キャリア Vol.980

LINE初の開発専門子会社が担う、Growth開発の実態と未来【LINE Growth Technology】

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2018年6月に発足したLINE Growth Technology(以下、LINE GT)は、LINEグループ初の開発専門子会社で、LINEが運営するサービスの成長を担うプロフェッショナル集団だ。

同年9月にエンジニアtypeは同社代表取締役の片野秀人さん、福島英児さんに取材を行っているが、二人は同社立ち上げの理由を「エンジニアが『Growth開発』に集中できる環境を整えるため」だと語った。

>>スキルや思考が違えば、働きやすい組織も違う。LINE Growth Technology設立に見る、自分らしく働くために必要なこと

『Growth開発』とは、リリースしたサービスをさらに成長、進化させる開発のこと。この一年半、Growth開発に集中して取り組んできたLINE GTのエンジニアリング組織は、一体どんなフェーズを迎えているのだろうか。これまでに手掛けたGrowth開発の事例や今後のビジョンについて、同社開発室室長の黒木亮太さんに聞いた。

黒木 亮太
LINE Growth Technology
開発センター開発室 室長
黒木 亮太さん
2008年にYahoo!Japanへ入社し、ソフトウェアエンジニアとして勤めた後、12年にサイバーエージェントへ入社。ニュースSNSサービスや電子書籍サービスの開発リーダーを勤めた後、広告システムの開発責任者を務める。開発組織の整備・改善やサービス開発を担当。19年2月より現職。LINEグループ全体から寄せられる様々なサービスやシステムに関する課題の相談を引き受けたり、社内の組織づくり・採用も担う

社員数は立ち上げ時の5倍に。その9割はエンジニア

LINEには現在、コミュニケーションアプリ『LINE』に加えて、『LINEマンガ』『LINE MUSIC』など多数のサービスがある。複数のサービスを運営するようになった同社がぶつかったのは、「サービスをつくって終わりの状態にせず、どのようにGrowthさせるか」という課題だった。

それを解決すべく立ち上がったのが、LINE GT。黒木さんによれば、立ち上げ当初に見込んでいたよりも多くの依頼が舞い込んでいる状況だという。

黒木 亮太

「現在は、LINEグループ全体で使う共通ツールをゼロから開発したり、軌道に乗ったサービスの運用フローの改善を手掛けるのがわれわれの主なミッションです」

LINE GT発足当初は10人前後だったメンバーも、今では50人以上に拡大している。意外にも、SIerやSES出身のエンジニアが約半数を占めるそうだ。

社員の9割がエンジニアで、非エンジニアは1割。エンジニアのほとんどが中途入社です。社会的に影響力の大きいサービスに関われることや、エンドユーザーの反応が直接分かる仕事に魅力を感じ、入社してくれるエンジニアが多い印象です」

“少数精鋭チーム”で、スピーディーに開発を進める

LINEグループが運営する全サービスの成長を加速させるLINE GT。黒木さんをはじめ、同社の経営陣がこだわるのが、スピーディーな意思決定だ。そのため、一つのプロジェクトを担当する開発チームは、4~6人としている。

「メンバーが自ら裁量を持って技術選定を行い、スピーディーに意思決定をすることを重視していて。当社に限らずLINEグループ全体で『少数精鋭のチームであれ』ということは大事にしています」

事実、後述で説明するプロジェクトの開発では、メンバー自らがスクラム開発を採用すると決め、試行錯誤しながらも完遂。エンジニア一人一人が「自分で決める」「最後まで作りきる」ことに取り組んでいる。

黒木 亮太

「担当領域についても、特に制限はありません。フロントエンドだから、サーバサイドだからと決め付けず、エンジニアの希望に合わせて新しい領域の仕事にもチャレンジしてもらっています」

さらに、エンジニアが同時期に担当するプロジェクトは「一つだけ」にしている。

「ポジションの兼任で一人がさまざまな仕事を抱えだすと、『あの人がいないから、プロジェクトが進まない』という事態が出てきますよね。でも、先ほど申し上げたように、われわれは開発スピードに強いこだわりを持っている。遅れを生まないために、エンジニアに兼任はさせたくない。目の前の開発にしっかり集中できる環境を整えるようにしています」

『LPGen』の開発で全社の生産性アップに貢献

同社がこの1年で取り組んできた代表的なプロジェクトの一つが、コンポーネントを組み合わせるだけでランディングページ(LP)を作成できる『LPGen(Landing Page Genarator)』の開発だ。

『LINE』の各サービスでは、さまざまなタイミングでクーポン配布やアーティストとのコラボグッズプレゼントなど、膨大な数のキャンペーンが行われ、それに伴い大量のLPが生成されている。

しかし、LPを作る方法は各担当者によってバラバラ。サービス側でテンプレートを作ったり、フルスクラッチで作成したり、外部に委託したりなど時間とコストを掛けていた。

黒木 亮太

「本来LPは、フォントやパーツの幅に至るまでLINEグループ全体のデザインルールに則っていなければいけません。しかし、各担当者がバラバラの方法でページを作っていたので、品質の均一化が難しい状況でした。そのため、納期ぎりぎりにクオリティーチェックに出すと、ページ内にさまざまなミスが見つかって、作り直しや手戻りが増え、社内の課題となっていたんです」

そこでLINE GTのエンジニアが、社内のデザイナーにLPを制作する上で抱えている悩みをヒアリング。必要な機能やデザイン面で苦労していることなどを聞き出し、『LPGen』の開発を提案した。

『LPGen』の開発にあたったのは、LINE GTのプロジェクトマネジャー、フロントエンドエンジニア、サーバサイドエンジニアの計6名。企画から完成まで、約半年でこぎつけた。結果的に、『LPGen』がLINEグループのデザイナーの生産性を向上させたことは言うまでもない。より短期間で、より多くのLP制作ができるようになった。

「われわれが作った『LPGen』は、現在LINEグループが運営するサービスのうち、10以上のサービスで導入されています。最近では海外拠点からも声が掛かり、多言語対応も視野に入れて改善を進めているところです」

グループ全体の開発課題を解決するために突き進んできた一年半。「Growth開発」に向き合い続ける中で、新たに見えてきた課題もあると黒木さんは明かす。

黒木 亮太

「課題は大きく分けて二つありますね。一つ目は、もっと多くの依頼を受けられる体制をつくっていくこと。当社では寄せられる依頼に対して、要望をそのまま開発することはしません。課題を一緒に考えたり、整理したりするレイヤーから入るので、完了するまでに半年以上掛かるようなプロジェクトがほとんどです。そのため、今の体制のままでは全ての依頼に応えられないのが現状で、引き受ける依頼の種類や、開発体制など、改めて見直す時期に差し掛かっています。

二つ目は人材育成です。Growth開発に必要なのは、過去の形式に縛られず、あらゆる手段を掛け合わせて最適解を導き出せるエンジニア。これまで使ってきた言語やツールだけに固執せず、新しい技術なども柔軟に取り入れ、サービスをGrowthさせられる人材を育てていかなければいけません。ポテンシャルを持ったエンジニアが続々と集まっていますから、その能力を最大限に引き出せる環境づくりが必要だと考えています」

LINEグループ全体の課題解決に貢献する、プラットフォームづくりを目指す

立ち上げから現在までに、LINE GTでは10以上のプロジェクトを手掛けてきた。「これからはサービス最適化を意識していきたい」と黒木さんは意気込む。

「現在のLINEグループでは、大小さまざまなサービスが存在し、その中には、当初は大きく利用される想定がなかったものや運用体制が整っていないものもあります。『LPGen』のように新しいニーズに応えるための新規開発をしながら、既存サービスもしっかりGrowthさせていきたいです。最終的には、LINE GTで提供しているサービスを組み合わせることで、運営の課題をほぼ解決できるようなプラットフォームがつくれたらと考えています。そのためにも、この記事を見てLINE GTやGrowth開発に共感してくれる人が一人でも多くいてくれたらうれしいです。

ただ、現在の組織規模では、われわれが課題を発見し、解決提案を行うという本質的なところまでは進められていない状況です。各サービスに担当者を付けられるくらいにLINE GTを拡大できれば、日常的にサービスの課題を共有し、フレキシブルに解決する体制をつくることができます。今後はそういったことも視野に入れていきたいです」

黒木 亮太

LINE GTには、特定の言語やアーキテクチャに縛られることなく、課題解決のために自由にアイデアを出し合える刺激的な環境が広がっている。テックリードエンジニアにとっては幅広い活躍の場があり、大きなやりがいを感じられるだろう。

「LINE GTはまだ誕生したばかりの組織。LINEグループの中でも期待は大きく、エンジニアにとっても新しいチャレンジがたくさんできる環境です。0→1よりも、1→10の開発が好きな方、われわれの開発スピリットに共感する方を、一人でも多く仲間に迎えたいと考えています」

>>LINE Growth Technologyの採用情報はこちら

取材・文/石川香苗子 撮影/竹井俊晴

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