もしも「元気な相手になら何を言ってもいい」と考えているなら、それは間違い。相手の状況が実際のところどうかなんて、分からないからです。
僕らはみんな、「今向き合っている相手は、もしかしたらメンタル不調を抱えているのかもしれない」という前提のもと、自身の振る舞いを振り返る必要があると思うんですよね。これは取引先と接するときだけではなく、同じ会社の社員同士でコミュニケーションをとるときにも当てはまるはずです。
(中略)
うつ病を単なる「根性の問題」と片付けてしまうのは危険。うつは誰でもなり得る病気ですから、それを軽んじることは、職場にとって大きなリスクだと思います。
エヴァ制作の裏側、うつ病になった社長、あの人イチオシ書籍紹介……エンジニアtype人気記事ランキング【2022年10月版】
エンジニアtypeで2022年10月に掲載した記事のうち、特に注目を集めた記事をランキング形式でご紹介!
企業選びやキャリア選択の参考になる記事はもちろんのこと、エンジニアとして長く健やかに働き続けるヒントが見つかるインタビューなど、バラエティー豊かな記事が並んだ。
目次
【1位】うつ病になったIT企業経営者が全マネジャーに伝えたい「なってみて初めて分かった」メンタル不調のこと【米村歩】
「現役経営者がうつ病になった話」というブログを公開して大きな話題を呼んだ、IT企業アクシア代表兼トゥモローゲート社員の米村歩さんのインタビューが10月のランキングトップに。
2021年12月に元役員の不正行為が発覚したことがきっかけに、うつ病を発症した米原さん。一定期間の通院と休息によってうつ病が寛解した今、エンジニア、特にチームを率いるマネジャーに伝えたいことを聞いた。
新型コロナウイルスにより、リモートワークを導入した企業が多い一方で、メンバーからのSOSが届きにくかったり、知らず知らずのうちにストレスを抱えている可能性があったりすることも事実。
誰もが急に精神を病む可能性があることに警鐘を鳴らす本記事を通じて、自分自身のワークスタイルについて今一度考えさせられるエンジニアも多いのではないだろうか。
【2位】第二弾はキャリア編!「このバイブルに育てられた」駆け出しエンジニアだった頃に読み込んだ、学びの一冊をご紹介【キャリア書編】
著名なエンジニアたちに「自分にとってのバイブル」と呼べる書籍を紹介してもらう人気企画。第一弾の技術編に続き、今回のキャリア編もSNSを中心にたくさんの反響が集まった。
澤円さんが「マネージャーをやっている時に、一番意識したのはこの本に書かれていたこと」と明かした有名なあの本、コインチェックCTO松岡剛志さんが「自身のマインドを切り替えるきっかけなった」と語った一冊など、エンジニア必読の書籍ばかりだ。読書の秋にチェックしてみてはいかがだろうか?
【3位】「エヴァのデータを守り抜く」カラー・鈴木慎之介が語るエンジニアの仕事論
第3位には、アニメ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズの制作を手掛ける株式会社カラーの鈴木慎之介さんの記事がランクイン。
鈴木さんは、高校在学中の2000年にドワンゴへ入社し、約22年ドワンゴの技術畑や新規事業の担当として活躍。動画共有サイト『ニコニコ動画』を開発したことで知られるエンジニアだ。カラーに入社してからは、アナログとデジタルによるアニメ制作の両立を検討している同社の現場でDX推進に取り組んできた。
「すべては作品の成功のため、裏方に徹する」と断言する鈴木さんの言葉は、エンジニアが自分の仕事の意味を見つめ直すきっかけとなることだろう。
アニメ業界には、個人的には、成功の法則というか、“これをこうすればこうなる”みたいな決定的なロジックは究極的には無いのでは、と思うんです。
そんなロジックのない世界でアウトプットし続けなければならないクリエーターに、どうすればいかに余分な負担なく、時間と才能を思う存分使ってもらえるのか。
私はよく野球に例えて『バットを振る回数を増やす』と言うのですが、クリエーターが一振りでも多くバットを振れる環境を用意することが使命だと思っていて。反復的に創作活動を行うクリエーターにとって、作業環境の改善は、反復の速度を上げることにつながり、その結果、限られた時間の中で作品の質を最大化できるのではないかと考えています。そのために、技術で制作現場の作業効率を上げていきたいんですよね
【4位】日系→外資への転職で仕事の満足度はどう変わる? エンジニア2人の実体験に見る「成果への納得感」と「成長機会」の違い
4位にランクインしたのは、日本アイ・ビー・エムから2021年にスピンアウトしたITインフラサービス企業・キンドリルジャパンで働く2名のエンジニアのインタビュー。
日系企業から外資系企業への転職経験を持つ2名が、転職して実感している「外資系ならでは」のカルチャーについて語った。
外資系企業に興味を持つ人はもちろん、現状に満足できていないエンジニアはぜひ一読を。
「一人一人の役割が明確に決まっているのは良い特徴ですね。日系企業の場合は誰が担当するのか曖昧な業務も多く、本来なら自分がやらなくていい仕事まで引き請けざるを得ないケースもよくありますが、今は自分のロールに集中できます。」(三輪)
「役割が明確化されているメリットは私も感じます。
実は転職先を検討する際、プロジェクトマネジメントを重んじる会社であることも条件にしていたんです。本来であればPMとエンジニアは役割が違うはずですが、会社によってはPMがエンジニアの業務を兼務するケースもありますから。
なんでも自分でやりたい人にとっては良い環境かもしれませんが、私はあくまでPMとしてスキルを磨き、どんなプロジェクトもお客さまの満足度100%を達成できる力を身に付けたかった。その点、外資系企業は各ポジションのロールが明確ですし、選べるキャリアパスも豊富です。キンドリルでも『PMとしてどのような成果を出したか』をきちんと評価してもらえますよ」(浅子)
【5位】若手エンジニアが擦り減らずに働くには? “うつ抜け”経営者に学ぶ「心のセルフケア」三つのポイント
10月のランキング1位となった米村歩さんの記事の続編が5位にもランクイン。
本記事では若手エンジニアに向けて、すり減らずに仕事を続けていくための「心のセルフケア」方法を聞いた。
若手だからこそ知らず知らずのうちに仕事を抱えすぎてしまったり、誰にも相談できなかったりするエンジニアも多いのでは?
身体や心の調子がすぐれないと思っている人はもちろん、今はパフォーマンスが発揮できている人であっても、ぜひ本記事で紹介している三つのポイントを念頭に置いた上で、健やかに働き続けていってほしい。
「周りに迷惑を掛けたくない」と思って相談するのを躊躇してしまう人もいるかもしれませんが、それは考えすぎです。
同じ会社で働いている以上、困ったときはお互いさま。申し訳ないと思うのなら、次は相手が困っているときに助けてあげればいいんです。
後ろめたさを感じる必要はありません。常に感謝の気持ちさえ持っていれば、人の力を借りることは全く問題ないと思います。
日々の業務に忙殺されがちな年末。無理してしまう前に、ぜひ今一度「自分にあった働き方」「自分のキャリア」と向き合う時間をとってみてはいかがだろうか。その際にはぜひ、今回紹介した記事も参考にしていただきたい。
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