端的に申し上げると、これまでエンジニアファーストを掲げていた企業のあまりの変貌ぶりにエンジニアの理解が追いついていないのだと思います。
エンジニア採用に積極的な企業の大半は、先に挙げたビッグテックと比較してしまうとどうしても給与水準の面では見劣りするのが事実ですが、それが現実です。
にもかかわらず、仕事を選びたがるエンジニアやフルリモートやフルフレックス、副業を認めよと要求する「利己的なエンジニア」は後を絶ちません。企業もマネタイズを強く迫られている背景もあり、内心ウンザリしているのでしょう。
しかしその現実を知らなかったり、現実を受け止めきれないエンジニア、特にこれまで好条件で転職を繰り返してきた人ほど、採用バブルが弾ける前の水準で企業が提示する給与や待遇を判断しがちです。それゆえ、どうしてもそれぞれの認識にギャップが生まれるわけです。
いい給与や待遇を得たいなら、それに見合う能力があることを明確に証明しなければ、転職で年収を上げるのが難しい時代になりつつあります。そういう意味でも、エンジニア採用バブルの背景にあった「エンジニアファースト」は終焉に向かっていると見ていいでしょう。
「龍が如くスタジオ」プログラマーチームの裏話、「プログラミング不要論」への提言など、注目記事が満載!【2024年3月の人気記事TOP5】
2024年3月に公開された記事の中から、最も多く読まれた記事をランキング形式でご紹介します!
新しい年度の始まりに役立つような、マネジメントノウハウやIT市場のトレンドにまつわる記事が目白押しなので、ぜひご一読ください!
目次
【第1位】年収550~800万円台の「転職上手」なエンジニアほど危うい時代に?【久松剛解説】
24年3月に最も読まれたのは、エンジニアを取り巻く採用市場の変化を久松 剛さんが解説した記事です!様変わりするエンジニア転職市場にて、今、何が起こっているのか。
今後のキャリア戦略のあり方にも役立てられる情報が満載です!
【第2位】今明かされる、史上最高傑作を生んだ技術チームの提案とは? 「触って楽しくなければ『龍が如く』じゃない」理由
第2位は、「龍が如くスタジオ」の技術責任者・伊東 豊さんへのインタビュー記事です!
『龍が如く』シリーズは2005年の誕生以来新作を出し続け、今や世界中にファンを持つセガの大人気タイトルの一つ。24年1月には、最新作となる『龍が如く8』も発売されました。
『龍が如く』のような大人気シリーズの開発を支えるチームとは、一体どのような集団なのでしょうか。初代の作品から『龍が如く』シリーズのバトルシステム開発に携わり続ける伊東さんへのインタビューを通して、「龍が如くスタジオ」プログラムチームの軌跡に迫りました!
―― 『龍が如く8』の開発において、プログラムチームのミッションは何だったのでしょうか?
一つは、『龍が如く7 光と闇の行方』で取り入れた「ライブコマンドRPGバトル」の完成度向上です。
「ライブコマンドRPGバトル」とは、『龍が如く』シリーズが培ってきた従来の喧嘩アクションと、いわゆるRPGのコマンド操作を融合したものです。この新しいバトルシステムをどのように設計すべきかは、実はプログラムチームの提案によって生まれました。
【第3位】「プログラミング不要論」ってマジなの? AtCoder・ちょくだいさんに聞いてみた
続いては、国内最大級の競技プログラミングサイト『AtCoder』を主宰するちょくだいさんこと高橋直大さんへのインタビュー記事がランクイン!
近年湧き起こっている「プログラミング不要論」について、ちょくだいさんの考えを聞きました!
―― AIの進歩によって人間が担う領域が限定されていくとすると、プログラマーに求められるスキルも変わっていきそうですね。
そうですね。ただ、求められるスキルが変化しているのは、プログラマーをはじめとするエンジニアに限定したことではないと思います。
これからはあらゆる仕事がAIに変化を強いられていくはずです。個人的にはいずれ仕事はAIがこなし、人間は監視役に回るような時代になってほしいし、そうなるのではと予想しています。
そうした時代がいつどのような形で訪れるのかは、まだ分かりません。最初に「10年先は分かりません」と前置きしたのは、AIの進歩の速度は全くの未知だから。ChatGPTが登場したばかりのころ、これほど短い期間で画像や動画の生成精度が上がると思っていた人は少ないはずです。なので、10年先のことは分からないな、というのが正直なところですね。
【第4位】目標に向かって動かないメンバーへの対処法って? 【澤円「コミュ力おばけ」への道】
第4位は、プレゼンの神・澤円さんによる連載記事!『部門で掲げている指標・目標に向けて、なかなか積極的に動かないメンバー』に頭を悩ませるマネジャーやリーダーに向けて、その悩みを解決するためのノウハウを解説しています!
>>記事はこちら プロジェクト全体に関して言えば「動かない人間のせいで指標や目標が満たされなかった」という結果になってしまうのは、完全にマネジャーの責任です。
これは、結果が出る前に気が付かないといけません。
動かないメンバーがボトルネックになり続けていて、このまま行ったらヤバイ……という状況になりそうなら、できる限り早めに手を打ちましょう。
まず「進捗の遅れの責任が、作業をサボっている人によるものである」ということが明確にわかるように数値化する必要がありますね。
それでみんなで責めましょうってわけではなく、「どうやれば遅れを取り戻せるか」という相談をしやすい環境を整えます。
これは、動かないメンバーには迷惑な仕組みですが、「サボっていても給料がもらえる」というマインドを消すためにはめちゃくちゃ効果的です。
【第5位】元SansanCTO藤倉成太「最後の10年」の挑戦。キャディ参画の真意と、周囲からの期待に今思うこと
第5位にランクインしたのは、元SansanCTOの藤倉成太さんが、製造業のデジタル改革に挑むスタートアップのキャディへ活躍の舞台を移したいきさつをインタビューした記事です!
転職の理由を「もう一度大きな挑戦をしたかったから」と語る藤倉さんに、キャリア選択の指針を聞きました。
「これまでの延長線上にあるチャレンジなのか、それともまったく別のチャレンジに踏み込むのか考えたんです。
Sansanには長年かけて築いてきた組織体制や周囲との関係性という資産があります。それにレバレッジをかける挑戦と、何もない状態でゼロから資産を築き上げていく挑戦。その二つなら、後者のほうが断然難しいですよね。
私は難しい挑戦ほど面白いと感じるんです。『どうせできないでしょ』と思われていることを成し遂げた時の達成感が、これまでも自分の原動力になってきた。だから今回も、より難しいチャレンジを選択することにしました」(藤倉さん)
エンジニアtypeでは今後も皆様のキャリアを後押しできる記事をお届けしていきますので、ご期待ください!
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