活躍している若手エンジニアは、一体どんなキャリアを歩んでいるんだろう?「エンジニアの転職」ならではの成功の秘訣を読み解くために、転職を通じて理想のキャリアを掴み取ってきた35歳以下のエンジニアに聞いてみた!
「給与」と「技術選定」への不満が払拭できればOKではなかった。27歳エンジニアが「本当の転職軸」に気付けた理由【U-35エンジニアの転職決断】
【PR】 転職
転職活動の状況→成果
転職活動期間:4カ月
応募社数:6社、書類選考通過:6社、内定社数:3社
1、新しい技術に挑戦ができる
2、上流工程に携わりたい
3、研修を始めとした教育体制
【転職背景】曖昧な評価制度に、現状維持の技術選定。積み重なっていった転職への思い
前職は高校卒業後に就職した大手メーカーのグループ会社で、プログラマーとして親会社が使う生産管理システムや勤怠管理システムなどの開発・運用を担当していました。その会社に入社した理由は、大手企業のグループ会社なので安定していること、それから実家に近く通いやすかったことでした。
そこで約6年間働いたのですが、ほとんど昇給がなく、評価制度も不明瞭。資格を取れば給与は上がるものの、仕事の成果や実力ではなく、資格を基準に評価していることにあまり納得ができませんでした。
スキル面でもレガシーな技術を使うことが多く、「こっちの技術の方がいいのでは?」という提案をしても聞き入れてもらえなくて。その理由も「これまで使ってきたから」なんですよね。「必要な技術を選定している」わけではないことに疑問を感じていました。
このままでは、エンジニアとして新しい技術をキャッチアップできなくなる。独学でPythonを勉強するなどしましたが、それでは足りないくらい強い危機感があったんです。
入社5年目くらいの頃ですね。何か大きなできごとがあったというより、転職したい気持ちがじわじわと積み重なっていったという感じです。仕事の合間や休日に求人サイトをぼんやり眺めている内に、転職意欲が高まっていき、担当していたプロジェクトが終了したタイミングで会社を退職し、転職活動を始めました。
次のプロジェクトにアサインされると辞めにくくなってしまうので先に退職しましたが、正直言うと不安は大きかったんです。ただ、転職経験のあるエンジニア仲間にアドバイスをもらったことで、不安を払拭できました。転職活動の期間や、企業がエンジニアに求めていることなどを聞いていくうちに、しっかりやれば希望する仕事に就けそうだという確信が得られたんです。そのおかげで落ち着いて転職活動に取り組むことができました。
【転職活動のポイント】最新技術が使えて給与UPできればOK……ではなかった。転職活動中に気付いた「自分なりの応募基準」
企業研究に力を入れたことですね。僕は求人サイトを使って転職活動をしたのですが、「良いな」と思う企業があったらまずお気に入りに登録して、そこから自分なりの応募基準と照らし合わせて、合致した企業にだけ応募するようにしていました。
退職理由が給与や技術面にあったので、最初は「給与アップできるか」「最新の技術を扱えるか」を基準としていました。ただ、さまざまな求人を見ているうちに、その2つを満たしていれば良いわけではないことに気が付きました。
例えば、前職ではユーザーとほぼ直接やり取りしていたので、転職先でも自社開発かユーザーに近い位置で開発できる環境で働けること。それから、ビジネスカジュアルなど私服に近い服装での通勤ができることや、自分のキーボードの持ち込みが認められる職場であること、柱としているコアな技術があること。こういった条件もまた、自分にとって優先順位が高いことが分かってきたんです。
お気に入りには20~30社登録しましたが、実際に応募したのは6社だけでした。新卒の時に将来のキャリアを考えずに会社を選んでしまったことを後悔していたので、闇雲に応募せず、慎重に選ぶことを心掛けていましたね。
お気に入りに登録した企業について、『Evernote』に特徴を箇条書きでメモし、それを後で良い点と悪い点に整理するようにしました。応募企業を決める時は、自分が転職先に求めることの優先順位を決め、スコア表を作成。3つ以上マルがついた企業に応募するようにしていました。
こうやって整理することで、自分の譲れないポイントがクリアになり、転職先に求めることがよりはっきりしたと思います。
【転職先選び】求人サイトで判断できないことは面接で確認。真摯な回答がない会社は辞退するくらいの気持ちだった
まず、求人サイトや企業HPから得られる情報を取り逃がさないよう、しっかりチェックするようにしました。例えば、サイトに掲載されている写真を確認して、働いている人の服装やオフィスの雰囲気を見ていました。
また、勤務条件などの項目にある「〇〇な制度があります」「〇〇を支給します」といった文言も重視しました。技術面については、選定している言語をオープンに開示している会社を中心にピックアップしましたね。
お客さまと直接やり取りできるか、研修があるかなど求人サイトだけでは実態が分かりにくい点については、面接の時に正直に聞くことを心掛けました。
転職を経験した友人から、「今はエンジニアにとって売り手市場。やや強気な気持ちで質問をしても落ちることはない」と聞いていたので、面接では正直に質問をすることを心掛けて、真摯に答えてもらえないような会社は辞退するくらいの強い気持ちでいましたね。おかげで、ミスマッチを防ぐことができたと思います。
実を言うと、クルービットとは当初報酬面での折り合いがつかず、辞退しようかと考えていたんです。
元々、転職活動中から「エンジニアとして成長したい」「新しい技術を習得したい」という強い気持ちがあり、未経験であるWeb系の分野に一歩踏み出したいという想いがありました。しかしあくまで未経験ではあるので、Web系の技術を丁寧に指導してもらいたいと考えていたんですよね。
いずれの企業も経験者・未経験者問わず研修を実施しているかは、求人や面談中の質問で確認していました。しかし、「丁寧に指導します」とアピールしている企業でも実態はOJTのみ、ITの基礎程度の研修といった内容が少なくなかったんです。
そういった中でクルービットから「面接で解消できなかった不明な点について、メンバーと直接話し合ってみませんか」という面談のお誘いを頂きました。そこで実際に現場のメンバーと直接会話することができ、「経験者/未経験者に関わらずPHPの研修を3ヶ月しっかりと行う」という具体的な研修内容を知ることができたことや、私に対して「絶対に一流のエンジニアにします」と、きっぱり宣言してくれたところに安心感を覚えました。
形式的な面接という枠組みを超えてフォローしてもらえたことで、クルービットのエンジニア一人一人に対する真摯な姿勢と現場を大切にする文化を知るきっかけにもなりました。実際、これが一番の決め手になったと思います。
当初折り合いのつかなかった報酬についても、これから自身の実力を磨くことで結果に結びつけていこうと考え、クルービットに入社することを決断しました。
【転職後の変化】目指すは、“1から10まで”を一人で完結できるフルスタックエンジニア
前職ではウォーターフォール型の開発しか経験していませんでしたが、今は主にアジャイルで開発に取り組んでいます。週単位で機能をリリースしているので、短いスパンで開発・テストをしてリリースし、検証・改善を繰り返しています。改善点に関して自分で設計を考え、実装する力が求められるようになりましたし、上流の視点を持って開発の工程を考えられるようになったことは大きな成長だと感じます。“1から10まで”を担当できるエンジニアになるためにも必要なことですしね。
また、「自分はどんどん変わっていける」ということが分かったのも大きいです。今は仕事内容も、扱う言語も、ツールも以前とは全く違う環境ですが、しっかり仕事ができている。どれだけ環境が変わっても、新しいことができるようになるという経験は、大きな自信になりました。
クルービット入社の決め手にもなったPHPの研修では、今では新しいメンバーに研修する側となっています。自分が習得した技術をまた誰かに教えることができる。まさに、知識や技術を体系化して自分のモノにできる環境があるおかげで、成長したと感じられることが多いですね。
今まではシステムのある特定の範囲しか担当していませんでしたが、転職してアジャイル開発になったことにより、任される役割が広くなりました。仕様書がない分、自分で仕様や設計を考えるようになりましたし、他の人のコードを直したり、その修正によってどんな影響があるかを判断できるようにもなった。これからは、さらにシステム全体を把握し、課題のヒアリングから仕様の設計、開発、テストまで一人で全て完結できるくらいの技術力を兼ね備えたエンジニアを目指したいですね。
取材・文/石川 香苗子 撮影/君和田 郁弥(編集部)
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