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ランチの時間がバラバラだと太りやすい? リモートワーク中のエンジニアに送る「あえて間食」のススメ【管理栄養士監修】

働き方

    こんにちは、管理栄養士の道江美貴子です。今回のテーマは「ランチを取る時間」について。

    オフィスで仕事をしている時は、だいたい決まった時間にお昼休憩を取る人が多いと思いますが、リモートワークの場合はランチ時間が不規則になりがち。

    「切りのいいところまで!」と仕事を続けてしまった結果、遅い時間にお昼を食べたり、あるいは食べなかったり……食事を取る時間がバラバラになっているエンジニアの方もいるのではないでしょうか?

    実はこの行動、太りやすくなってしまう可能性があるんです。そこで、仮にランチ時間が不規則になっても、太りにくい体をつくるための方法を解説していきたいと思います。

    「空腹後のドカ食い」にならない時間帯を意識して

    実はランチを12時に食べようが、13時に食べようが、健康に影響することはほとんどありません。「夜寝る前に食べると太りやすい」という研究結果は出ていますが、ランチであればそこまで気にしなくて大丈夫です。

    実は、ランチの時間が不規則になることで問題となるのは、「朝食後から時間が空きすぎてしまう」こと。

    7時に朝ごはんを食べたとして、そろそろお腹が空きそうだと12時にお昼を食べるのは問題ありませんが、ランチの時間がどんどん後ろ倒しになって完全に空腹状態になったところで食事を取ることにリスクがあるのです。

    というのも、人間の体はご飯を食べると「血糖値」が上がるようにできています。

    食後に血糖値がゆるやかに上昇する分には問題ありませんが、急激に上昇すると体に脂肪をため込みやすくなったり、糖尿病などの生活習慣病のリスクが高まることも。

    その点で「空腹状態でご飯を食べる」ことは、血糖値の急激な上昇につながるNG行動と言えるのです。

    また、人間が空腹を感じるのは、食後4~5時間ほど。これを過ぎると「空腹状態」になると言われていて、その状態でランチを取ると血糖値が急激に上がりやすくなります。

    例えば、朝7時にご飯を食べ、14時にランチとなれば、とてもお腹がすいていて、ついたくさん食べたくなってしまいますよね。こういった「空腹の後のドカ食い」が一番リスキーなのです。

    特に、お腹が空き過ぎた故にがっつりラーメンを食べに行きたくなる、ついつい大盛りのお弁当を買っちゃう……なんて人も少なくないはず。そういった食事の取り方はなるべく避けてほしいと思います。

    急激に血糖値が上下すると、太りやすさや糖尿病などの生活習慣病のリスクが高まるだけではなく、眠くなったり、集中力が下がったりすることも。午後の仕事のパフォーマンスにも影響してしまいます。

    朝の7時に食べたら11時か12時くらいに少しお腹が空いてくる。13時を過ぎるとお腹が空き過ぎてドカ食いしてしまう。そんな自分の「空腹感」を意識しつつ、前回の食事と次の食事との時間を空けすぎないように注意して、血糖値の上昇を緩やかにコントロールできるといいでしょう。

    決して「絶対に昼12時に食べなきゃダメ」というわけではないので、まずは「完全に空腹になった状態で食事を取っていないか」を意識することから始めてみてはいかがでしょうか。

    あえて「間食」を入れた方が太りづらい

    同じような考え方で、夕食の時間にも注目してみましょう。

    例えば12時にランチを食べたとしても、次の夕飯が20時だと、8時間も空腹の時間があります。それだと少し「空腹の時間」が長いですよね。

    そんな時は「あえて間食を取る」ことをオススメします。

    実は、食べ物には食後の血糖値が上がりやすいものと上がりにくいものがあります。

    食後の血糖値を表す指標としてGI(グリセミック・インデックス)というものがありますが、上がりやすい食べ物の代表は砂糖(GI100)や食パン、白米などの精製された炭水化物(GI70~80)です。

    上がりにくい食べ物の代表は、食物繊維が多く含まれる野菜(GI25~40)や肉・魚・乳製品(GI20~50)などがあります。

    ベジ・ファースト」というワードを聞いたことはありますか? 野菜から先に食べるダイエット法ですが、これは野菜から食べることで食後の血糖値の上昇を抑えることを期待した食べ方になります。

    ですから間食で選ぶ食材も、バナナやヨーグルト、ドライフルーツ、ナッツなど「栄養があって血糖値が上がりづらい低GIの食品」がベストですが、コンビニで売っているプロテインバーのようなものや、雑穀米を使ったおにぎり、野菜ジュースなどでも構いません。

    夕食の先取りといった感覚で、夕飯のおかずを少しお腹に入れておくようにするのもいいですね。

    ただ間食といっても「エナジードリンクの一気飲み」などは血糖値を急上昇させてしまうので、あまりオススメはできません。間食でも「血糖値を急に上げ過ぎない」という意識を持てるといいでしょう。

    毎日厳密に食事を取る時間を決める必要はないので、例えば「今日は残業するから、夕飯までの間隔が空きそうだな」と思ったら、間食を入れてみる。朝食が遅くてお腹が空かないようであればあえて少しランチを後ろ倒してみる。

    そんなふうに「血糖値を急に上げ過ぎない」という意識を持って、食事の時間配分を自分でうまくコントロールできるようになるといいですね!

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    プロフィール画像

    株式会社 asken 取締役 管理栄養士
    道江 美貴子さん

    女子栄養大学栄養学部卒業後、フードサービス大手の(株)グリーンハウスに入社、これまで100社以上の企業で健康アドバイザーを務める。2007年、事業立ち上げに参加した『あすけん』は、栄養士のアドバイスが受けられるダイエッサポートサービスとして、750万人以上が利用する国内最大級のサービスに成長。現在、『あすけん』の事業統括責任者を務めるかたわら、テレビ・雑誌の出演や栄養監修等、幅広く活躍中。著書『なぜあの人は、夜中にラーメン食べても太らないのか?』(クロスメディア・パブリッシング)のほか、監修書多数
    >>食事管理サービス『あすけん』

    取材・文/大室倫子(編集部) イラスト/石山好宏

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