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【データサイエンティスト・からあげの転機】“怒られ回避”で新たなキャリアの扉を開いた?/聴くエンジニアtype Vol.52

働き方

エンジニアtypeが運営する音声コンテンツ『聴くエンジニアtype』の内容を書き起こし! さまざまな領域で活躍するエンジニアやCTO、テクノロジーに関わる人々へのインタビューを通じて、エンジニアとして成長していくための秘訣を探っていきます。
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エムスリーのVPoE・ばんくしさんが、ゲストとの対談を通してエンジニアの成長のヒミツを探る『聴くエンジニアtype』。

今回からのゲストは、エンジニアブロガーの「からあげ」さん。

元はハードウエアエンジニアだったというからあげさんが、どのようにデータサイエンティストとしてのキャリアを歩むに至ったのか。まずはそのきっかけを明らかにした。

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東京大学松尾研究室/株式会社松尾研究所
データサイエンティスト
からあげさん(@karaage0703

『人気ブロガーからあげ先生のとにかく楽しいAI自作教室』(‎日経BP)『Jetson Nano超入門』(‎ソーテック社)を執筆。『ラズパイマガジン』『日経Linux』など多数の商業誌・Webメディアへも記事を寄稿。 個人としてモノづくりを楽しむメイカーとして「Ogaki Mini Maker Faire」をはじめとした複数のメイカー系イベントに出展。好きな食べ物は、からあげ

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【MC】
エムスリー株式会社 VPoE
河合俊典(ばんくし)さん(@vaaaaanquish

Sansan株式会社、Yahoo! JAPAN、エムスリー株式会社の機械学習エンジニア、チームリーダーの経験を経てCADDiにジョイン。AI LabにてTech Leadとしてチーム立ち上げ、マネジメント、MLOpsやチームの環境整備、プロダクト開発を行う。2023年5月よりエムスリー株式会社3代目VPoEに就任。業務の傍ら、趣味開発チームBolder’sの企画、運営、開発者としての参加や、XGBoostやLightGBMなど機械学習関連OSSのRust wrapperメンテナ等の活動を行っている

成長の起爆剤となったのは「人との出会い」

ばんくし:今回からのゲストは私が長らくお話ししたいと思っていた、からあげさんです。まずは自己紹介からお願いします!

からあげ:からあげと申します。愛知県に住んでいます。元々は自動車関係の組み込み系エンジニアとして、いわゆるハードウエアの回路や基板の設計をしていました。その後社内異動でソフトウエアエンジニアになり、合計で10年以上働いた後に転職し、今はデータサイエンティストとして東京大学の松尾研究所に所属しています。

ブログというコンテンツが世の中に登場してきたくらいの頃から個人でも情報発信をしていまして、ネット上で文章を書いたり、今はXで情報発信したり、本を書かせていただいたりしています。

ばんくし:私の中で、からあげさんといえば「発信の鬼」でして。Xでも、かなり早い段階からAIについて発信をしていましたよね。

からあげ:そうですね。AIについて発信するようになったのは、Preferred NetworksさんのChainerが盛り上がってたころだと思います。

ばんくし:ハードウエアエンジニアのころからソフトウエアに関する発信をしていたのですか?

からあげ:はい。前の会社が情報の発信に厳しい会社だったのもあって、ハードウエア関連の発信をしてバレたら怒られそうで(笑)。仕事と関係のないソフトウェアに関する内容なら大丈夫かなと思って、とりあえず自分が興味を持ったことを発信していたという感じです。技術的な話だけでなく、しょうもない日記みたいな内容も多かったですけどね。

ばんくし:なるほど。からあげさんのソフトウエアエンジニアとしてのキャリアは、「怒られ回避」からスタートしていたのですね。

からあげ:当時はがっつりハードウエアエンジニアだったのですが、ハードもソフトも両方できるエンジニアになれたらいいな、なんて考えていました。だから個人的に勉強したことの備忘録を兼ねて発信していました

ばんくし:当時ハードもソフトもどちらもできるエンジニアを目指す人って少なかったですよね。

からあげ:そうですね。私自身、それが正解だったのかは正直今でも分からないんですけど。

ばんくし:聴くエンジニアtypeでは、ゲストの方にエンジニアとして一番ストレッチした経験を聞いているんですけど、からあげさんのキャリアの中で一番成長できたポイントはどこだと思いますか?

からあげ:社内異動や転職など、ポイントと呼べるものもあるにはあるのですが、突き詰めると「人との出会い」が成長のきっかけになっていると思います。

聴くエンジニアtype

ばんくし:その分野のすごい人と出会って、その人に憧れて……みたいな感じですか?

からあげ:そうです。ハードウエアエンジニアの時に尊敬できる上司がいたのですが、考え方や仕事の進め方なんかはいまだにその人の影響を受けていると感じます。技術的な成長という観点で言うと、前職で出会った「ディープラーニングおじさん」は成長の起爆剤になりましたね。

ばんくし:「ディープラーニングおじさん」は、ググったらからあげさんのブログが一番最初に出てくるくらいおなじみの方ですよね。「この人に追いつこう」という気持ちが一番ストレッチにつながっている感じですか?

からあげ:おっしゃる通りです。自分はあまり人から影響を受けないタイプだと思っていたんですけど、今回改めて振り返ってみると、結局人と出会って影響を受けていることが多いなと初めて気付きました。

ばんくし:ソフトウエアエンジニアって、自分でコード書いて、モデルを作って、チューニングして……とすれば、ある程度一人でものづくりができるし、自分だけで技術を身に付けることができるじゃないですか。その中にあってもストレッチの要因が「人との出会い」に帰着したというのは面白いですね。

文/赤池沙希

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