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30代EMのキャリアの「マネジメントの成果を示せる自信がない」という不安、澤円・村上臣・ひろゆき・久松剛の助言は?

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村上臣さん・澤円さん・ひろゆきさん・久松剛さんの4名に、現役エンジニアから募集した「薄っすらと(でもずっと)抱え続けているキャリアや転職の悩み」をぶつけていく全3回の短期特集。ついに今回が最終回だ。

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今回は、転職を検討中の30代のEMから寄せられた悩みに応えてもらった。

■ 今回の相談 <30代/経験年数10年以上/管理職>

求人サイトに登録したところ、EMポジションの求人が多くマッチします。

年齢や役職的にも、転職をしたらマネジメントを任される可能性が高いと思っています。ただ、管理職としての自分の実績をどう示したらいいか分からず、応募する勇気が持てません。転職先で自分自身のマネジメント経験が通用するだろうか……と思うと不安です。

「マネジメントの実績・成果」は、転職活動でどのように示せばよいですか? また、EMポジションで転職する場合、心掛けた方がよいことを教えてください。

村上臣さんの回答

村上臣さん

管理職の経験は、実は「最もポータブル」なスキルです。技術スタックが変わっても、人が集まってチームで成果を出すという本質は変わらないからです。不安になる必要はありませんよ。

実績を示す際は、プロジェクトの成否だけでなく「組織への貢献」を数値化・言語化してみましょう。

例えば「離職率の低下」「メンバーの昇進数」「採用貢献度」「チームのエンゲージメントスコアの改善」などです。これらは、あなたがどれだけ働きやすい環境を作り、人を育てたかという立派な実績です。

村上臣さん

EMとして転職する際は、「アンラーニング」を意識されるとよいでしょう。前の会社のやり方をそのまま持ち込むのではなく、新しい組織の文化を尊重し、まずはメンバーの話を徹底的に聞くこと。

信頼関係の構築こそが、新しい場所でのマネジメントを成功させる最短ルートです。自信を持ってチャレンジしてみてください!

プロフィール画像

『転職2.0』著者
村上 臣さん(@phreaky

青山学院大学理工学部物理学科卒業。大学在学中に仲間とともに有限会社「電脳隊」を設立。2000年8月、株式会社ピー・アイ・エムとヤフー株式会社の合併に伴い、ヤフー株式会社に入社。2011年に一旦の退職を経て、2012年4月に再びヤフーに入社、執行役員兼CMOとしてモバイル事業の企画戦略を担当。 2017年11月にビジネス特化型ネットワークのLinkedIn(リンクトイン)日本代表に就任。同社の日本語版プロダクトの改善やユーザー増加に貢献し22年4月退任。同月、グーグル合同会社入社。日本における検索の開発責任者として日本独自機能の開発や生成AI活用などに貢献。2024年11月スマートニュース株式会社にVP of Consumer Productとして入社(現任)株式会社ポピンズ 及び株式会社ランサーズの社外取締役ほか複数のスタートアップの戦略・技術顧問も務める。主な著書に『転職2.0』『稼ぎ方2.0』(SBクリエイティブ)『Notionで実現する新クリエイティブ仕事術』(インプレス)がある

澤円さんの回答

澤円さん

エンジニアのマネジメントは、セールスやマーケティングなどと違って「定量評価がしにくい」という側面があるので、悩んでいる人が多いですよね。さらに「自分はエンジニアでずっとキャリアを積みたい」という人の割合も高く、EM=エンジニアリングマネージャーのポジションは、常に人材不足です。

これは、裏を返すと「なってくれるだけありがたい」というポジションでもあるので、まずはご自身の経験年数10年は無条件で誇りに思ってもいいんじゃないでしょうか。

澤円さん

そして、実績や成果を具体的に語ることは、転職活動において実はそれほど重要だと思っていません。それよりはるかに大事なのは「経験の抽象化」だと思っています。

例えば、以下のような具体的な経験を抽象化してみましょう。

▼ 具体的な経験
損保の基幹系リプレイスで、仕様変更が相次ぎ開発が炎上しかけた際、各チームのリーダーを集めて週3回の同期会議を設定。手戻りのリスクを早期に可視化し、リリース延期を最小限に食い止めた。

▼ 抽象化
多様なステークホルダーが点在する環境において、情報の非対称性を解消し、組織の不確実性を制御する統率力がある。

澤円さん

ご自身の具体的な経験を抽象化をすることをぜひ試してみてください。まずは具体的な経験を文章にして、それをChatGPTやGeminiを使って抽象化すればOKです。(もちろん顧客名などは変更するなどして)

そうするうちに、生成AIを使わなくても自分のことを抽象的に語れるようになります。

ちなみに、極端に具体的な話を「〜では」と自慢げに話す人のことを、皮肉も込めて「出羽守(でわのかみ)」と呼びます(笑)。そうならないためにも、抽象化することをお勧めします。

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株式会社圓窓 代表取締役
澤 円(@madoka510)

立教大学経済学部卒。生命保険のIT子会社勤務を経て、1997年、日本マイクロソフトに転職、2020年8月に退職し、現在に至る。プレゼンテーションに関する講演多数。武蔵野大学専任教員。数多くのベンチャー企業の顧問を務める。 著書:『外資系エリートのシンプルな伝え方』(中経出版)/『伝説マネジャーの 世界No.1プレゼン術』(ダイヤモンド社)/『未来を創るプレゼン 最高の「表現力」と「伝え方」』(プレジデント社)/『「疑う」から始める。これからの時代を生き抜く思考・行動の源泉』(アスコム社)/『「やめる」という選択』(日経BP社) Voicyチャンネル:澤円の深夜の福音ラジオ オンラインサロン:自分コンテンツ化 プロジェクトルーム

ひろゆきさんの回答

ひろゆきさん

他社で行われた「マネジメントの実績・成果」を証明するのは難しいので、口の上手さでなんとかするしかないです。

逆にいうと、口が上手くなければ、部下に説明したり、説得するのは得意ではないと思われるので……。

ひろゆきさん

管理の仕方は、会社ごとに全然違ってたりするので、転職先の会社の管理職の管理の仕方をまずは踏襲してみるほうが良いと思います。

毎日、日報を書くという会社もあれば、チケットを処理数が一定を超えてたら、勤務時間も気にしないみたいな会社もあります。

「そのやり方は非効率です」みたいな波風を立てるのは、それなりに社風や仕組みに習熟してからのほうが安全だと思います。

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ひろゆきさん(@hirox246

本名・西村博之。1976年生まれ。「2ちゃんねる」開設者。東京プラス株式会社代表取締役、有限会社未来検索ブラジル取締役など、多くの企業に携わり、プログラマーとしても活躍する。2005年に株式会社ニワンゴ取締役管理人に就任。06年、「ニコニコ動画」を開始。09年「2ちゃんねる」の譲渡を発表。15年に英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。著書に『働き方 完全無双』(大和書房)『プログラマーは世界をどう見ているのか』(SBクリエイティブ)『1%の努力』(ダイヤモンド社)など多数。ABEMAで配信中の『世界の果てに、ひろゆき置いてきた』も好評

久松剛さんの回答

久松剛さん

純粋なEMポジションの場合、採用・評価・育成のそれぞれの観点からまとめることをお勧めします。

チーム人数規模やメンバーのレベル感(新卒、未経験、中途、雇用・契約スタイル)なども併記して頂けるとイメージが持ちやすいです。EMに限らずですが、採用する側としては何かしらの「工夫したエピソード」を求めます。

久松剛さん

採用に関しては量よりも質が重視されているのが現状ですので、何名のチームを何名にしたというようなエピソードはほしいですが、採用における工夫した点に力を入れていただきたいです。求める人物像の整理であるとか、人事と開発の連携であるとか、選考フローやクロージングの工夫などは好ましいです。

評価については「ただ評価を実施しました」というのであればタスク遂行くらいの意味合いしかありません。評価制度を作成した・テコ入れしたなどは有効ですし、制度を変えないまでもメンバー育成に活かすことができるような働きかけ(目標設定の工夫など)あれば是非書いていただきたいです。

コンプライアンスに関わらない範囲での組織課題とその解決に向けた工夫を整理して記載してください。

久松剛さん

余談ですがここ1年程度、EMの意味合いが拡大解釈されており、「エンジニアリングのマネージメントだよね」と本来の意味合いであるピープルマネジメントを飛び越えて求人を出している会社が増えてきています。お気をつけください。

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博士(慶應SFC、IT)
合同会社エンジニアリングマネージメント社長
久松 剛さん(@makaibito

2000年より慶應義塾大学村井純教授に師事。動画転送、P2Pなどの基礎研究や受託開発に取り組みつつ大学教員を目指す。12年に予算都合で高学歴ワーキングプアとなり、ネットマーケティングに入社し、Omiai SRE・リクルーター・情シス部長などを担当。18年レバレジーズ入社。開発部長、レバテック技術顧問としてキャリアアドバイザー・エージェント教育を担当する。20年、受託開発企業に参画。22年2月より独立。レンタルEMとして日系大手企業、自社サービス、SIer、スタートアップ、人材系事業会社といった複数企業の採用・組織づくり・制度づくりなどに関わる傍ら、ITエンジニアや学生からのキャリア相談を受け付けている

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