エンジニアの働き方の例
・サラリーマン
・副業
・パラレルワーク
・フリーランス
・起業
エンジニアとして働いていても、今後自分がどんなキャリアを描くべきか、将来どうなっていきたいのかというキャリアプランが分からない人は多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、エンジニアがキャリアプランを明確にしておく重要性と、キャリアの選択肢を紹介していきます。
※この記事は2020年4月16日に公開し、2021年9月16日に最新情報を更新しています
ここ十数年で、私たちの生活にはインターネットが欠かせないものになりました。それに伴い、Webサービスの開発を行っているエンジニアの需要も高まり続け、高待遇でエンジニアを迎えようとする企業も増加。そうした状況から、エンジニアを目指す人が増えています。
一方で、せっかく努力をしてエンジニアになれたにも関わらず、今後のキャリアの目標を持たずにただ日々の業務をこなすだけになってしまっている方もいるのではないでしょうか。
今後、より市場価値の高いエンジニアを目指すのであれば、まずはキャリアプランを設計することが大切です。
私たちの暮らしを豊かにする新しいWebサービスが日々リリースされ続けている現代では、ビジネスの用途に合わせた新しい技術も同時に生まれ続けています。エンジニアとして長く活躍し続けるためには、こうした新しい技術の習得が欠かせません。
しかし、現実的にすべての技術を完璧に習得するのは難しいため、自分に合った技術を選定した上で今後のキャリア形成を考える必要があります。ここではキャリアプランを設計することでどういったメリットがあるのかを解説します。
エンジニアのキャリアで最も重要になるのが技術力です。技術力がないエンジニアは今後のキャリアアップも難しいでしょう。
技術というのは具体的に、プログラミング能力以外にも、サーバーやネットワークなどのインフラのスキル、AWSやGCPといったクラウドの知識、セキュリティ面の知識など幅広いことを指します。
今後キャリアアップを目指している人は、同じ技術ばかりではなく、多くの技術を学ぶのがおすすめです。同じ技術だけを極めるという道もありますが、多くの技術を身に付けることで、それだけキャリアの選択肢が広がります。
例えば、ある現場に配属されたとしましょう。そのときに多くの言語を扱うことができると、「今開発をしている言語よりも、他の言語の方がもっと効率よく開発ができる」といった判断が可能であり、開発の効率を上げることができます。
また、それを現場に提案すれば、自分の評価が上がり、結果的にキャリアアップへとつながる可能性もあり得るかもしれません。
エンジニアにはさまざまなキャリアの可能性があります。
どういったキャリアプランを描くのかによって、年収にも大きく関わってきますから、高年収を求める方は平均年収の高いキャリアプランを構築するのがおすすめです。
ただし、高年収になればなるほど、当然求められるスキルレベルも上がってきます。求められるスキルには二つのパターンがあり、一つの技術に対して専門的なスキルを求められる場合と、さまざまな技術に対して幅広い知識を求められる場合です。
どちらのパターンが良いのかは、自分の指向性に合わせて決めると良いでしょう。
キャリアプランの重要性について分かったところで、実際にどのようにしてキャリアプランを決めればいいのでしょうか。ここでは、キャリアプランを決めるにあたり、重要な4つのポイントをご紹介します。
今はほとんどの企業でITを活用しており、どの業界でもITを扱える人材の需要は高いでしょう。
そうした背景から、これからエンジニアとして活躍していくならば、できるだけ自分の興味のある業界で働いていきたいものです。
ファッションが好きであればアパレル業界、ゲームが好きならゲーム業界など、全く興味のない業界よりも、自分の好きな業界で働く方が、モチベーションの向上にもつながります。
また、これからどういった技術に携わりたいのかを決めておけるといいでしょう。エンジニアの対応業務は幅広いため、業界が決まったら、具体的にどういった業務に取り組んでいきたいかを定められるとスムーズです。
ネットワークや基盤を支えるインフラの技術、プログラミングに特化したコーディングの技術など、自分にあった技術を選定しましょう。
エンジニアにおけるキャリアプランの軸となるのは、「将来どのポジションを目指すかどうか」です。
ポジションには大きく、現場で活躍する技術のスペシャリストタイプと、ビジネスやプロジェクトを管理するマネジメントタイプの二つがあります。
これまでは、スペシャリストタイプでのキャリアアップが難しく、現場でやっていきたいけれどキャリアアップのために管理職のポジションについたという人が多く見られました。
しかし、最近ではスペシャリストタイプでもキャリアアップできる企業が増えており、どちらのポジションでも上を目指せる時代となりました。
どちらのタイプを目指すにしても、始めのうちはエンジニアとして技術を身に付ける時期が必要です。技術を習得するとともに、どちらのタイプを目指していくのかを判断しましょう。
エンジニアの働き方の例
・サラリーマン
・副業
・パラレルワーク
・フリーランス
・起業
最近は政府によって働き方改革が推進されており、自分のライフスタイルに合わせた多様な働き方ができる時代となりました。
特にエンジニアの場合、パソコン一台あればできる仕事も多く、さまざまな働き方が選びやすいと言えるでしょう。
・サラリーマン
まずは企業に雇われて職務をまっとうするサラリーマンとしての働き方です。多くの方はこの働き方をイメージするでしょう。
ただし、企業に雇われたから一生安泰という時代ではなくなってきており、自分の市場価値を常に高める必要があります。雇われているからと安心せず、エンジニアとしての価値を高めていきましょう。
・副業
次に副業です。副業をする方は、サラリーマンとして雇われている方が多いはずです。
本業がエンジニアでなかったとしても、副業でエンジニアのスキルを生かすのは非常におすすめです。なぜなら、エンジニアの需要は高まっており、今後も需要が伸び続けるからです。
エンジニアリングスキルがあれば、たとえ企業から急に解雇されても自分のスキルで稼ぐことができます。副業を通してエンジニアスキルを身に付け、いずれは本業にしてしまうのも十分に良い方法です。
また、現在エンジニアとして働いている人も副業を通してスキルとお金を手に入れるのも良いでしょう。普段は扱わない言語を扱うこともでき、今後のキャリアを広げることにもつながります。
・パラレルワーク
次はパラレルワークです。
パラレルワークは副業と似ている部分がありますが、収入よりも、キャリアを重視する働き方です。
本業とは別の企業で経験を積んでみる、非営利団体で活動してみるなど、選択肢はさまざま。最近では、本業の勤務を週3日にして、他の日数を個人の活動に充てる、という働き方を選択する人も増えてきています。
一社だけで働くよりも幅広いスキル・経験が身に付くため、効率的なキャリアアップも目指せるでしょう。
・フリーランス
昔に比べて、フリーランスを目指す人も増えています。フリーランスの場合、最も重要なのが技術力と経験です。
サラリーマンと違い、企業に雇われているわけではないため、一定以上のスキルがないと安定して仕事をもらうことは難しいでしょう。仮に良い仕事を見つけたとしても、スキルが満たなければ相手の期待に答えられずに途中で契約を打ち切られてしまう可能性もあります。
技術力に自信がない人は、最初のうちは企業で経験を積んでいき、自分のスキルに自信が付いた段階ででフリーランスエンジニアになることです。フリーランスの場合、仕事の管理も全て自分でしなければならないためスキルも重要になります。
・起業
最後は、何かサービスをつくって起業をすることです。
最近は起業をする人が増えており、エンジニア出身の起業家も多くなっています。エンジニアの場合、サービスを自分でつくることができるため、それを軸に事業を展開するケースが一般的です。
ただしどんなに良いサービスをつくったとしても、事業を運営していくには経営能力が必要です。経営力に自信がない場合は、ビジネスに詳しいパートナーと手を組むのも良い方法かもしれません。
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エンジニアのワークスタイル
・オフィスに出社をする
・リモートワーク
最後にワークスタイルについてです。
最近は新型コロナウイルスの感染拡大や働き方改革の影響もあり、多くの企業で在宅ワークが導入されています。エンジニアとしても大きく二つのワークスタイルがあり、オフィスに出社するかリモートワークするかに分けられます。
企業によっては、セキュリティ面の関係でリモートワークができず、自社のネットワークでないと作業できないというパターンも多く見られます。
そのため、ワークスタイルを重視する方は、リモートワークが可能な業界や分野を選択しましょう。特に、Web業界の案件であればリモートワークで対応できる案件が多いので、リモートワークで働きたい方にはおすすめです。
リモートワーク・ワークスタイルに関連する記事
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自分のキャリアプランの軸が決まったところで、実際にどういったアクションを取っていくのかを考える必要があります。
先ほどのレイヤーを一つ落とし、より具体的にするのがポイントです。ここでは、実際にキャリアプランを考える時のステップを解説します。
就職活動や転職活動をした人であれば、一度は自己分析をした人も多いはずです。しかし、自己分析は簡単なようで非常に難しいですよね。
エンジニアの自己分析では、二つの方向性に分けて分析するのがおすすめです。今までの経験を振り返って人間性を分析すること、そしてエンジニアとして自分にどういったスキルがあるのかを分析することです。
人間性を分析するときに重要なのは、成功や失敗に問わず自分がどういった行動をしてきて、そのときにどういったプロセスでその結果を招いたのかを振り返ること。
常に「なぜ」という疑問を持って分析することで、より具体的に分析ができ、自身の課題を見つけることにもつながります。
スキルを分析するときには、今までどういった言語を扱ってきたのか、その中でどの分野が自分にとって得意・不得意だったか、どういったポジションで仕事をしてきたのかを洗い出しましょう。分析を進めることで、自分が今どんな方向性で仕事と向き合っているのかが分かります。
方向性をもとにキャリアプランを決めるのもいいですし、場合によっては今までとは違った方向性を目指したキャリアプランにシフトしてもいいでしょう。
エンジニアとして活躍している他の方とコミュニケーションを図るのもおすすめです。エンジニア界隈では、勉強会や情報発信をしている方が非常に多いです。
勉強会は都内であればほぼ毎日どこかしらで開催されており、無料で運営されているものや、オンライン開催されているものも多いので、興味のあるものは気軽に参加してみましょう。
参加者の中にはさまざまなキャリアのエンジニアがいます。いろんな場で情報収集をしていき、その中で自分にあったロールモデルを見つけるのがおすすめです。
また、最近はTwitterをはじめとするSNS上での情報発信が非常に活発です。有名なエンジニアや、珍しいキャリアを持っている方が活発に発信しているので、これらの情報を参考にすると良いでしょう。
ただし、SNS上では情報の取捨選択が非常に重要です。目に映ったもの全てを信じるのではなく、自分で判断し正しい情報だけを見抜く必要があります。
現状を把握しロールモデルを見つけたところで、次に将来的に自分がどうなりたいかを考えるのが重要です。
抽象的な目標ではなく、期間ごとに具体的な目標を立てましょう。例えば、3年後にはシステムエンジニアとして顧客のニーズを汲み取り、設計するポジションになりたいなどです。
こういった具体的な目標があると、その目標に対して現状足りないことがわかり、その足りないことを埋めるための計画を立てられます。
目標はより細分化したほうがイメージがしやすいので、1年後、3年後、5年後といったような短期的な目標から長期的な目標までを考えましょう。
目標を決めたら目標に向けた計画を立てる必要があります。今までのステップで現状のスキルの把握ができているので、目標達成に向けて足りないものが何かを洗い出せるはずです。
ここで足りないものを洗い出せたら、その足りないものを身に付けるための具体的なアクションプランを決めます。
例えば、社内エンジニアをしている人が1年後に自分で提案したシステムを現場に導入するといったような目標を立てたとしましょう。その場合、まずは現場の業務を理解しその課題をどのように実現可能かを考えていかなければなりません。
実現するために自分の知識が浅いプログラミング言語が必要になったら、業務後に毎日時間を取って言語の勉強をしたり、通勤の電車の中で書籍を読んだり、休日は必ず1時間はパソコンでコーディングするといったようなアクションをこなしていく必要があります。
こういった具体的なアクションプランを継続して進めることで、目標の達成にも大きく近づくでしょう。
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エンジニアのキャリアプランの例として以下の4つが挙げられます。ここでは、それぞれのキャリアプランについて解説していきましょう。
スペシャリストを目指す場合、その技術に関する情報収集は常にしておく必要があります。
また、その技術であれば現場の誰よりも詳しい人でなければなりません。技術によっては、今まで使っていた技術が明日には使われなくなってしまうこともよくあります。
その場合は、その技術に代わるものを習得しなければならないのです。自分の技術に関する案件であれば重宝されますが、その技術が使われなくなったときに替えがきかないというデメリットがあります。
フルスタックエンジニアとは、開発の全てを1人で手がけられる人をさします。
エンジニアの場合、環境構築をするインフラエンジニア、ネットワークの構築をするネットワークエンジニア、設計や開発をするシステムエンジニアといったようにそれぞれの役割に応じて分かれています。
しかし、フルスタックエンジニアの場合はこれら全てを1人でおこなうため、当然ながら幅広いスキルが必要です。
常に幅広い新しい技術を取り入れる必要があるので、スペシャリストと比べるとどうしても一つ一つの知識が浅くなってしまいます。
ただし、最近ではAWSやGCPといったクラウドが発達したこともあり、開発だけに集中できる環境構築が非常に容易となりました。そのため、フルスタックエンジニアの需要は今後少しずつ下がっていくと予想されます。
SEとコンサルタントは、現在クライアントが抱えている課題を汲み取り、その課題に対するソリューションを提示していきます。
技術的な知識は当然ながら必要になりますが、それ以外にもクライアントと会話する機会が多いためその業界に関する知識が必要です。
SEやコンサルタントを目指す場合は、いきなり目指すのではなく一度プログラマーとしてプログラムの技術を身に付けるのがおすすめです。そうすることで、クライアントと会話したときにその課題をITで解決できるかの判断ができます。
CTOなどのマネジメント業務は、現場で手を動かす立場から管理する立場へと変わる道です。
こういった管理する立場で重要なのは、コミュニケーション能力と管理能力になります。
コミュニケーション能力では、プロジェクト全体の進捗管理やプロジェクトメンバーの管理が重要です。プロジェクトの進捗ばかりに目が行き、プロジェクトメンバーの異変に気付けないといったパターンが多く見られます。
プロジェクトというのは、メンバーがいて初めて完了できるものです。メンバーの状態にもすぐに気付けるように、日頃からメンバーとのコミュニケーションを図るのが重要です。
キャリアプランの一つとして今までの技術力をもとに独立をするのもありです。
最近ではスタートアップ企業が多く、新たなビジネスモデルをもとに成功している例も多く見られます。
独立をすることで、自分が思い描いていたものをつくっていけるため、自分のやりたいことで稼いでいきたい方はスタートアップも選択肢の一つとして考えてみましょう。
起業したエンジニアたちの事例
特集:エンジニア起業研究
今回は、エンジニアとキャリアプランの関係性とステップアップしていくための方法を解説しました。エンジニアには多くのキャリアプランがあり、自分にあったキャリアプランを決める必要があります。
また、キャリアプランが決まったら1年後、3年後、5年後、10年後の目標を決めてその目標を達成するためのアクションプランを決めなければなりません。
アクションプランを継続して実施することで、目標に少しずつ近づいていきます。
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