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フリーランスエンジニアに聞く、最速で「時給5000円以上」人材になるために最も大切なこと

働き方

    TECH::CAMPTECH::EXPERTを運営する株式会社div 代表取締役 真子就有(まこゆきなり)が、テクノロジー時代のキーパーソンにインタビューをしました。今回は、フリーWebエンジニアとして活躍する中川峰志(なかがわたかし)氏です。

     TECH::LEADERS

    中川氏は18歳から趣味でプログラミングをはじめて、23歳で「時給5000円以下の仕事はしない」という方針を定めました。

    エンジニア需要が高まる中で、未経験からエンジニアを目指す人が多い中、どうやったら最速で市場価値の高いエンジニアになれるのか。

    未経験からエンジニア転職を実現するスクール TECH::EXPERT 代表の真子が対談で秘訣を探っていきます。

    ゼロからユーザーに使われるサービスをつくると圧倒的に評価される

    真子

    今回は、「時給5000円以上稼ぐ」という生々しい数字を扱うテーマになっています。
    さっそくなんですけど、いま中川さんがエンジニア歴何年目で、これまで時給がどう変わってきたのかを教えてもらえますか?

    中川

    突然ですね(笑)。いまのエンジニア歴というか、プログラミングを始めてからの年数でいうと7 年目になりました。
    時給を言うと、そうですね…。1年目 0円、2年目 800円、3年目 1500円、4年目 2500円、5年目 5,000円、5年目 5000円以上で後はそんなに変わらず、上げようとも思ってないって感じです。

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    真子

    生々しい数字をありがとうございます(笑)。そもそもなんですけど、どうしてプログラミングをやろうとおもったんですか?最初の1〜2年目の話を教えてください。

    中川

    大学1年生(当時18歳)から部活でトライアスロンをやってて、夏の大会が終わると9月から休みがあったんです。丁度暇してたときに、友達がプログラミングを始めたと聞いて、興味を持ちました。
    プログラミングをやったことは全くなかったですが、昔からパソコンをいじるのは好きだったのでやってみようかなって。

    真子

    友達がきっかけだったんですね。どうやって学んだんですか?

    中川

    友達が関西の学生主体ベンチャーで働いていたので、自分もそこでやってました。ただ、むちゃくちゃ出来る人が周りにいるわけじゃなかったので苦しかったです(笑)。

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    真子

    そんな状態からどのくらいで仕事を取れるくらいの実力になったんですか?

    中川

    1日10時間くらい悪戦苦闘しながらやってて。自分でアプリケーションをつくりたいと思えるようになったのは始めてから10ヶ月後くらいですね。
    給与もなかったですし、自分としては、勉強するというよりも、遊んでるような感じでした。みんなでワイワイやってるのが単純に楽しかったんです。
    そこから、もう少し本格的なサービスをRailsでつくりはじめてそこでテストコードを書いたりして。フロントエンドもJS(JavaScript)をきっちり書いたのでかなり実力がつきました。

    真子

    たしか、中川さんと最初に出会ったのはその頃ですね。友人の紹介でお茶したと思うんですけど、少し話しただけで自分よりもはるかに優秀なエンジニアだなと思いました。当時はまだ20歳ぐらいでしたよね?

    中川

    そうですね。真子さんと初めてあったのは、ちょうどRailsアプリケーションを作り終えたくらいだったと思います。

    真子

    「俺、エンジニアとして食っていける」と思ったのは、いつごろですか?

    中川

    食っていけるかもと思ったのは、19歳の頃、Googleのインターンに受かったときですね。Googleのインターンはかなり待遇が良かったです。条件や内容は非公開なので話せないんですが。「稼ぐ自信」がGoogleのインターンに受かったことで得られました。
    あと一番の人生の転機になったのは、インターンの前に「本の書き出し」というサービスをつくったことですね。

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    中川

    はじめて自分で考えてつくったサービスで、リリースした瞬間、SNSでもかなり拡散されました。
    Googleのインターンに受かったのもこれをつくっていたのは大きかったと思います。正直、技術力は突出して高かったわけではなかったですし。
    単純にプログラミング勉強しましたとか、プロジェクトに入って開発やってましたというのも良いんですけど、「自分でゼロから考えて作ったサービスが多くの人に使ってもらえた」ということのほうが圧倒的に評価されることを実感しました。

    真子

    これからのエンジニアは、ただ「コードを書けます」というだけでは市場価値はあがらないですよね。プログラミング自体も便利なツールやライブラリが増えて簡単になっていますし。技術を用いてどんなユーザーの課題解決ができるのか?という視点をもったエンジニアが評価されると思います。

     TECH::LEADERS
    真子

    ところで、3年目以降、急激に時給が上がっていってますよね。これは何か理由があるんですか?

    中川

    特に意図してやったわけではないです。周りのエンジニアを見て「みんなどのくらいで仕事受けてるかな」と考えて、仕事を受けるたびに少しずつ単価を上げていったんです。
    エンジニアって実績がない頃に高い時給で取るのは難しいですけど、ある一定の実績を積んでくると、一気に単価が上げやすくなるんですよね。
    今も時給5000円以上で見積もりだして高いと言われることはほぼないです。

    真子

    実績のある優秀なエンジニアを求めている企業は多いということですね。

    中川

    そう思います。あと、僕は正社員ではなくて、プロジェクト単位でやっていたことも単価を上げやすかった理由だと思います。エンジニアの需要が高いと言っても、日本で正社員のエンジニアに月給80万円だせるところは、まだそんなに多くはないでしょうから。

    稼げるエンジニアになるために最も大切なことはコミュニティ

    真子

    時給の推移を見ると順調に市場価値を上げてきたと思うんですけど、自分ではどう思っていますか?

    中川

    自分ではかなり時間がかかったなと思ってますね。もうちょっと早くいけたかなと。
    特に効率が悪かったのは、最初の1年〜2年だと思っていて。もっと早く自分の市場価値を第三者に評価してもらう機会をつくればよかったです。
    自分で引きこもってコードを書いていると、自分の実力がどのくらいか分からないんですよね。
    企業のエンジニアから評価される機会があると、自分がどんなスキルや経験が足りてないのか客観的に指摘してもらえるので圧倒的に早く成長できます。

    真子

    中川さんでも、もっと早く成長できたと思ってるんですね。自身の経験を踏まえて未経験から最速で稼げるエンジニアになるために大切なことは何だと思いますか?

    中川

    最も大切なことは「コミュニティ」ですね。エンジニアとしてどれだけ早く成長できるかは、どんなコミュニティに属すかで決まると言っても過言ではないと思います。
    コミュニティに自分より実力が上の人がいれば、独学よりも遥かに早く成長できます。自分が何が分かっていないのかを自分で気付くのは難しいですが、身近にそれを分かっている人がいれば早く気づかせてくれます。

    真子

    それは質問し放題が特徴のTECH::CAMPTECH::EXPERTと同じ考え方です。一人でうーんと頭を抱えて悩んでいる時間は何の価値もないと考えてます。とにかく人に聞いて、一人で悩んでいる時間を減らすのが効率よく成長するには大切ですよね。

    中川

    そうですね。あとは、一緒にがんばっている仲間の存在は大きいです。プログラミングってモクモクとやるのも楽しいんですけど、ずっと一人でやるのはかなり辛い。
    特に最初の頃は挫折しやすいので、一緒に切磋琢磨する仲間がいると引っ張られて自然と自分も成長します。
    そうやって一緒に仕事した仲間って将来的にまた一緒に仕事をしたり、案件を紹介してもらったりするので、そういった意味でもコミュニティに入るのは重要です。

     TECH::LEADERS

    仕事は100%友人経由、ネットでは探さない

    真子

    今の仕事は、昔からの知り合いからもらうことが多いんですか?

    中川

    100%友人や知り合い経由です。自分の回りでフリーランスとしてしっかり活躍している人は、自分の人脈だけで仕事を取っている気がします。
    人脈って結局、自分のことを信頼してくれている人のネットワークなので、自分が所属したコミュニティから広がっていくんですよ。

    真子

    逆に、ネットで仕事を探したりすることはないんですか?

    中川

    最初の頃はありましたけど、今はありません。面白そうだなと思うサービスがあれば、いまの時代誰かに頼めば必ず会えますし、紹介のほうが信用されます。なので、Webサービス等で探すメリットはあまり感じないですね。

    真子

    これからフリーランスのエンジニアを目指す人が最初から「良質なコミュニティ」を見つけるのは、人によって難しいかもしれません。どうやったらそういったコミュニティに入れますか?

    中川

    うーん、そうですね。これは真子さんだから言うわけじゃないんですけど、未経験から始めるならTECH::EXPERTのような成長できる環境が整っているスクールに飛び込むのは、すごくいい選択肢だと思います。
    自分がはじめた頃はそういうスクールはなかったですし。その後のことを考えると、かなりコスパが良いと思います。スクールも1つのコミュニティですから。
    他の選択肢としては、スタートアップ企業にスタッフとして入れてもらうとか。熱心さがあれば、その時はまだ実力がなくても受け入れてくれる企業もあるはずです。

    中川

    最初のうちは目先のお金よりも良いコミュニティに入ることを優先したほうが良いと思います。
    よく自分の実力がないからといって、レベルの高いコミュニティに飛び込まない人を見かけるんですけど、もったいないですね。実力がなくてもワクワクする環境には思い切って飛び込んでみたほうがいい。
    意外と熱意さえあれば入れてくれることも多いですし、ダメでも自分が何が足りないものが何か知れる貴重な機会になります。

    趣味でプログラミングをやるくらい好きになろう

    真子

    中川さんは市場からとても高く評価されているエンジニアだと思うのですがその根底にあるものを知りたいです。ご自身では、どういった価値観や判断軸でキャリアを考えているんでしょうか。

    中川

    「市場価値を上げる」こととは矛盾しているかもしれませんが、「楽しいことだけをやる」ということを心がけています。
    前提として稼ぐためにエンジニアをやるほど、つまらないことはないと思うんです。
    自分の場合は、自分でつくったサービスでユーザーに喜んでもらったりするのが楽しいので、逆に価値が理解できないサービスの開発はやりません。
    僕自身、これまでは自分の興味関心の変化に合わせて仕事を変えてきました。その度に成長があるし、自分の市場価値も上がってきたと感じています。

    真子

    では、最後にこれから市場価値の高いエンジニアを目指す人にメッセージをお願いします。

     TECH::LEADERS
    中川

    「趣味でもプログラミングができるようになれ」ですかね。自分が自由の時間にプログラミングをやりたいと思えるほど、プログラミングが好きになればいいと思います。
    学び始めは分からないことだらけで挫折しそうになるかもしれません。なので、何か簡単なものでもいいのでアプリケーションをつくりあげて人に使ってもらえると、プログラミングの楽しさに気づいてハマっていくはずです!

    真子

    なるほど。まず何かをつくってみるのがオススメということですね。中川さんありがとうございました!

    今回のインタビューのまとめ 大切な4つのポイント

    真子

    インタビューは以上です。最後に、今回のインタビューで学んだ「時給5000円以上のエンジニアになるためのポイント」をまとめておきます。

    (1)最も大切なことは良質なコミュニティに属すこと

    ①質問できる(=一人で悩む時間を減らす)②モチベーションを維持する、という観点で、良質なコミュニティに属することが大切です。相手があまりに格上すぎると質問しにくいので、自分よりできる年の近い人(気軽に聞ける人)がいる環境が個人的にはおすすめです。

    (2)ユーザーに使われるサービスをつくる

    自分で考えてユーザーに支持されるサービスをつくると、一気に市場価値が高まります。中川氏はこの他にも「ライブラリを開発する」「有名なOSS(オープンソースソフトウェア)にコントリビュートする」ことなどもオススメだと話されていました。

    (3)仕事はネットではなく、人脈で取れるようになることを目指す

    稼げるエンジニアは人脈でほとんど自分の仕事をとっているそうです。単純にスキルがあれば稼げるというわけではなく、スキルの低いときから一緒に働いた人や出会った人から信頼される人柄でいることが大切だなと感じました。仕事を依頼する側も、嫌いな人には仕事を渡したくないですよね。

    (4)趣味でプログラミングをやるくらい好きになる

    「努力は夢中に勝てない」ということですね。私も元エンジニアなので、コードを書く楽しさがすごくわかります。やればやるほど自分の力になっていく感覚が楽しいんですよね。

    最初のうちは分からないかもしれませんが、半年〜1年くらい粘ってみると楽しさに気付くはずです。

    エンジニアはやりがいもあって、市場価値も高い将来性のある仕事なので多くの人がチャレンジしてくれることを願っています。

    ※こちらの記事は、『TECH::NOTE』コンテンツから転載をしております。
    >>元記事はこちら

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