学生時代から愛読している書籍です。TCP/IPは、インターネットを支えている重要な技術の一つです。この書籍を読んでおいたことで、特にシステムエンジニアやクラウドエンジニアとして活躍する際に、ネットワークには欠かせないTCP/IPの基本を知っているか知らないかでテクニカルなコミュニケーションの質が変わり、問題が発生した際にはトラブルシューティングや原因特定するのに役立ったと実感する場面が多々ありました。
ページ数は約400ページと多めですが、図なども交えながら分かりやすく解説されており読みやすいです。IT初心者の方にとっては、専門用語も多いため難しいように感じられるかもしれませんが、一歩ずつ学んでいくために手元にあると役立つと思います
CTO経験者たちの「プログラミング脳」を鍛えた書籍五選
日々の業務をこなすだけでは、身に付く知識は断片的になりがちだ。目の前の課題は解決できるようになっても、プログラムがどう動くのか、なぜ動くのかを理解するまでには至らない。
だが「問題なく動けばそれでいい」では済まないのが、プログラマーの性だ。その仕組みを知りたいという欲求は、開発経験を積むほどに強くなる。
だからこそ、多くのエンジニアが技術書に手を伸ばす。問題は、その欲求を満たす一冊をどう選ぶかだ。
そこで今回、9月13日の「プログラマーの日」にあわせて、CTO経験を持つエンジニアたちに「プログラミングを学ぶ際に役立った本」を尋ねた。彼らが「今でも大事にしている」と語る書籍の中から、特に若手エンジニアにおすすめの5冊を紹介する。
『達人プログラマー』(オーム社)
1999年の初版以来、世界中で読み継がれている、プログラマーの必読書として名高い一冊。
2019年には原著第2版の刊行にあわせ、日本語版『達人プログラマー 熟達に向けたあなたの旅』が発売。22年には「ITエンジニア本大賞2022 技術書部門大賞」も受賞している。
著者は、アジャイルソフトウエア開発の先駆者として知られるデイビッド・トーマスとアンドリュー・ハント。効率的かつ生産的なプログラマーになるための実践的アプローチが数多く提示されており、入門者には道しるべとして、ベテランにとっても読み返すたびに新たな発見がある「座右の書」と言える。
プロフェッショナルなエンジニアとして活動する上で必須のマインドセットが身に付けられた。
単なるノウハウにとどまらず、「エンジニアとしてどう学び、どう考え、どう成長していくか」を導いてくれる永遠の定番書。若手エンジニアに、まず手に取ってほしい名著だ。
『リーダブルコード』(オライリー)
「美しいコード」とは何か? その答えを「読みやすさ」という観点から徹底的に追求したのが『リーダブルコード』だ。
12年にオライリーから刊行されて以来、世界中のエンジニアに読み継がれてきた本書は、「人間にとって理解しやすいコードを書くこと」こそが優れたプログラマーの証であると説く。
変数や関数の名前の付け方、処理の分割、コメントの書き方といった具体的な工夫が惜しみなく紹介されており、今日の開発現場でもすぐに活用できる実践的な指南書となっている。
プログラムを後から見返したときに、すぐ理解できるコードにするための工夫や考え方を学べた。
コードレビューやチーム開発が当たり前になった現代では、まさに必読の内容だ。新人や若手エンジニアはもちろん、経験を積んだプログラマーでも「つい自己流になっていた書き方」を見直すきっかけになるだろう。
『マスタリング TCP/IP 入門編』(オーム社)
ネットワークを学ぶ定番書として、多くのエンジニアに読み継がれてきたのが『マスタリングTCP/IP』シリーズだ。
本書は、インターネットの基本であるTCP/IPの概念から、通信の流れ、セキュリティーや応用分野までを網羅的に解説。本書を読めば「なぜ自分のプログラムが動くのか」を理解する上で欠かせない、ネットワークの基盤知識を手に入れられる。
アプリケーションが動く裏側のプロセスを知ることで、プログラムの振る舞いをより深く捉えられるようになった。
また本書は、日本IBMで活躍するエンジニア・戸倉 彩さんも、自身の「バイブル」として過去に以下のように推薦している。
『PC自作の鉄則!』(日経BP)
毎年年末に刊行される、自作PCの定番ムック本。パソコン自作の基礎知識から各種パーツの選び方、組み立て方法、OSのセットアップ手順まで、一つずつ順を追って解説されている。
CPU、マザーボード、グラフィックスボードといった主要パーツごとに最新技術や製品例を紹介しながら、理想の1台を組み上げるための実用ノウハウをまとめているのが特長だ。
自分のプロダクトが、なぜ動いているのかをきちんと理解できたのは大きかった。ソフトとハードがつながった瞬間、プログラミングの面白さを再発見できた気がする。
プログラマーの視線は、つい目の前のコードに集中しがちだ。だがその動作を支えているのは、CPUやメモリ、ストレージといったハードウエアである。
この一冊を通してPCの構造や動作原理を学ぶことで、「自分が書いたコードがなぜ動くのか」が納得感をもって理解できるはずだ。
『ライト、ついてますか』(共立出版)
一風変わったタイトルに反して、中身はエンジニアに必須の「問題解決の本質」に迫る。大切なのは「問題をどう解くか」ではなく「本当の問題は何か」を見抜くこと。その重要性をわかりやすく示したビジネス啓蒙書だ。
表題の「ライト、ついてますか」は、運転手に注意を促す標識のエピソードに由来している。
あるトンネルを抜けたところに公園があり、多くの人が車を停めて休んでいました。ところがライトを消し忘れ、バッテリーを上げてしまう人が続出。
「ライトを消せ」という看板を立てようとしたものの、夜間に消してしまう人が出ては困る。「昼はライトを消せ」では、霧の日に消してしまう人が出るかもしれない……。条件を足していくうちに、看板の文はどんどん読みにくくなってしまいました。
そこで再検討の末に生まれた文が「ライト、ついてますか」。
このように本書は、問題解決のプロセスにおいて人々が陥りがちな思考の罠を、エッセイ風に描いている。
エンジニアリングという問題解決業において、すぐに解決策に飛び付かず、何が問題かを考え抜く大事さを学んだ。
プログラマーにとっても、デバッグや要件定義の現場で「目の前の事象」に惑わされず、問題の本質を捉える力は不可欠だ。『ライト、ついてますか』は、その視点を優しく、かつユーモラスに教えてくれる。
【調査概要】
調査期間:2025/09/02~2025/09/10
調査対象:CTO経験者
調査方法:Webでのアンケート調査
文/今中康達(編集部)
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