教えて、えふしんさん! 「エンジニア転職」ウワサの真相
世の中にある噂や、アップデートされない業界の常識に翻弄されず、自身の手でキャリアを選び取っていけるエンジニアになるには? 数々のWeb系企業で活躍してきた”えふしん”こと藤川真一(BASE株式会社 取締役CTO)さんに、エンジニアにまつわる気になるウワサについて聞いてみた!
教えて、えふしんさん! 「エンジニア転職」ウワサの真相
世の中にある噂や、アップデートされない業界の常識に翻弄されず、自身の手でキャリアを選び取っていけるエンジニアになるには? 数々のWeb系企業で活躍してきた”えふしん”こと藤川真一(BASE株式会社 取締役CTO)さんに、エンジニアにまつわる気になるウワサについて聞いてみた!
これまで、エンジニアにまつわる4つの通説について考えてきました。ただ大前提として、ネット上でささやかれている通説ってポジショントークだということは忘れちゃいけません。
例えば「日本のSIerは滅びる?」の中で「SIerからWeb系に転職するなら早めがいい」という話をしましたが、これだってWeb系企業に属している僕のポジショントークなわけです。
インターネットは情報発信してなんぼの世界。いわば「自分の立場を強化するための発言の集合体」です。
そういう意味では「ネットの情報はそもそも偏っている」という前提は持っておいた方がいいと思います。
とはいえネットで情報収集するしかない中で、その偏った情報とどう付き合っていくのか。僕は常に「それがどのくらいの母数に当てはまるのか」を考えています。
例えば今はオンラインサロンが流行っています。でも皆が皆ファンをたくさん集めるカリスマになれるわけがないんだから、オンラインサロンに関するサービスには限界が存在する。サロンに入る人たちの可処分所得だって限りがあるんだから、そんなにパイはないんです。それなら僕にとってはどうでもいい話だし、無視していいと判断できる。
技術も同じことで、仮に大量のデータを処理できる技術があったとして、エンジニアは「イケてる!」と崇拝するけれど、その技術が活かせる会社は日本に何社ありましたっけ? という話です。一方で汎用的な技術は「こんなもの書けて当たり前」とバカにされがちですが、世の中全体で考えればそっちの方が重要だという事実を忘れてはいけないと思います。
そもそもITの世界に、自然法則で変わるものはありません。新しいソフトウェアも技術の変化も、絶対に誰かがやっていること。つまり、“誰かが作ったムーブメント”なわけで、それに乗るかどうかと言う話でしかない。だからこそ、「トップエンジニアが言っているから」ではなく、判断軸は自分の好き嫌いでいいと思うんですよ。
仮に失敗して後悔したとしても、「誰かが言ったから」は腹が立つかもしれないけど、自分が好きなものを選んだのであれば仕方ないと思えるじゃないですか。自分の好きなものを選んで、そこに懸けるのが判断軸として一番いい。通説に振り回されずに、自分の感覚を大切にしてほしいなと思います。
ウワサ1>SIer崩壊説って本当?
ウワサ2>マークアップエンジニアはなくなる?
ウワサ3>35歳過ぎてもコードで食っていける?
ウワサ4>“おっさん”でも転職できる?
取材・文/天野夏海 撮影/赤松洋太
NEW!
NEW!
タグ