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「このバイブルに育てられた」駆け出しエンジニアだった頃に読み込んだ、学びの一冊をご紹介【技術書編】

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読書の秋到来! 良質なインプットをして、これからも「いい仕事するぞ!」と思っているエンジニアのために、澤円さんやひろゆきさんなど8人の有名エンジニアたちが「自分にとってのバイブル」と呼べる書籍を、技術系・キャリア系カテゴリーから一冊ずつ推薦。

今回は「技術編」を一挙ご紹介!(キャリア編は来週公開予定)

圓窓 代表取締役 澤 円さんの推薦本

バイブル

私がマイクロソフトで学んだこと』(アスキー社)※現在は絶版

ボクがマイクロソフト在職中に「中の人」として読んだ本です。 細かい技術の話が書かれているわけではないのですが、本社ではどんな感じで開発が行われているのかを垣間見ることができました。

日本法人は基本的に「日本の顧客にライセンスを買ってもらって使ってもらう」というミッションのために存在しているので、ボクのような現場社員が開発プロセスに関わることはほとんどありませんでした。そんな社員だったボクが、書籍を通じて本社でのコミュニケーションのあり方などを学ぶことで「マイクロソフト製品に対する当事者意識」を得ることができました。

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株式会社圓窓 代表取締役 澤 円さん(@madoka510)

立教大学経済学部卒。生命保険のIT子会社勤務を経て、1997年、日本マイクロソフトに転職、2020年8月に退職し、19年より(株)圓窓 代表取締役就任。複数の組織で活動を行う「複業」のロールモデルとなるべく活動中。テレビ・ラジオ等の出演多数。日立製作所の「Lumada Innovation Evangelist」はじめ、武蔵野大学専任教員、数多くの上場企業やベンチャー企業の顧問を務める

コインチェック・執行役員 CTO 松岡剛志さんの推薦本

バイブル

More Joel on Software』(翔泳社)

この本は著者Joel Spolsky氏の人気のブログを再構築したものです。本書の内容は、プログラムの書き方やバグの潰し方などプログラマとしてのみならず、開発マネジャーとしての振る舞いにも言及されています。

過去に3回購入したことがあり、今回のコメントを書くために4回目の購入に至りました。本当に良い古典は、いつ読んでも学びにあふれ、当時気付けなかったことに出会うことができます。

Joel Spolsky氏はExcelの開発者やマネジャーであり、われわれ開発者にとって身近な技術系QAサイトのStack Overflowの創業者でもあります。紹介されているいくつかの技術は現代に合わないものもありますが、Joel Spolsky氏が論じている事柄の本質は今も学びになります。

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コインチェック株式会社 執行役員 CTO 松岡 剛志(@matsutakegohan1

2001年に新卒第一期生のエンジニアとしてヤフー株式会社に入社、複数プロダクトやセキュリティーに関わる。07年株式会社ミクシィに参画し、複数のプロダクトを立ち上げたのち、13年に取締役CTO兼人事部長に就任。 その後、株式会社Viibarの最高技術責任者を経て、16年に株式会社レクターを創業、代表取締役に就任。19年より一般社団法人 日本CTO協会の設立と同時に代表理事に就任。そのほか、株式会社うるるの社外取締役を務める。22年8月、コインチェック執行役員CTOに就任

LayerX・代表取締役CTO 松本勇気さんの推薦本

バイブル

『大規模サービス技術入門 ―データ構造、メモリ、OS、DB、サーバ/インフラ』(技術評論社)

Webサービスの拡大にあたり考えるべきことが全て整理された良書です。急激に成長する自社サービスを支える上で、本書で網羅的にメモリやDBとそのチューニングなどを学んだことが大いに役立ちました。

もはやクラウド及びコンテナの時代で本書の内容は古く感じる部分もあるかもしれませんが、Webアプリケーションの基本は変わっておらず、自身の携わるサービスの安定性やパフォーマンス改善に向き合う上では現在も有効な知識を概観できる書籍だと思います。

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株式会社LayerX 代表取締役CTO 松本勇気さん(@y_matsuwitter

東京大学在学時に株式会社Gunosy入社、CTOとして技術組織全体を統括。またLayerXの前身となるブロックチェーン研究開発チームを立ち上げる。2018年より合同会社DMM.comCTOに就任し技術組織改革を推進。大規模Webサービスの構築をはじめ、機械学習、ブロックチェーン、マネジメント、人事、経営管理、事業改善、行政支援等広く歴任。19年日本CTO協会理事に就任

カミナシ・執行役員CTO 原トリさんの推薦本

バイブル

『増補改訂版 Java言語で学ぶデザインパターン入門』(SBクリエイティブ)

新卒でソフトウエアエンジニアとして働き始めたころ、先輩からおすすめされて読んだ本の一冊です。たしか当時は第2版だったと記憶しています。

この本の教えに沿って自分のコードを書き直してみたところ、圧倒的にそれまでよりも分かりやすく、かつ将来の拡張性まで考えられたものに変化した衝撃は今でも忘れません。課題のモデル化とシンプル化の威力を言語化された形で強く体感したのは、今振り返ってみれば職業ソフトウエアエンジニアとしてはこれが最初の経験だったかもしれません。

高級言語が多様化した今では仕事でJavaを使う人の比率は当時と比較すると少なくなっているかもしれませんが、僕にとっては今でも思い出深い書籍です。

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カミナシ 執行役員CTO 原トリ(@toricls

ERPパッケージベンダーR&Dチームにてソフトウエアエンジニアとして設計・開発に従事。その後クラウドを前提としたSI+MSP企業での設計・開発・運用業務を経験し、2018年Amazon Web Services入社。AWSコンテナサービスを中心とした技術領域における顧客への技術支援や普及活動をリードし、プロダクトチームの一員としてサービスの改良に務めた。22年4月 カミナシ入社。22年7月に執行役員CTOに就任

日本IBM・戸倉 彩さんの推薦本

バイブル

『マスタリング TCP/IP 入門編』(オーム社)

学生時代から愛読している書籍です。TCP/IPは、インターネットを支えている重要な技術の一つです。この書籍を読んでおいたことで、特にシステムエンジニアやクラウドエンジニアとして活躍する際に、ネットワークには欠かせないTCP/IPの基本を知っているか知らないかでテクニカルなコミュニケーションの質が変わり、問題が発生した際にはトラブルシューティングや原因特定するのに役立ったと実感する場面が多々ありました。

ページ数は約400ページと多めですが、図なども交えながら分かりやすく解説されており読みやすいです。IT初心者の方にとっては、専門用語も多いため難しいように感じられるかもしれませんが、一歩ずつ学んでいくために手元にあると役立つと思います。 (補足) 通信技術の進化と共に数年ごとに刷新されており、 現在は『マスタリング TCP/IP 入門編 第6版』になります。私は1994年の初版からお世話になっている一押しの書籍です。

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日本アイ・ビー・エム株式会社 カスタマーサクセス部長 戸倉 彩さん(@ayatokura

2011年11月より日本マイクロソフトにてテクニカルエバンジェリストとしてマイクロソフトの公認キャラクター『クラウディア・窓辺』の「中の人」を担う。18年に日本IBMに入社、21年7月より日本IBM テクノロジー事業本部 第二カスタマーサクセス部長 兼 IBM Federated Developer Advocateを務める。「DevRel エンジニアフレンドリーになるための3C」(翔泳社)共著他

ソフトウエアエンジニア・池澤あやかさんの推薦本

バイブル

『The Nature of Code』(ボーンデジタル)

グラフィックを描くプログラミング言語 Processing を用いて、生き物や自然の動きをどうコードで表現するかを学べる本です。

まっすぐではなく、うねうねと動かす。ものが水に沈む様子を再現する。プログラマーなら分かると思うのですが、自然の動きをプログラムで表現するのは、結構難しいのです。「ここにサインウェーブを加えたら、生き物っぽくなるのでは」という仮説を立て、実装した結果、「思った以上に気持ち悪くなった!」なんて試行錯誤するのは、すごく楽しいです。

とても参考になるサンプルコードもたくさん載っているので、楽しみながら学べる良本です。私が大学時代に所属していた研究室はメディア・アート領域に近い研究室だったので、研究室にもこの本は置いてありましたし、個人的にも購入しました。すごくお世話になった一冊です。

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ソフトウエアエンジニア、タレント 池澤あやかさん(@ikeay

慶應義塾大学SFC環境情報学部卒業。2006年、第6回東宝シンデレラで審査員特別賞を受賞し、芸能活動を開始。現在は、情報番組やバラエティー番組への出演やさまざまなメディア媒体への寄稿を行うほか、フリーランスのソフトウエアエンジニアとしてアプリケーションの開発に携わっている。著書に『小学生から楽しむRubyプログラミング』(日経BP社)、『アイデアを実現させる最高のツール プログラミングをはじめよう』(大和書房)がある

Meta London エンジニア・松岡玲音さんの推薦本

バイブル

『Data Intensive Application Design』(O'Reilly Media)

あまりに有名で、すでに多くのエンジニアが推薦していると思うのでやや陳腐感は否めませんが、それでもこれは激推ししたいです。ユーザー規模が大きく、扱うデータ量の大きいサービスの開発に携わるエンジニアにとっては、今後しばらくはバイブル的な教科書として使える名著だと思います。

前職(メルカリ)では、推薦エンジンや検索基盤周りのデータパイプラインを設計するときに大いに参考にしました。また、MetaなどのBig Techのシステム設計面接に臨む際にも役立ちました。個々の技術の詳細というよりは抽象的な仕組みや概念の紹介がほとんどですが、それらを普段から意識して設計や技術選定を考えられるようになるのはとても大きいです。

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松岡玲音さん(@lain_m21

1992年生まれ。東京大学薬学部卒業後、アメリカの大学院で宇宙工学を専攻。その後、機械学習のロボットへの応用へ興味を持ち、マサチューセッツ工科大学(MIT)の航空宇宙工学専攻へ転学。ロボットAIなどについて研究を重ねた。その後中退し、18年10月よりメルカリでインターンシップを開始し、19年1月に同社へ入社。機械学習エンジニアとして「出品価格推定」のモデリングや「レコメンドエンジン」の基幹システム、「エッジコンピューティング」など、メルカリの事業の中核となる技術に携わる。テックリードとしてプロジェクトマネジメントも担った後、22年5月に退社。同年夏からロンドンのMetaにジョイン

ひろゆきさんの推薦本

バイブル

『伽藍とバザール』(USP研究所)

プログラムに関する知識は、ネットで調べた方が最新の情報が手に入るし、サンプルも転がってるのでコピペして動かしたほうが早いので、書籍を買って調べるみたいなことはほぼないです。

オープンソースのソフトウエアを使わないで、ソフトウエア開発をすることはほぼないので、自分が使ってるソフトウエアがどういう考えやルールで作り上げられてるのか?「自分で弄っていいのか?」とか、「GPL汚染ってなんなの?」そこらへんのことは一回覚えておくと陳腐化しない知識なので、思想とかで役に立つという意味で『伽藍とバザール』かなぁ、、と。

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ひろゆき(@hirox246

本名・西村博之。1976年生まれ。99年にインターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。東京プラス株式会社代表取締役、有限会社未来検索ブラジル取締役など、多くの企業に携わり、企画立案やサービス運営、プログラマーとしても活躍する。2005年に株式会社ニワンゴ取締役管理人に就任。2006年、「ニコニコ動画」を開始し、大反響を呼ぶ。2009年「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年に英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。フランス・パリ在住。著書に『働き方 完全無双』(大和書房)『論破力』(朝日新書)『これからを生きるための無敵の―お金の話』(興陽館)『自分は自分、バカはバカ。 他人に振り回されない一人勝ちメンタル術』(SBクリエイティブ)『1%の努力』(ダイヤモンド社)『ラクしてうまくいく生き方 自分を最優先にしながらちゃんと結果を出す100のコツ』 (きずな出版)など

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