東京大学大学院 教授
松尾 豊さん
2002年、東京大学大学院博士課程修了。博士(工学)。専門分野は人工知能、深層学習、ウェブマイニング。14~18年人工知能学会倫理委員長、17年より日本ディープラーニング協会理事長、19年よりソフトバンクグループ社外取締役
コロナ禍でも転職者の売り手が続く、エンジニア経験者の採用市場。多くの企業にアプローチされるエンジニアの中には「どんな基準で企業を選べばいいのか」迷う人も多いだろう。
そこでエンジニアtypeが選ぶ、技術と経営に詳しい「ビジネス賢者」に「もしも自分が若手エンジニアだったら、最も働いてみたい会社」を3社ピックアップしてもらい、その選定理由を聞いてみた。
前半の記事:「もし自分が若手エンジニアだったら、最も働きたいテックカンパニー」は?【澤円/海部美知/田中邦裕】
後半の本記事では、東京大学大学院 教授の松尾豊さん、ベンチャーキャピタルファンド・ANRI代表の佐俣アンリさん、夢や志を社会に向ける挑戦者を支援するWEIN挑戦者FUND・代表の溝口勇児さんの回答を紹介。ビジネス賢者流の「企業選びの視点」を参考にしてみよう!
東京大学大学院 教授
松尾 豊さん
2002年、東京大学大学院博士課程修了。博士(工学)。専門分野は人工知能、深層学習、ウェブマイニング。14~18年人工知能学会倫理委員長、17年より日本ディープラーニング協会理事長、19年よりソフトバンクグループ社外取締役
機械を自動化するというテーマで、ハードウエアをディープラーニングで制御するという難易度の高いことにチャレンジし、ショベルカーを自動で動かすなど成果を出している。
中のエンジニアも、世界各国からレベルの高い人が集まっており、自らの技術を伸ばしながら、新しいことを社会に実現していく経験を積むことができる、良い環境である。
AI・ディープラーニング周りで、さまざまな開発を行っている。そういった企業は他にも多いが、この会社は、成長が急激であり、中心メンバーも大変優秀で、そういった成長のステージに身を置くことはエンジニアにとってとてもプラスになると思う。
また、電通や自衛隊のプロジェクトなど、面白いプロジェクトも多く、おすすめできる。
遠隔操作をするロボットをコンビニに導入しており、ハードウエアとソフトウエアの総合格闘技で大変難しい課題にチャレンジしている。
エンジニアのレベルも高く、AIの活用も研究しており、自分のスキル・知識を伸ばすのに大変良い環境である。
ANRI 代表パートナー
佐俣アンリさん
2012年ANRI設立。シードファンドとして日本最大となる300億円のファンドを運営中。125社に投資実行。日本ベンチャーキャピタル協会理事。著書に『僕は君の「熱」に投資しよう』
DXという言葉が乱立していますが、本当に産業単位でデジタル化すべきことを、本流の会社とできている会社は極希少です。
10Xはとても難しいチャレンジの最中で、まさにこれから楽しいと思える段階にいます。
Jijは、世界トップクラスの量子アニーリング研究者らによって2018年に設立された、研究開発スタートアップ。
10年前から機械学習の最前線で働いていたエンジニアは今、引く手数多でしょう。
同じように、未来の根幹技術の最前線に今関わることで、これからの10年で主役になれる力を付けることができるのではないでしょうか。
今さら……と思うかもしれないですが、サービスや開発チームのレベル含めて間違いなく日本トップレベルのチームです。
どこでも働いていいのであれば、今のメルカリで働くことは間違いない選択肢だと思っています。
WEIN挑戦者FUND 代表パートナー/Co-Founder
溝口勇児さん
高校在学中からトレーナーとして活動し、予防・ヘルスケア・ウェルネス分野での経験、知見を蓄積。2012年にFiNC Technologiesを設立、代表取締役社長CEOに就任。総額150億円超の資金調達をした後、19年に代表取締役社長を退任。20年より現職。日経ビジネス「若手社長が選ぶベスト社長」、「ニッポンの明日を創る30人」に選出
Luupの技術開発には、ハードウエアとソフトウエアの二つの側面があり、iOS・Androidアプリの開発、それぞれのバックエンド、実際に街を走る電動キックボードなどのモビリティーに取り付けるIoTデバイスの動作検証などさまざま。
「日本の交通をどれだけ前に進められるか」そして「短距離移動サービスのデータをどう活かせるか」という新しい挑戦ができる。
同社はSaaSの中でもSlackやZoomのような現場社員の働き方を変えるWORKTECH領域のソフトウエアに挑戦しようとしており、BtoBとBtoCの両方の醍醐味を味わえる。
また、エンジニアとビジネスが対等な立場で議論できること、創業期にも関わらず技術力の高いエンジニアが集っていることから、エンジニアにとって非常に刺激的な環境がある。
AI研究開発から商品化を手掛けるAWLは、トップクラスのエンジニアが世界17か国から集う。
独自開発のエッジAI映像解析技術を用いることで、リアル店舗の人の行動の可視化、デジタルサイネージ視聴者分析等のソリューションを提供。日本にありながら、シリコンバレーさながらの企業カルチャーで世界最先端の技術開発とグローバルなビジネス創出に挑戦する注目の企業。
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