エスユーエス株式会社
課長 河口昌昭さん
自社サービスを開発するIT企業で、要件定義から開発まで一気通貫で担った後、マネジメント力を磨くために2013年、エスユーエス株式会社に入社。入社2年目よりマネジメント業務に携わる傍ら、組織づくりにも注力。評価テーブルの策定をはじめ、社員が意欲的に働ける環境づくりに貢献している
【PR】 働き方
一昔前まで、日本のIT企業におけるエンジニアのキャリアパスというと、マネジメント一択だったが、近年はスペシャリストとして技術力を武器にステップアップしていける会社が目立つようになってきた。
その結果、「モノづくりが好きでエンジニアになったはずなのに、管理職になって現場仕事を手放さなければ評価が上がらない」ことがなくなってきたのは、技術志向のエンジニアにとって喜ばしいことだろう。
一方で、選択肢が増えたからこそ、自分はどちらに進んだらいいのか迷うエンジニアも多いのではないだろうか。
そこで今回、スペシャリストとマネジメントのY字型評価テーブルを採用し、どちらを選んでも平等に評価される環境づくりに力を入れているIT企業、エスユーエス株式会社で働く2名のエンジニアにインタビューを実施。
マネジメントの道を選択した河口昌昭さん、スペシャリストとして技術を追求する森本紘太さんに、自身が選択したキャリアの決め手や、自分らしい道を選択するためにしておくといいことについて聞いた。
エスユーエス株式会社
課長 河口昌昭さん
自社サービスを開発するIT企業で、要件定義から開発まで一気通貫で担った後、マネジメント力を磨くために2013年、エスユーエス株式会社に入社。入社2年目よりマネジメント業務に携わる傍ら、組織づくりにも注力。評価テーブルの策定をはじめ、社員が意欲的に働ける環境づくりに貢献している
エスユーエス株式会社
スペシャリスト 森本紘太さん
ホームページ制作会社でコーダーとして働いた後、2016年にフロントエンドエンジニアとしてエスユーエスに入社。その後、バックエンド、アプリ、インフラまで守備範囲を広げ、現在はフルスタックエンジニアとしてプロジェクトをリード。その一方で、スペシャリスト志向のエンジニアたちがモチベーションを高めて働けるよう環境構築にも尽力
──お二人はこれまで、どのような軸でキャリア選択を行ってきましたか?
河口:私はこれまで、「将来の可能性が広がるかどうか」を軸にキャリア選択を行ってきました。そもそもIT業界に飛び込んだのも、ITスキルを身に付けておいた方が今後のキャリアにプラスになると感じたから。
エンジニアとしてある程度経験を積んでからは、マネジメント力を磨きたいと考えるようになりました。マネジメントスキルは汎用性があるので、IT業界の枠を越えて通用する力が身に付くと考えたんですよね。
そんな理由で前職のIT企業から転職を検討していた時、同じタイミングで2社にお声掛けいただいたんです。1社は知名度の高い大手企業、そしてもう1社がエスユーエスでした。
私が入社した頃のエスユーエスはまだ設立から日が浅く、社員数も10名以下。これから組織をつくっていくフェーズでした。
ここでいちから組織を築き上げていく経験を積めば、単なるプロジェクトマネジャーにとどまらない力を身に付けられるのではないか。そう思い、エスユーエスを選びました。
森本:私も河口さんと近いですが、できることの幅が広がりそうな道を選択してきましたね。
私はもともと、ホームページ制作会社でコーディングをしていたのですが、フロントエンドからバックエンドまで守備範囲を広げ、システム全体を俯瞰(ふかん)できるようになりたいという思いが徐々に強くなっていったんですよね。
まずはフロントエンドのスキルをもう少し深めようと思っていたときに出会ったのが、エスユーエス。当時のエスユーエスにはフロントエンドエンジニアがいなかったため、フロントエンド全般を任せてもらえる環境でした。
入社前の面談で自分の思いややりたいことを正直にぶつけてみて、ここならスキルの幅を広げていけそうだと感じ、入社を決めました。
──お二人とも軸は違えど「できることの幅を広げたい」という思いから、エスユーエスにたどり着いたんですね。お二人がマネジメント・スペシャリストそれぞれの道に進みたいと思うようになったきっかけはありましたか?
河口:前職も小規模な組織だったので、社長やマネジャーの仕事を目の当たりにすることが多かったんですよね。彼らの仕事ぶりを見ていて、このスキルは業界問わずに求められるものだなと感じ、マネジメント力を磨いていきたいと思うようになりました。
森本:私はエスユーエスに入社する前、「スキルの幅を広げたい」と考えてはいましたが、明確にスペシャリストの道に進みたいと思うようになったのは、エスユーエスに入社してからです。
当社で多種多様なプロジェクトに携わる中で、少しずつ触れる技術の幅が広がっていくと、「できないこと」に直面する場面が増えたんですよね。
その時に、自分にない技術を持っている人に嫉妬心が芽生えるのを感じて。あの人スゴイな、自分もできるようになりたいなと。
その技術を身に付けたら、今度はこれも……と欲張っていくと最終的にはシステム丸ごと自分でつくるだけの知識を身に付けたいと思うようになって。
そんな自分の感情に気付いてから、自分はマネジャーではなく技術を極めていく道に進みたいんだなと自覚しました。
──森本さんは、新しい技術にチャレンジできる環境があったからこそ、自分の志向性に気付けたのかもしれませんね。
森本:そう思います。入社した当時はフロントエンドのスキルしか持っていなかったのですが、次はこういうプロジェクトがやりたいとか、今こういう技術に興味があるとか、好き放題社長に言っていて(笑)
それに対して、「じゃあこのプロジェクトどう?」といった具合に、自分のスキルセット以上のプロジェクトにもどんどんチャレンジさせてもらえたからこそ、自分は技術志向が強いことに気づけたのかなと思います。
──今はどのくらいスキルの幅を広げられましたか?
森本:フロントエンドのスキルを深められたのはもちろん、バックエンドやインフラ、スマホアプリまで手掛けられるようになりました。フルスタックの入り口くらいには立てたのかなと思っています。
河口:前職の頃と比較したら、かなり守備範囲は広がってるよね。
森本:そうですね。今も非常に難易度は高いけれど、ストレッチできるプロジェクトを任せてもらっています。
今手掛けているのは、認証基盤システムの開発プロジェクトになるんですが、認証基盤ってあらゆるサービスのログインなどで使われるシステムになるため、堅牢なセキュリティーが求められるんですよね。
だからこそ、ユーザーがパスワードを入力するといった一瞬の行動の裏で非常に複雑な処理が行われていて。
このような技術的に難易度が高いプロジェクトで、初めてプレーヤーを担いながらチームを率いる経験もさせてもらっているのですが、これも自分のキャパシティーを広げる挑戦だと思っています。
──河口さんは、入社後から今まで、どのような業務を担ってきましたか?
河口:入社当時は開発業務が中心でしたが、入社2年目くらいから会社の運営方針の決定や組織づくり、制度づくりにも携わってきました。現在の技術特化かマネジメントか、枝分かれしたY字型の評価テーブルも私が携わった制度の一つです。
森本:最初はマネジメントコース一択でしたもんね。僕みたいにマネジメントはあまりやりたくないし向いてない……という人にもキャリアアップの選択肢をもらえたのはとてもありがたかったです。
僕いつも「管理者になりたくない」って、当時の上司だった河口さんにわがままばかり言っていましたもんね(笑)
河口:言ってたね(笑)。森本のように、管理の道に進まずにずっとモノづくりに携わっていたいエンジニアって結構多いんですよね。
しかし、これまでの人事評価制度だと、その人たちが社内で評価されにくい仕組みになっていて。技術を極めていきたい人たちが目標を持って頑張っていける環境をつくることは急務だと感じたんですよね。
現在も、開発プロジェクトのマネジメントを担う傍ら、この評価制度のアップデートをはじめとした組織づくりの部分には携わり続けています。
──エスユーエスに入社してから、マネジメント力を高められた実感はありますか?
河口:かなり成長させてもらえたと思います。
開発プロジェクトのマネジメントにおいては、チャレンジングな案件を営業チームが獲得してきてくれるので、常に自分の能力よりも少し上の案件に挑戦できる環境がありますね。
組織づくりにおいても、「やらせてもらえる」環境があるので、経験値を高められている実感があります。直接社長に新しい社内制度の案を提案するなんていうこともいつでもできますし、提案内容が会社のビジョンとズレてさえいなければ「やってみたら?」と柔軟にチャレンジさせてもらえます。
もちろんビジネス戦略的に「今はそのタイミングじゃない」「もう少し寝かせよう」という判断になることもありますが、目的がズレてさえいなければ自由度高く動ける環境だと思います。
──お二人がエスユーエスで自分に合った道を見つけられたのは、なぜだと思いますか?
河口:若いうちから自分の可能性が広がりそうなことは、取りあえず何でもやってみたことが大きいと思います。やってみて違うなと思ったら撤退してまた別のルートに進めばいい、くらいの気持ちで新しいことにチャレンジしてきたからこそ、自分に合う道を見つけられたのかなと。
たとえチャレンジの先に乗り越えられない壁が立ちはだかっても、進路を変えればその道の先は開けているかもしれない。もし今、マネジメントの道かスペシャリストの道か悩んでいる人がいるなら、一度両方やってみてもいいと思います。
若いうちにできるだけいろんなことにチャレンジして、経験してみてから、自分のキャリアを決められるといいですよね。
森本:同感です。技術の仕事はチャレンジして損をすることはありませんから、取りあえずやってみることで自分にフィットした道を見つけられる気がします。
私も広くアンテナを立てて、少しでも自分の興味が向く技術があったらやってみることを繰り返してきました。その結果、エスユーエスに入社する前からは想像もできないくらいスキルの幅を広げることができています。
まずは、面白そうだな、興味があるなと思う分野にアンテナを立ててみることから始めてみるといいと思います。
──最後に、お二人の今後の目標について聞かせてください。
河口:最近、PMやPMOとしての実力をお客さまから評価してもらえることが増えてきたので、もう少し実績を積んでいきたいなというのが一つ。
もう一つは、現在当社が事業を拡大しているフェーズにあり、多くの人材を必要としているため、新しく入った仲間たちがより働きやすい環境をつくっていきたいですね。
「こういう人がほしいからこういう組織をつくろう」ではなく、新しく入ってきた人たちの意見も聞きながら、彼らに合わせて社内制度を変えていけるような、柔軟な組織を目指しています。
森本:私はシンプルに、新しい技術を吸収し続けていきたいですね。技術の進歩は早いですから、どんどん取り入れてプロジェクトに生かしていきたいと思っています。
ただ、自分一人で新しい技術を習得していくのには限界があると思うんですよね。ですから社内のスペシャリストたちも巻き込みながら、みんなでスキルアップできる環境も整えたい。
社内のエンジニアたちの技術のバリエーションが広がれば、ゆくゆくは技術研究や自社サービスにも着手して盛り上げていけますし。そうなれば、もっともっと技術は面白くなるように思います。
文/宮﨑まきこ 撮影/竹井俊晴 取材・構成/光谷麻里(編集部)
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