

ゲーム開発におけるありがちな罠ーーお蔵入りを避ける術を「Unity 2021入門」から学ぶ
書籍「作って学べる Unity本格入門[Unity 2021対応版]」(賀好昭仁著/技術評論社)によると、「ゲーム開発がしてみたい」と意気込んでUnityを勉強する人の中には、「ゲーム開発の罠」にハマってしまう人も少なくないのだとか。
そこで今回はスムーズに開発を進められるようにするための行動や考え方を、書籍の中から一部抜粋して紹介しよう。
ゲーム開発における罠とは
ゲーム開発を進めていると、罠にはまって先に進めなくなることがよくあります。以下にありがちな罠の例を挙げています。
・開発を進めていくうち、次に何をすれば良いかわからなくなった
・とりあえず作ってみたが、実際に遊んでみたらあまりおもしろくなかった
・アイデアが広がりすぎて、収集がつかなくなった
・開発の難易度が高く、詰まってしまった
・開発期間が長くなり、モチベーションが落ちてきた
・仕事や勉強が忙しくなり、開発する時間がとれなくなった
・新しいゲームを買ってしまった
これ見てドキッとした方もいるのではないでしょうか(筆者自身、これを書きながらドキドキしています)。身近にあるさまざまな要素がゲーム開発の罠となり得るのです。
罠にはまるとどうなるか
罠にはまって開発が進まなくなると、新しいゲームが作りたくなってくるはずです。
開発に詰まった状態でいるよりも新しいアイデアを考える方が楽しいですし、そのアイデアを形にするのはもっと楽しいので、それ自体は自然な流れといえるでしょう。
そこで踏み留まってゲームの完成に注力できれば良いのですが、誘惑に負けて新しいゲームを作りはじめてしまうと、どうなるでしょうか。残念ながら、それまで作っていたゲームは完成しないままお蔵入りになってしまうのです。
お蔵入りさせず、どんどん世に出していく
たとえゲームがお蔵入りになっても、手を動かした分の知識と経験は得ることができます。お蔵入りを繰り返していたとしても、それ以降はゲームの完成まで至る確率は少しずつ上がっていくはずです。
ただ、ゲームをリリースしないと、プレイヤーからのフィードバックを得ることはできません。自分の作品に対するプレイヤーの反応を知ることは、ゲーム開発を続ける上でとても重要です。
多少中途半端な状態でゲームをリリースしたとしても、それを世に出せば必ずフィードバッ クを得られます。
どうすればもっと楽しんでもらえるか、どうすればもっとたくさんの人に遊んでもらえるか を真剣に考えるきっかけになります。時には「無反応」というフィードバックになるかもしれませんが、覚悟して受け入れましょう。
より良いゲームを制作するためには、クオリティにこだわりすぎてお蔵入りに至るよりも、 ある程度のクオリティに達したらリリースしていく姿勢が重要になります。
プレイヤーからのフィードバックを真摯に受け止めながら試行錯誤していく方が、開発スキル向上の近道となります。
どうやってお蔵入りを回避する?
では、お蔵入りを避けてゲームをリリースしていくにはどうすれば良いでしょうか。
前に挙げたような罠を常に意識し、それを回避しながら開発を進めるのがベストですが、どうしても避けられない罠もあります(おもしろいゲームは常にリリースされ続けていますからね!)。
重要なのは回避可能な罠だけでも確実に回避し、もし罠にハマっても元の開発に戻りやすくすることです。そのために、開発をはじめる前には企画書を準備することがオススメです。
企画書は開発を進める上で、とても頼れる地図になります。ゲーム開発の途中で迷子になる ことが減り、たとえ罠にハマっても最初に作った企画書があれば、開発を再開しやすくなるはずだからです。
書籍では、企画書を作るために必要な、ゲームのイメージを固める練習ができますので、参考にしてみてください。
書籍情報

本書はUnityでゲーム開発を行いたい人を対象に、一つのゲームを制作する流れを通してUnity 2021の操作が学べる入門解説本。本書内で武器などを調達し、食べ物を求めながら冒険し、武器でモンスターと戦う3Dアクションゲームを制作していきます。
本格的なゲームを実際に制作しながらUnityの使い方を楽しみながら学び、実践的なテクニックも身に付けることができます。
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