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【Unity 2021入門】初心者がUnityを始めるにあたって心掛けておいた方が良いこと

IT用語集

日々進化を続けている「Unity」の技術。驚くほど機能が豊富なUnityを、「一度基礎から体系的に学びたい」と考える人もいるだろう。そんな入門書としてオススメなのが、「作って学べる Unity本格入門[Unity 2021対応版]」(賀好昭仁著/技術評論社)だ。

本書はUnityでゲーム開発を行いたい人を対象に、一つのゲームを制作する流れを通してUnity 2021の操作が学べる入門解説本。本記事では書籍の内容から、Unityの基礎知識を一部抜粋して紹介する。

Unityとは

Unityは、2005年にMac上で動くゲーム開発プラットフォームとして誕生しました。その理念は「ゲーム開発の民主化」でした。

前述の通り、ゲーム開発には高いハードルがありました。おもしろそうなゲームのアイデアが浮かんだのに、作り方がわからず諦めてしまう。それはとても残念なことです。

そのような悩みを解決するために、「もっと多くの人がかんたんにゲームを開発できるようにしたい」という想いから生まれたのがUnityです。

Unityはさまざまな機能を追加しながら進化を続け、現在では趣味のミニゲーム開発から商用の本格的なゲーム開発まで、幅広くカバーできる強力な開発プラットフォームとなりました。

また最近ではゲーム開発だけに留まらず、アニメーションや医療、自動車産業など、ゲーム以外の分野でも活用されています。

ゲームについて理解したところで、ここでは書籍で学習するUnityについて理解を深めましょう。

Unityにはどんな機能がある?

Unityには、ゲームを開発するために必要なさまざまな機能が搭載されています。

たとえば、重力の影響を自動で計算してくれる物理エンジンや、他のユーザが作った部品 (Asset)を購入できるストアなどが用意されており、やり方次第では、プログラムを1行も書かずにゲームを制作することも可能です。

また、マルチプラットフォームに対応しており、Unityで作ったゲームを、専用機やPC、スマホなど、さまざまなプラットフォームで遊べるようにすることができます。

Unityは高くて手に入れられない?

Unityにはさまざまな機能が詰まっており、どのようなゲームでも開発できます。となると 心配なのが、「Unityを使うにはどのくらいお金がかかるのか」という点ではないでしょうか。

先ほど述べたようにUnityの理念は「ゲーム開発の民主化」です。そして、料金プランもそれに沿ったものとなっています(書籍2-1-2参照)。無料で使えるPersonalプランでもほとんどの機能が利用できますので安心してください。

Unityの弱点

一応、Unityの弱点についても考えてみましょう。

Unityはどのようなゲームでも作れるよう汎用的な機能を多数備えていますので、無駄を削ぎ落としたゲームエンジンと比べるとパフォーマンスの面で見劣りすることもあります。

ただし現在ではPCやスマホの性能も上がっているため、よほどリッチなゲームを制作するのでなければ心配する必要はありません。また、開発の難易度は少し高いですが、Unityには「DOTS」というパフォーマンスを劇的に向上させるためのしくみもあります。(DOTSについては書籍で少しだけ解説しています)。

他には、少し前まではUnityのバージョンアップ直後は安定性に問題があったりもしたので すが、現在はかなり改善されています。Unityがあらゆる面で別のゲームエンジンより優れているわけではありませんが、汎用性は非常に高く、「ゲーム開発において大きな弱点は無い」といって良いかと思います。

Tips:Unityを使うにあたって心がけておいた方が良いこと

筆者はUnityを使う前からプログラムを書いており、しくみを考えるのは得意な方です。そのため、さまざまな機能を自分で作ろうとしてしまいがちです。

これはこれでとても楽しいのですが、Unityに関しては、既存の機能やAssetをできるだけ活用することをオススメします。理由は既存の機能やAssetがとても強力で、使わないのはもったいないからです。

「有りものを使うなんて味気ない、全部自分で作りたい」と思う人もいるかもしれませんが、開発を続けていると必ずオリジナリティを出したい部分が出てきて、自ら勉強してカスタマイズするようになります。最初はこだわり過ぎず、既存の機能やAssetをフル活用してゲームを作っていきましょう。

Coffee Break(コラム):ゲーム配信プラットフォームで世界が広がった

ゲーム配信プラットフォームとは、スマホでアプリやゲームの購入&ダウンロードができるGoogle PlayやApp Store、PCゲームの購入&ダウンロードができるSteamなどのことです(書籍10-4参照)。

どのプラットフォームも、少しの金額を支払って開発者登録することで、かんたんにゲームを販売することができます。

また、PlayStation(以下PS)やNintendo Switch(以下Switch)などのストアでも、インディーズゲームを広く受け入れています。

参入のハードルは少し上がりますが、個人で開 発したゲームをPS・Switchで販売している方々も存在します。これらのゲーム配信プラットフォームのお陰で、個人でも大手企業と同じ土俵で戦うことができるようになりました。また、ゲーム配信プラットフォームは物流コストが不要なため、開発者への支払いが多いのも特徴です。

Google Play、App Store、Steamは、いずれも売上げの70~85%が開発者に支払われます。

ゲームがヒットすれば個人ゲームクリエイターとして生きていくこと も可能です。筆者が尊敬するゲームクリエイターの方は、最近Unityで開発したゲームが数百万ダウンロードを突破したそうです。

個人開発のゲームでも、プレイヤーの心に刺されば大手メーカーの大作を超えるようなヒットになり得るということですので、夢が広がりますね。

書籍情報

作って学べる Unity本格入門
作って学べる Unity本格入門[Unity 2021対応版]好評発売中!

本書はUnityでゲーム開発を行いたい人を対象に、一つのゲームを制作する流れを通してUnity 2021の操作が学べる入門解説本。本書内で武器などを調達し、食べ物を求めながら冒険し、武器でモンスターと戦う3Dアクションゲームを制作していきます。

本格的なゲームを実際に制作しながらUnityの使い方を楽しみながら学び、実践的なテクニックも身に付けることができます。

>>詳しくはこちら

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