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スタートアップこそキャリア構築の「ブルーオーシャン」――市場価値を圧倒的に上げる、先端技術領域で働くという選択

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    candle

    フィンテックやAI領域などを中心に、先端技術で社会にインパクトを与える起業家が誕生する現在。2000年前後にIT業界で起業した成功者たちの事例により、現在は起業後の資金調達をしやすいなど、スタートアップには追い風が吹いている。

    時代の潮流はスタートアップにあると言えるが、“働く場”としての現状はどうなのか。スタートアップを取り巻く環境や課題について、Candle代表取締役の金靖征氏と、Candleをはじめ複数のスタートアップの技術顧問を務める中川聡氏、StarbaseのCTOで、INGoT代表取締役CEO兼CTOの山中悠氏に話を聞いた。

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    株式会社Candle 代表取締役
    金 靖征氏

    Candleを東京大学3年次の2014年4月に創業。小さく上場するよりも、新しく大きな挑戦をするために、16年10月、クルーズ株式会社に12.5億円で事業売却。グループ入りを果たす。現在は、メディア事業、仮想通貨事業を中心に事業を展開している

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    株式会社Candle 技術顧問
    中川 聡氏

    30年間、IT教育一筋。汎用コンピュータからスマホアプリまで、インフラから情報デザインまで、超初心者からスタートアップCTOまで、広範囲の対象を手掛ける。現在は、Candleをはじめ複数社の技術顧問を務めながら、エンジニアやCTOの教育、メンタリング、コーチングを行う『TECH HOSPITALITY」のサービスを立ち上げた。日本電子専門学校非常勤講師。共著に『プログラミングの世界へようこそ』(マイナビ出版)がある

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    Starbase PTE. LTD. CTO 
    INGoT株式会社 代表取締役 CEO/CTO 
    山中 悠氏

    HDEにて受託開発・PM・大規模インフラ運用等を6年経験後、DeNAグループのペロリに入社。キュレーションメディアの運用改善やインフラアーキテクトを担当。その後は、AIのスタートアップや、ICO 支援プラットフォーム StarbaseのCTOなどを担いながら、ブロックチェーン開発支援等を行うINGoTを創業。CEO兼CTOを務める

    10年前のシリコンバレーに追い付いた日本のスタートアップ

    ――中川さんは30年以上、IT・Web領域の教育に携わっています。これまで数多くのスタートアップを見てきた、もしくは技術顧問として関わってきたと思いますが、5年前、10年前に比べて、スタートアップの環境は変わってきたでしょうか?

    中川 ITバブルの時代から比べると、実は学生起業の数は少なくなっているんです。ただ、支えるベンチャーキャピタルやエンジェル投資家が増えたため、起業後にうまくいくパターンがとても増えています。

    そもそも、10年前の日本では学生起業は博打的で、世間からはエリートコースから外れるような“変わり者”の印象を持たれていました。だけど、同時期のシリコンバレーは、優秀な人が起業するスタイルが既に根付いていたんですね。当時は「臆病者はAppleやIBMに行け。俺は優秀だから起業する」というセリフがありました。

    最近、ようやく日本でも王道エリートの学生が起業するようになり、10年前に起業した人たちが、金君のような若者の起業をサポートするエコシステムが、日本にもできてきたなと思います。とはいえ、やっと10年前のシリコンバレーに追い付いた状況ですけどね。

    中川氏

     確かに、僕が東京大学に入学した6年前、所属していた起業サークルは「怪しい人たちの集まり」と思われていました(笑)。

    でも今は、起業サークルで勉強会を開催すると数百人が集まるし、サークルに入りたくても入れない状態になっています。6年前と今では起業に対する見方が全く違っていますね。これは、2000年代に起業して成功した先輩方の事例が増えてきたからこそだと思っています。

    ――成功するスタートアップが増える中で、技術者レベルは変わってきたと感じますか?

    山中 少し前までは、インフラ、バックエンド、フロントエンド、デザイナーなど、1つのスキルに特化した人が多かったけど、今は複数スキルを求められます。というのも、以前に比べると一つ一つの技術習得がそれほど難しくないんですね。すると、少ないリソースで開発できるから、スタートアップにとっては追い風だと思います。

    中川 昔は、インフラを学ぼうと思えば、自作サーバーを立てるところから始まったりしましたが、今はそんなことをする必要がありませんからね。それに10年、20年前の成功者たちが、いろんなアドバイスをしてくれるのも追い風だと思います。

     でも、「次世代の経営者を育成する」人たちは増えていても、中川さんのように、CTOをメンタリングしてくれる人ってあまりいないですよね。そういう人が増えたら、日本の技術レベルは上がっていくのかなと思います。

    中川 そうですね。優れたアイデアがあって出資を受けたとしても、技術面で柱になる人がいないと苦労することになりますから。

    新技術の領域は、技術者が少ない「ブルーオーシャン」

    ――成功するスタートアップが増えたとはいえ、課題はたくさんあるように思います。日本におけるスタートアップの課題は何だと思いますか?

    中川 やはり、エンジニアが頭打ちになっていることではないでしょうか。飛び抜けた人を、みんなで取り合っている構図になっていますよね。「スターが生まれたぞ、捕まえて来い!」という。

    しかも、そのスーパープレーヤーが1人で何十人分もの仕事をしているケースは多く、そうなると他のメンバーに技術を継承する時間を取れない。さらに、1社が何人もの優秀な人を独占したスーパーチームを作っていたりすると、業界全体として技術力は向上しないんじゃないかと思っています。

    ――その場合、スタートアップ全体でエンジニアをシェアする方が効果的でしょうか?

    中川 週に3日はA社、残りはB社、といった働き方をしている人は増えていますね。

    山中 もちろんCTOは自社に必要ですが、それ以外のプロフェッショナル、例えば高度なスキルや経験を要するインフラは、フルタイムで雇う必要があるかと言えばそうでもない。CTOがそういった高い専門性を持つ人をアウトソースできれば、より強いエンジニア組織ができるかもしれません。

     僕も、経営者も技術者も全然足りていないのが課題だと思います。例えばブロックチェーンの領域は、各国でスタートに差異があったわけでも、日本が出遅れたわけでもないのに、日本でこの領域の会話ができる技術者や経営者は本当に少ない。

    逆を言えば、シンプルにブルーオーシャンだから、もっとスタートアップに来た方がいいと思うんです。日本から世界を取りに行ける可能性もある。

    金氏

    山中 それに、スタートアップは新しい仕事ができるから成長できますよね。

     同じ20代でも、活躍している人はスタートアップで働いているケースが多いですね。若いうちに経験できる幅が広いと、年齢を重ねるごとに大きな差になります。質の高い情報が入り、意思決定権を持つ経験ができる環境にいれば、おのずとアウトプットの質もキャリア価値も高まります。

    中川 スタートアップの経営者やCTOと話していると、「20代でそこまでの経験をしているのか」と、いつもうらやましく思います。

    彼らが見ている世界は社内調整でも上司の顔色でもなく、「外」なんですよね。世の中に新しい価値を生み出し、反応もダイレクトに得られるような経験を、ぜひ若い人にはしてほしいものです。

    社会をアップデートさせるスタートアップビジネス

    ――最近増えたなと感じる起業領域の傾向はありますか? また、うまく社会課題を解決している優れたサービスがあれば教えてください。

     スマホだけ、アプリだけなど、インターネット完結型のビジネスは減っています。増えているのは、既存産業×テクノロジーで、既存産業の課題を解決するようなサービスですね。

    山中 僕が最近いいなと思うサービスは、『キッズライン』です。これは、ベビーシッティングをしたい人とベビーシッターを頼みたい人をマッチングするサービス。仕事をしたいけど子どもを預けられないで困っている人の課題をうまく解決していますし、システムも非常に使いやすいんですね。社会課題とITが融合して価値を提供しているなと思います。

    中川 少し前ですが、マネーフォワードの『MFクラウド』の登場は、画期的だったと思います。バックオフィスをクラウドで完結させるというのは、社会を変えましたね。経理をクラウドに出す決断は、簡単ではなかったと思います。

     もはやスタートアップではありませんが、メルカリは日本をアップデートさせましたよね。オークションの市場を取ったのではなく、新しい市場を作って、新しい価値を提供して、新しい経済の循環を生んだ。そういうサービスを僕も作りたいです。

    若い人に得てほしい、Candleの次期CTOポジション

    ――最後に、創業4年のCandleは、世の中により大きなインパクトを与え続けるために、新規事業の立ち上げや、子会社化戦略を取ると聞きました。その中で、次期CTOを求めているとのことですが、バトンタッチする理由は何でしょうか。

     次期CTOを探しているのは、現CTOが辞めるとか、能力が足りないからではありません。現CTOはブロックチェーン領域の新規事業を立ち上げ、いち早く業界でのポジションを取りに行くために全力コミットすることを決めました。

    当然、新規事業をやりながらCTOを継続することもできます。だけど僕らは、「それなら20代前半など若い人に、意思決定権を持つCTOを経験する機会を提供しよう」と考えたのです。

    もし、他のスタートアップでエンジニアや開発マネジャーとして働こうと考えるなら、成長の振り幅が大きいCTOのポジションを選んでほしいですね。

    山中 Candleは生まれたてのスタートアップではなく、クルーズ社にバイアウトし、資金やリソース、ブランド力などの武器があります。しかも、世の中に大きなインパクトを与えられる環境に身を置いているのに、ずっとスタートアップマインドが変わらない。これは本当に魅力的だと思います。この環境でCTOになれるのは、結構なチャンスですね。

    山中氏

     僕らは新しい価値を提供し続けるために、挑戦する組織でありたいと考えています。過去に、技術革新によって産業革命が起こり、情報革命によって社会が大きく変わったように、テクノロジーが世の中に大きなインパクトを与えて世界は発展してきました。

    次にインパクトを与えるテクノロジーは、ブロックチェーンかもしれないし、別の何かかもしれない。その当事者になるために、Candleは愚直に挑戦し続けたい。その考えに共感し、テクノロジーの最先端で生き続けたい方には、ぜひCandleの次期CTOを任せたいと思っています。

    中川 金君は22歳でバイアウトしたのですが、大金を得て勢いが止まるのかと思ったら、創業前のギラギラした印象と全く変わらなかったんですね。バイアウトで満足するのではなく、そこで得た環境を糧により上を目指している。

    だから、彼らが渡そうとしているCTOポジションを得る人は、かなりラッキーです。30年この業界にいますが、大きな資金を動かせる環境にいながら、スタートアップマインドでやり続けられるというのは、そう多くないと思います。

    私はよく、スタートアップをオーケストラに例えて、「経営者は指揮者で、CTOはコンサートマスターだ」という話をします。コンサートマスターとは、奏者全員の技術を理解し、指揮者が伝えたいことを伝える役割。本物のオーケストラの場合、指揮者のレベルが低いと、奏者はコンサートマスターを見て演奏をするそうです。

    でも、Candleには、金君という高い目標を持った素晴らしい指揮者がいます。だからこそ、CTOであるコンサートマスターは、よりレベルの高い演奏を奏者と共に追求できる。CandleのCTOはやりがいがあると思いますよ。

    山中 いい例えですね。僕もそう思います。日本のエンジニアはシリコンバレーのエンジニアと遜色ないと言われているのですが、何が違うかと言えば、ビジネスとの接続がうまくいっていないこと。

    高い技術力をうまく接続させられるCandleなら、世界を取れるサービスを作れるんじゃないかと思います。手を挙げる人がいなかったら、僕が5社目のCTOとしてやりたいくらいです。物理的に難しいですが(笑)。

    取材・文/田村朋美 撮影/赤松洋太

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