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激推し! エンジニアtype編集者が選ぶ2023年の「イチオシ記事」5選

ITニュース

早いもので12月もまもなく折り返し。そろそろ今年の振り返りを始めたい時期だ。

エンジニアtype編集部では、一足早く2023年を振り返り。1年間で公開してきた約250記事の中から、編集者たちが特に印象に残っているイチオシ記事をピックアップした。

記事に込めたメッセージや取材の裏話なども含めて紹介しよう。

【1】うつ、二度の組織崩壊「絶望を味わったから幸せに働く大切さが分かる」ラブグラフCTO横江亮佑の予定調和を“あえて崩す”働き方

ラブグラフ横江さん

エンジニアtype編集部・玉城のイチオシ記事一つ目は、出張撮影サービス『Lovegraph』を手掛けるラブグラフのCTO・横江亮佑さんのインタビュー記事。

UUUMやコインチェックでエンジニアとして活躍した後、30歳でCTOとなった横江さんだが「もともとは偉くなりたいなんて思うようなタイプの人間じゃなかった」そう。そんな横江さんが一転、「CTOにならないといけない」と決意した背景には何があったのか。

華やかに見えるキャリアの裏には、人知れず重ねてきた苦労がある。遠回りのような出来事も、キャリア選択のきっかけや原動力になることがあるのだと実感させられる記事だ。

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編集部・玉城

横江さんを最初に知ったのが、とあるエンジニア向けウェビナーを視聴していた際のときのこと。終盤のQ&Aタイムで登壇者へ積極的に質問をしていたのが横江さんでした。

参加者なのに当事者のようなスタンスで参加しているばかりでなく、その機会を誰よりも楽しみ尽くしているようなオーラが何だか気になり、いろいろ嗅ぎまわり取材を依頼させていただきました(笑)

取材で聞けた「人はみんないつか死ぬ。だからせっかく生きるなら、自分も周りも楽しんで生きたいですよね」という横江さんの言葉は印象的で、なぜ横江さんがいつもエンジョイオーラを発しているのか。使命感にも近い「周りの人への配慮や幸せの追求心」がなぜ醸成されたのかが分かった気がしました。

「エンジニアをしている人には結構うつだった人、多いんじゃないかな」とも語ってくれていた横江さん。どんな人でもきっとあるであろう辛いことや苦しいことも捨てたもんじゃない。そんなことを強く考えさせられたインタビューでした。

【2】「開発しているのは人間の可能性」パナソニックロボティクス推進室・安藤健が挑むロボと人間の“新しい関係性”

安藤さん

編集者・玉城が選ぶ2本目は、パナソニックでロボット開発をされている安藤健さんのインタビュー。

2023年4月から公道での運行がOKとなった宅配ロボット運行だがが、その実証実験をいち早く行なったのが安藤さん率いるロボティクス推進室メンバーが開発した『ハコボ』だ。

「人通りの多い12月の丸の内を安全かつ効率的に自動走行できた」成果の裏にあった試行錯誤。ロボット開発最前線にいる技術者は、ロボットにどんな思いを込めて開発を続けているのか。

そんな話を通じて、エンジニアの技術と想像力が未来をつくっていくんだと確信させられる。

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編集部・玉城

安藤さんに取材を申し込んだきっかけは当時SNSを中心にバズっていた猫型配膳ロボットの考察noteでした。深く、分かりやすい考察はもちろんですが、そこはかとなくにじみ出るロボット愛にエンジニア魂を感じ、お話が聞いてみたくなりました。

取材では「パナソニックの室長」という肩書に少し緊張していた編集班でしたが、軽快な関西弁で場を和ませてもらった上に、ロボット開発の経緯や技術をものすごく分かりやすく教えてくれた安藤さん。

人間の暮らしにロボットを浸透させていくために「他者が“ともに居る”感覚はどのように生まれるのか。共生は人間にとって幸せなのかなど、人類学や人文学の研究者と議論しながら開発しています」というお話は特に印象的でした。

一方、実は「ロボットそのものが好きでこの道を選んだわけではない」という予想外の言葉も。一体何が安藤さんの原動力なのか。ぜひ記事を読んでみてほしいです。

【3】チェリー本著者・伊藤淳一×遠藤大介対談

伊藤さん・遠藤さん

玉城が最後に紹介するのは、Ruby本でお馴染みの伊藤淳一さんと、伊藤さんも所属するソニックガーデンで「最も腕の立つプログラマー」と評される遠藤大介さんに二本立てでお話を伺ったインタビュー。

テーマはずばり、

(1)受託開発は本当に成長できないのか?
(2)AI時代、アラサープログラマーはどう生きる?

なんともゴツゴツしたテーマだが、それらを語るにふさわしいキャリアをお持ちのお二人が経験談を交え、示唆に富む見解を語ってくれた必見の記事になっている。

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編集部・玉城

ネットやSNSで注目されるのはどうしても「自社開発」側にいるエンジニアや企業の話に偏りがちですが、実は多い「受託開発」側。その両者は「自社>受託」のような印象で語られがちですが本当にそうなのでしょうか?

現在は自社媒体の編集者をしている私も、以前はクライアントワークをしていたので勝手ながら「受託仕事だって尊いぞ」と叫ばずにはおれず……長年受託開発でキャリアを積んできたお二人の出した答えは、受託・自社問わず全てのエンジニアが成長するために何が必要なのかを本質的に問う内容でした!

後者の記事については、まさかの取材翌日にGPT-4が登場してしまい、伺った内容をどう伝えていくべきか悩まされた記憶があります(笑)

進化する生成AIに対して「素直にワクワクする!早速いろいろ試して楽しんでいます」とエンジョイ派の遠藤さんと、意外にも「遠藤みたいなアーリーアダプターが一通り試した後、評価が見え始めてから本格的に使い出すタイプ」と語る伊藤さんの相反する感じも、リアルな技術者の姿で興味深かったです。

【4】宇宙開発のタブーに挑み切り開く! 民間初のスペースデブリ除去装置を生み出した発想の転換とは/アストロスケール上級副社長・伊藤美樹

アストロスケール

エンジニアtype編集部・秋元は2本の記事をピックアップ。まずは、アストロスケール上級副社長である伊藤美樹さんへのインタビューをご紹介。

秒速8kmという恐ろしいスピードで地球の周りを回る「宇宙ごみ(スペースデブリ)」。アストロスケールは、そんな危険なスペースデブリ除去を含む「軌道上サービス」の提供に専業で取り組む民間唯一の企業だ。

「このまま放置すれば宇宙開発が進められなくなるばかりか、人工衛星からの情報に頼って生活している私たちの日常生活にも大きな支障が生じかねない」

そう語る伊藤さんの話から、宇宙開発の中でも極めてニッチなスペースデブリ除去という領域で成長し続けられている理由を探った。

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編集部・秋元

宇宙のごみを除去する。その一言だけではイメージしづらい事業だが、既にデブリ化して操作の効かない古い人工衛星などを除去するのは至難の業なのだとか。

そこで、まずは「これから打ち上がる人工衛星がゴミになるのを防ぐサービス」の開発から着手したというアストロスケール。発想の転換と、目的達成に向けたロードマップを着実に進んでいく意志の強さに、取材班一同感嘆の声が漏れました。

サステナブルな宇宙開発実現のために大きな役割を担うアストロスケールのこれまでの軌跡は、ものづくりに励む人であれば胸が熱くなること間違いなしです。

【5】着想は「起動しないPepper」LOVOT開発者・林要が説くテクノロジーと幸せの関係性

林さん

編集者・秋元が選ぶ2本目は、世界初の家族型ロボットである『LOVOT(らぼっと)』の生みの親である林要さんのインタビュー。

テクノロジーは何のために進化したのか。そして、どう活用すれば私たち人間は幸せになれるのか。そんな、答えがないようにも思える問いへの答えが、林さんのキャリアとLOVOT誕生までの背景から見えてくる気がする一本だ。

>>記事はこちら

編集部・秋元

取材当日、部屋に入るとまずはLOVOTがお出迎え。その後現れた林さんが席に着く瞬間にLOVOTの頭を優しく撫で、その光景があまりにも自然で「愛されるために生まれてきた」というコンセプトがすとんと腹落ちしました。

技術者でありながら「テクノロジーが人を不安にさせる」というある種の課題に向き合うことを止めなかった林さんだからこそ生み出せたLOVOT。LOVOTが生まれるまでの物語でもある林さんのキャリアヒストリーを、技術に触れるエンジニアtype読者にぜひご一読いただきたいです。

今後のエンジニアtypeもこうご期待

エンジニアtypeでは引き続き、エンジニアの方々にとっての仕事やキャリアのヒントとなるような情報をお届けしていく。編集部一同、記事制作に鋭意取り組んでいくので、これからも愛読いただけたら幸いだ。

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