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成長意欲が湧いてこない…エンジニアがモチベーションを上げるために必要なものって?【カミナシ原トリ・10X石川洋資・ばんくし/聴くエンジニアtype Vol.25】

働き方

エンジニアtypeが運営する音声コンテンツ『聴くエンジニアtype』の内容を書き起こし! エンジニア読者が抱える仕事やキャリアのお悩みに、注目企業のCTOやさまざまな領域の第一線で活躍する技術者が回答します
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常に知識のアップデートが必要なIT業界に身を置くエンジニアの中には、成長や学びに対するモチベーションを維持するのが難しい……という人もいるかもしれない。経験を積み、仕事に慣れてくればくるほど成長意欲は薄らぎやすい。

今回は、そんな成長意欲の低下に危機意識を持っているエンジニアからの相談に、「ばんくし」ことエムスリーのVPoE・河合俊典さん、カミナシの原トリさん、10Xの石川洋資さんが回答してくれた。

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【MC】
M3, inc. VPoE
河合俊典(ばんくし)さん(@vaaaaanquish

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【Speaker】
株式会社カミナシ 取締役CTO
原トリさん(@toricls

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【Speaker】
株式会社10X Co-Founder, 取締役CTO
石川洋資さん(@_ishkawa

【今回の相談】

(Kさん・38歳)

年齢とともに、エンジニアとして「成長したい」というモチベーションが下がってきました。

モチベーションをキープするために行っていることがあればお教えください。

モチベーションをコントロールするカギは「環境変化」にあり

河合:この相談への答えは私が聞きたいくらいです(笑)。原さんはどうやってモチベーションを保っていますか?

原:僕はこの相談者さんと同い年ですね。僕の場合、ソフトウエアエンジニアというロールだけじゃなくて、さまざまなポジションを経験しているんですよ。新しいロールに就くと、いろいろなことをゼロから学ぶために必死になるじゃないですか。すると、今までと違う景色が見えてきて、エンジニアとして新たに「やりたい」と思うことが出てくるんです。

今は自分自身「経営者として成長しなきゃ」というモチベーションで日々頑張っているんですけど、そのうちまた「ソフトウエアエンジニアとしてもっと成長したい」という気持ちが強くなる時期がくるんじゃないかなと思っています。

なので、僕にとっては「いろんな役割を経験していくこと」が成長意欲を維持する手段ですね。

河合:視点を変えるって大事ですよね。ロールを変えるのはもちろん、使う技術を変えてみるとか。石川さんはどうですか?

石川:モチベーションを保つ方法って、その人の性格にもよりますよね。僕は自発的に緊張感を持つことができないタイプの人間なので、何の圧力も掛かっていない状態だと液体のようにダラーっとなってしまうんです。例えば今すぐ会社を辞めて仕事をしなくてもいい状態になったら、何もしなくなってしまうと思います。

そんな僕が何故この立場で仕事ができているかというと、会社やメンバーから良い影響を受けているから。会社のビジョンに価値を感じているので、それに必要なものをいかに実現するか、どうすればより良くそこにたどり着けるかを考える中で、成長せざるを得ない状態になっているのだと思います。

メンバー一人一人も会社がやっていることに意義を感じてくれていて、それぞれ違う形でより良くしようとしてくれている。その成果や新しい情報に触れながら、自分や会社のためにどう活用するのが良いかと考えることで成長させてもらっています。

なので、より意義を感じる場所に身を置いたり、良いプレッシャーを与えてくれる同僚やメンバーに囲まれるというのがモチベーションを保つ方法の一つではないでしょうか。

河合:お二人とも環境を大切にしているのですね。

原:確かに、成長しなきゃいけない場所に自ら身を置いているかもしれないです。

河合:そうしないとだらけちゃいますもんね。

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河合:最近サッカーの本田圭佑さんが「オリンピックやW杯に出るにあたって何が重要か」という質問に対して「環境」と答えている動画を見たんですけど、それにつながるところがありますよね。

モチベーションを高めるために……というよりも、環境や外圧を作ったことによって偶発的にモチベーションが高まっていく、というのがお二人の考え方なのかな。

原:世界の本田さんが言っているのなら、間違いないですね!

河合:では、下がったモチベーションを再び上げる方法はありますか?

原:これまで僕のモチベーションが下がった時を振り返ると、本気を出さなくても惰性で60点が取れちゃっている感覚を抱いたタイミングが多かったです。なので、大体そういうタイミングで声を掛けてくれた知人の誘いに乗って転職をしたり、社内で異動したりしてきました。

石川:僕のモチベーションが下がるのは、その組織が向かっている方向を信じきれなくなった時ですね。その方向に対して自分がベストを尽くしたいと感じられなくなると、たとえ周りにどれだけ良い人がいたとしてもモチベーションが下がっちゃいます。

立場上泥水をすすることもあるんですけど(笑)、それも「意味がある」と思えているときは頑張れます。

河合:自分が泥水をすすっている時にどう感じるか、ということを意識することも大事ですよね。僕はそこの変化に気付けずダラダラしている時もあるな……。

石川:泥水をすするたびに「これは今おいしいかな?」と考える、と。

河合:いやな確認方法ですね(笑)

ちなみに、お二人ともモチベーション維持の方法としてロールや会社、ポジションを変えると仰っていましたが、それって人生における大きな変化じゃないですか。もう少し日常的にやっていることはありますか?

石川:朝にランニングして、夜にお酒を飲まないようにしている時は心身ともに調子が良いんですね。

河合:健全な生活、大事ですね!

石川:ルーティンがあるとそれに支えられますね。と分かっていながらルーティンを維持できていない私です……。

原:僕は子どもを保育園に送った帰りにコーヒーを買い、仕事を始める……という一連の流れがあって、それは良い方向に機能していると思います。

ただ下の子が保育園を卒園してそのルーティンがなくなったらどうしようという心配はありますね。

河合:ルーティンって依存しちゃいますもんね。

この質問者さんもそうですけど、年齢が少しずつ上がっていくと目標が短期的なものではなく「エンジニアとしてどうありたいか」「どういう会社・ポジションにつくか」といった人生における大きな目標に寄っていきますよね。

若い時は自分のテンションや直近あったできごとに左右されがちですが、「より大きなところをどうコントロールしていくか」というところがモチベーションを維持していくうえで大切なのかな、と思います。

6月25日(日)『聴くエンジニアtype』公開収録を赤坂で開催!

ポッドキャストチャンネル『聴くエンジニアtype』初の公開収録を東京赤坂の会場で開催します。MCのばんくしさんをはじめ、澤 円さん、池澤あやかさん、小城 久美子さん、増井 雄一郎さんが、エンジニアから寄せられた仕事・転職・キャリアの悩みに回答。収録後には懇親会や、書籍サイン会も開催予定です!
※公開収録はエンジニアtype主催のテックキャリアカンファレンス『ECDW2023』の中のコンテンツとして開催いたします

>>エントリーはこちら(ECDW2023特設ページ)

【開催場所】
〒107-0052 東京都港区赤坂2-5-1 S-GATE赤坂山王ビル 5階
株式会社キャリアデザインセンター 赤坂山王オフィス

【参加費】
無料
※懇親会は15:30~30分程度の予定です
※懇親会への参加は自由です

【定員】
60名(先着)

【エントリー方法】
以下より詳細をご確認の上、エントリーフォームより必要事項をご記入の上エントリーください。

>>エントリーはこちら(ECDW2023特設ページ)

聴くエンジニアtype

文/赤池沙希

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