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高給エンジニア採用の面接はどこが違う? 合格のための三つの要素と最初にすべき対策とは

転職

    ~サカモト@エンジニアキャリア論が回答~

    エンジニアのための「転職&キャリア」相談室

    有名テック企業への転職、年収アップ、理想のキャリアを築くための方法は? エンジニアのための無料キャリア相談で人気の「サカモト@エンジニアキャリア論」さんが、エンジニアから実際に寄せられた相談内容をもとに、転職成功の秘訣や年収・キャリアアップに役立つ情報を紹介していきます!

    こんにちは、サカモトです。

    とある外資系企業でソフトウエアエンジニアとして働く傍ら、Twitternoteなどで、テック企業の面接情報、面接で聞かれる技術質問の解説、さまざまなエンジニアのキャリアストーリーなどを中心に情報発信活動しています。

    連載第八回目となる今回の記事では、テック企業、その中でも特にソフトウエアエンジニアに高給を支払っているような企業の面接について語っていきます。

    高給テック企業の面接はまるで違う?

    サカモトさん連載

    エンジニアに対して高給を支払うテック企業の面接は、典型的な日系企業が行っている面接とは異なります。

    サカモトはSIerなどの日系企業の選考も何社か受けた経験がありますが、基本的に面接ではレジュメに書いてある経験を語り、質問に受け答えしていけば内定が出るような仕組みを取っている企業が多いです。ホワイトボードのコーディング面接もなければ、システムデザイン、技術のドメイン知識を問うような問題もありません。

    しかし、高給のエンジニア採用を行っている企業の場合は異なります。まずその違いを認識しなければ、面接に呼ばれて面喰らい自信を失うケースは珍しいことではありません。

    今回解説していく面接は、試験に近い部分があります。試験である以上、対策を取らなければ合格することはできません。

    合格するための要素

    先程面接に受かるためには試験の対策が必要だと書きました。しかし、これまでの経験が軽視されているかというとそうではありません。つまり、特定の経験を重要視している企業も存在するわけです。

    当たり前ですが、モバイルアプリエンジニアだった方がいきなりバックエンドエンジニアのポジションに応募しても、高確率で書類選考で落とされます。

    高給採用テック企業に合格するための要素は三つあるとサカモトは考えています。それは「面接対策」「経験」「運」です。テック企業の面接を受ける際にはこの三つを頭において、自分が面接に合格する確率を少しでも高めていく戦略をとりましょう。

    まず初めに、「運」はわれわれがコントロールできることではないので、無視する方がよいでしょう。例えば、他に良い候補者がいた、たまたま面接で相性の悪い方に当たったなどは、運が悪かったと考えましょう。

    「面接対策」は最も自らでコントロールできる部分です。比較的短期間(3カ月~半年)でも十分に効果を発揮する可能性があります。半年以内に転職したいと考えるのであれば、まずここに力を入れましょう

    「経験」は自らコントロール可能ですが、長期間かけて築いていくものです。短期間では相手から「経験がある」とはみなされない可能性があります。Reactの経験が半年間の候補者と3年以上の候補者ではどうしても後者がよいと考えますし、面接で語れるエピソードの質にも差が出るでしょう。

    サカモトさん連載

    今回は「面接対策」に関連して、テック企業でどのような面接が行われているのかを語っていきます。

    コーディング面接

    コーディング面接というと、オンラインでコードを提出するものを想像する方が多いでしょう。これは面接を受ける前のスクリーニングで活用される傾向があります。

    コロナ前は実際に会社に訪れてこの面接が行われていましたが、今では多くの会社でオンラインで完結しています。

    具体的には、簡単なオンラインエディタ(codeshare.ioCodePen等)やコーディング面接プラットフォーム(HackerRankCodeSignal等)を活用して、候補者は面接官からコーディングの問題を文章もしくは口頭で渡され、問題の要件をクリアにしていきながら問題を解いていきます。問題の形式としては「アルゴリズムやデータ構造」の問題、「ミニシステムの実装」の問題などが考えられます。

    一般的な対策は、LeetCodeと呼ばれるコーディング面接用の問題を掲載しているサイトで繰り返し練習を行うことです。

    しかし、ただ机に向かって黙って解くだけでは実際の面接とは異なるので、これまでコーディング面接を受けた経験のない方は、親しい友人やコーディング面接の事情に詳しい方とお互いにモックインタビューを行うことをオススメしています。

    行動面接

    ソフトウエアエンジニアは、一見すると技術力を最重要視して仕事をしていると思っている方もいるでしょう。

    もちろん、技術力はエンジニアとして働く上で必要条件ではありますが、十分条件ではありません。

    特にシニアレベルになれば、イニシアチブを取ったり、他者への影響力を高め、優先度に応じた重要な決定を任される立場にもなってきます。

    特にテック企業ではCore Values(行動指針)を社員全体に共有し、これに基づいた働き方を推奨しています。AmazonのOLP(Our Leadership Principles)は世界で最も有名なCore Valuesの一つです。

    行動面接は、この会社で働く上で相応しいマインドセットを持った人間かを判断するために行われます。企業は面接でよく「カルチャーフィット」という言葉を使いますが、まさにこれのことを指しています。

    典型的な行動面接では応募者の過去の経歴にフォーカスをして、どのようにしてその状況に対処したかなど具体例をあげて説明することが求められます。

    この質問の裏には、企業が大切にしているCore Valuesにどれだけフィットした行動を取っていたかを評価することとなります。

    例としては、以下のような質問が挙げられます。

    ・これまで仕事で直面した最も困難な状況をどのように解決しましたか?
    ・チームメイトと対立した時の経験を教えてください
    ・仕事で失敗した時にどのように対処しましたか?
    ・自分でイニシアチブを取ってプロジェクトを推進した時の話を教えてください

    対策としては、企業が大事にしているCore Valuesに沿った経験を自分が行っているかどうかを振り返り、面接前にその経験を話す準備をしましょう

    一般的にはSTARメソッド(※)を使って話すことが推奨されています。自分のバックグラウンドを知らない相手にいかに状況を早めに理解してもらうかが大事なので、一度自分のエピソードを他の方に話し、フィードバックを得ることをオススメします。

    (※)STARメソッドとは:状況(Situation)、課題(Task)、それに対する行動(Action)、成果や結果(Result)の頭文字をとった言葉。面接官が採用候補者に質問をする際に使われることの多いフレームワーク。

    さて、今回はここまで。次回も引き続き「面接対策」について解説していきます。

    最後に

    『エンジニアtype』読者の皆さんからも相談があれば、ぜひサカモトのTwitterまでDMください。模擬面接を通して率直なフィードバックも可能です!

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