スクウェア・エニックスでAI開発に携わるスタッフたちによって執筆された書籍『スクウェア・エニックスのAI 』(ボーンデジタル)が2024年7月30日に発売された。
スクウェア・エニックスのAI
発売日:2024年7月30日
著者:スクウェア・エニックス
定価:5500円(本体5000円+税10%)
ISBN:978-4-86246-601-3
サイズ:B5正寸、オールカラー
ページ数:336ページ
発行:株式会社ボーンデジタル
この本の著者の一人であり、『ファイナルファンタジーXV』で用いられたAI技術の開発で陣頭指揮をとった三宅陽一郎さんは「これまでの弊社における人工知能研究の成果や、タイトルへの応用事例も掲載しています。とにかくわかりやすい本を目指しました」と語る。
本書の発売を祝し、書籍内容を一部紹介しよう。
株式会社スクウェア・エニックス AI部 ジェネラル・マネージャー ゲームAI開発者、工学博士 三宅 陽一郎さん(@miyayou )
ゲームAI開発者。京都大学で数学を専攻、大阪大学(物理学修士)、東京大学工学系研究科博士課程(単位取得満期退学)。博士(工学、東京大学)。2004年よりデジタルゲームにおける人工知能の開発・研究に従事。東京大学生産技術研究所特任教授、立教大学大学院人工知能科学研究科特任教授、九州大学客員教授、東京大学先端科学技術センター客員上級研究員。国際ゲーム開発者協会日本ゲームAI専門部会設立(チェア)、日本デジタルゲーム学会理事、人工知能学会編集委員会副委員長・シニア編集委員、情報処理学会ゲーム情報学研究会運営委員。『大規模デジタルゲームにおける人工知能の一般的体系と実装 -FINAL FANTASY XVの実例を基に-』にて20年度人工知能学会論文賞を受賞
本書の特徴
テーマは「とにかく、わかりやすく!」です。目標としたのは、日本で最もわかりやすいゲームAIの本。スクウェア・エニックスでAI開発に携わるスタッフたちの「なるべく平易にゲームのAIについて知ってほしい」という思いから始まった一冊だ。
三宅さん
今回の書籍は、特に大学2年生を対象としており「大学生にゲームAIという分野を知ってもらいたい」という意図のもとに作成しております。
各章前半は「誰にでもわかる」ように書かれており、各章後半は読み応えのある「専門性の高い内容」となっています。
推薦のことば
本書の発売に先駆けて、業界の著名人たちより「推薦のことば」が寄せられている。
●岩谷 徹(ゲームクリエイター/ゲームAIの父)
「日本のおもてなし精神とゲームAIの共鳴! 」
●栗原 聡(人工知能研究者/慶應義塾大学理工学部教授)
「これから訪れるメタバース時代のための実践AI教科書である 」
●真鍋大度(アーティスト・DJ・プログラマ)
「ゲームにはAIの全てが詰まっている。理論と実践で多大なインスピレーションを得るだろう 」
書籍内容について
目次
■PART1:ゲームAI
キャラクターの定義
ナビゲーションメッシュ
経路探索、ステアリング、回避
ナビメッシュの拡張
3Dナビゲーション
プランニングを用いた意思決定システム
キャラクターAIとアニメーション
■PART2:キャラクターインタラクション
感情AIを巡る旅:AIは実際に感情を感じているのか?
自然言語処理
■PART3:メタAI
「感情を揺さぶる」メタAI
シューティングゲームのメタAI
卓球ロボットのメタAI
メタAIの効果検証
メタAIとゲームUX
メタAIの展望
■PART4:ディープラーニング
スタイルトランスファー
機械学習による自動リップシンク アニメーション
深層学習によるキャラクターアニメーションの生成
■PART5:AIによる品質保証の自動化
QAにおけるゲームAIの使用
バックエンド・システム
バグの分類とデータ分析
■座談会
TALK1:若手メンバー編 – AI部から生まれる新しいゲームの可能性
TALK2:セクションリーダー編 – 研究者たちが描く「ゲームxAIの未来像」
紙面の一部を紹介
出版社情報
株式会社ボーンデジタル
所在地:〒102-0074 東京都千代田区九段南一丁目5番5号 九段サウスサイドスクエア
電話番号:03-5215-8671
代表者:新 和也