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堀江貴文氏(ホリエモン)にとってプログラミングとは?学習方法と求められるマインドについて解説

ITニュース

    堀江貴文氏(ホリエモン)といえば、日本を代表する実業家です。

    堀江氏は精力的に著書を出版し続けてきた著作家でもあり、運営する会員制オンラインサロンも大盛況。

    宇宙開発事業への投資家などほかにも様々な貌(かお)を持つ堀江貴文氏が、実はエンジニア出身だったのはあまり知られていないのではないでしょうか。

    この記事では、エンジニアとしての堀江貴文氏にスポットを当てていきます。 堀江貴文氏が使っていたプログラミング言語や、エンジニアとして携わった仕事についても調べ、まとめてみました。

    2019年1月22日編集:この記事は、現役エンジニアによって監修済みです。

    堀江貴文氏(ホリエモン)はエンジニア出身の起業家

    出典:FEATUReS

    堀江貴文氏がエンジニアとしてのスキルをどのように生かしてきた起業家なのか、以下で解説していきます。

    ■プログラミングに魅せられた堀江貴文氏

    堀江貴文氏は、福岡の中学生だったころから既にパソコンに親しんでいたそうです。通っていた塾にあったパソコンに魅せられ、そのパソコンに触りたくて塾に通っていたと語っているほどでした。

    それを使いたくて通っているうちに、「堀江君はパソコンの方が好きだから、今度新しい機種に変えるから、移植やってよ」 と言われて、何万円もおカネをもらったりして。 出典:東洋経済オンライン

    後述しますが、14歳の時にBASICとアセンブラでプログラマーとしてのキャリアをスタートさせたという堀江貴文氏。

    中学時代にプログラミングにハマり、高校時代にブランクはありますが、大学時代にバイトで再びプログラミングに打ち込むようになります。

    そして、堀江貴文氏は東大在学中にエンジニアとして起業します。

    起業のために、それまでバイトしていたシステム開発の会社に辞職を申し出たところ「月収70万払うから辞めないで」と懇願されたというのですから、かなりのプログラミングの腕の持ち主だったことが分かります。

    ■東大在学中に有限会社オン・ザ・エッヂ(現:ライブドア)を設立

    堀江貴文氏の最終学歴は東京大学文学部中退です。

    堀江貴文氏が1996年に東大在学中にスタートさせた有限会社オン・ザ・エッヂは、主にウェブページの制作請負をする会社でした。

    そこから、インターネット関連のビジネスで急成長を遂げ、2004年に株式会社ライブドアに商号を変更します。

    ・オン・ザ・エッヂの取引先はサイバーエージェントだった

    サイバーエージェントのWebマガジン「FEATUReS」に掲載された堀江貴文氏のインタビューは、オン・ザ・エッヂと藤田普氏率いるサイバーエージェントの出会いについて触れています。

    サイバーエージェントの自社製品「サイバークリック」を開発したのがオン・ザ・エッヂ。

    堀江貴文氏自身も憚らず発言しているように、この商品のヒットでサイバーエージェントはマザーズに上場を果たします。(オン・ザ・エッヂもその後上場)

    とにかく、あのコストで、あのクオリティを実現できたのは、たぶんうちだけだったと思います。 もし、ITゼネコンみたいなところに依頼していたら、商売として成立するかどうかを考えてくれる人なんかいないので、仕組みはできたかもしれないけど、収益性は悪かったはずです。そうなっていたら、サイバーエージェントも、たぶん上場なんかできてないと思います。だから、サイバーエージェントが上場できたのはうちのおかげとも言えるかもしれない(笑)。 出典:FEATUReS

    このとき受け取った藤田氏からの開発依頼メールは、いかにも非エンジニアといった感じだったそうで、いつもの堀江貴文氏なら読み捨ててしまう類のものでした。

    しかし、なぜか堀江貴文氏は藤田氏からの依頼メールに返信します。

    そして堀江貴文氏は、サイバーエージェントから正式に「クリック保証型広告のバリュークリックのようなシステムをつくりたい」「リリースは1か月後」といったオファーを受けます。

    「当時、あのコストであのクオリティを実現できたのは、たぶんうちだけ」と語る堀江貴文氏。

    バックボーンでどういうサーバーを使って、どういうネットワーク構成にするか判断して最適化でき、なおかつコストも抑えられる。こんな開発ができた素晴らしいエンジニアは、当時ほとんどいなかったそうです。

    堀江貴文氏(ホリエモン)が最初に勉強した言語は「BASIC」

    先ほど触れましたが、堀江貴文氏のプログラマーとしての初仕事は14歳のときでした。

    BASICとアセンブラで英語学習プログラムを作ったというのですからから驚きます。

    そのBASICですが、今でも特にビギナー向けで人気がある言語です。

    ■BASICは今でも初心者向け言語としておすすめ

    BASICは、COBOLなどに続いて昭和39年に手続き型言語として誕生しました。

    BASICの歴史は長く豊富な資料がありますので、入門者向けのプログラミング言語としておすすめです。

    子ども用プログラミングパソコンIchigoJamなどに今も使われています。またBASICは、2011年発売のNintendo DSiウェアの「プチコン」に再び用いられたことで大きく注目を浴びました。(smileBASICという独自のBASICが使われています)

    ・いきなりC言語はNG!最初は簡単な言語を選ぼう

    知名度の高いプログラミング言語であるC言語。しかし、このC言語を初心者がいきなり学ぼうとするのはおすすめできません。

    BASICに続き昭和47年に誕生したのがC言語です。

    世代によっては、大学で初めて学んだ言語はC言語だという人も多いでしょう。

    しかし、堀江貴文氏は初めてのプログラミング学習でC言語を学ぶことに苦言を呈しています。

    オンラインプログラミング学習サービスProgateのCEO 加藤將倫氏が、堀江貴文氏との対談で「大学の情報系学部で初めて学んだのがC言語だった」という発言をしています。

    「いまいち(C言語の)楽しさが分からなかった」という加藤氏の発言に対して、堀江貴文氏は「最初からC言語を学ぶのはおかしい」と口にしています。

    C言語は、人間でもわかりやすいコーディングを行う高級言語。ただ、その文法などがわかりづらいため、コンピューターが読みやすい低級言語よりのプログラミングと言われています。

    たしかに、初めに学習する言語があまりにも難解なものだったら、出鼻をくじかれてしまうでしょう。

    堀江貴文氏はプログラミングのロジックを正しく学び、やる気を持続しながら学ぶことが大切だと語っています。

    堀江貴文氏とPerl

    The Perl Programming Language – www.perl.org

    堀江貴文氏はBASICでプログラミング言語学習を始めました。

    堀江貴文氏が起業したオン・ザ・エッヂは、Perlの普及に貢献した企業でもあることが知られています。

    Perlは昭和62年に誕生したプログラミング言語です。

    ■オン・ザ・エッヂ(現:ライブドア)は日本有数のPerl企業だった

    オン・ザ・エッヂはJavaも使っていたそうですが、コストと難解さがネックとなりPerlを開発言語として選択しました。

    するといつしか優秀なPerl使いがライブドアに集まってくるようになり、ライブドアは日本有数のPerl企業になったというのです。

    参考サイト:堀江貴文 エンジニアは誇り高くあれ|【Tech総研】

    ・堀江貴文氏自身もPerlエンジニアだった

    「仕事はずっとPerlだった」と言い切る堀江貴文氏。理由はC言語やJavaよりも簡単で書きやすいからです。

    このように、自分が付き合いやすい言語を選ぶことで、結局はそのプログラミング言語を深く突き詰められるのでおすすめだというのが、堀江貴文氏流のプログラミング言語の選び方です。

    ■堀江貴文氏がJavaではなくPerlを選んだ理由

    堀江貴文氏がJavaではなくPerlを選んだ理由は、1つ目はコーディングのしやすさ。もう1つは、1994年ごろに企業でアルバイトをしていた時に、サーバーの性能が向上してサクサク動くようになったと感じたからなのだそうです。

    その時にPerlには将来性があると考えたことが、ライブドアが日本有数のPerl企業になったことにつながっています。

    堀江貴文氏の考えるプログラミング勉強法

    エンジニアとして起業した堀江貴文氏が考える理想のプログラミング学習法とは、どんなものなのでしょうか。

    参考サイト:ホリエモン「ぶっちゃけ、プログラミングって難しくないよ!」 初心者必見の勉強法を堀江貴文が伝授!|U-NOTE [ユーノート]

    ■堀江貴文氏(ホリエモン)のおすすめは「まず作るものを決める」こと

    「ゼロからプログラミングを学ぶとしたら、どういう手段を取りますか?」という質問を受けた堀江貴文氏。

    それに対する回答は、「何でもいいから自分が欲しいと思うWebサービスを作ってみるといい」というものでした。

    インターネットで調べれば作り方はわかるし、費用もかからないことが理由です。

    14歳でBASICを独学して英語学習プログラムを作った堀江貴文氏だからこそ言える、実践的なアドバイスです。

    ・やりながら学ぶのが鉄則

    堀江貴文氏は、自分が扱いやすい言語で実際に何かを作りながら楽しくプログラミングを学ぶことを、最も効率的な学習手段としておすすめしています。

    ■大事なのは「いっとき集中力を発揮して、熱中する」こと

    プログラミングの学習をはじめるには、プログラミングスクールに通ったり、書籍を買ったりと費用がかかると考えている方は多いでしょう。

    しかし、堀江貴文氏はそのような投資やはじめるのにスキルは不要で、短時間に集中力を発揮して、熱中することで誰にだって覚えられると語っています。

    必要なのは何よりも、プログラミングに対するやる気と楽しむ気持ちなのではないでしょうか。

    ・一番初めのハードルは「Hello,World」

    堀江貴文氏が2014年に自身のtwitterでこのように述べています。

    新たに学ぶ言語でHello Worldを出力するまでの苦労は、初心者もプロのエンジニアも同じだと言いますが、堀江貴文氏にとってもそれは変わりないことがわかります。

    ■最初の一歩は写経から

    誰もが知っているけどあえて言わないプログラミング学習法として、「写経」とTwitterで紹介しています。

    プログラミングにおける写経とは、コピペではなくサンプルコードを見ながら打ち込むことを意味します。

    作りたいものを決めたらとにかく打ち込んでみる、そしてサンプルコードをいじってみることの大切さを言いたいのでしょう。

    ■堀江貴文氏の発言から学ぶ「プログラミングを学ぶメリット」

    堀江貴文氏は、効果的なプログラミング学習方法についてもさることながら、プログラマーがいかに将来有望な職業かについても述べています。

    以下の堀江貴文氏の発言から、堀江貴文氏がいかに「プログラマー推し」であるか分かると思います。

    ■「ぶっちゃけそんなにプログラミングって難しくないよ」

    YouTubeの「ホリエモンチャンネル」において、堀江貴文氏は「そもそもプログラミングって、ぶっちゃけそんなに難しいものじゃないよ」と発言しています。

    これは、プログラミング初心者にとってうれしい一言でしょう。中には、堀江貴文氏が特別なのではないかと考える方もいらっしゃるでしょう。

    しかし、プログラミングのオンライン学習サービスを提供するProgateのCEOである加藤將倫氏も、プログラミングは手順通りにやれば難しくないと語っています。

    ■優秀な人は楽して稼げる

    炒める順番みたいな基本的なことすら分からなくて、野菜炒めを劇的に不味く作っちゃう人っているよね 引用元:ホリエモンドットコムブログ

    下手なプログラマーは、上記のように野菜を炒める順番を知らずまずい野菜炒めを作る料理人のようなものだと堀江貴文氏は言っています。

    逆に考えると基本さえわかれば、難しくないと言う受け取り方もできるでしょう。

    また非常に興味深いのですが、「プログラマーは安く買い叩かれるのでしょうか?」という質問に対して「優秀な人は楽して稼げる」とも断言しています。

    堀江貴文氏は「世界で10億人が使うアプリをリリースしてしまえば、多角化するよりそれだけを続けた方が良い」など、ITの世界では成功者がいかに強いかを示唆。ITができる人はどこまでも恩恵を受ける世界であることを証言しています。

    ・プログラマーは優劣の差が激しい職業

    また同時に、プログラマーは「優劣の差が激しい職業」だとも語っています。質問にあったように、安く買い叩かれてしまうプログラマーも実際存在するでしょう。

    しかしそれはプログラミングの手順をよく理解していないなど、不勉強である場合がほとんどです。プログラマーは、堀江貴文氏も一押しするように、しっかりと知識を身に着けたなら大きな将来性がある職業と言えるでしょう。

    堀江貴文氏が考える未経験からのエンジニア転職

    堀江貴文氏が考える未経験からエンジニアへの転職について以下で紹介します。

    ■狙うなら小さい会社

    YouTube番組「ホリエモンチャンネル」で「小さなiphoneアプリを2つリリースしたほどの経歴だが、メーカーの開発からITへ転職できるでしょうか」という質問に対し、堀江貴文氏は「社員が数人しかいなくてネコの手も借りたいような会社は多いと思う」と回答。

    「小さな会社なら、iPhoneアプリを2つリリースしているなら手放しで採用される」とも語っています。

    また、社員が1桁から10数人の会社に入りたがる人は少ないが、小さい会社に入ることのメリットにも言及しました。

    上下関係に縛られず自分の裁量で働けるところや、局部的でなく広範囲にわたって仕事に関われることが、小さい会社の魅力だといいます。

    プログラマーにとっては、どんな会社に入ったかよりもどんな実務経験を持ったかの方が大事です。

    実務経験重視で堀江貴文氏のようなマインドを持って就職すれば、その会社はプログラマーとしての大きな飛躍の場になることでしょう。

    ※こちらの記事は、『TECH::NOTE』コンテンツから転載をしております。
    >>元記事はこちら

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