わずか5年で登録ユーザー6100万超え、圧倒的なスピードの事業成長を支えるエンタープライズエンジニアリングの醍醐味
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リリースから約5年で登録ユーザーが6100万人を突破(2023年12月時点)。国内人口の約2人に1人が利用しているサービスへと成長し、名実ともに日本のキャッシュレス決済を代表するサービスとなったPayPay。
このスピード感と規模だけに、新規サービスのリリース頻度は高く、アプリのアップデート頻度はほぼ毎週、年間50回以上を数える。実際にそのような速度や頻度でプロダクト開発を進める企業の裏舞台はどうなっているのだろうか?
今回、社内の業務システム開発を担う「エンタープライズエンジニアリング」の部門のキーパーソンたちに話を聞いてみた。
現在PayPayでは十数におよぶ社内システムが稼働している。だが、PayPayの普及を一気に加速させた「100億円あげちゃうキャンペーン」を初めて開催した2018年頃には、「あるのはChatツールくらいでした」とSystem Development部 部長の藤田文彰さんは語る。
PayPayの成長に伴い、2023年4月頃にはある程度の社内システムが整ってきた。今度は「ひと通りのシステムはある。だが、今後のさらなる拡大のためには、インフラの構築・運用のチームの整備が必要」という課題感から、インフラ部門の立ち上げを期待され、グローバルクラウドサービス企業から転職してきたのがSystem Platform部 部長の齋藤 祐一郎さん。
ではなぜ2人はPayPayのプロダクト開発ではなく、裏舞台として支えるエンタープライズエンジニアリングを選んだのか。話を聞くと、PayPayだからこそ得られる経験、技術で事業成長をバックアップしているからこそ伸ばせるスキルや考えが見えてきた。
業務システムの効率化は事業成長とドライブのキーポイント
藤田さんがエンタープライズエンジニアリング領域に興味を持ったのは、HR系企業で働いていた時のこと。事業のグロースに伴い、進化するプロダクトに対し、後手に回るバックエンドシステムの開発に着手したのがきっかけだった。
「サービスの認知度はどんどん上がり、ユーザーも増えていく一方で、利用料や売り上げなどの収支管理はアナログな管理方法をとっていたんです。そのままだと社員の生産性があがらず、疲弊していくことが目に見えていました。
そこでシステム化していこうとなったわけですが、要件を固めていく上で経理や営業、マーケの人がどのように業務を進めているのかを理解しないと進められないんですよね。そうやって人やカネの流れを知り、あぁこうやってお金が動いていて、会社の業績につながっていくのかと面白く感じました」(藤田さん)
会社や事業に対する理解が深まり、視点が高くなった感覚を覚えると同時に、社内システムはプロダクトと同じくらい重要な存在だと気付いた。
「例えばPayPayの場合、本人確認に3日もかかっていたら離脱されてしまう。 そのスピードを担保するべく、バックエンドシステムを強化できればユーザー数拡大につなげられます。これは何もプロダクトに限った話ではなく、日々の勤怠管理や経費精算も同じです。
非効率なシステムだと社員は疲弊し、最悪の場合は離職につながる可能性もある。そのような状況では事業は成長しません。だから社員=一番身近な人たちを支えるエンタープライズエンジニアリングはプロダクトと同じくらい、事業をグロースさせるために重要なんです」(藤田さん)
一方、齋藤さんがエンタープライズエンジニアリングの重要性をより強く痛感したのは、ベンチャー企業で働いていた時のことだ。
「メガベンチャーの創業期にプロダクト開発担当のエンジニアとしてジョインしたのですが、事業の急成長にバックエンド側が追い付けていなかったんです。年に100人単位で社員が増える、とてつもないスピードで企業が成長していく中、バックエンドはプロダクトの進化に追いつくのが難しい状況でした」(齋藤さん)
その後、グローバルクラウドサービス会社に転職するが、同じようにバックエンド側の業務改善が後手に回ってしまうシーンに出くわした。
「トップラインのソフトウエアを伸ばそうとすると、カスタマーサクセス、コンプライアンス、セキュリティー面で矛盾を抱えてしまう。どう折り合いをつければいいのか、すごく難しいと感じつつも、バックエンドを強化すればもっと円滑に業務が回り、ビジネスがドライブするのにと感じていました」(齋藤さん)
「未完成」を楽しみ、変化を止めない
藤田さんがPayPayに入社したのは、PayPayが日本に広く浸透するきっかけとなった「100億円あげちゃうキャンペーン」が終わりユーザー数が徐々に増えてきたタイミングだった。
「面白そうなタイミングだと思ったんです」と笑う藤田さんだが、入社してみると想像以上に社内システムは梃入れが必要な状態だったと語る。
「当時は全社員で100名程度の組織だったPayPay。プロダクトはあるものの、社内システムはこれから、という状態でした。全社で利用するのはChatとメール程度くらいだったんじゃないかな(笑)」(藤田さん)
Excelで管理している業務があちこちにあったので、まずは人とお金の情報を管理する仕組みを導入し、情報システム部門として確立するところからスタートだった。
「アナログな部分をシステム化することは前職でも経験済みなのでスムーズに進みました。ただ、情シスが生まれたことで、これまで行き場のなかったIT関連の社内要望が舞い込むようになり、どんどん新しい業務システムを作っていかなければいけなかった。あの時期はてんやわんわでしたね」(藤田さん)
組織の成長に伴い、自分たちでシステムを開発する案件も増え、ベンダーと協業しながら、スクラッチでシステムを開発。この3年間で10個以上のシステムを作った。
「ただ、事業がスケールする中で、どうしてもアプリ開発にリソースが集中してしまいがちでした」と課題を感じていたそう。
今後はインフラ部分も整備していく必要があった。そこで、これまで開発もインフラも同組織で運用していた体制を分けようと考えた。
「体制変更後インフラチームを率いることができるスキルとキャリアを持った方を探していた時に、齋藤と出会ったんです。経歴も実績もすばらしいですし、いずれはインフラ部門を任せたいと思いオファーしました」(藤田さん)
齋藤さん自身は「これまでの経験を生かせる上に、伸び盛りの会社。そんな環境の中、バックエンドに深く携われる組織に貢献したい」と思い、PayPayへの入社を決めた。
「一般的に、プロダクトが急成長するとインフラの仕事も比例して業務量が増えます。そのままでは手数で解決しがちになるのですが、それだと業務効率が向上しません。
このような状況を踏まえ、部長へ昇進した際に改めてインフラ部門の仕組みを見直し、全体方針を立てました。もともと社内にその土台となるカルチャーがあったので、スムーズに組織を作ることができました。現在は一人当たりの生産性とパフォーマンスが高く、少数精鋭組織として効果的で効率的な動きができてきています」(齋藤さん)
現在はインフラと開発で部門が分かれてスムーズにそれぞれの役割を果たせているようだ。「両者でフラットに意見を交わすことができるようになったことが何よりの成果」だと齋藤さんは話す。
「それぞれの組織が明確なミッションを持っていますし、健全な議論ができるようになったと感じています」(齋藤さん)
「組織が小さい時はそれでもいいんです。ただ、PayPayのように組織がどんどん大きくなり、新たなステージへ向けてスケールするフェーズに突入した場合は、それぞれの立場でフラットに話しながら、プロジェクトを進めていく必要があります。そういう組織に変化したのは本当にいいことだと思います」(藤田さん)
事業全体を俯瞰しながら、1→100の成長にコミットする
プロダクト開発と比較すると裏方のイメージが強いエンタープライズエンジニアリング。では、いったいどのような部分に魅力があるのか。
「プロダクトを作っても、エンタープライズ部門でシステムの開発に携わっても、技術的難易度やスピード感はあまり変わらないと思います。何をやりたいかによりますが、エンタープライズの場合は会社の領域を広く見渡せることが特徴だと思います。
セキュリティーやマーケティング、コンプライアンスのことも考えながらシステムをデプロイしていく必要がありますし、バックオフィスやミドルオフィスの業務や課題を把握しなければいけません。
結果として、会社全体の仕事の流れをつかめる機会が多いのでビジネスへの見識を深められます。私もそうですが、1を10へ、10を100へと成長させていくことが得意なタイプは、エンタープライズエンジニアリングに向いているのかなと思います」(藤田さん)
さらに、「事業の成長にコミットできることもエンタープライズエンジニアリングの面白さ」と続ける。
「つい先日、福岡にあるオペレーションセンターへ出向き、現地で働くオペレーターと意見交換をしました。私たちからは、普段の業務にエンタープライズエンジニアリングのシステムがどう貢献しているのかを説明し、オペレーションセンターのメンバーからは、システムに感じている課題について話してもらいました。
現場が抱える課題を把握し、技術で解決していくことで、組織や事業がどう変化し成長していくのかが目に見えて分かります。こうした点もエンタープライズエンジニアリングのやりがいですね」(藤田さん)
一方で齋藤さんは、コミュニケーション力・問題解決力・リーダーシップなどのソフトスキルを身に付ける上で、エンタープライズエンジニアリングの仕事は適していると話す。
「AIの進化は確実に開発現場を変えていきます。そうなるとやっぱり技術一本で戦うのは厳しくなる。だからこそ、エンジニアとしてのスキルと別のスキルを組み合わせる必要が出てきます。
例えば、説明能力だったり、マネジメント能力だったり。エンタープライズエンジニアリングでは、多くの部署と関わります。なのでエンジニアとしての視野が広がり、折衝能力や説明スキル、経営や財務に対する知見を磨くことができます」(齋藤さん)
最後に、藤田さんの言葉からは、エンタープライズエンジニアリングがエンジニアのキャリアにとって大きな価値をもたらすものであることがうかがえた。
「私は常に『10年後にどのような会社で働いて、どんなポジションに就きたいか』を考えながら働いています。
私自身は、自分が所属する会社に貢献したい気持ちが強いですが、もしかしたら今後の人生で起業するかもしれない。キャリアの可能性を広げられるように、いろいろなビジネスを知りたいんです。
そういう視点で見ても、会社全体の流れを把握するにはエンタープライズエンジニアリングの仕事はうってつけだと思います」(藤田さん)
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文/中たんぺい 撮影/桑原美樹 編集/玉城智子(編集部)
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