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有名エンジニアが尊敬するエンジニアは誰?【牛尾 剛、ちょくだい、ばんくし、増井 雄一郎、三宅 陽一郎】

ITニュース

あの著名エンジニアたちは、誰を尊敬し、どんな影響を受けているのだろう。この記事では、今話題の書籍『世界一流エンジニアの思考法』の著者・牛尾 剛さんはじめ、AtCoder代表のちょくだい(高橋直大)さん、風呂グラマーでおなじみ増井 雄一郎さん、エムスリーのVPoE・ばんくし(河合俊典)さん、ゲームAI開発者・三宅 陽一郎さんら5人の技術者たちが崇拝する「推しエンジニア」を一挙に紹介していこう!

牛尾 剛さんの尊敬するエンジニアは、Mitchell Hashimotoさん

Mitchell Hashimotoさん

牛尾 剛さん

私のヒーローは Hashicorp* のMitchell Hashimotoです。最初の出会いは多分『Vagrant』というツールで、アジャイルカンファレンスに参加している時に出会いました。

仮想化環境を「コード」で制御するというのがものすごくかっこよく感じたのですが、その後も『Packer』『Terraform』『Consul』などのものすごくセンスの良い製品を次々に生み出していきました。

私は世界の多くの人が喜んで使ってくれるようなプロダクトのコードを書いたプログラマというのがものすごく憧れです。そんな製品をたくさん生み出してかつ、使い勝手のセンスが良いだけでなく、またコードのセンスも良くってホントマジかっけー! という感じです。自分も彼みたいなエンジニアになりたいな!

*Mitchell Hashimotoさんは2023年12月15日、Hashicorpを離れることをXで明かしている

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『世界一流エンジニアの思考法』著者
牛尾 剛(@sandayuu

1971年、大阪府生まれ。米マイクロソフトAzure Functionsプロダクトチーム シニアソフトウェアエンジニア。シアトル在住。関西大学卒業後、日本電気株式会社でITエンジニアをはじめ、その後オブジェクト指向やアジャイル開発に傾倒し、株式会社豆蔵を経由し、独立。アジャイル、DevOpsのコンサルタントとして数多くのコンサルティングや講演を手掛けてきた。2015年、米国マイクロソフトに入社。エバンジェリストとしての活躍を経て、2019年より米国本社でAzure Functionsの開発に従事する。ソフトウェア開発の最前線での学びを伝えるnoteが人気を博す

ばんくしさんの尊敬するエンジニアは、Stability AI・秋葉拓哉さん

Stability AI・秋葉拓哉さん

秋葉拓哉
ばんくしさん

私が尊敬しているのは、学術分野、競技プログラミング、データ分析コンペティション、著名な機械学習OSSにて実績を持つ秋葉さんです。実績もさることながら、聡明さや愛嬌もあり、モノづくりをする同じ人として強く尊敬しています!

自身の得意なフェーズを見極めな立ち位置を変えながらも、苦手なことを受け入れる気持ちを広く持っており、良いエンジニアとはかくあるべきという存在と認識しています。ちなみに飲み会で知ったのですが、履いている靴が同じです(笑)

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エムスリー株式会社 VPoE
河合俊典(ばんくし)(@vaaaaanquish

Sansan株式会社、Yahoo! JAPAN、エムスリー株式会社の機械学習エンジニア、チームリーダーの経験を経てCADDiにジョイン。AI LabにてTech Leadとしてチーム立ち上げ、マネジメント、MLOpsやチームの環境整備、プロダクト開発を行う。2023年5月よりエムスリー株式会社3代目VPoEに就任。業務の傍ら、趣味開発チームBolder’sの企画、運営、開発者としての参加や、XGBoostやLightGBMなど機械学習関連OSSのRust wrapperメンテナ等の活動を行っている

ちょくだいさんの尊敬するエンジニアも、Stability AI・秋葉拓哉さん

Stability AI・秋葉拓哉さん

秋葉拓哉
ちょくだいさん

僕と同じ競技プログラミング出身のエンジニアですが、競技プログラミング界隈に留まる選択をした僕と違い、さまざまな領域に取り組み、大きな活躍をしているのが彼です。

彼の尊敬するところは、「再現性の高い勝ち筋の作り方」と「戦う領域の絶妙な選び方」にあります。秋葉さんは、2010年ごろまでは競技プログラミングの第一人者としてさまざまな世界大会に出場し、多くの結果を残してきました。僕から見ると、彼のすごい所は、世界ランカーによくいる天才型のように、ひらめきで戦うのではなく、勝つために必要な知識や技術を確実に積み上げ、それを己の糧としていくところです。

その一部が感じ取れるものとして、彼が著者の一人である『プログラミングコンテストチャレンジブック』という、競技プログラミングの学習書が存在します。これは発売から13年経った今でも、競技プログラミングの必勝バイブルとして通用する完成度の高い書籍であり、彼の体系化能力の一端を示しています。

ちょくだいさん

世界ランクTop10ほどにまで上り詰めた後は、アルゴリズム研究者に転身し、多くの権威ある学会に論文を通し、自身が開発したアルゴリズムを天皇陛下に説明をしたほどです。その後、機械学習コンテストであるKaggleにも参加し結果を収め、DeepLearningを武器とするユニコーン企業である株式会社Preferred Networksで執行役員となり、現在は生成AIで活躍するStability AIで、シニアリサーチサイエンティストとして活躍しています。

このキャリアの積み方に、彼のすごさがあると思っています。全てのキャリアチェンジにおいて「得意分野が活かせる領域」と「新しく挑戦する領域」が絶妙であり、常に活躍できる状態であり、なおかつ新しい技術を学べる環境を保ち続けているように見えます。

この転身を支えるのは、これまで築き上げた技術力に加え、技術を体系化し素早く身に着ける力や、自身が成長し続けられるためのポジションの取り方の上手さがあると思っています。過去全てのキャリアにおいて、その場所に留まっても十分すごい成果が上げられるはずなのに、それを捨てて次の領域に進んでいけるところに憧れます。

競技プログラミングには、彼のようにさまざまな成果を残すための足掛かりとなる力があると考えていますし、彼のような人を輩出できる環境を作れたら良いな、と日々考えています。

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AtCoder株式会社
代表取締役 高橋直大(@chokudai

1988年生まれ。筑波大学附属駒場中学校・高等学校、慶應義塾大学環境情報学部を経て、慶應義塾大学政策・メディア研究科修士課程修了。 大学院在籍中にMicrosoft主催のプログラミングコンテスト『Imagine Cup 2008』に出場し、アルゴリズム部門で世界3位に入賞した経験を持つ。2012年、大学院在学中に競技プログラミングコンテストを主催するAtCoder社を創業。 現在はレーティングを活かした求人サービスAtCoder Jobsを手掛けるほか、19年には『アルゴリズム技能検定』を開始。2022年にはGoogle主催のプログラミングコンテスト「Google Hash Code 2022」で優勝

増井 雄一郎さんの尊敬するエンジニアは、まつもとゆきひろさん

まつもとゆきひろさん

まつもとゆきひろ
増井 雄一郎さん

Matz(まつもとさん)を尊敬する理由は数多くありますが、技術力は当然として、特に人間性とコミュニケーション能力に感銘を受けています。彼はどんな人にもフラットで真摯な態度で接し、その姿勢は私がRubyを使い続ける大きな理由の一つです。

また、講演の技術も卓越しており、具体と抽象の間を巧みに行き来する話術は、技術的な知見のみならず、その伝え方にも学ぶべき点が多いと感じます。

英語でのプレゼンテーションも非常に流暢で、その多才さには常に感嘆しています。YouTubeにRubyKaigiの基調講演などが公開されているのでRubyユーザ以外の方にも、ぜひ見ていただきたいです。

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Product Founder & Engineer
増井 雄一郎さん(@masuidrive

「風呂グラマー」の相性で呼ばれ、『トレタ』や『ミイル』をはじめとしたB2C、B2Bプロダクトの開発、業界著名人へのインタビューや年30回を超える講演、オープンソースへの関わりなど、外部へ向けた発信を積極的に行なっている。「ムダに動いて、面白い事を見つけて、自分で手を動かして、咀嚼して、他人を巻き込んで、新しい物を楽しんでつくる」を信条に日夜模索中。 日米で計4回の起業をした後、2018年10月に独立し'Product Founder'として広くプロダクトの開発に関わる。 19年7月より株式会社Bloom&Co.に所属。現在は、CTOを務める

三宅 陽一郎さんの尊敬するエンジニアは、久夛良木 健さん&成田 賢さん

久夛良木 健さん&成田 賢さん

久夛良木 健さん&成田 賢さん
三宅 陽一郎さん

私が尊敬する技術者は、久夛良木 健さんと成田 賢さんです。

久夛良木さんは、プレイステーションをゼロから立ち上げて世界的に時代を牽引した素晴らしいクリエイションをみせていただきました。未来を創る力にいつも感動しています。

成田さんはファイナルファンタジーシリーズのメインプログラマーをされていた人物です。卓越した技術で素晴らしい作品を、非常に高いレベルで世の中にリリースしている点を尊敬しています。人柄もすばらしく、そのマネージメント力にも感動しています。

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株式会社スクウェア・エニックス AI部 ジェネラル・マネージャー
ゲームAI開発者、工学博士 三宅 陽一郎さん(@miyayou)

ゲームAI開発者。京都大学で数学を専攻、大阪大学(物理学修士)、東京大学工学系研究科博士課程(単位取得満期退学)。博士(工学、東京大学)。2004年よりデジタルゲームにおける人工知能の開発・研究に従事。東京大学生産技術研究所特任教授、立教大学大学院人工知能科学研究科特任教授、九州大学客員教授、東京大学先端科学技術センター客員上級研究員。国際ゲーム開発者協会日本ゲームAI専門部会設立(チェア)、日本デジタルゲーム学会理事、人工知能学会編集委員会副委員長・シニア編集委員、情報処理学会ゲーム情報学研究会運営委員。『大規模デジタルゲームにおける人工知能の一般的体系と実装 -FINAL FANTASY XVの実例を基に-』にて20年度人工知能学会論文賞を受賞

>>>5名が選ぶ「推しマンガ編」記事もぜひご覧ください!

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