ぺブルコーポレーション株式会社 代表取締役会長
藤方裕伸さん
大手動画配信サービスや多様なコンテンツビジネスで活躍後、ソフトウエア開発のIT企業を創業。2018年11月、当時の一部上場企業に企業価値約30億円で会社を売却。同年12月、ペブルコーポレーション設立
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ぺブルコーポレーション代表取締役会長の藤方裕伸さんは、そう力説する。AIなどの最新技術を駆使し、企業のDX化や技術支援に取り組む同社は、現在ポテンシャルの高い若手エンジニアの採用に力を入れている。
そんな藤方さんの目に留まり、入社後1年、弱冠25歳でプロジェクトマネージャーを任せられるまでに成長したのが、河野智大さんだ。
河野さんは他業種からIT業界に入り、働きながらAWSの資格を3つ取得した後、自身のステップアップのためぺブルコーポレーションへ転職。入社の決め手は「機会」と「報酬」だったという。
若手エンジニアのリーダーとして成長を続ける河野さんと、彼のポテンシャルを見極め、成長を促してきた藤方さん。二人の話から、ポテンシャルの高いエンジニアの見極め方と、優秀なエンジニアが会社に求める条件が見えてきた。
ぺブルコーポレーション株式会社 代表取締役会長
藤方裕伸さん
大手動画配信サービスや多様なコンテンツビジネスで活躍後、ソフトウエア開発のIT企業を創業。2018年11月、当時の一部上場企業に企業価値約30億円で会社を売却。同年12月、ペブルコーポレーション設立
ぺブルコーポレーション株式会社 プロジェクトマネージャー
河野智大さん
SES会社2社でシステム運用監視業務、オンプレミス機器の保守業務、クラウド構築業務に携わったのち、2022年にぺブルコーポレーション入社。入社後1年で新規プロジェクトマネージャーに抜擢される。現在25歳でクラウドチームを率いている。社内の資格取得支援制度を使い、AWS認定ソリューション・アーキテクト・プロフェッショナル資格取得
――河野さんは、ぺブルコーポレーション入社後1年でマネージャーに昇進されたとうかがいました。25歳という年齢でかなりのスピード昇進ですが、前職からリーダーポジションにいたのでしょうか?
河野:いえ、前職もIT関係の仕事をしていましたが、決して専門性の高い仕事ばかりをしていたわけではありません。
もともと私はデザイン系の専門学校を卒業後、最初に就いた職業はコンビニエンスストアの副店長でした。2社目でSESの会社に入り、システムの運用監視業務に携わったのが、エンジニアとして最初の仕事です。
監視業務はトラブルがない限り比較的プライベートの時間を確保できたので、帰宅後に勉強をして、まずはAWSのクラウドプラクティショナーの資格を取りました。
資格取得後、監視業務だけでなくクラウドにも携わりたいと思い、入社後半年で別のSESの会社に転職しました。
しかし、その会社で最初に配属されたのは、オンプレミスの機器を保守延命する業務。実際のサーバーを触って、修理したり設定したりするのが仕事でした。
入社時に希望していたクラウド構築の業務ではありませんでしたが、今まで物理的な機材を触ったことがなかったので、非常にいい経験になりました。
その会社には2年間在籍し、最後の半年でクラウド構築の業務を経験しました。その間、AWSのソリューションアーキテクトアソシエイトと、デベロツパーアソシエイトという二つの資格も取得し、スキルアップのためにぺブルコーポレーションに転職しました。
――次の就職先にぺブルコーポレーションを選んだのはなぜでしょうか?
河野:挑戦を後押しし、実力を報酬に反映してくれる会社だと感じたからです。
前職では希望していた設計・構築業務に携わり、仕事自体は楽しかったのですが、できることが増えてくると、自分の裁量でやりたいという気持ちが強くなりました。
それに、やはり実力がアップしたらそれに見合った評価も欲しいと思い、転職先を探していたんです。
その頃、ペブルコーポレーションは、クラウドのチームを立ち上げようというタイミングでした。私もちょうど新しいことに挑戦したいと考えていたので、おもしろそうだと思い入社を決めました。
他にも数社検討していたのですが、ぺブルコーポレーションは圧倒的に報酬が高かった。前職で月収20万円程度だったところ、ここでは入社時に38万円を提示してくれたんです。
仕事内容にやりがいがあるだけではなく、努力して実力を上げれば、それに見合った評価をしっかり給料に反映してくれる会社だと感じ、入社を決めました。
――入社後1年間でマネージャーにまで昇進されましたが、これほど早いペースで成長・昇進できたのはなぜだと思われますか?
河野:もちろん、運もあります。しかし、チャンスが来たときに逃さなかったことも大きな理由でしょう。それに私は、成果を出すまで時間を気にせずとことんやるタイプなんです。
諦めずにやれば必ず成果は出るし、たとえ時間がかかっても、最終的に努力は自分に返ってくるはずだと思います。
藤方:そういう社員には、会社側でちゃんと挑戦できるステージを用意しなければなりません。チャンスを与えられても、途中でくじけてしまう人が多いなか、彼は最後までやりぬいた。
だからこそ、評価も上がったんです。評価に年齢や学歴は全く関係ありません。当社では実力がある人を評価し、その分報酬も上げています。
河野:ここでチャンスを与えてもらったことが、成長できた理由だと思います。
入社後しばらくしてから、旅行支援のクーポンを地域通貨として電子化するサービスのプロジェクトが立ち上がり、私がリーダーに選任されたんです。
その案件は年明けから運用開始予定でしたが、プロジェクトが立ち上がったのは11月も終わる頃。正味1カ月しか時間がありませんでした。
短い期間でとにかくスキルのある人材を集めて、まずは私が事前に用意した業務マニュアルのようなものを徹底的にやってもらう。わからなかったら全部私に振ってもらい、一旦自分で全体を把握できるような体制を整えました。
しかし、実際は試行錯誤の連続で。例えば、参画してくれるエンジニアにも差があって、プロジェクトを担うだけのスキルがない人も一定数出てきてしまいます。育成にはコストがかかりますし、時間的な余裕もありません。ですから早いうちに実力を見極めて、満たさなければプロジェクトから降りてもらい、新しい人を入れるという判断を下さなければなりませんでした。
今までは決められたタスクをこなすだけでよかったのですが、プロジェクトリーダーは利益を出すために計算して動かなければなりません。チャンスの場に立ち、試行錯誤した結果、考え方も大きく変わりました。
藤方:プロジェクトの採算まで考えられるエンジニアはなかなかいません。だから河野さんはもともとマネージャー向きだったのでしょう。エンジニアとして優秀だというだけでは、なかなかこれほど早く成長できませんよ。
――御社で河野さんを採用しようと思われた決め手は、どんなところだったのでしょうか?
藤方:資格と経験、そして本人のやる気を見て、彼を採用すべきだと判断しました。経歴を見れば、河野さんがエンジニアとして最高のコースを歩んできたことが分かります。
事実、運用監視業務のときにしっかり勉強して資格を取り、体系的な知識を付けたうえで物理機器を管理する業務も経験しています。物理機器がわかるとネットワークの構造が理解できるので、エンジニアとしての強みになるんです。
資格より経験が大事、という考え方もありますが、私は、資格は体系を勉強してきたという証明になると考えています。知識と経験を両方持っているエンジニアは、なかなかいません。
河野:私は決してITエリートコースをたどってきたわけではありません。技術を知るのがおもしろくて、とにかく夢中になって勉強しているうちに、どうせなら資格も取ろう、というくらいの気持ちで進んできただけなんです。
藤方:やはり、Z世代、デジタルネーティブの強みですね。デジタルネーティブだと、少し勉強すれば、専門的なプログラミングが理解できるんです。上の世代になるほど、デジタルの根本的な理解が難しくなってしまいます。
私は生粋のエンジニアではないので、自分でサービスを構築することはできませんが、世の中に必要とされるサービスを考えることはできます。
反対に、技術畑で経験を積んできた生粋のエンジニアは、自分でサービスを構築できるけれど、世の中に必要とされるサービスを描けないことが多い。
しかしデジタルネーティブはプログラミングの知識がベースにあるので、あとはよいサービスを考える経験を積めば、自分で1からサービスを生み出せるようになるんです。
エンジニアを採用するときには、経験ばかりに目が行きがちですが、私はデジタルネーティブのエンジニアにポテンシャルを感じています。彼らと一緒に仕事をするのは、本当におもしろいですよ。
――確かにデジタルネーティブのポテンシャルは高いかもしれませんが、誰もが能力を伸ばせるわけではありません。河野さんのように、Z世代のポテンシャルを最大限に伸ばすために、大切にしていることはありますか?
藤方:当社では、エンジニアのスキルアップにつながるような案件獲得に注力しています。本人に意欲があれば、ちゃんと挑戦できるステージを用意しているのです。
そして、くじけずに最後までやり遂げられるように、みんなで支え合っています。河野さんが初めてマネージャーを務めたときも、周囲の先輩社員やときにはクライアントを巻き込んで、助け合ってプロジェクトを進めていきました。
もちろん、全員が河野さんのように最後までやり遂げられるわけではありません。しかし、やり遂げて実力をつけたら、それはちゃんと給料に反映しています。経営者は、「この人はこういうことができるから、この給料なんです」と、ちゃんと説明できるようにすべきでしょう。
河野:確かに、ここでは頑張って実力をつけたら、報酬に反映されます。この上り幅は、通常の会社ではあり得ません。私はたった1年で、月収が1.5倍ほど上がりました。努力したことが数字としてはっきり表れるからこそ、やりがいが半端じゃないんです。
藤方:当社では技術だけでなく、体系的な知識を得るために資格の取得も評価対象としています。
資格の取得は、成長したいという思いの表れです。ですから、資格試験代や教材代は会社が負担します。勉強に必要な講座があれば、受講料も負担します。条件は、合格するまで挑戦し続けること。
挑戦し続けるのなら、何度だって試験代は会社が負担します。それが本人にとってよいプレッシャーになり、嫌でも勉強しなければと思うようですね。
――河野さまは、ぺブルコーポレーションに入社してみて、「転職でかなえたかったこと」は実現できていると感じますか?また、今後の目標についても教えてください。
河野:前職からの転職の際、裁量権を得ること、実力に見合った報酬を得ることを目的に就職先を探しました。ここでは、その両方が叶えられています。
挑戦のステージも用意してもらえますし、頑張った分だけ評価に反映され、報酬も上がる。挑戦して、達成して、それを評価されるのだから、仕事に対するモチベーションが上がらないはずがありません。
ここでは、今まで経験のなかったマネジメント業務にも挑戦させてもらいましたし、経営会議にも参加させてもらっています。
会社の方針を決める話し合いに参加することで、いちエンジニアに留まらず、経営者マインドも学べるのです。また、充実した資格取得制度のおかげで、AWSのソリューション・アーキテクト・プロフェッショナル資格も取得できました。
私にとって、設計・構築業務がゴールではありません。エンジニアでいるのは手段の一つであり、最終的には自分の力でサービスを1から生み出すことが目標です。
エンジニアとしての技術を磨くことは自分の時間でもできますが、会社でしか磨けない能力もあります。
ぺブルコーポレーションでは、今後もプロジェクトマネージャーとしての経験をもっと積み、自分の目標に近づけるよう、マネジメント能力や経営者マインドも磨いていきたいと思っています。
>>>ペブルコーポレーションの中途採用情報はこちら
文/宮﨑まきこ、撮影/大島哲二、編集/玉城智子(編集部)
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