

英文メールでよく見る「略語」の意味は?アメリカ&シンガポール企業で働くエンジニアが解説
作業中にすぐに連絡を取りたい時や些細なことを確認したい時に、メールやメッセンジャー、チャットなどでやり取りをすることが増えたというエンジニアは少なくないはず。同僚に外国人が入社してきたり、海外の会社と仕事をする機会が増えたりしたことをきっかけに、こうしたコミュニケーションツールで、英文をやり取りする機会がある人も多いだろう。
しかし、外国人とそうしたやり取りを重ねる中で、「?」となるような見慣れぬ略語を目にしたことがある人はいないだろうか。知らなければただの意味不明な文字列にすぎないが、略語の意味を正しく知れば、スピーディーでスムーズなコミュニケーションにつながる。
そこで今回は、「ネイティブがよく使う英語の略語」を紹介したい。アメリカとシンガポールの企業で仕事をしている日本人エンジニアの2人に、実際の現場でよく使う略語を教えてもらった。

From mh.xbhd.org
熟語を略したパターン
(1)単独でよく使われる略語
「TKS」「Thx」=Thanks(ありがとう)
「TQ」=Thank you (東南アジアでよく使われる表現です)
「BRB」=Be Right Back(すぐに戻ります/一時退席中)
「OMG」=Oh My God(ああ、どうしよう! しまった! びっくり!)
「LOL」=Laugh Out Loud(爆笑/(笑)と同じように使われます)
「FYI」=For your information(ご参考までに)
(2)文中で使うことが多い略語
「BTW」=By the way(ところで)
(例) BTW, would you tell me about the progress of the project?
(訳)ところで、プロジェクトの進ちょくについて教えていただけますか?
「IMHO」=In My Humble Opinion(“謙遜して” 私見によると/わたしの見解として)
(例) IMHO, this design is not suitable for our website. (訳)
私見を言うと、このデザインはわれわれのWebサイトにふさわしくないと思う。
「ASAP」=As Soon As Possible(できるだけ早く、なるはやで)
(例) Please send me the specification ASAP.
(訳) できるだけ早く仕様書を送ってください。
「FWIW」=For What It’s Worth(役に立つかどうか・正しいかどうか分かりませんが)
(例) FWIW, I suggested the idea to my client.
(訳) 役に立てるか分かりませんが、その考えをクライアントに提案しました。
単語を略したパターン
「Pls」=Please
「Coz」=Because
「w/」=with
「w/o」=without
「r」=are
「U」=You
「ur」=your
(例) How r u?(=How are you?=元気?)
※もっと略語を知りたい人にはこちらのサイトがオススメ
http://www.internetslang.com
顔文字の場合
上記のような略語だけでなく、コミュニケーションを取る中で感情をより表現したい時に使うのが「顔文字」です。英語圏でも顔文字は頻繁に使われていて、その多くが左90度に傾けた“顔”になっています。
最近は、英語圏でも(^^)や(ToT)などの日本流の顔文字が使わることもありますが、まだまだごく一部。そこで、英語圏でよく使われている代表的な顔文字をいくつか紹介しましょう。
(1)うれしい時に使う顔文字
:) :–) :-D など
:)) となると「とってもうれしい!」という表現になる
(2)悲しい時に使う顔文字
:’( :-( など
フォーマルなメールでは控えるのが無難
英語の略語は「インターネットスラング」とも呼ばれることがあります。
略語の中にはFAXやインターネットが普及する前の通信手段である「テレックス」時代から使われているものも多いそうで、テレックスは文字数で通信代が決まっていたため、通信代の節約のために略語が使われるようになったといわれています。
そうした背景もあってか、ビジネスの現場で略語を使うことは珍しくないです。
ただ、日本人同士のメールなどのやり取りでも、絵文字や顔文字を送ってもOKな人とそうでない人とを、ある程度自分の中で線引きしているのと同じように、略語や顔文字は基本的には「仲の良い同僚」や「開発プロジェクトのメンバー」とのやり取りのみで使うのが一般的です。
<関連情報>
略語や絵文字より使い方注意が必要!?
>>『会議でスマートに見せる100の方法』
取材・文/大井 あゆみ(『シンガポール経済新聞』運営
編集協力/岡 徳之(Noriyuki Oka Tokyo)