方針の最適化が必要だと思っています。人数が増えれば退職者も増えるのは仕方ないという人もいますが、私はそういう考え方はしたくない。だからこそ、そこに責任も感じているんです。

このように理由はいくつか考えられるのですが、結局は当社より他社の方がいいから辞めてしまうわけですよね。ならば、当社がより魅力的になるしか解決策はありません。実際のところ退職に至る社員は全社員のうちの一部ではありますが、私はそうした仲間たちも含め、全員が「働き続けたくなる会社」を目指したい。そのために、まさに改革に着手したところです。

SESでも自社から仕事を。「働き続けたい会社」を目指した改革

――具体的にはどんな改革を進めているのでしょうか。

課題となっているコミュニケーションの希薄化に対しては、社員とこれまで以上にコミュニーションを図るために、Slackなどのツールを活用するのはもちろんのこと、仕事以外で横のつながりができるような「同好会制度」の新設を行いました。同時に社員の帰属意識維持も考え、「永年勤続表彰制度」も導入し、その他にもさまざまな福利厚生向上につながる改革も計画し始めました。

日頃の業務においては全面リモートだったところから、日によって出社する人を変えて、全体として50~60%の出社率にしています。社員の安全、コロナ禍と歩み寄りながら、コミュニケーションを取り戻していきます。

また通常、SESで常駐先がリモートワークの場合は自宅から仕事をすることが多いのですが、当社ではお客さまと相談して、当社の社内で仕事ができるような体制を増やしていっています。

社内にいれば技術面でのフォローや精神面のケアも行え、違う仕事をしている社員とコミュニケーションを取ることができ、そこで相談したり教育したりという技術の伝達が生まれます。こうした状況下を逆手に取り、従来のやり方にとらわれない最適な方法を模索しているのです。

株式会社システム・リノベイト 代表取締役社長 佐田浩志さん

さらに若手の成長意欲に応えるために、短期的には若手メンバーの給与の底上げを実施。第二新卒で入った社員は一律1万円のアップも決めました。

長期的には今二本柱となっているSES、受託開発だけでなく、自社サービス事業の拡大も目指しています。ものづくりの仕事の醍醐味は、やはり自分たちの仕事によってお客さまが喜んでくれる姿を直に見れること。会社として、エンドユーザーに直接関われる事業を増やしていくために新規事業立ち上げチームをつくり、参加社員も増えています。

もちろん、SES・受託開発・自社サービスのそれぞれに良い面があります。大切なのは、社員一人一人が満足できる環境を整えておくことなのです。

これらの取り組みはまだ始まったばかりです。そして、あくまで今後さまざまな改革を行うための第一歩。社員の意見も聞きながら、試行錯誤しているところです。効果が出るのは2年先、3年先になるかもしれませんが、いずれ「この会社にいてよかった」と思ってもらえるような会社にしていきたいですね。

人が辞めない会社とは「夢が持てる会社」

――さまざまな取り組みをされる中で、改めて「人が辞めない会社」とはどんな会社だと思いますか?

「人が辞めない会社」とは、つまり社員が「働き続けたい」と思う会社です。私はそれを、「夢が持てる会社」だと考えています。

携わりたいビジネス、身に付けたい技術、誰と働きたい、給料がどのくらい欲しい……人によって抱く夢はさまざまでしょう。そうした「夢」を、この会社だったら抱いてやっていける。将来に期待できる。そう思える会社であれば、社員が辞めることはないはずです。

だからこそ、当社は社員がそれぞれの夢を実現できる舞台を提供していきたいと思っています。

もちろんただ思っているだけではなく、今まで以上に「伝える工夫」も必要です。コロナ禍で会社からのメッセージが伝わりづらくなった今、社内のポータルや新たなコミュニケーションツールを使って「この会社ならば、あなたの夢を叶えられる」ということを伝えようと試行錯誤しています。

読者の方の中には、今新たな職場へ転職を考える方もいるかもしれません。その時はぜひ「この会社で、自分は夢を持てるか?」を重視することをおすすめします。

中には求人情報で仕事内容や待遇を中心に決める人もいるかもしれません。そこも大事ですが、必ずその会社の経営理念こそしっかりと確認してみてください。そして、その理念に共感できるか、採用担当者が話す言葉と理念に矛盾がないか、文字だけでなく、実際に足を運んで確かめてみてください。社長や採用担当者の言葉を聞くことで、その会社のビジョンがあなた自身の夢とリンクしているか、夢を抱いて働くことができるのかを見極めることができるはずです。

株式会社システム・リノベイト 代表取締役社長 佐田浩志さん

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取材・文/高田秀樹 撮影/吉永和久 編集/河西ことみ(編集部)

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