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移住就職支援者&Uターン転職者がエンジニアに石川県を勧める理由「トップシェアを誇るものづくり企業が多数ある」

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    コロナ禍でライフスタイルが激変し、東京をはじめとする大都市から地方へ移住する人が増加した。

    各道府県もさまざまな移住支援を行う中、意外にもエンジニアとの親和性が高い企業が集まる県の一つが石川県だ。

    「実は石川県にはトップシェアを誇るものづくり企業が多くある」と明かすのは、いしかわ就職・定住総合サポートセンター(以下、ILAC)でUIターン転職の支援をする角谷淳子さん。

    そして、実際に東京から石川県を拠点とする企業に転職したエンジニアの林 竜太郎さんは「メタバース企業など、面白い企業が増えてきている」と、移住後の生活を満足げに話す。

    エンジニアにとって石川県の何がそれほど魅力なのだろうか。記事前半ではILACの角谷さんから石川県の移住促進の現状を、後半では林さんの体験談を紹介する。

    石川県には日本や世界でトップシェアを誇るものづくり企業が多数ある

    ーー石川県がエンジニアの移住就職を促進する背景を教えてください。

    石川県

    ILAC 定住・就職マッチング支援員リーダー 角谷淳子さん

    日本全体の人口が減少していますが、石川県もまたその課題を抱えています。現状を打破するために、「いしかわ創生人口ビジョン」を県が掲げ、さまざまな取り組みを行ってきました。

    その一つが、東京をはじめ大都市で活躍しているプロフェッショナル人材の移住就職の促進です。

    特に今はあらゆる領域でITが必要とされていますから、大都市で経験を積んできたエンジニアの皆さんに、そのスキルをいかんなく石川県で発揮していただきたいという思いがあります。

    ーー他県の多くも同様の課題を抱えていますが、エンジニアが石川県で働く魅力はどこにあると思いますか?

    実は石川県は、日本や世界でトップシェアを誇るものづくり企業が多い県です。

    精密機械や重機、医療機械など、機械系の分野は非常に強く、例えば重機メーカーのコマツは石川県の企業です。

    他にも、石野製作所が製造する回転ずしコンベア機は全国シェア70%、バス製造メーカーのジェイ・バスがつくる大型観光バスは全国シェア50%など、石川県企業が高いシェアを持っています。

    石川県

    石川県のニッチトップ企業一覧の一部(参照

    そして、そういったものづくり企業であっても今はIT技術が不可欠。機械装置を制御するのはITシステムですから、エンジニアの方が活躍できる場所はたくさんあります。

    トップシェアゆえに営業をせずとも日本全国、あるいは世界から話がきますので、石川県という地方であってもスケールの大きい仕事をするチャンスが多くあるのも魅力の一つです。

    ーー石川県は工芸品のものづくりのイメージが強いですが、機械系のものづくりにも強みがあるのですね。

    また、中小企業が多く、経営者と直接やり取りをしながらシステム開発の上流から下流まで携われる機会もあります。経営者が漠然と頭の中で考えていることをヒアリングし、具現化するための提案を行い、さらに実行まで手掛けられる面白さがある。

    特に中小企業の場合、 勤怠管理や経費清算などのバックオフィス業務をはじめ、アナログでやっているところも多いですから、いちエンジニアでありながら会社全体のDXを推進する役割を担うチャンスがあるのです。

    東京は最先端の技術と優秀な人材が集まる分、ライバルもまた多いですが、石川県は相対的にエンジニアの人数が少ない分、エンジニアの皆さんが活躍できる場面はより多くあります。「石川発」「北陸発」というだけで一つの価値になるのも利点でしょう。

    移住者の8割以上が石川県の暮らしに満足

    ーー移住就職となると生活面も重要ですが、そちらについてはいかがですか?

    生活面に引かれて移住する方は非常に多いですね。そのポイントは大きく二つあります。

    一つ目は立地です。新幹線や特急電車で約2時間半で東京、大阪、名古屋にアクセスでき、空港も二つありますので、首都圏や海外とも仕事がしやすい環境です。

    新幹線と空港が両方ある県は、北陸側では新潟と石川だけです。小松空港とJR小松駅を結ぶ自動運転バス導入の動きも進んでいますので、利便性はますます良くなるでしょう。

    二つ目は生活環境です。石川は自然が豊かでありながら、市街地に一通りのお店があり、物流も整っています。東京と比べて家賃が安く、魚介をはじめ食事もおいしいです。

    市街地から30分程度で山と海のどちらにも行けますが、それでいて災害が少ないのも魅力です。白山に守られているので台風被害は小さいですし、地震もあまりありません。歴史文化財が現存しているのもそのためです。

    安心して暮らせる地域であり、子育て環境としても良いので、子どもを持ったことをきっかけにUIターンを考える人もいますね。移住相談に来る方は20~60代まで幅広いですが、20~30代の子育て世代は特に多いです。

    石川県

    ーー移住者の多くは石川県出身の方なのでしょうか?

    従来は石川県出身者がUターン転職するケースが多かったですが、コロナ禍以降は石川県とはゆかりがなかった人が移住するケースも増えています。

    リモートで仕事ができるようになったことで、東京にいながらプロジェクト単位で石川県内企業の副業をし、相性を試しながら徐々に軸足を副業に移し、最終的に石川県に移住するような例も出てきていますね。

    ーー石川県とのゆかりがない中、どういうきっかけで石川県への移住就職に興味を持つ人が多いですか?

    都市部の生活に疲れたという人が目立ちますね。都市部は人と情報が多い分、頭を空っぽにするのが難しい面もあるのだと思います。

    そういう背景から、人や情報から離れられる自然に近い場所で生活することを検討する中で、石川県にたどり着く方が多い印象です。

    過去には「週末に疲れてゴロゴロ過ごしている時、石川県に移住した人がアクティブな週末を過ごしているのをSNSで見て、うらやましくなった」と相談に来た方もいましたね。

    実際、移住したエンジニアの方の中には、仕事をしながら畑作業をしたり、週末に釣りや陶芸をやったりと、仕事とは別の活動をしている人もいらっしゃいます。

    ーー移住者の満足度は高いようですね。

    そうですね。県の調査によると、石川県の暮らしに満足している人は全体で8割、移住者に絞ると8割以上です。

    具体的には、「食べ物がおいしい」「治安が良い」「自然環境が良い」といった項目の満足度が特に高いですね。「夜遅くまで働くことがなくなった」「満員電車から離れられた」といった声も耳にする機会は多いです。

    石川県への移住者インタビュー「普通に乗っていた満員電車、もう戻れないと思う」

    【お話を聞いた方】
    株式会社金沢エンジニアリングシステムズ
    林 竜太郎さん(31歳)

    金沢工業大学卒業後、東京で就職。1社目でメーカーや行政機関の基幹システムの設計・開発、2社目で工場の生産工程の自動化を図るシステム設計・開発に従事したのち、2022年4月、出身地の石川県津幡町にUターン。同年5月より現職での就業をスタート

    僕は石川県で生まれ、大学まで県内にいました。上京したきっかけは、大学の就職説明会に来ていた東京の会社と縁があったこと。就職してからの約8年間は東京で働いていました。

    石川県は今でこそスタートアップやベンチャーが増えましたが、僕が就活したころはあまりIT企業がなかったんです。それに僕はライブが好きなので、「エンタメを楽しむなら東京だろう」という思いもありました。

    そんな僕が約8年過ごした東京を離れ、石川県津幡町の実家に戻った理由は、親の体調でした。大学卒業後は親をかえりみない生活をしていたので、30歳になるタイミングで実家に戻り、親と一緒に過ごす時間を増やしたかったんです。

    あとは、将来的に結婚や子育てをすることを考えると、東京よりも石川の方がいいだろうという思いもありました。

    Uターン転職してからは、金沢エンジニアリングシステムズという会社で、産業用タッチパネルの関連システムの開発に携わっています。

    僕は31歳ですが、社内のほとんどが20代。若い人が多い環境の方が面白いかなと思っていたので、活気ある雰囲気が転職の一番の決め手になりました。

    石川県

    金沢エンジニアリングシステムズ(参照

    「顧客からの発注を元に仕様を調整しながらシステムをつくる」という仕事自体はこれまでやってきたことと同じですが、前職は少人数のチームだったのに対し、今のチームは10人ほど。これまでの経験を生かしつつも、関わる人が増えたことで楽しく仕事ができています。

    また、入社当初はメンバーとして仕事をしていましたが、最近はチームの管理者になり、自分が指示を出す側になりました。

    管理者になるのはまだまだ先だと思っていたので、入社後1年もたたずに責任のある立場を任せてもらえたのは予想外でしたね。新しい経験をさせてもらえたことで成長実感がありますし、むしろ石川に来てからの方がステップアップできている感覚があります

    今の時代は石川県に住んで、フルリモートで東京の会社で働くこともできますが、僕自身は同僚と顔を合わせて働きたい気持ちがあったんです。石川に帰るなら、石川の企業に転職して、同僚と会える環境で人間関係を築きながら、長く働きたかった。

    現在は出社とリモートを織り交ぜながら働いていますが、その働き方にも満足しています。メンバーの中には育児中のためフルリモートで勤務している女性もいて、当初のイメージ通り働く人に寄り添った長く働ける環境もありますね。

    あとは、自動車通勤になって、通勤電車から解放されたことも大きいです。東京では普通に満員電車に乗っていましたけど、もう一回やれって言われたらもう無理だなと思います。

    東京でも石川でも、エンジニアがやることは同じ

    約8年も東京にいたので、仲の良い友達と離れるのはさみしかったですし、ライブをはじめ娯楽は減りました。

    それでも石川県にUターンして、仕事も生活も充実感や幸福度が増しているのを感じています。

    石川県

    石川県は自然が豊かでありながら、金沢など都市部まで出れば何でもあります。観光スポットや温泉があってにぎわう一方、落ち着いて穏やかな雰囲気もある。

    正直、東京に出たばかりのころは、石川県への思い入れはそれほどなかったんです。でも、帰ってきたら「やっぱり自分の故郷はここなんだな」と思う。

    学生の頃と違って今はお金もあるので、いろいろな場所を回ったり、おいしいものを食べたりできるようになって、改めて石川の良さに気付きました。

    お店はもちろん、スーパーで買う魚すらおいしいし、加賀温泉をはじめ有名な温泉が近場にある。そういう環境は石川ならではだと思いますね。暮らしやすいし、本当に良い場所です。

    仕事の面でも、いつの間にか面白い企業がかなり増えていました。バーチャルオフィスを運営する『oVoice』も石川ですし、DMMは石川県の事業所を移転・統合して「北陸No.1 テックカンパニーを目指す」と発表しています。

    県も企業誘致に力を入れているようですし、僕の友人にも石川県企業に転職する人が増えているので、これからもっと面白くなりそうな予感があります。ベンチャーやスタートアップは増えていて、かつ住みやすい環境なので、独立や起業を考えている人にとってもいいと思いますね。

    Uターン転職をした今思うのは、東京でも石川でも、エンジニアがやることは同じだということ。仕事のスタンスは変わりませんし、最新の技術もネットでキャッチできますから、以前ほど情報格差の心配もありません。

    それであれば、「自分が落ち着ける環境」で働くのがいいのかなと。

    個人的には、東京では常に時間に追われながら働いていたような気がしています。一方、石川はもう少しペースがゆっくりというか、プライベートの時間も大切にしながら、穏やかに自分のペースで仕事ができている気がしますね。

    今はフルリモートで働くこともできるので、居心地が良いと思える場所で働くことが、仕事のパフォーマンスを上げることもあるように思います。

    地方に移住すると、東京で当たり前だと思っていたことが違うと気付くことも多いです。価値観を見直す機会にもなるので、「現状を変えたい」と思っている人には特におすすめしたいですね。

    >>石川県への移住転職について詳しく見る

    取材/栗原千明(編集部)、天野夏海 文/天野夏海、撮影/増田大郎

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