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「強み迷子」の若手エンジニアに贈る4人の賢者のアドバイス【澤円・村上臣・ひろゆき・久松剛】

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現役エンジニアから募集した「薄っすらと(でもずっと)抱え続けているキャリアや転職の悩み」を、業界で活躍する識者たちに相談していくこの企画。話を聞いてくれるのは、村上臣さん・澤円さん・ひろゆきさん・久松剛さんの4名だ。

【前回はこちら】優秀なAIネイティブ世代に対して無力感抱えるEMの悩みに、澤円・村上臣・ひろゆき・久松剛が回答! type.jp
【前回はこちら】優秀なAIネイティブ世代に対して無力感抱えるEMの悩みに、澤円・村上臣・ひろゆき・久松剛が回答!

第二回である今回は、20代の若手エンジニアから寄せられたこんな悩みをぶつけてみた。

■ 今回の相談 <20代/経験年数3年/メンバークラス>

新卒で現在の会社に入社して3年目です。そろそろ自分のキャリアの軸や、エンジニアとしての強みを意識した方がいいでしょうか?

第一線で活躍しているエンジニアを見ると、技術分野や役割など、何かしら明確な「軸」を持っている印象があります。ですが私は、自分の強みがまだ分からず、目の前の業務をこなしている状態です。

早い段階から意識して「強み」を作っていくべきなのでしょうか。それとも、経験を重ねる中で自然と見つかるものなのでしょうか。強みづくりのヒントを教えていただきたいです。

澤円さんの回答「『向いている/向いていない』『やりたい/やりたくない』を可視化しよう」

澤円さん

まず、四象限を頭の中に作ってください。

縦軸が「向いてる」「向いていない」
横軸が「やりたい」「やりたくない」
です。

四章限
澤円さん

そして、自分の脳内に出てきたものをぽんぽんおいていってください。粒度は何でもOKです。「プログラミング」とか「プレゼンテーション」とか「ミーティング」とか、仕事に絡むキーワードでもいいし、「夜中のNetflix」「土曜日の昼から飲むビール」でもいいです。

向いているかどうかは、主観で判断してもいいし、同僚や友人に聞いてみるのでもいいです。

そして、右側に入るものを中心にキャリアを考えてみるとよいのではないかなと思います。右上に入っているものだけで仕事が成り立てば最高ですね。でも、なかなかそうはいかないものです。

ボクの場合はこんな感じ。

澤円さんの四章限
澤円さん

ボクは会社にいるときに右上のプレゼンテーションでキャリアを作った側面があります。そして、裏側では「会議は好きじゃないけど発言力はアピールしよう」とか「書類仕事はできるだけ人の力を頼ろう」とか、左側の仕事への取り組み方を考えて過ごしていました。

ということで、「強み」として認識するのも一つのアプローチではありますが、まずはこの四象限をイメージして自分の棚卸をしてみてはいかがでしょうか?

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株式会社圓窓 代表取締役
澤 円(@madoka510)

立教大学経済学部卒。生命保険のIT子会社勤務を経て、1997年、日本マイクロソフトに転職、2020年8月に退職し、現在に至る。プレゼンテーションに関する講演多数。武蔵野大学専任教員。数多くのベンチャー企業の顧問を務める。 著書:『外資系エリートのシンプルな伝え方』(中経出版)/『伝説マネジャーの 世界No.1プレゼン術』(ダイヤモンド社)/『未来を創るプレゼン 最高の「表現力」と「伝え方」』(プレジデント社)/『「疑う」から始める。これからの時代を生き抜く思考・行動の源泉』(アスコム社)/『「やめる」という選択』(日経BP社) Voicyチャンネル:澤円の茶話会ラジオ オンラインサロン:自分コンテンツ化 プロジェクトルーム

村上臣さんの回答「焦らず、柔軟性を最大の武器にして」

村上臣さん

結論から言うと、入社3年目で「強み」や「軸」が定まっていないのは全く問題ありません

わたしもエンジニアから管理職、プロダクトマネジャーや事業戦略等々、軸はブレブレでした。むしろ、今の段階で変に可能性を狭めてしまう方がもったいないです。

スティーブ・ジョブズの「点と点をつなぐ」という話のように、今の仕事が将来どうつながるかは、後になって初めて分かるものです。

村上臣さん

20代のうちは、食わず嫌いせずに目の前の業務に全力で取り組み、「この人に任せれば安心だ」という信頼残高を積み上げる時期だと割り切りましょう。

さまざまな技術やプロジェクトに触れる中で、「意外とこれが得意かも」「苦にならないな」というものが自然と見えてきます。それがあなたの「強み」の種です。

焦って「何者か」になろうとする必要はありません。変化の激しいこの業界では、一つの強みに固執するよりも、変化を楽しめる柔軟性こそが最強の武器になります。今は好奇心のアンテナを広げて、多くの「点」を打つことを心がけてください。

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『転職2.0』著者
村上 臣さん(@phreaky

青山学院大学理工学部物理学科卒業。大学在学中に仲間とともに有限会社「電脳隊」を設立。2000年8月、株式会社ピー・アイ・エムとヤフー株式会社の合併に伴い、ヤフー株式会社に入社。2011年に一旦の退職を経て、2012年4月に再びヤフーに入社、執行役員兼CMOとしてモバイル事業の企画戦略を担当。 2017年11月にビジネス特化型ネットワークのLinkedIn(リンクトイン)日本代表に就任。同社の日本語版プロダクトの改善やユーザー増加に貢献し22年4月退任。同月、グーグル合同会社入社。日本における検索の開発責任者として日本独自機能の開発や生成AI活用などに貢献。2024年11月スマートニュース株式会社にVP of Consumer Productとして入社(現任)株式会社ポピンズ 及び株式会社ランサーズの社外取締役ほか複数のスタートアップの戦略・技術顧問も務める。主な著書に『転職2.0』『稼ぎ方2.0』(SBクリエイティブ)『Notionで実現する新クリエイティブ仕事術』(インプレス)がある

ひろゆきさんの回答「『活躍しているエンジニア像』を疑うことからはじめては?」

ひろゆきさん

「第一線で活躍しているエンジニア」と言う人をメディアに出てたり、Xでフォロワーが多い人を指してるのであれば、間違いだと思います。社外には知られてないけど、社内では絶大な信頼を得て、コツコツと働いてるエンジニアのほうが人数比で考えると多いのです。

CTO的に社内全体を見渡して、業務フローまで変えていくタイプのエンジニアも居れば、インフラに関してだけ特化するタイプの人もいるので、メディアに出てるような人がエンジニア像の正解だと考えるのはよくないです。

まだ若いので、転職したりして、いろいろな会社をみて、「エンジニアの働いてる姿」を見て判断したほうがいいと思います。

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ひろゆきさん(@hirox246

本名・西村博之。1976年生まれ。「2ちゃんねる」開設者。東京プラス株式会社代表取締役、有限会社未来検索ブラジル取締役など、多くの企業に携わり、プログラマーとしても活躍する。2005年に株式会社ニワンゴ取締役管理人に就任。06年、「ニコニコ動画」を開始。09年「2ちゃんねる」の譲渡を発表。15年に英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。著書に『働き方 完全無双』(大和書房)『プログラマーは世界をどう見ているのか』(SBクリエイティブ)『1%の努力』(ダイヤモンド社)など多数。ABEMAで配信中の『世界の果てに、ひろゆき置いてきた』も好評

久松剛さんの回答「お金になるかどうか、という意識が大切」

久松剛さん

3年目となると昔からキャリアを迷う人が多いタイミングです。

景気の良かったときは転職を考える人が多く、「出世するよりも転職した方が責任が増えず、給料が増えてお得」という言説を信じる方も多く居ました。しかし景気の後退と、AIの進化に伴い、プログラマーのメンバー層で留まることはリスクと言えます。

その点で、20代のうちに「強みづくり」に興味を持てたことがまず素晴らしいです。

久松剛さん

本題ですが、まず何に興味が持てるかを意識しましょう。事業なのか、技術なのか、ヒトなのかを起点にすると明確になりやすいと思います。

ここで注意していただきたいのですが、2015~2022年のエンジニアバブルのときは「ITエンジニアの正社員数」が各社の投資対象でしたので、何を選んでも需要は割とありました。現在はエンジニアバブルの崩壊とAIの成長で、投資家や経営層の興味はそこにはありません。

各人の興味は尊重したいのですが、現実問題としてその興味の先がお金になるのかどうかは意識しなければなりません。平たく言うと「お金を持っている人がお金を出したくなる人物かどうか」というのが30歳以上では重要です。

また、いずれのパスにせよエンジニアを続けられるのであればAI駆動開発はやっておきましょう。

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博士(慶應SFC、IT)
合同会社エンジニアリングマネージメント社長
久松 剛さん(@makaibito

2000年より慶應義塾大学村井純教授に師事。動画転送、P2Pなどの基礎研究や受託開発に取り組みつつ大学教員を目指す。12年に予算都合で高学歴ワーキングプアとなり、ネットマーケティングに入社し、Omiai SRE・リクルーター・情シス部長などを担当。18年レバレジーズ入社。開発部長、レバテック技術顧問としてキャリアアドバイザー・エージェント教育を担当する。20年、受託開発企業に参画。22年2月より独立。レンタルEMとして日系大手企業、自社サービス、SIer、スタートアップ、人材系事業会社といった複数企業の採用・組織づくり・制度づくりなどに関わる傍ら、ITエンジニアや学生からのキャリア相談を受け付けている

>> 次回は30代EMの方の「マネジメントの成果を示せる自信がない」という悩みに回答します。お楽しみに!

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