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マンガ、DX、メタバース…グリーの事業多角化を支える「インフラ構築のプロ集団」の正体とは【インフラストラクチャ部 大久保将】

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世界で初めてモバイルソーシャルゲームを提供したグリー。その印象は強く、いまだに「グリー=ゲームの会社」と思っているエンジニアも少なくないだろう。

しかし近年は、事業の多角化を積極的に進めており、ゲーム・アニメからマンガ、メタバース、コマース・DXまで、多角的な事業を展開している。

リリースされる新サービスはいずれも規模が大きく、安定稼働させるには高品質でコストバランスに優れたインフラアーキテクチャの実現が必要不可欠だ。

そのインフラ構築・運用において、社内で重要な立ち位置を担うのが「インフラPM」と呼ばれるスペシャリストたちだ。

「技術が大好きなギークが集まるグリーのインフラ部隊。強い個を持ったスペシャリストたちを束ね、プロジェクトを強力に推進していくという重要な役目をインフラPMが担っています」

そう語るのは、同社のインフラ部門を率いるインフラストラクチャ部部長の大久保 将さんだ。

グリーのインフラPMとは一体どのようなポジションなのか。大久保さんに、グリーの中で果たす役割や仕事のやりがい、得られる経験について話を聞いた。

プロフィール画像

開発本部 インフラストラクチャ部 部長
大久保 将さん

起業を経験した後、「これからの時代は技術を知らないとビジネスはできない」との思いから2004年にSIerに転職し、IT業界でのキャリアをスタートさせる。ネットワーク機器の開発プロジェクトや基盤開発プロジェクトに従事した後、11年にグリーに転職。インフラPMやマネジャー、シニアマネジャーを経て、19年より現職

10を超えるグループ会社を横断で支えるインフラ部門

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「インターネットを通じて、世界をより良くする。」というミッションのもと、時代が求める新しいサービスを次々と生み出してきたグリー。

新規事業が立ち上がるスピードは年々加速しており、インフラ部門の部長を務める大久保さんも、進化し続ける組織のダイナミックさを体感していると語る。

「グリーは常にチャレンジをし続けている会社です。僕が入社してからの10年間だけでも、海外拠点を設けてグローバルでビジネスを展開したり、新しいグループ会社がどんどん立ち上がったりと、事業環境は変化し続けてきました。

だからこの会社にいると、個人も常に新しいチャレンジを続けることになります。

実際、私も入社後すぐに韓国の拠点でリリースするプロダクトのインフラを一人で任され、それをやり終えて国内に戻ってきたら、今度はオンプレミスのデータセンターをクラウドに移行する大改革をやることになった。

今もインフラ部門の部長をしながら、セキュリティー部門の部長も兼務していますしね。とにかく次々と新しいことがやってくる環境です」

ビジネス領域の拡大を続けるグリーは各事業部を子会社化しており、現在は10を超えるグループ会社がある。

各グループ会社が成長を加速させるには、それぞれのシステムやサービスに最適化されたインフラの構築・運用が不可欠となる。

そのミッションを担うのが、大久保さんが率いる開発本部インフラストラクチャ部だ。

グリーでは事業運営やプロダクト開発はグループ会社ごとに行うが、インフラ業務は本社に属する開発本部が共通で担い、各事業部を横断してグループ会社のシステムを支える体制となっている。

その際、事業部側と開発本部のインフラエンジニアをつなぐ役割を果たすのが「インフラPM」と呼ばれるポジションだ。

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「事業特性によって必要とされるインフラやアーキテクチャは変わるので、インフラPMが事業側とコミュニケーションして要件を定義し、どのような設計を行うかを整理した上で、インフラエンジニアに構築を依頼して運用につなげます。

つまりステークホルダー間を調整しながら、インフラに関する一連の業務を統括するのがインフラPMの役割です。

例えばゲーム事業部からサービスに新機能を追加したいとオーダーがあった場合、まずは事業部側と目指すゴールや予算、スケジュールなどについてすり合わせます。

それをもとに『どの程度の機能拡張が必要か』『費用はどれくらいかかるか』などの情報を整理し、インフラエンジニアと相談しながら具体的な段取りやマイルストーンを設定して、ゴール達成に向けてプロジェクトを進行管理していく。

これがインフラPMの一般的な仕事の流れです」

そもそもなぜ本社のインフラ部門が事業横断で全てのグループ会社を支援する体制をとっているのか。

その目的は、安定的かつ効率的な運用を実現するためだと大久保さんは説明する。

「事業部ごとにインフラを構築すると、新しい事業が立ち上がるたびにコストが積み上がりますが、全社統一でインフラを運用すれば、共通化や標準化によってコストの効率化が図れます。

また事業部ごとにインフラエンジニアを配置すると、運用のレベルはどうしても個人の力に依存しがちです。

でも本社にインフラ専門の組織を作れば、データベースやCDN、Webフロントなどさまざまな領域に強みを持つスペシャリストの力を束ねてチームとして総合力を発揮できるので、品質も高い水準に保つことができます。

ただしそれを可能にするには、事業部側から本社のエンジニア側まで広く状況をふかんし、インフラに関する業務全体を取りまとめる人間が必要となる。

それがインフラPMであり、インフラ運用において一定水準の品質とコスト効率を担保することが期待されます」

柔軟な対応ができるSIer出身者はインフラPM向き

この重要ミッションを担うインフラPMを、グリーではさらに増やしていきたい考えだ。

2021年から22年の間だけでもメタバース、コマース、DXと矢継ぎ早に新規事業に参入した同社にとって、事業拡大の土台を支えるインフラの充実は経営において最重要項目の一つ。

大久保さんも「プロジェクトマネジメント経験のある方を積極的に招き入れたい」と新しい人材の加入に期待を寄せる。

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「グリーのエンジニアはとにかく技術が大好きで、特定の領域で専門性を極める人が多い。

だからグループ内には高いスキルを持つ技術のスペシャリストがそろっているのですが、一方でそんなエンジニアたちと連携しながらプロジェクトをマネジメントできる人材はまだまだ少ないのが現状です。

いわばインフラPMは『技術のスペシャリストたちを束ねるスペシャリスト』というべきポジション。この仕事で経験を積めばマネジメントのプロフェッショナルになれるはずです」

インフラPMとして活躍が期待される人材の一例として、大久保さんが挙げるのがSIer出身者だ。

発注元であるクライアントの要望に応じて臨機応変な対応が求められるSIerでの経験は、各グループ会社のオーダーに応えるインフラPMの仕事にも大いに役立つ。

「グループ会社の規模や体制はそれぞれ異なるため、インフラPMがやりとりする相手も案件によってさまざま。

技術に詳しいPMやエンジニアの場合もあれば、技術のことをよく知らないビジネスサイドの人間とコミュニケーションする場合もあります。

事業部側に優秀なエンジニアがいれば、相手が仕事を進めやすいように技術的な要望を細かくすり合わせますが、事業の企画や運営を担当する人に『データをバックアップする頻度や保存期間はどうしますか』などと聞いても『よく分からないからそっちで決めて』となる。

その場合は自分がインフラのスペシャリストとして『相手の事業環境や技術環境を踏まえるとこんな機能が必要だろう』と想定し、安定稼働できるインフラをつくらなければいけません。

SIerの場合も、お客さまによって相手が求めるものや技術的な理解度は全く異なりますよね。SIerの仕事を通じて、相手の事情やバックグラウンドに合わせて対応できる柔軟性を身に付けた人は、インフラPMに向いていると思います」

実は大久保さんもグリー入社前はSI企業に勤務した経験があり、さらには前任や前々任の部長もSIer出身者だというから、「インフラPMとSIer出身者はマッチする」という言葉にも説得力がある。

加えてグリーがチャレンジングでスピード感を重視する組織だからこそ、一定の手順を踏むことの大切さを理解しているSIer出身者が大事な役割を果たす場面も多い。

「グリーでは新しいものをどんどん作り出すことが最優先。作ったらどんどんリリースし、あとはトライ&エラーで走り続ければいいと考えるカルチャーがあります。

一方のSIerでは、お客さまに説明したり、ドキュメントを提出したり、承認の手続きを踏んだりと、守るべきルールや手順を踏んで仕事を進めることが求められる。

SI出身者はその経験を生かして、インフラPMとして『このプロセスは踏んでいるよね』『この手順を忘れると危険だよ』と、要所要所で足場を固めてくれるので助かっています」

ただしSIerでの仕事のやり方に固執しすぎると、グリーのエンジニアたちが生み出すクリエイティビティーやスピードを阻害する恐れもある。

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「これが正しい手順だから」と押し付けるのではなく、「自分がどう動けば、現場のエンジニアが最大限に能力を発揮できるか」という目線を持つことがインフラPMには必要だ。

「仮にインフラ障害が発生したとして、エンジニアが復旧作業に集中している最中に、『報告書を作るから状況を詳しく説明しろ』と要求するインフラPMがいたら間違いなくハレーションが起こります。

目の前の緊急事態を解決できるのはエンジニアだけであり、PMが騒いだところで状況は何も好転しないはずです。

インフラPMにとって何より大事なのは、エンジニアをリスペクトすること。

SIerではプロマネが強い権限を持っているかもしれませんが、グリーは“エンジニアファースト”の組織であり、そのエンジニアは自社のプロダクトやサービスを使うユーザーを第一に考えて行動している。

よってインフラPMも、『自分のため』ではなく、『エンジニアとユーザーのために何ができるか』を考えられる人がマッチするでしょう」

事業部、エンジニア、ユーザー…全方位に目を配るポジションだから他では得られない成長が得られる

事業部のことも、エンジニアのことも、ユーザーのことも考えながら、バランス感覚を持ってプロジェクトをマネジメントする。そう聞くと、難易度が高く感じられるかもしれない。

しかし全方位に目線を向けることが求められるポジションだからこそ、その先には他の仕事では得られないやりがいや醍醐味がある。

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「SIerを含めて一般的な企業は縦割りの分業体制が多いので、PMでもシステム全体を理解している人は少ない。

一方、グリーのインフラPMは各事業部を横串で支える立場なので、システム全体を理解できるのはもちろんのこと、プロダクトやサービスがどのように回っているのか、どんなステークホルダーが関わっているのかといったビジネスの全体感も把握できます。

何しろグループ内には100種類近いプロダクトがあり、一人のインフラPMがゲーム事業のプロジェクトを担当したり、メタバース事業のプロジェクトを担当したりと、複数の事業領域をまたいで経験を積むことも可能。

技術についても、プロダクトやサービスについても、新しい知識をどんどん吸収できるので、知的好奇心が旺盛な人にとってこれほど面白い環境はないと思います」

しかもインフラPMの経験は、自分のキャリアを大きく伸ばすことにもつながる。

「インフラPMはあくまで通過点で、経験を積んだら人事権のあるマネジャーやシニアマネジャーへとステップアップしてほしい」と大久保さん。

「品質やコストを含めたシステム全体を理解できて、なお管理プロダクトやサービスの設計や運用についても知識がつくこのポジションを経験した人の希少価値は今後ますます高くなっていくと思います。

というのも、今はどの業界・業種の会社も、ITなしではビジネスは成り立たないからです。でも事業を企画する人たちの多くは、技術やエンジニアリングのバックグラウンドを持ち合わせていません。

そこへ『サービスやインフラをどのように設計・構築すれば、事業を安定的に回していけるか』を語れる人がいたら、ビジネスサイドの人たちにとって心強い存在になる。

事業化までのプロセスを技術面から理解できるインフラPMの経験は、必ずプラスになるはずです」

SIerの中にいてくすぶっている人、技術とビジネスのプロフェッショナルとして自身の成長を加速させたい人にとって、グリーのインフラPMは魅力的なキャリアの選択肢になるに違いない。

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文/塚田有香 撮影/桑原美樹 編集/玉城智子(編集部)

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