キャリア Vol.1187

【週1で家族キャンプ、イベント開催…】元インドアなAWSエンジニアが気付いた「熱中」が人生に与えたもの

【連載】エンジニアたちの「偏愛」シナジー

仕事にとことん没頭する人生もいいけれど、職場の外にも「夢中」がある人生は、もっといい。「偏愛」がエンジニアの仕事や人生に与えてくれるメリットについて、実践者たちに聞いてみた!

アニメ『ゆるキャン△』や芸人ヒロシのソロキャン動画をきっかけに、キャンプにハマる人が続出。最近はコロナ禍、密を避けられるレジャーとしても注目が高まり、オートキャンプやグランピング、お部屋キャンプなどさまざまなスタイルが確立されている。

そんなキャンプに並々ならぬ愛を注いでいるのが、アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社(以下:AWSJ)で働くエンジニアの西谷圭介さんだ。

プロフィール画像
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アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社 西谷圭介さん(@Keisuke69大学卒業後、SIerに勤務し、数年の金融系基幹システムの開発の後、新規サービス事業の企画やバックエンド開発およびインフラのリードやPMを担当。2014年、アマゾン データ サービス(現:アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社)に転職。多くの企業に技術支援を行うソリューションアーキテクトとして活動した後、お客さま支援を続けながら「AWS Lambda」をはじめとするサーバーレス市場を広めていくことをミッションとし、『実践AWS Lambda 「サーバレス」を実現する新しいアプリケーションのプラットフォーム』(マイナビ出版)などの著書も刊行。現在はAWS利用における課題解決を支援するスペシャリストとして、プロトタイピングチームを立ち上げている


もともとインドア派だったという西谷さん。アウトドア派の奥さまとの結婚を機にキャンプと出会い、今では毎週末のように家族でキャンプに出掛けているという。

さらに、キャンプ好きが高じて300人以上が参加するコミュニティー『キャンプ好きエンジニア Meetup』も主催。

キャンプ好きエンジニアMeet up

「キャンプに熱中するようになってから、毎日がすごく豊かになった」と話す西谷さんに、偏愛がエンジニアの人生にもたらすものを聞いた。

超インドア派エンジニアが、キャンプにドハマり

前職のSIerで、新事業のプラットフォームとしてAWSを利用することをきっかけに、AWSの勉強を始めた西谷さん。

AWSコミュニティーに参加して情報収集や登壇などをしていたところ、同社の社員から「ソリューションアーキテクトをやってみないか」と誘いを受け、入社を決めた。

AWSJでは、ソリューションアーキテクトとしての活動のみならず、サーバーレスアーキテクチャ領域のスペシャリストとしても活躍。エンジニアキャリアの幅を順調に広げてきた。

一方、AWSJに入社したばかりの頃は「プライベートではこれといった趣味もなかった」と振り返る。そんな西谷さんが、最初にキャンプに興味を持ったのは、今から10年前のことだ。

「僕はもともとインドアなタイプだったのですが、妻がアウトドアなタイプで、結婚してから外に遊びに行く機会が増えたんですよ」

初めてキャンプに興味を持ったのは、10年前に夫婦でアメリカのヨセミテ国立公園を訪れた時だった。

「そこには広々としたキャンプ場があったのですが、キャンプを楽しむ人の姿やキャンプ用品店を見ていたら、なんだかワクワクしてきたんです」

キャンプ道具:テント

しかし、当時の西谷さんにとって、いきなりキャンプにチャレンジするのはハードルが高かったという。

「当時はどんな道具を買えばいいのかも分からなかったし、テントを立てること自体も難しそうで、自分には無理だろうと思いました(笑)」

本格的にキャンプにハマり始めたのは、それから6年後。子どもが生まれ、広い家に引っ越したことで、キャンプ道具を買いそろえるチャンスが訪れたのだ。

「ずっとキャンプへの憧れはあったので、よし、ようやくこれでキャンプに挑戦できるぞ、と覚悟が決まった感じでしたね」

キャンプの魅力は「秘密基地」をつくるワクワク感

テントやタープ、テーブル、椅子、焚き火台など、ひと通りの道具を買いそろえた後、家族と一緒に近場のキャンプ場へ出掛けた。

最初は2週間に1度、やがては週に1度……とその頻度は増えていき、遂にはキャンプのために車も購入した。

今も、関東を中心にキャンプ場の開拓を続けているという。

「キャンプ場は、同じところに何度も行くより毎回違うところに行く方が好きです。その方が、新しい発見がいっぱいあるので。今は、自分も家族も楽しめる理想のキャンプ場を探している最中です」

キャンプ経験を重ねるうちに、道具へのこだわりも強くなっていった。「デザイン性と機能性を満たす理想の道具を探している」と西谷さんは目を輝かせる。

「特に、ランタンはよく新調しています。大きさや光量はもちろん、使い勝手や雰囲気も大事です。ガスランタンや電池式のLEDランタンなどを試した結果、今はベアボーンズ社の充電できるLEDランタンに落ち着きました。これが、明かりの色もデザインもいいんですよ。あとは、ナイフもよく買い換えます。ヴィクトリノックス社の十得ナイフを含め、これまでに6本くらい買ったかな。

僕はコレクターではなく、『これだ』と思うものを探し続けているだけなので、新しいものを手に入れたら古いものは売ってしまうんですけどね」

キャンプ道具:ランタン

キャンプの魅力について、西谷さんは次のように語る。

「自分のこだわりのキャンプ空間って、子どもの頃につくった秘密基地みたいなもの。テントを含めて道具を工夫し、理想のベースキャンプをつくっていく。そこに一番ワクワクしますね」

新しい人とものとの出会いが、人生に刺激をくれる

キャンプ情報をTwitterで発信するうちに、キャンプ話で盛り上がれるエンジニアの仲間が増えていった。それが、『キャンプ好きエンジニア Meetup』の開催につながっている。

「意外とエンジニアにはキャンプ好きが多いと気付きました。好きな技術やプログラミング言語に対してこだわりが強い人は多いし、道具に対してもこだわりがあるんでしょうね」

さらに、「キャンプの醍醐味は、不便さの中で便利なものを常に探し、技術を使って環境を改善すること。エンジニアの仕事に通じるものがあると思う」と西谷さんは笑う。

キャンプ道具:コーヒー

『キャンプ好きエンジニア Meetup』を初めて開催したのは、2020年2月。数名で開催するつもりだったが、ふたを開けてみれば53名もの参加者が集まった。

その後、新型コロナウイルスの影響を受け、オンラインでの開催に切り替えたが、直近の第3回開催では155名が参加。その規模は大きくなり続けているという。

「仕事では関わることのなかったエンジニアたちと、イベントを通してつながることができました。また、仕事でお付き合いのあるお客さまがイベントに参加してくれたこともあるので、趣味を通じて関係性を深めることもできています」

また、イベント開催による思わぬ収穫もあったという。

「僕は自分の知っている人が勧めてくれるものに弱くて、『これがいいよ!』と推されるとトライしてみたくなるんですよ。

イベントで話を聞いて、ファイヤースターターや火吹き棒なども買ってしまいました(笑)。人との出会いがあり、新しいものとの出会いもあるから、イベント開催はこれからも続けていきたいです」

キャンプ道具:ナイフ

仕事は生きる手段。好きなことは生きる目的。両方あって、人生が豊かになる

普段はカフェで手軽に買えるコーヒーも、キャンプ場に来たら、自分で豆を挽くところから始めてみる。食事をするために、魚を釣り、自ら火を起こすことからスタートする。

やることがたくさんあるから、「さまざまな沼にハマってしまう」と西谷さん。

「コーヒー豆の種類もそれを挽くマシンも、いろいろな種類がありますから、これも沼ですよね。キャンプ仲間と話をしていると、あれもこれも試してみたくなります」

西谷さんが最近特に熱を入れ出したのが、カメラだ。もとはWebカメラ用途で購入したが、キャンプ中に景色や家族の写真を撮影しているうちに、「もっと凝りたくなった」という。

キャンプの写真

こうして次々に熱中できることを見つけていった西谷さんは、「以前のように仕事しかない暮らしだったら、今のような充実感は味わえなかったと思う」と振り返る。

「僕にとって仕事は生きていくための手段です。幸いやりがいのある仕事ができているし、人とのつながりなど、仕事が与えてくれるものは多いけれど、仕事それ自体は生きる目的ではないと思っています。

一方で、自分が好きで熱中できることは、生きる目的になると思うんです。それがあるから、明日も仕事を頑張ろう、と思えるようなものですね。何のために稼ぐのか、何のために働くのか、目的と手段の両方が揃うことで、人生がより豊かになったと感じています」

また、「今後もキャンプは趣味として続け、仕事につなげる気はない」と西谷さんは言う

「趣味を仕事にすると、仕事が嫌になったときの逃げ場がなくなってしまいますからね(笑)。ただ、趣味を通じて広がった人脈が、将来の仕事につながる可能性はあると思います。

それに、アウトドア系のサービスを仲間とつくるのもありですね。キャンプ業界はまだまだアナログですから、エンジニアが価値を発揮する余地がかなりあると感じます」

西谷さんの今後の目標は、キャンピングカーで日本縦断ツアーに挑戦すること。ゆくゆくは、海外でのキャンプにもトライしてみたいという。

やりたいことがあると、仕事にもより一層身が入りますね。あれもやりたい、これもやりたい、そんな『好きなこと』への欲求が、働く原動力になっていくんだと思います」

取材・文/上野真理子 編集/川松敬規

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