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エンジニアの成長に必要な、地味だけど大事なたった一つのこと【からあげ×ばんくし/聴くエンジニアtype Vol.54】

NEW!  働き方

エンジニアtypeが運営する音声コンテンツ『聴くエンジニアtype』の内容を書き起こし! さまざまな領域で活躍するエンジニアやCTO、テクノロジーに関わる人々へのインタビューを通じて、エンジニアとして成長していくための秘訣を探っていきます。
>音声で聴きたい方はこちら

これまで3回にわたりお届けしてきたばんくしさんとからあげさんの対談も、今回が最終回。

今回のテーマはずばり「エンジニアが成長するためにすべきこと」。

長年のエンジニア人生において、からあげさんが成長につながったと感じていることを深掘りしてみた。

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東京大学松尾研究室/株式会社松尾研究所
データサイエンティスト
からあげさん(@karaage0703

『人気ブロガーからあげ先生のとにかく楽しいAI自作教室』(‎日経BP)『Jetson Nano超入門』(‎ソーテック社)を執筆。『ラズパイマガジン』『日経Linux』など多数の商業誌・Webメディアへも記事を寄稿。 個人としてモノづくりを楽しむメイカーとして「Ogaki Mini Maker Faire」をはじめとした複数のメイカー系イベントに出展。好きな食べ物は、からあげ

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【MC】
エムスリー株式会社 VPoE
河合俊典(ばんくし)さん(@vaaaaanquish

Sansan株式会社、Yahoo! JAPAN、エムスリー株式会社の機械学習エンジニア、チームリーダーの経験を経てCADDiにジョイン。AI LabにてTech Leadとしてチーム立ち上げ、マネジメント、MLOpsやチームの環境整備、プロダクト開発を行う。2023年5月よりエムスリー株式会社3代目VPoEに就任。業務の傍ら、趣味開発チームBolder’sの企画、運営、開発者としての参加や、XGBoostやLightGBMなど機械学習関連OSSのRust wrapperメンテナ等の活動を行っている

凡人こそ、自分なりのスタイルを見つけるのが成長のカギ

ばんくし:聴くエンジニアtypeを聞いている若手エンジニアの方々に向けて、成長のためのアドバイスはありますか?

からあげ:当たり前の回答で申し訳ないですが、やはり地道なインプットの積み重ねが大事だと思います。やり方に関しては向き不向きがあるので、自分なりのスタイルを見つけるのが重要ですね。

私の場合は書くことがそれほど苦ではないので、ブログでアウトプットすることを念頭に置きながらインプットすることを続けています。内容としては、興味本位で選ぶことが多いです。だからインプットした知識を結果的に使わない、というケースもあるんですよ。でも書くことが苦じゃないから損した気分にはならないです。

ただ、文章を書くことが苦手な人は、ブログでアウトプットするためにインプットするという方法はただ苦しいだけ。それでは良い結果につながらないので、いろいろな試行錯誤をして自分に合ったやり方を見つけるのがカギです。

天才だったらどんなやり方でも効率的にインプットできてしまうと思うんですけどね。凡人だからこそ、自分のスタイルを見つけるべきだと思います。

聴くエンジニアtype

ばんくし:成長するには自分のスタイルを探すしかない、と。

からあげ:その方が結果的に幸せになれるんじゃないかなって。凡人が天才のやり方をパクったところで、うまくいかない気がするので。いろいろ試してみて、自分に合わなければ違うことをやってみる勇気も時には必要なのではないでしょうか。

ばんくし:ある意味「人のやり方をマネする」って楽じゃないですか。居心地の良いコンフォートゾーンから出て、別のやり方を試してみるのってしんどいですよね。からあげさんはキャリアの中でも定期的に居場所を変えてきたと思いますが、そのしんどさはどう乗り越えてきたのですか?

からあげ:「新しいことがやりたい」というポジティブな気持ちももちろんあるんですけど、自分の場合は同じことをやっていると言い知れぬ不安感が湧いてきちゃうタイプなんです。このまま進んだらキャリア的にあまり良くないかも、と。むしろ動かずにはいられないんですよね。

ばんくし:挑戦したい気持ちと危機感が良い感じに織り混ざって次のキャリアに進んでいるのですね。

からあげ:あとは前々回もお話したように、人とのつながりがきっかけになることも多いです。普段からブログやイベントなどでアウトプットをしていると、いろいろな人から声をかけてもらえるんです。「違う場所でチャレンジしたいな」と思っているときにちょうどよく声をかけていただくと、その勢いで行ってしまうこともありますね。

ばんくし:やはり最後は「人とのつながり」に着地するのですね。

からあげ:人とつながるためにアウトプットしているわけではないんですけど、結果的にそうなっている感じはします。

ばんくし:アウトプットを通じて、少しずつ積み重ねてきたからあげさんだからこそ、たくさんの人とつながっているのだなと感じます。

人とつながる

からあげ:「地道な積み重ね」はとても大切だと思います。そういう意味でもやはり自分なりのスタイルを見つけることが重要です。自分に向いていることじゃないと続けるのは難しいですから。もちろん自分に向いているかを判断するために、ある程度の期間は試してみることが必要ですけど。

自分の場合は文章を書くのが向いていましたが、人によっては音声配信とか、動画配信が向いている人もいるでしょうし。ちなみに、自分は音声配信はあまり続きませんでした(笑)

ばんくし:自分に合った方法を見つけるというのは難しいですよね。「自分のスタイルを見つける力」が必要な気がします。

今回お話ししてみて、改めてからあげさんは言語化がうまい方だなと感じました。それは普段からブログを通して気持ちを言葉にする習慣があるからなんですか?

からあげ:そうかもしれないです。文章にすると、自分の頭の整理になるんですよ。分かっていたようであまり理解できていなかった部分も明確になる。客観的に自分を見ることができるんです。もともと書くのが好きなのもありますけど、思考の整理のために日記をつけたりもしています。

ばんくし:言語化スキルを磨くにはいろいろな方法がありますよね。古典的ですが、私は思考の整理やこれからやるべきことを見つけるためにマインドマップを作っています。

からあげ:アウトプットしたものを客観的に見ることで気付くことってたくさんありますよね。最近はAIが何でもできちゃいますけど、全部任せてしまうとちょっと危険なんだろうなという気はしています。

ばんくし:分かります。ChatGPTと会話をしていると、気付くと「誘導されてる?」みたいなことってたまにありますよね。もともと考えていたこととは若干ニュアンスが違う文章ができあがっていたり……。

からあげ:確かにそれはあるかもしれないですね(笑)

文/赤池沙希

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