休み中にゲームしているエンジニア必見!名作ゲームの開発秘話を読んで、もっとのめり込もう
コロナ禍、おうち時間が増えたことでテレビゲームの人気が再熱。この夏季休暇中にも友達と楽しめるオンラインゲームや、クリアまで時間のかかるRPG(ロールプレイングゲーム)を遊んでいる人は多いのでは?
エンジニアtypeではこれまでさまざまなゲーム開発者に、開発舞台裏やプレーヤーを楽ませるために大切にしていること、彼らの“クリエーター魂”にまつわるお話を伺ってきた。
そこで今回は人気ゲームの開発者の記事をまとめてご紹介。記事を読めば、プレイ中のゲームがもっと楽しめるかも?
目次
- アメリカ発『Ghost of Tsushima』はなぜ「日本の情緒」を再現できた?開発者&ローカライズチームインタビュー
- FFXVゲームAI開発者・三宅陽一郎が示す“創る人”の未来「エンジニアは外に出ろ。見て、感じて、人間を知れ」
- 【FFXI】「コロナ禍で感動の再会も」シリーズ初MMORPGが19年続く奇跡の裏側
- 『龍が如く』シリーズはなぜ業界異例の“爆速リリース体制”を実現できる? 全自動バグ取りシステムを開発するQAエンジニアに聞く
- クリエーターはビジネスの“しがらみ”にどう向き合うべき?25年以上愛されるRPG『幻想水滸伝』の村山吉隆らが新作『百英雄伝』に込める思い
- 制作5年目でゼロから作り直し、2年の発売延期…『エースコンバット7』河野一聡が貫くスピード重視時代の“正しいこだわり”
- 「妥協しない」齊藤陽介&河野一聡、「穴を埋める」ヨコオタロウ。人気ゲームクリエイターから探る、“選ばれる”ゲームの作り方【ECDWレポート】
アメリカ発『Ghost of Tsushima』はなぜ「日本の情緒」を再現できた?開発者&ローカライズチームインタビュー
昨年7月に発売され、今年8月20日(土)には新規ストーリーや新エリアを追加したディレクターズカット版が発売されることで再注目されている『Ghost of Tsushima』。
鎌倉時代の日本の風景を細部まで見事に表した本作の開発を手掛けたのは、アメリカ・ワシントンに本社を置くサッカーパンチプロダクションズのメンバーだった。
彼らがこんなにも美しく「日本らしさ」を表現できた裏には、開発メンバーのとてつもない熱量があった。
当初は「当事者ではない私たちが、史実を基にした物語をつくっていいのだろうか?」という疑念があったのも確かです。
しかし私たちはもともと日本の時代劇の熱狂的なファンで、「この時代や、武士という存在を描きたい」という激しい情熱を持っていたのです。
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FFXVゲームAI開発者・三宅陽一郎が示す“創る人”の未来「エンジニアは外に出ろ。見て、感じて、人間を知れ」
スクウェア・エニックスの看板作品、ファイナルファンタジーシリーズ。2016年に発売された『ファイナルファンタジーXV』では、AIの権威三宅陽一郎さんの陣頭指揮のもと、ゲームAIがふんだんに活用されている。
キャラクターAIとメタAIの連携によって生み出された“リアルさ”とは? ゲームAIの進化によって、実現する未来とは?
一般的なゲームでは通常、仲間のキャラクターはプレーヤーの後ろをついて歩きますよね。ところがFFXVでは、仲間がまるで先導するかのように、プレーヤーの前を走ってくれる。
これはすごく革新的なことで、AIが知能を持って、プレーヤーの目的地や意図を察して自律的に動いていないと不可能なことなんですよ。
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【FFXI】「コロナ禍で感動の再会も」シリーズ初MMORPGが19年続く奇跡の裏側
ファイナルファンタジーシリーズからもう一記事ご紹介。
2002年にシリーズ初のMMORPG(複数プレイヤー参加型オンラインRPG)として発売された『ファイナルファンタジーXI 』は、当初3~5年の活動を想定して開発を進めていた。
しかしなんと19年経った今もサービス提供は継続され、まもなく20周年を迎えようとしている。しかも、開発環境や根本的なシステム、開発手法は20年前から変わらないというから驚きだ。
では、なぜここまで長くサービスの提供を続けられるのか。なぜこんなにも長くプレーヤーから愛されるのか。開発初期から携わる3人に話を伺った。
本当は何度も変えたかったんですよ。機材が壊れたら終わりですから……。「あと数年なら大丈夫だろう」の繰り返しでここまできたのが正直なところです。本当はそうならないように代替手段を準備するべきですよね。
とはいえ、システムを丸ごと更新すると、イチからつくり直すのと同じぐらいのコストが掛かってしまいます。
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『龍が如く』シリーズはなぜ業界異例の“爆速リリース体制”を実現できる? 全自動バグ取りシステムを開発するQAエンジニアに聞く
ゲームの大規模化が進む中、開発コストや製作時間、人員不足など、さまざまな課題が生まれている。そこで注目されるのが「自動化」技術だ。
セガの人気ゲーム『龍が如く』は、2005年の発売以降、1年ほどのスパンで新しいタイトルを出し続けるゲーム業界でも異例のシリーズ。それを可能にするのは、同社のQAエンジニアが開発する「全自動バグ取りシステム」だった。
自動テストを用いれば、自分の書いたコードはその晩にはすぐ動かすことができるので、次の日会社に来たら「ああ、直さなきゃ」とアクションが取れて早いサイクルでバグを直すことができる。
すると手動のQAチームは、最終段階でプレイしたときに「ここがちょっとだけ操作しにくい」「こうした方が盛り上がる」とか、そういう意見を挙げることに比重を置くことができて、結果的にゲームの面白さを高めることにつながるわけです。
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クリエーターはビジネスの“しがらみ”にどう向き合うべき?25年以上愛されるRPG『幻想水滸伝』の村山吉隆らが新作『百英雄伝』に込める思い
2020年7月、『幻想水滸伝』や『アライアンスアライブ』などの名作ゲームを手掛ける村山吉隆さんらが、新作RPG『百英雄伝』の制作発表・クラウドファンディングの開始をすると一躍注目が集まった。
『百英雄伝』は、過去に『幻想水滸伝』シリーズに携わったベタランスタッフたちが何年もの時を経て「そろそろ自分たちが望む本当に面白いものを作らないか?」という思いで集まり、作り始めた作品だという。
その言葉の裏にはどんな意味が秘められているのか? 会社で働くクリエーターらが忘れてはいけないことを教えてもらった。
そもそもゲームとは、エンターテインメントを提供するビジネスです。だから大事にすべきなのは「作ったゲームがユーザーに楽しんでもらえるかどうか」。この一点に尽きます。
ビジネスを成功させるためにはプレイヤーを楽しませるゲームを作らなければならないし、逆に言えば、どれほどの制約があったとしても、その中で面白いゲームを作ることができれば売れるんですよ。
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制作5年目でゼロから作り直し、2年の発売延期…『エースコンバット7』河野一聡が貫くスピード重視時代の“正しいこだわり”
60~70点の出来だけど、時間がないから仕方ない。足りないところは追加コンテンツで補おう。そんな風潮が珍しくない中、一切の妥協を許さず、クオリティーへのこだわりを追求し続ける人がいる。
それが、バンダイナムコエンターテインメントから発売されているフライトシューティングゲーム『エースコンバット』のブランドディレクターを務める河野一聡さんだ。最新作『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』では、そのこだわり故に発売を2年も延期したという。
彼はなぜそこまでクオリティーを突き詰めるのか。全クリエーターが学ぶべき、「正しいこだわり方」とは。
もしかすると、その時のクオリティーでも最低限の「顧客満足」は担保できていたかもしれません。だけど、ユーザーにお金を払ってプレイしていただくことに値しない。圧倒的な顧客感動は生まれない。このままでは、絶対に感動を届けることができない、と判断したんです。
「顧客感動」までクオリティーを高めなければ、20年以上続いてきた「エースコンバットシリーズ」がここで死んでしまう。中途半端に出すわけにはいきませんでした。
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「妥協しない」齊藤陽介&河野一聡、「穴を埋める」ヨコオタロウ。人気ゲームクリエイターから探る、“選ばれる”ゲームの作り方【ECDWレポート】
最後に紹介するのは、先ほどの河野さんとスクウェア・エニックスから発売されている『ニーア』シリーズのディレクター ヨコオタロウさん、プロデューサーの齊藤陽介さんが登壇したオンラインイベント、『ENGINEER キャリアデザインウィーク』のイベントレポート。
同世代だが立場も考え方も異なる3人が、これからのゲームの未来予想や開発の工夫、「選ばれるゲームを作るために大切なこと」を語ってくれた。
後半の視聴者からの質疑応答では「彼らが一緒に働きたいエンジニア」やゲーム業界に入りたい求職者へのアドバイスも。ゲームを仕事にしたい人は必見だ。
僕はゲームに感動なんか別になくてもいいんじゃないかなって思うし、『ニーアオートマタ』の時も「面白いゲームはもう作らなくていい。そこはあまり頑張らなくていいよ」という話を現場に言っていました。
世の中に面白いアクションゲームってもうたくさんあるじゃないですか。だからそれをもう一つ作る意味はあまりないよねって。
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文/河西ことみ(編集部)
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